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【やらない夫は約束を守るようです】 Episode III.キラの恐怖 第三章 疑心暗鬼-1 2018年12月24日 【やらない夫は約束を守るようです】 トラックバック:0コメント:0




349 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:30:00 ID:myQVfR/M
三1.
――――――――――――――――――――――――
  魔竜との死闘に決着がついたのとほぼ同刻。
  場所は深い森の奥底で忘れ去られた妖術師の砦。
――――――――――――――――――――――――



      。    :::::            *          *
         ::::;;::::  。             o       。       o  ゚  ゚
      :::::        。              。           。
   ゚       .   ゚    ::       .   ゚     f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ..゙::       +
 *               *    ::;   ;::  ゚   *..゙|  さて―――   .|
   :::   。                   ::;;;::.     乂_______ ノ ;;::   ` : ` ::  :::;
              *       ::;;;:      o     + :: :::::
 ::  ,          ;      ;  ::    ::; :゙,         。           .   ゚    ::
. 。       o   ゚           _   ,爻                      *    ::;;::  ゚
      。゙、 、              √:;::;:廴.゙'彡ミ_      _,爻_        ,、
.    ゚..... 爻、             |;:;;:;::;:;:;;:..爻爻ミ、      ,彡ミ、       ,爻_.    ::;;;:
   * ::;;:゙、彡ミ          ___|;:;;:;::;:;:;;:.爻彡ミミ_     ィ爻爻ミ、_    _,彡ミ、.       ;  ::::;
  ゚.     _爻爻ミ. へ      |;::_|;:;;:;::;:;:;; 爻彡ミミ、_._.  シ爻彡ミ`    ー爻爻ミ、_
o.     =爻彡ミミ、_゙マ_ ._....|:;|:;;:;|;:;;゙爻 シ彡ミミミミ;:|.... 爻彡{ミミ、  -=爻彡ミミ;
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350 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:31:00 ID:myQVfR/M
三2.



          ____  _,.-==-- 、
     ...-‐=三ニ≧弐ニミ´三ニ=-、
   /:,::::‐:'´/::::::,イ::::::∧:`:、`:、=:ミ、`::.、
  .::'::/::,:イ,イ:/::::::/i|::::::':::: ヽ:::ヽ:::ヽ:::ヽ::::\
. /:::/::::::'::::///:i:i:::': !|i:::i:::i:i::i::\:`::、::\:\::::::、
/:::/::::/::::/,イ':::i:l:::::::/!|:::|::l l::|:::、:::\::\:::ヽ::ヽ: 丶
:::/::::/i::://::l::::l:!:::::/::ハ:|::!:|::ト、:::\:::',::、:丶::丶::、: ヽ
/::: /::l:::'/:i::|:::l::::::;':::i:::::l:|::::|::|小ト、::ヾト、:ヽ: ',:::i、::i::::i
:::::/::::l::i::::;斗、!::::,i:::l::::::; |::::|:l/:::|、 ` 、!:::i:: i:ハ l::i |ヽ!
::::'::::::l::l::::' r 、!: /:|::l::::/:l:|::::!!: /|!=≧、ヾl::::l':::!|:::!:|:::|
:::::::::::|:|:i::i { !:/:/l:l: /: ハ!:: Ⅵ:八  ヾ!::/i::: |:::: !: !
:::::::: i|:|:|::l y/:/:/l| ' / i∧::l {′ ヾ=-メ}ハ. |::::|: /}:/
 ::::::!|:!:|::|V/l/ '. |::/ /' ヾ!.       '  、::::!/::::'
  ::::::!:::|::l::i: '    !'                V,'/
   :::::::l:il:l:' i                ,   ノ´
   :::::|| |!. 、                r ´           「残るは最終工程か。
     ::ll {.  \          - ― 、‐'
     :!.     ヽ          _ノ                 素体に混ぜた魔族共や
            、        /                     憑依してくる邪神の力を素材としつつ
          、.   , -‐丶   _ ′                   自分の意識を主とするには………」
         \イ \    ̄
          \.  ヽ



―――――――――――――――――――――――――――――――――
  独りごちたライトの前には巨大な水槽があり、
  溶液の中を漂う形のない闇が送り込まれる栄養をゆっくりと吸収していた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――

351 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:32:00 ID:myQVfR/M
三3.



                                                          __
                                                         __/   //___
_____________________________ .__ __..゙/   /   //  ./.|
      _     ._                   ___    __   ./_/).   /   .'三三l/   /./|
   l'" ̄   ̄`i''" ̄_ ̄`l              /    | ̄ ̄ \  ΞΞ)/     '三三l'三三l'三三l//|
   | □ 三三 .| | ̄  . ̄| |            ,|三三三ヽ|/三三三|、  ̄ ̄.      '三三l'三三l'三三l//|
   | .三三三  | 三三三¨ .|             ̄ ̄ ̄ ゛ー'  ̄ ̄ ̄          '三三l'三三l'三三l//|
   | .三三三  | 三三三 |                                   '三三l'三三l'三三l//
   l, -‐‐'''─-、|, -─''─-.、|                                    '三三l'三三l'三三l/
.   iゝ、  , -‐===-- 、  ,.<i
   ゙ ̄ ̄         ̄ ̄
        _ _ _ _                               _
        | il|       ̄  ¨    ‐-   .__   .  -‐   ¨   ̄     |
        | il| ......................................................   |                ..............   |..     r;:'ニ:ヽ、___,
        | il| ......................................................   | .......................................................   |       |` ー 彡|旦i
.          | il| ......................................................   | .......................................................   |     /!、._.___.;;!\
.         | il| ......................................................  | .......................................................   |...   \`゙゙゙゙゙゙゙゙゙ /
.        | il| ......................................................  | .......................................................   |.       ̄` ̄
_____ | li| ......................................................  | .......................................................   |__________
         | ll| ......................................................  |...../ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
¨:::: ̄:::`:..   | il| ......................................................  |. |  異なる創生者の作り出した命を混ぜることで
:::::::::::::::::::::\__| il| .....  ⌒Y...................................  | . |  それぞれの枷を取り払う合成術………
::::::::::::::::::::::/ :| il| , '  / ....................................  |....|                 |
::::::::::::::::Y´  ..:|_/   , ............................................  | |  なるほど、星界の連中が危険視して魔法文明を滅ぼすわけだ。
::::::::::::::::{     ´    〃  .........................................  |..゙\__  _________________________
:::::::::::::::::          {  ................................      |.     ∨
:::::::::::::::::|       /          __  . -‐
:::::::::::::::::|      ハ__  . -‐  ¨
:::::::::::::::::|       |´



―――――――――――――――――――――――――――
  手に持った資料や山積みの古文書は全て、
  出る場所に出れば封印指定として即刻管理されるか
  忌まわしきものとして焚書されてもおかしくないものばかり。

  これまでに奪ってきたものに加え
  魔神の手引きでたどり着いた遺跡から入手したものになる。
―――――――――――――――――――――――――――

352 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:33:00 ID:myQVfR/M
三4.
――――――――――――――――――――――――――――
  古代魔法文明の遺産―――と言うにはあまりに過ぎた力も、
  妖術師にとっては自分の目的を達成する為の材料でしかない。
――――――――――――――――――――――――――――



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                         ,:'   // /l|| ///i l   ,'::::i.i:::::::::
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                    li'}  ハ: ,'i i、! ', ' ヾi  i i  i l l l ! i:::::::r^
                      i!.i ソ il ir !ミ、、 i  !、 ', ! ',l  i ', ',',::::i
                      l i ,' ハ i !! 廴ツ、ヾ  ':、 i i  i !ヽゝ::::l
                      !.li!.l|!| リ ` ェ、..ヾ ヾ、 ヽ:、 i ! ハ、!l ヾ、::l
                    ! !从      """ヾ:、ヾ: 、弌itーマ、:ヽi
                     ′ i           .:: ヽ ー`=.公、`:i
、、_                    _,r:::i     rー-‐ '''' ー ‐ --:: 、:ヽ::i
   `''''"'''ー- 、、、、、、、、、 -‐ー''''''' /:::'.     ``¨':':‐:::::::-::::::::、_  ヽ:;::l    「だが私は、
               '"       ./" ゙:,  ゙、   ヽ、,..:::::::::::::::/ , ` 、  `     もっと上手くやってみせる」
                __,      ',::、   ゙ヽ 、:_:::::::::::r ;´ ' ヽ、  ` -、
         `;;=--‐‐''''""         ',:::、  `'':::::::::::::;: '   i    ヽ、,
        i´          ,      ',::ヽ    ::::;::i  _ -t^ヽ、_   ゙`
           l          i       ヽ::`:ー ':::::i .ノ:i ノ:::::::: 〉
         '          il      ,.ゞ=ー'"メ /::::レ:::::::::::/
           i           il   _ ,ィニ´ ニヽ    ーヽ:::::::::::::::/
         i           ill ,イ:::::iニニニソ、     ヽ::::::::::/
            i       illl ´    lニニニ/ ヽ.    ',::::::::i
             i        illl    /ニヽン     ヽ   /::::::::!
          i.      illll  , ' \\ i      ヽ , ':::::::::::i



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  人という創生者から与えられた枷を取り払い、邪神という存在を取り込むことで
  星界の者ですらおいそれとは手出しできない存在へと昇華する。

  最強の力を目指し続けるライトの中で、ついに到達するための算段がついたのが少し前の話。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

354 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:34:00 ID:myQVfR/M
三5.
――――――――――――――――――――――――
  と、そこでいきなり契約している魔神が口を挟んだ。
――――――――――――――――――――――――



                                         /:i: : ∨: : :.∨: : : \: : : --: : 、: : \: : :
                                          イ: :i: : :.∨: : :.∨: : : : :\: : : : : : >,.、:\:
                                       /: |: :i;、: : :∨: : : ∨: : : : : : ``ヽ、\イ/>、ヽ
―――驚いたぜ。                                 7: : : : i: ヘ: : \: : : \: : : : : : : : : : i`ヽ、(:::::<
     フラックがやられちまった―――                   /j: i, : : ∧: :\: : : 、: : : :`ヽ、: : : : : :ハ キ' 7=
                                      /:j: :∧: : : ヘ: : : \: : `ヽ、: : : ``ヽ、: : : ', ヽ!´
                                          j:/:i : : ヘ: : : : \: : : ヽ: : : >--:、_: : : `ヽヘ  i! ,
                                          |:i∧: : : i'、i,: : :∧`ヽ、_ヽ: :ヘ: : \: : : : :ハ`ヽ ∨
                                          i:|: :.ヽ、: i: ヘ: : :.ハイハ鬱ヾ: \ヽ:\-、: : ハ
                                          ヘ: : : ハ: i: : ヘ: : : :.〈,ヽ 7  \`ヽ、`ヽ`ヽ: ',
                                        ハ: : : :',: \: : ミ、ヾ, 孑          Ⅵ
                                       ∨ヽ: ',: : :ヽ: :ヾ!              ヾ
                                            Ⅵヽ: : : : : ヽ:.|
      「フン、だから言っただろう。                   \ヽ: ハj
                                              ヾ 7    _
       高度な索敵能力を持っていて                        ヽ   ´     ,.イ
       奇襲ができなかったと言うデビル・ゴーレム以下で            ̄ ̄ヘ  </           ,
       最強などあり得ないと」                                  `‐ i          /
                                                           `ヽ、     /
                                                           ハ /
                                                        /
                                                        /      _,.-
                                                        , イ     >'"



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  しかし、あの竜が撃破されたと言われても妖術師は全く驚かなかった。

  火力と防御力という点では互角としても、
  あらゆる手段を以てしても純粋な直接対決を挑むほかになかったという魔導兵に比べて
  合成竜のそれが一段落ちると分かっていたから。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

355 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:35:00 ID:myQVfR/M
三6.
――――――――――――――――――――――――――――――――――
  自信満々で送り込んだはずの手駒が完全な成功を持ち帰れなかったので、
  焦った魔神は予定外の事があったんだと言い訳をし、
――――――――――――――――――――――――――――――――――



―――いやそれが、                             _,,.,_
     糞天使の横やりがあってよォ―――         ,.-‐ '  ̄:lニヽ、: ̄ `::....、
                                    ,..::'::::/:l::::l:::::l::``ヽ:ヽ、:ヽ::::`ヽ、
                                /:::::://::il:::l:|:::::|ヽ、:::::::::ヽ、:\ヽ:ヽ
                               //:::::/l:i::::::::il:::l::|::::ト::::ヽ、::::::::::ヽ::::ヽ:ヽ:ヽ
                              /::/:::::::/::l:i::::::::il::::::|::::|:::l::::::ヽ::::::::::::l:ヽ::::ヽヽ:'.,
                          /::/::::::::/:::l:li:::::::::l:::::l::::l::::::l::::::::l::::::::::::l:ヽ::::::::l:::l::',
                            /:::::::::::::::|::::|:::l:::::::::l:::l::::l、:::::::l:::::::::::::::l::::|、:l:::::::::l:::l::l
                         l::l:::l:::l::::::l:::::|:::::l、::::::::l:::l::::::::::::l:::::::::::::::l:::|、::l:::::::::l::i:::|
                            l::::::l::::l:::::l::l::::l、::::l:、ヽl::lヽ::::::::::::l::::::::::::::l:::|:::::l::::::::|::i|:|
                            |l:::::l:i:l:l::::ト:::ヽ:l`ヽ、://::::::ヽ::::::::l:::::::::l:l::l::|::::::l::::::::!:::i:|
                            |トl:::::il l、::ilヽ、:::l-‐,..-ュォ-、:::ヽ:::i|:::|:::l::l:lll|ヽ:::l:::l::::::::l:|
                            | ヽ::::il kァ、 、` - ' `‐'′ /ハl:::l:::l::l:::|::l|  l:::::::l::::::ト|
                            ヽ ヽ、i `7     ´   //  |ト:::l/l::::::|  }:::::::l::::i| |
                             ヽ  .l/            ||:/ .ヽ::l _ノl:::::::l::::i| `
                                ヽ、 -          l   〉l、|:::::|i::::::l::::|
           「………天使?」.           ヽ`                /   .li:::lト:l::::l:l|
                                  ヽ ‐、ニ= ‐      /    lヽl-ヽl::l|
                                   ヽ ー       /  ,. r '´    ヽ、
                                 l、    ,.  '" ,.  '´        ヽ
                                     `ー‐ ' r1,. '´         ,. ‐ ' ´ヽ.,
                                      <´ i'´      ,.  ‐ ' ´,. ‐ ' ´::::::::ヽ
                                       lヽ|.l    ,. ‐'´,. -‐' ´:::::::::::::::::::::::::::::',
                                        | | l| /,. r '´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                      |/ / /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                      // /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
                                      〈 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l



―――――――――――――――――――――――――――――――
  それには興味のあったライトは読んでいた古文書を閉じて続きを促す。
―――――――――――――――――――――――――――――――

356 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:36:00 ID:myQVfR/M
三7.



                              ―――お前達が守護者の武具と呼ぶものを持った人間が
                                    混じっていやがった。
                 ____
              _,、r'´:::‐、`ヾ‐、`丶、         こっちより先に契約者を用意しておくとは
             /:::::l、:{⌒ヾヽ::ト、:ヽ:::::ヽ         抜け目のない奴らだぜ、ったく―――
            //!:::i:l:!::ヾ、::::::ヾ::!`ヽ:ヽ:::::ヽ
           〃:!:l::::l!:ト、::::liヽ、:::リ:!::i:::ヽ:ヽ::::i
           i:!::!i::i::::i::!:i:ヾ!:i::::!:、:::!:::l:i:!:ヽヽ:l:!
           l!::!:!:iト:::!:i:j/代トト、l:ハ::升ト!:l::!:!lj
           li::l::N{:ヾVヘ「 ̄` lハ ソr‐テハ!:l/
           !:l!:ト、l::l{`         !  j川/       「くっくっく、なるほどな」
           ヾト辷N!      ‐ノ  !:l/
              Yl:ト、    ヾ==r  ノ/
             iN \.  ` ニ′/}'
              丨   丶、  /
           ノ ̄´"''‐ 、   `¨´¦
        _rく    /癶V⌒!=| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
   __,、=T下、``ヽ  /‐''"_, -ヘ|      |
  /「 ̄´  ヽヽ \ ヽ/   ´  _,,厶ヘ       ∧=、、
  |八 \      __/      _,)ヽ___/  ヽ ``=、、
 ∥ \ ! V´ ̄:::::/      _,ノk>、`T!::::::":::\_   ∥



―――――――――――――――――――――――――――――――――
  果たしてそれは自分達への対抗のためだったのか。
  言いかけた言葉を、カップの紅茶ごと飲み下して笑うだけにしておいた。

  それを魔神に問うたところで答は得られないだろうし、
  別の理由だったとしても結果が変わるものでもない。
―――――――――――――――――――――――――――――――――

357 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:37:00 ID:myQVfR/M
三8.
――――――――――――――――――――――
  重要なのは、それがあの剣だったかどうかだ。
――――――――――――――――――――――



             _,..―=―=..、__
          ...ィ7'´|//ヽ|/.`ヽ ーー、_
            //  // //    /|/`ヽ
       /// /ノ/ /     /ヽ|/ |/ヽ
      //  // // // /|// /|/ // .l  ヘ
      .// /// / /|/.// /// /|/ // .lヽ .ヽ
     llノ//|. / / // // // /|/|/ | } l ヘハ
      {/ /// / /|/N/  / .// /|/ // .l lヽ .ハ
     ',lノ//|. //  // // // /|/|/ |  } l ヘハ
      ',l`ヽ// /ノ/ / / . _,,,≠-‐N/.l |ヽ ./
      ',N,r、///ーtュテ、/// / ,-‐tュチ|/|//} |/            「その守護者の武具と言うのはなんだ。
       ',l{ ハヘ' ` ¨´|/´ i´  ` ¨´/|//l/                   両手剣か?」
        ハ、_ハ\       |        /l/
         >、 ヘ,         | ,      /ノ 、
      / ',lヘ|'\.               イl/'  \
      /    .',l/l,. \.  ´ ̄`   /|/リ   ∧            ―――いや、首飾りだ。
    /       ',.}  ',, \     イ  .} }     ∧_                   ついてる石が守護石だったんだろう―――
, r '´/        .',   .',,  `ー‐'     lヽノ     ∧`''ヽ
  /          ',   ',        / /       ∧   `'''ー-、
 ./             ',    ',         l          ∧     ハ

358 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:38:00 ID:myQVfR/M
三9.



         , ‐ ´. .::::::::::::::::::::::::` ‐ 、
.       // . : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.、
     /. :/::::::::::::::::::::::::::::::::: i::::::::: : \::\
.     //. :/::::::::::::i :::::::::::::::::://:::::::::::::\:\::\
    //::::::l:::::::/:/{ :::::/:::::::://:/::::!::::l:::::::ト:::::ヽ::::.
.   l:l::::::/|:::::ハ/∧:V:::/:::/::::/::::/:::/::::::/::ヘ::::l::::ハ
.    |:l:::::::::|:::::|::!::::∧:V:::/::::/::::/:::/::::::/|::::::|::::|::|.!|
.    |:l:: |: :|:::::l::|::/:::ヘ::V::///:/ ::/:::|:: /!:: | l ||
    l::::l:::::ハ:::|∠:ィ7:::Y:/::イ::z≦ィ:::/::/::ハ/:リ |!
.    l::|:::::小:Π:/l/-=彡1 /艾ァテ`シ_:ィfチ::/:/
    V::l: :!::l:|い小/|:ハl:|/  `´    { }ノ´
     Ⅵ: l:::::`爪|            〈
      }:!: |::|:::l::| \            ‐ _ノ       「で?」
      ぃ::|::|:::l::|   丶    __, ,/
      |:∧l\:{    \       /
      l′丶 ヽ     ト、_,ノ
     /           ,′
.  /\.____     人_                       ―――ん?―――
/  `-――‐‐- 、` ‐ 、  >、x‐ 、
          \     `ヽ ヽ、  | |   \
          \    \ ` ┘!  \ \



―――――――――――――――――――
  順番が逆になってしまったが、まあいい。
  内心でそう呟いた妖術師は―――
―――――――――――――――――――

359 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:39:00 ID:myQVfR/M
三10.
―――――――――――――――――――――――――――――
  次に、まるで最初からそうなると分かっていたとばかりに言った。
―――――――――――――――――――――――――――――



             _,..―=―=..、__
          ...ィ7'´|//ヽ|/.`ヽ ーー、_
            //  // //    /|/`ヽ
       /// /ノ/ /     /ヽ|/ |/ヽ
      //  // // // /|// /|/ // .l  ヘ
      .// /// / /|/.// /// /|/ // .lヽ .ヽ
     llノ//|. / / // // // /|/|/ | } l ヘハ
      {/ /// / /|/N/  / .// /|/ // .l lヽ .ハ
     ',lノ//|. //  // // // /|/|/ |  } l ヘハ
      ',l`ヽ// /ノ/ / / . _,,,≠-‐N/.l |ヽ ./
      ',N,r、///ーtュテ、/// / ,-‐tュチ|/|//} |/     「熾天使の協力まで得て、 バンダナの小僧は
       ',l{ ハヘ' ` ¨´|/´ i´  ` ¨´/|//l/          どのぐらいで合成竜を斃した?一撃か?
        ハ、_ハ\       |        /l/
         >、 ヘ,         | ,      /ノ 、        なら英雄の自作自演だった、と噂を流してやるさ」
      / ',lヘ|'\.               イl/'  \
      /    .',l/l,. \.  ´ ̄`   /|/リ   ∧
    /       ',.}  ',, \     イ  .} }     ∧_
, r '´/        .',   .',,  `ー‐'     lヽノ     ∧`''ヽ
  /          ',   ',        / /       ∧   `'''ー-、
 ./             ',    ',         l          ∧     ハ

                                    ―――いや、苦戦はしていた。

                                          途中から混じってきたんだが、
                                          他人を助けるために奇襲しなかったんだ―――

360 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:40:00 ID:myQVfR/M
三11.
――――――――――――――――――――――――――――
  報告を聞くなり、確信と嘲りに口角が歪む。

  あの小僧はやり方さえ間違えなければ
  楽に竜を片付けられる条件を備えていたというのに、
  またくだらない人道主義で余計な苦労を背負い込んだらしい。
――――――――――――――――――――――――――――



ヘ ',:::ヘ|:::::::::l:::ヘ::ハ:::::\|:::::::::::\:::::::\:::::::::::::::::::::/:|:::::::::/:::::::
 ', \:ヘ::::::|ヽ:::ヘハヽ:::::`ヽ_::::::::::\:::::::\::::::::::::/::::|::::::/:ヘ:::::
  ',  ヽ',ヽ| ヘ\::::ヘ \:::ヘl`ヽ:::::::l\::::: l::::::: /`ヽ|:::/::::::::ヘ:
__ヽ ./ヘ .ハヘ:l \:ヘ. \ヘ  `ヽl::::::\::\::l\::::|/:::ヘ\:::
`ヽ ̄./ ハ:::',ヘ..  `ヽ.  \   `ー-l:::\::\:::\   ',|ヽl
    /.    \ ハ               l:::::::..
.   /       `ヽ              l:::::::::::...
  /         ヘ    __   `ヽ  _/:::::::::..  ,
. /          /'';;\  \________,//
 `''ー-=,,,_   /   ';;;;;\   ``'ー- -――‐ ´ノ         「ハッ。
      '/     ';;;| .\  ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´    /
   , r ' ´          |.   \  ー――       イ;;;       甘っちょろい性根は変わらずか」
  K              | .     \         /;;;;;;;;
    ∨          |       \      ,イ''''''''
.     ∨          |    ,r‐='`ー― '`ヽ           ―――………そいつを知ってるのか?―――
      ∨          |   /;;'ヘ . / / / /\
     ∨         |  /   ∨ ./ / /   \

361 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:41:00 ID:myQVfR/M
三12.



          ____  _,.-==-- 、
     ...-‐=三ニ≧弐ニミ´三ニ=-、
   /:,::::‐:'´/::::::,イ::::::∧:`:、`:、=:ミ、`::.、
  .::'::/::,:イ,イ:/::::::/i|::::::':::: ヽ:::ヽ:::ヽ:::ヽ::::\
. /:::/::::::'::::///:i:i:::': !|i:::i:::i:i::i::\:`::、::\:\::::::、
/:::/::::/::::/,イ':::i:l:::::::/!|:::|::l l::|:::、:::\::\:::ヽ::ヽ: 丶
:::/::::/i::://::l::::l:!:::::/::ハ:|::!:|::ト、:::\:::',::、:丶::丶::、: ヽ
/::: /::l:::'/:i::|:::l::::::;':::i:::::l:|::::|::|小ト、::ヾト、:ヽ: ',:::i、::i::::i
:::::/::::l::i::::;斗、!::::,i:::l::::::; |::::|:l/:::|、 ` 、!:::i:: i:ハ l::i |ヽ!
::::'::::::l::l::::' r 、!: /:|::l::::/:l:|::::!!: /|!=≧、ヾl::::l':::!|:::!:|:::|
:::::::::::|:|:i::i { !:/:/l:l: /: ハ!:: Ⅵ:八  ヾ!::/i::: |:::: !: !
:::::::: i|:|:|::l y/:/:/l| ' / i∧::l {′ ヾ=-メ}ハ. |::::|: /}:/
 ::::::!|:!:|::|V/l/ '. |::/ /' ヾ!.       '  、::::!/::::'
  ::::::!:::|::l::i: '    !'                V,'/
   :::::::l:il:l:' i                ,   ノ´
   :::::|| |!. 、                r ´
     ::ll {.  \          - ― 、‐'       「まあ、な。
     :!.     ヽ          _ノ
            、        /          どうせ来るだろうと思っていたさ」
          、.   , -‐丶   _ ′
         \イ \    ̄
          \.  ヽ           ―――とにかく、負の感情は一次目標に届いていないぞ。
                             その分本番で酷い目にあわせればいいだけだがな、ヒヒヒ―――



―――――――――――――――――――――――――――――――――――
  いや。
  だからこそ、正反対である自分の前に立ちふさがるのかも知れない。

  やり方はどうあれ合成竜を斃して見せたのなら同格の存在と認め、
  決して侮らないように自戒を繰り返したライトは訝しげな思念に頷いて答えると、
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

363 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:42:00 ID:myQVfR/M
三13.
――――――――――――――――――――
  椅子を立ち、足早に実験室の外へ向かう。
――――――――――――――――――――



        .ィ:芯:ヽ
        ハ/ィリ:.:ハ
        V:.:.:.ト!:.:.:リ
        >┴-:く
      .∠ ------ \_
    /´          `丶
    .′zzz==zz======/ ハ
    ′Yア         /  |
   .′ Y            |
    ′ |         }   {
  〈   | i        {   |
   } フ| l           |   〈
   ド彡{ l          |   .》
   |:「/,| l         |   :|
   ゞ!/l         l |ミ= :|               ―――オイ?
   |//|          | :|   |                    何処へ行くんだ?―――
   |//|zzzzzzzzzzzzzzz|z|ミーr'
   “¨”| ̄ ̄王兀王王=:「ゝ-'
     :|:.:.:.:.:.:.:.:′!圭圭E|
     :|:.:.:.:.:.:.:.′ !:.≠圭:|
      }:.:.:..:.:.:′ .l:.:.:.:.:¨:l
      |:.:.:.:.:.:′  !:.:.:.:.:.:.!      _,n_00  ___
      }:.:.:.:.:{     !:.:.:.: =|     └l n |   く,ニ !   [][]「l
     .|:.:.:.:.:.|     }:.:.=圭|         U U    くノ    くノ
     .|:.:.:.:.:.|    l:.ー=圭!
    〈:.:.:.:.:.:|     |:圭圭|
     }:.:.:圭|      !圭圭|
     |:.=圭|     l圭圭:l
     }圭圭|     l圭圭;|
    ハ圭圭!     l圭圭;|
    A圭圭:|      }圭圭:!
   .〈圭圭圭!      ヒ圭ヨ
    |圭圭「       }圭「

364 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:43:00 ID:myQVfR/M
三14.



     , -r"     ー
   //         \
  /   、 lヽ    \   ヽ
  / | | l\ l\   丶   i
  /l  l、| l  ヽヽ、      l
  |l kj,l l L、\rtゝ l |   .|
  lj、jl'弋lヽ.Y'´kぅl j| lW/ |        「悪戯を兼ねてちょっと後押しにな」
    l  ,     |//ィ '| |
    ヽ '-     / l、Ml7
     \ ̄゛  /__ /ヾ           ―――しかしお前、自作自演ってのは無理があるぜ?―――
        ー '       /  ー  、
        /== ̄ ̄ ̄ ̄       ヽ
     /                  \__
    /                      ヽ
.   |                        l
   |                        \_
   /                           \
  /                              l
  ヽ                     v        /
   ヽ                           ./



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  振り返り、分かっていない魔神に答えた男は
  悪戯と言うには大きな一手を繰り出そうとしていた。

  なにしろ空間への干渉が可能な―――空間跳躍が可能な高位魔族も合成する事で
  禁技の無効化が出来たとしても、あの剣が不確定要素のままなのだ。

  さらに八大天使まで混じってきたとなると
  合成竜の襲撃が未完だった事も含めて後押しをしておく必要がある。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

365 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:44:00 ID:myQVfR/M
三15.



                                             /:i: : ∨: : :.∨: : : \: : : --: : 、: : \: : :
                                              イ: :i: : :.∨: : :.∨: : : : :\: : : : : : >,.、:\:
                                           /: |: :i;、: : :∨: : : ∨: : : : : : ``ヽ、\イ/>、ヽ
                                          7: : : : i: ヘ: : \: : : \: : : : : : : : : : i`ヽ、(:::::<
                                         /j: i, : : ∧: :\: : : 、: : : :`ヽ、: : : : : :ハ キ' 7=
                                          /:j: :∧: : : ヘ: : : \: : `ヽ、: : : ``ヽ、: : : ', ヽ!´
                                        j:/:i : : ヘ: : : : \: : : ヽ: : : >--:、_: : : `ヽヘ  i! ,
                                        |:i∧: : : i'、i,: : :∧`ヽ、_ヽ: :ヘ: : \: : : : :ハ`ヽ ∨
                                        i:|: :.ヽ、: i: ヘ: : :.ハイハ鬱ヾ: \ヽ:\-、: : ハ
                                        ヘ: : : ハ: i: : ヘ: : : :.〈,ヽ 7  \`ヽ、`ヽ`ヽ: ',
                                      ハ: : : :',: \: : ミ、ヾ, 孑          Ⅵ
                                           ∨ヽ: ',: : :ヽ: :ヾ!              ヾ
                                          Ⅵヽ: : : : : ヽ:.|
           「苦戦したならしたで                      \ヽ: ハj
            別の話にすればいい。                     ヾ 7    _
                                                 ヽ   ´     ,.イ
            私の事を大陸中にばらまいて                     ̄ ̄ヘ  </           ,
            活動し辛くしてくれたお礼ぐらいはしても良いだろう」            `‐ i          /
                                                         `ヽ、     /
                                                         ハ /
                                                            /
                                                            /      _,.-
                                                      , イ     >'"

    ―――……………―――



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  これがライトにとって人の身で行う最後の活動になる。

  しかしそれでも、全くの感傷や感情の変化を見せぬまま実験室を後にすると、
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367 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:45:00 ID:myQVfR/M
三16.
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  まるでそれと決別するかのように呟いたのだった。
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                                        / /:::;イ::''´-=ニ二      }::i |:::::::::::::::.ヽ
                                          ,彳/.: ´  /.: ´    , イ:/  |::i |:::::::::::::::::ハ
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                                       //::::/ / /イ// ,ィ::::::::/ :/::::::://::::::::::::::::::::::::::::
                                    イ/::::/ /,イ/:/'´::/, '/:::;ィ/.:::::::/i:::://::::「!::|',::::::::::::::::::',
                                  /イ:::::////:/ / /´/< / /::::::://::://:::::::}}:::! }:iY::::::::::: i
                                   〃:/i//!|./:/ /イ:/:/ / 〃i::::::::://:/イ::::::;〃|i:| l:|}:::ト、::::: !
                                   ′,イ/: |:!{://// /::イ | /::/ //:::::::::/7::::::::l」 }:i| |:ヽ!:::::′
                                       /!i| i:|〃 /::::// /:::! j !:: |//.::::::::://:;::::}i::::i/ / !:::::::: i{
           「所詮、人の心なんて脆いものさ。.     /イ/ {/ ィ::::::// /:::::| ハ |:://:::::::::::/ィ::::::|::/ ///:::::::/{
           ちょっと種を蒔くだけでいい」          i/ィ/:::::::::/ /弋ぅ、::i レイ:::::::::::::,戈ぅ 7i/./イ:/::::::/ |`
                                    彳i::|{::::::::::レ:/`ーァィ::::::イ//:::::ゝ-‐.:::´/ /::::/イ::::{ i:|
                                      ヽ|::!/{:::::::::lヽ. / 7:/ /ィ::::::::::ヽフ::::::::::/7':::::::::::ゞ
                                        >::::::::::.     ´   |:::::::::::::::::::::::::://::::::「i:::::::
                                    _ -ヲ´::::::/`i::::::::.     、__|:::::::::::::::::::::::::l/:::::::::レ::::::::
                                   ´  /::::::::::/  |:::::::::ヽ ヾ、 \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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                          <        {::::/ /.::::/    }:::::::::::::', ヽ:`ー:::::::::::::::::::://:::::::::::::::::::::::
                         /:::::ヽ      |:/ /:::::/     ',:::::::::::/ヽ  `ー:::::::::::::::::´::::::::::::::::::::::::::
                          /.:::::::::::.'.     |' /:::::/     ,へ}:::::::/  \  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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                         r 7::::::::::::|',::::::::',:::ヽ /::::::/   ...::´:::::://::::::::::::::::`ヽ 〉:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                         | {::::::::::::::| ヽ::::::ヽ:::} {::::::::: ̄´::;イ:://::::::::::::::::::::::::ゝ{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

368 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:46:00 ID:myQVfR/M
三17.



          N/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー'..-‐ニィi、  |i
          N/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.r‐ニ-'T丁\{;;ヽ{;ヽNN\ ∧                 _、,,,//
\\       N/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;ム'ヽ\ヽヽ;;;;\;;;ヽ;;ヽ;;;\ヽハ                / / '<
ヽ \\    N/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:  :.{  トミヽ;;ヽ;丶;;;;;;ヽ  ;;;;;ヽ;;;ヽ;;ハ   /          /  /  i,l`
 ヽ\、;;\ N/:.:.:.:.;.-‐'フヽ.:. :.:.:|  ト;;;;;ミヽ;;;;;;;;;;ヽ;;;\ ;;;;;ヽ;;;;;い/;/ i         / ./ /
―-ヽ;;;;;;;;;N/.:.:.:.:.ノ /  l`ヽ---ゝ-ヽ;;;;;;;;;;;;;;,,, ミ ミヽヽ ;;;ヽ; ;;;;;|; レ'ノ       / ./ /
;;;;;;;;;;;;;;;;;N/.:.:.:.:_/,/l ト、 ∥ ヽ   ト、;;;;;;;,,,ミ   ;;;;;;;,,,,,;;;トミヽヽi;;;l;/;/ ,    , -'~_, -' ,/    ,─-、,. ─-、r'f__
==;;;;N/.:.:.:.:.r' r'ヽ |;;l|;;;l i|;|ー-ヘ__」;;;;;;;;;;;;;;=,=、ニ`ヽ;;;;;;;ト ヽ;;N;|; ;リィ´   /_, -'  _/       /  y     :.  ハ
;;;;;;;;N/.:.:.:.:_r'r';;;;;;;;;ヾ;;;;;;;V;;ぃ>ヘ ̄ ヽ;;;;;;;< r'^ヽv_;-=ミ^`j! ト!;/;/     (_,,,, - '~         }  .:        i   /
;;;;;N/.:.....r'r'´;;;;;;;;;;;;;;;;;\;;;ヽヾミーヘ  _,ゝ;;;;;;ヽ'^{ j  ヽ   〈iッ=、、 Yi/                    | .:i      |:  .′
;;N/:.....r'r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;_;:::--ゞ´‐-ゝ;;;ノ`iフl    }! 沁、())ヽ__〉                    / ,;: 、      :i:. i
y/:.:...r'r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/-=ニ ,ィ^〉  V、ノ l   /{ 、 `"^,、{fj               ./  .;i ヾ   /, .:l: |
/.:.:.:_}j;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_;、彡‐フ//ノノ∧__〉ヽ /  /ヽミー--、_ '´ハ                     l   .:;| `  / " .:l: ∧
:.:.:.:j ,「;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ィ7///〃ィ7´_厶1K ∧N  /{  ヽ弋i7ァこ7                  |   .::! .     :|:.  i
:.:.((;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|/〃レ /∨ /レ'/イ,リ∧′ヽト、{ 、 ゝ、`'ヾム-―ァ                7  :|  i:      :|::  |
:.ノノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|イ{{ jレx/_イ/ィz,ニ,yjハ∧ -ヘ ;;ヽ `ー-`>' _,ニ´               ゞ:.  |:.        ム  {
:.:>〉;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;Nlレハくゞンノ   ー゙‐1 / ∧  V!;;ヽ    「;;∠_                    ∧ 》:.       i::  ノ;.
}j′;;;;;;;;;;;《;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;X{ {   i, _   / /}ノハ⌒ヽ;;;;;``ー';;;;;;;;;;;;;;;`丶、              /.::| /.::.        }:, ( i :
{;;;;;;ミヽ、;;;}};;;;;;;/l;イ^1;;;;ヽト  ,......_   /イ ノ}ノ ヽ   r-、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;‐-、ヽ               ./.:::/'.::.:.         ゞ:..)| i
/__ :: /::::::.l;|;/ |!  V ヽ;;;l\  ̄  ///〃/ヽ/ ,.イ;;;;;;;;;;;;;;;;;ト、ヽ;;;;\ヽ、            l::. )!::..        )ノ::|.ハ、
 ̄ ̄ヽ/::/::./   ,---、_,.-=ヘ|`ーべー‐一'フ´   r`´_ノ 入;;;;;;;;;;;;iヽ;ヽ\! \            ∧:.   i      l   ..:|_,、≧、
:::::...  ..l::::l::::i'---/ -‐'ニ>〉 y'_,ィヘ_/   ‘T__, イ_ノァ;;;;ト、;;| ヽ;;!              7ノ}:..   :.       :|    :|rk| ̄
::,=_ニ=-l::::l::::lニニゝ-<__∠-‐' ア'"´ {    ⌒`ー一'_∠l;;;{ヽヽ;!                /.:ハ  ヾ:.    ソ    :|¨´
//'´.l::::l::./          -、O {    ヽ  __,....-‐'"l___V } l|                  !:::.、   :   /.:ノ,   .′
     'i,l/                           _                   ::::::..ゞ..,,   ,.;: ´ 人 :i
.      l                            /::::::::::\                  i::.:.. .   ¨    ; ノ_,.:∨
                           _____ /:::::::::::::::::::::\ ________          ∨.:::l、, / ,;ル/ / i
                     _.........-‐::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::`:‐-.、         `ヾ.// イ  | : .′
                   _∠_::::/::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::\:::::`:..、        | l /   | i .:
                 /::::::::::::::\==:、、:::::::l::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::;,ィ'=="::::::::::::\     ..| | :{   | | :i
               _∠::::::::::::::::::\ヽ::::::::ヽ、:::l',    |  、 / :〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ      | | :i _ | | :|
            , ==:/::::::::::::::::::::ヽ::::ヽ:::::/:::::::::l ゝ. __ノヽ. _ ノ/l:::::::::::/:/:::::,:::-‐::::::::::::\     .| | :|'、 ` ヽ、i
          / '::::/::ィ==テ:::ヽ_:::, - レ::::::r‐、∨ .〉i- 、イ ヽ'/!::::::::::l::レ/:::::::::::::::::::::::::::\   イ i :{_.`、 \ `-、,
                _ / ̄/ /   ヽ:::! l ヽ! ! l.  ! l  ∨:::::::::::/, -‐、_ :::_::::::ヽ、::::ヽ: |_r、ハ  \ `、 \
─────'── ------/ /  /  i ⌒ ャ__ リ l l_',.⊥!__⊥l_/_ , '´,   `  ` ヽ- 、:!l::::::)         `、 `、 `、
::::.::::,、::::::,、:::::::,、:::::::,、::::::::,、/ /  .!ー l  リ::::::::::l l 〈 !_  /:::::::::::::::: ̄:::V  ^〉  !  ! '、]/_       `、 'i  l
───── --- ::::_:::ヽ ヽ  ',  ゝ‐<⌒ヽ::l l l l_.  ̄l::::::::::::::::::::::::::::j   / - j  l  〉:::::::::::: ̄:::::::::::.‐-...'i  l  l
    〃::::::::::::::::::::::::::::::: ̄::`-`--`ー--ゝイー' Ⅵ ! ゝィヽ  7::―_--γ⌒ヾ_ ノ  ./  / /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、. l  l ̄
.   〃:::::,,, -'一'''~~´  ~~``''ー-、,_:::::::::ヾ彳 '::ヽヽノ::::::Y/::::::::::ヽ、:ゝニフゝィ_ ,イ_ ./, イ-  _::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'、. l /::
_,,,,,、 'ー '~                  `ヽ, ::::::::::::::::::::::::::::::!l::::::::::::::::ヽv 彳::::::::::::::::::::::::::: ̄::::::::::::::::::::::::::: ̄:::::::‐-:、、::::: `i'i:::::::::
                  _, ---   l,::::::::::::::::::::::::::::::!l:::::::::::::::::┏┓                            /      ┏┓
             _,, -''''~         ノ:ゝ:::::::::::::::::::::::::::!l::::::::::::::: ┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┛
       _,,, -一'''~          /:::: 〈::::::::::::::::::::::::::〃:::::::::::: ┏╋──────────────────────╋┓
    _, -'~              _, -,'~ :::::::::/::::::::::::::::::::::::::ゞ::::::::::::::┃|  ~ やらない夫は                     |┃
  /              , -'     ̄ .厂〕`` 、、::::::::::::::::l l::::::::::::: ┃|      約束を守るようです ~               |┃
./                /        l:::::::::::::::::``== 彳ヽ、_=┃|             Episode III.キラの恐怖      |┃
 _            /         l::::::::::::::::::::::::::::::::: ̄::´:::: : : ┗╋──────────────────────╋┛
.           /             r┴::::::‐-::::::\:::::::::::l:::::l::::: : :┏╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┓
.           /           /::::::::::::::::\::::::::\:::::!::::l:::::: : ┗┛                                ┗┛
.        ./           /::::::::::::::::::::::::::::\::::::::ヽ lヽ!::::::::─────━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                                              第三章  疑心暗鬼
                                        ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━─────

370 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:47:07 ID:myQVfR/M
三18.


┌────────────┐
│ローゼン王国         │
│王都カーディナル       │
│王城 親衛騎士団集会所  │
└────────────┘


f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
|  ―――私からの報告は以上です。  |
乂________________ ノ
                                f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
                                |  ご苦労様。  |
;;:l,l:::;:::il::;ii::;:::;:::;:::丶::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::      乂______ ノ                        | ,.;: ,.//.|;;;;;;;
::;l,l::;::;:il:::ii::;:::;:::;:::;::;丶                                                   |,.;:: //::::::i;;;;;;;
,,__ヽ_∩∩≡≡≡≡l::::::::::::::::::::::::::::::::::::                                         |.   l"''l::::::::::|;;;;;;;
   |┌──┐| ̄ ~        _______________.........................---------、                           |,.;: | . |::::::::::i;;;;;;;;
   |│    │|:::::::::::::::::::::    l\                   日ヽ    ../丶__________.................................|  . |;;;;|::::::::::l;;;;;;;;
丶 ..|└──┘|          \.\                    \  ./  \        ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ l . |;;;;;/::|;;;;;;;;
 ..\|____|_______________.................\.\                   \"'\   \         ;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ| | ./:::::i;;;;;;;
    iヽ   ヽ.,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;:    \.\______________.............................-------`、 \  .\        ;;;;;;;;;;;;;;l . |/::::::::|;;;;;;;
.........---'     ヽ.,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;::  \l______________.............................--------'    \ /'|               | l:::::::::::l;;;;;;;;
        ,/.l.,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;:   \::::::::: |::::::::::::::::::::::::::::    |.ヽ\ \__......---' l.            | , |:::::/;;;;;;;;;
       ./l/'.,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;:  \:::::|:::::::::::::::::::::       | .丶l\l__......-,--'''"            |__,|/;;;;;;;;;;;;;;
........----'~~l/l.,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;::: \|________............-----'    ̄                     ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
........----'~~::::: l.,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,                                      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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  妖精の月三十一日になってから数時間が経つというのに
  ピリピリと緊迫した空気はなりを潜めようとしていない。
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371 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:48:00 ID:myQVfR/M
三19.
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  高位邪竜出現の一報を受けた近隣国にとって長いようで短い時間が過ぎており、
  ここローゼンでも、一睡もしていない女王が各方面からの報告を確認していた。
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            __ __,.
      「`ヽ´ ̄`フ.::::::::/´  ,. -‐'′{::::し'.:::::::イ
    . ィ⌒ヽ  /.::::::::::/       ハ:::::::::::::!::::)
    { イゝ   /.::::::::::,′. . . ..x  く`ーヘ.:.:.::::し'
    Y.::::::::ノ '.::::::::::::|.:: . ---xノハノ    ヽ:::)
   ( ̄  . :.|:::::::::::::「´ _、  )⌒Y     レ′
    i 7ゝ.:::∠!:::::::::::::|.:.:.:.:j「 Y    !    }
    | i::ハて...」::::::_.:::::! ノ」ハ '.  ,ハL /  ′
    | L! | 丁Yr刈:::|ィハハ「ゝVイムイ//ハノ
    |     |\ゞイ::::ト弋)ソ   ヒケj小
    l  /   !  `トゝ:!ハ´     ' .イ j |       「それから、ジュンは?」
   ノ. /  |i  ゝ'' | 仆. .  ´ イ 」 ;i |
  / :/     |小./ゝ.|ヽ\下`ヽ 丁jハ
イ  , ′    ヽ:/ィ  ハ. ヽ\ハ.:.:.:jり__」!
 /       ,ノ.:/ /.:::: ` ー 、ーヘ〈ゝ--=ァ
    /⌒Y .::::/  (::::::.     下不厂゙ぐく
   r '   ノ.:::::/ .イ )::::i    | ̄j ) `ヽソ
.   \:::`ヽ//.::/.::::::i    `ヽヽヽ (



                                                      、
                                                     _ヽ ,. -―‐-:::、
                                                  /´`v'::::::::::::::::::::::`ヽ
                                              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::ハ
                                                /:::::/::/:::/l:::::::ヽ::::\::ヘ:::;ハ
                                                ,':::::/::/:::/,_l::ヽ:::::トヘ::::\::ヽ:}
                                                ,'::/l:::/:::/セ=',:::iヽ::|ヤミ::ヘ::::::::l__
                                                l/ .|/l::rY弋i} ヽl `ヽ{iソ` YヾΣ
                      「七時には出る予定なので        |! ヾ{、`ー  ,  `゙´ ./ゾ`
                          準備に追われています」                ハ   _ _   ,イ/
                                                  ` 、   ,/ |
                                                    ノ `ー _,,='´\__
                                                     _// /`ヘ   / ∧`ヽ
                                               , r'/  {∨l__,∧_,/  ∧   > 、
                                             r'"´::〈  /| /ソ | ∧     〉    ,>、
                                            /     マ' | i / |,/  \ /    Y   .',
                                              {i       > |/   /    .マ     /     .}

372 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:49:00 ID:myQVfR/M
三20.



.  ( . . .:.:.:::::::/       /        ヽ 入| |/ヽ `ヽ
   \.:.:.:.::::/    / ′  l      |  l 「:::| |:::::::ノ   !
      Y.:.:.′   ,′! l   |       |  }ノ..:.| |:::::ノ    |
.     ゝ┤   |  || l |    l   (. .:://.::∧    |
        l !|  _|_Lj、 l | _/|_/ l | )//.::/ l   |
        |八 l l l{\|`ヾト、l、/ ̄l/`刈Y北L.,′ |   |
        | ヽヽl ´==''     ==''^ } | ヒシ''′ |   |      「そう。
.      '  l / ∧    '       イ|Y´    |   |
      | j l ||丶   ‐    イ`ヽl l      |   |         ここから誰を連れて行くのかは決まったの?」
.     /|  {| ! | ヽ ` rz=.、´ ノ  / lト、   |   |
     //j/. :| ! |\ l、{{r勿}}〃  //| jj:::::\  |   |
.     /./. .:.::::|   {     `゙T゙´   // l|从::::::::::ヽ.!    |
 r‐=ニ´.:::ヽー=≧ト:.r‐⊂ニニニ⊃x/ /j/:::}::::::::::::::ヽ.  |
  \::::::::::::::ゝ---/´ ミ}厂厂厂厂jr―‐ヘ/.:::j:::\::::::\_j
   \::::::::::::::::::/  ア{ i/ i/ i/ i/jゞ、ヽ`ヽ\{:::::::::\::::::::`ヽ



――――――――――――――――――――――――――――――
  冷めてしまった紅茶に口を付けながら派遣する人員について問うと、
  各騎士団から出る人数ついては把握しているものの
  名簿の提出には至っていなかった言葉がはっ、と背筋を伸ばす。
――――――――――――――――――――――――――――――



                                               /::::::::::::::::::::::::|ヽ/|:::i:::::::::::::::::ヽ
                                             /::::::::::::::::::::/l:::::lヾー|:::!i::::::::::::::::::::',
                                           /::::::::::::::::::/:::/ l:::i:l  |::i !:::::i:::::::::::::::l
                                           /:::::::::/::::::/:::/ l:::l:l ..,_|! l:::::l!::::::i::::::::l
                                            {:i::::::/::::::イ:::/゙~ l::il:!   ゙!l' +::::ll::::::l::::::::l
             「あ………                       i|l::::::::::::::{i:/  l:/l!  ,,ィ灯沁、!::::::l:::::::::l
                                           リ !::i:::::::::::! ,ィチ圷     c;;;;r} ゙!:::/::::::::::i!
              申し訳ございません、                    l:ハ:::::::::l″c;;ri    之ツ//:::::::::i:::l!
              派遣者名簿の作成が遅れていまして。         リ ヽ、::ヽ,ゝ‐'  、    /l:::/:::::::l::::li
                                               i}::ハ. `        ,イ:/::::::::l:::::l i
              王都からは―――」                        il:::::ヘ .,   ´ `  / l/::::::::::!:::::l i
                                                /l:::i:::::::::::> .. .'´  /:::::::::::!::::::l  i
                                                / l:::l::::::::::i:::::, -,}    /::::::::::::l::::::::l.  i
                                                / l:::l::::::::::l‐'´ y'   ,/:::::::::::::l`ー 、l  i
                                                /  !::l::::::::::l  / , -//:::::::::::::/ /::ヽ.  i

373 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:50:00 ID:myQVfR/M
三21.



┏────────────────────────┓
│―――第一騎士団から流石兄弟の二名、          ..│
│魔法学院と神殿からそれぞれ一名の合計四名です。   │
┗────────────────────────┛



          ___                      |  \ \
    /    / ))))                    |
   /    /_ ⊂ノ               .| ヽヽ .|\
  /   / /              i 、、. | ヽヽ .|\   |  \
 / / \ \  Λ_Λ  ド ド |ヽ   |\  |    |
/ /    \ \(; ´_ゝ`)           \_人_人∧从_人_∧_人_从_/_∧_人_从_/_//
/ /     ヽ      ⌒\   Λ_Λ    )                          >
/       ノ      /> > (; ´_>`)   <  兄者!                   (
        /     / 6三ノ ,⌒   )    )  遠征って何持ってけばいいんだ!?  >
       /  / \ \ ` ̄/{: ミ   ノ    <                         (
―    /  ん、  \ \ .し”   /乃    /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^Y^⌒Y^YY^^Y
――  (__ (   >  )(   _⌒)
⌒ヽ   ’ ・`し' / / /  √ソ  丿       人人人人人人人人人人人人
  人, ’ ’, ( ̄ /  /  ノ .ゝう ̄      <                    >
Y⌒ヽ)⌒ヽ、 )  |   ⌒ /           <  着替えと装備以外は     >
         \_つ  ̄             <  支給されるそうだ!     >
                            <                    >
                              Y`Y`Y`Y`Y`Y`Y`Y`Y`Y`Y`

375 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:51:00 ID:myQVfR/M
三22.



   r‐く二ニ:/i:i:i:i:i:i/  V^’             マ: :_: - :ヲ
.  /:i/[_: :|i:i:i:i:/、yz'′            ヽ Ⅶ: : :己
 /:i/ lしんく|i:i:i:Yrュヲ   l |  l!   l|   l| ', ' Ⅵ: : :.__7
.〈:i〈  || 己 {i:i:i:i|′   ! l |  l!   l| | l i!  | ! |: : :_:∠,
 \\!!   し|i:i:i:i|   | | | |  l!   l| | i i!  i | l}: : _く
    ̄|L__ムスi:i:i:i:{l  | | | |  l!   l| | l_」L リ .! |__ノ
    | ̄|i:|i:|マi:r=Ⅶ ! !士十i l!   l| |,ィ≠zil  | l!トミx7
    |  |i:|i:|ミム泌リヾ l|/ 行示ヾi/!ノ尓弍リN从ノマヘⅣ
    | /i:{ゞ\ゞ=イ| l |ヘ 弋辷リ   、 ゞ-" /  |  l!.| |      「随分少ないわね」
    | : ̄|  ̄ゞ≠{. i ト、      _′   /l   !  | i |
    | i  |    x≧l  |ゝ、     ‘ ’ / !  .|  | | |
    | l. 八   《ミく  !三≧x、_    イ三ヲ{   i  | l |
    | | | ヘ  ∨i:|  |≦三三r≠くヘ≦三∧  ', ! | |
    | | | ', ヽ/:ヾ|  |三三三いゞソメ《三三∧ ゝ| i |



―――――――――――――――――――――――――
  てっきり、十名程度は連れて行くと思っていた真紅は
  足りないのではないかと言いかけたが、
―――――――――――――――――――――――――

379 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:52:01 ID:myQVfR/M
三23.
――――――――――――――――――――――――――――――――
  将来を期待される若手代表として、同様の者のみを選んだのでしょうと
  マコトが小さく首を振る。
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                                      /.:.:.:.:.:./.:.〃:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ::::::::::::\
                               .      /.:.:.:.:.:./.:.:/ :/:〃:.:.:. ハ、 .:.: \.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧:::::::::::::::.
                                    /.:.| .:.:./.:.:/ :/:,:.:| .:.:.:.:|.:.:.:::ト、:.:.:. \.:.:.:.:.:.:.:∧、::::::::::l
                               .     .:.:/|.:.:/.:.:/ :/:/:.∧:.:.:. |.:.:.:::| \:.:.:.:.\.:.:.:.:.:∧ヽ::::::::l
                                    |:/ :|! :.:.:.:|:.:.| 厂厂∨:.:|.:.:.:::| ̄`ヾ下`ヾ、.:.:.|: ∨\:::'.,
                                    |′:|!.:i.:ハ|:.:.|:!:.刈圷∨ヘ:.:.:.:', γてぅⅥ:.∧:. |ヘ:::ト、:::\ヽ、、
                               .        !:.:|′|:.:从:j 比:::Ⅳヽ:.:.:.',  比:::::Ⅳ:.∧:|:∧j |::::::::ぐ ̄`
         「あいつは解ってるんですよ。           V|  Ⅵ:.Ⅵ 弋zリ \ \', _戈zソ ∨ /:|そレ':::::::≪´ ̄
                               .        \ ∨Ⅵ        ヽ     ∨: ;_ノ/´ ̄`ヾ
          本来、第三と第四が中心となって             ヽハ   <            /ヘ:/"´
          人員立てるべきところに                     ヽ   ー_一     /  |′
          長として選ばれた理由を」                     \        .   /ヘ
                                                丶 __   ´  .  ´   }、、
                                              / ::|\   .  ´      j::::: ト、、
                                            //:::::::|  〉く         ,::::::: |:::::::`::... 、
                                        ....:.:.´::::/ ::::::::| ./:.:.:.:\       /::::::::::|:::::::::::::::::::::`:
                                    _ ....:.:.´::::::::::::::::/ ::::::::: |/:.:.:.:.:.:.:/\   /:::::::::::::|:::::::::::::::::::::::



―――――――――――――――――――――――――――――――――――
  もちろんその分、北方や西方騎士団からの人員や
  ダイアナ、マリアンデール、エスメラルダ、レオニダスの町から連れて行く
  司祭や魔法使いを合わせれば六十人近くになるはずで、
  向こうの被害状況はまだ未知数ではあるものの、初動部隊なら十分のはずだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

380 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:53:00 ID:myQVfR/M
三24.
―――――――――――――――――――――――――――――――
  そこへ乱暴に扉を開けてロイが飛び込んできた。

  女王、大臣、宮廷司祭、親衛騎士のほとんどが集会所に集まる中、
  彼だけは魔法学院に詰めて続報の到着を待っていたのである。
―――――――――――――――――――――――――――――――



.   \      \ \     | ,,,--''''' ̄  | //_,,,,,,--┐ ..| /  _,,,...---
.       || ̄ /l‐|、-/l...\┌' ̄|    _,,,,-ゥ/i`ヽ、   .|ィ-ァ| | 「 ̄   .|
.       ||  ./,' | | |、| ̄''''ー-____,,--''''',,,-'''~/  \|.. .// | | |    |
.       || //==| |=|/ー-< ̄__,--''  ̄   /.     //.|  | | |    |
―--,,,___||_// ┌| |‐---,,,,__ ̄| | |    .     //  |  | | |    |
___ .||l /| | 'l |     | | |         /'''~.     |  | | |_,,,,--|--''''
====┐ .||/ .| | |l.      | | |               |_/\/\/\/|_
    ||  ||/ .| | '!      .| | |               |\          /
    ||  ||  | |         | | |               |< 失礼する!  >
――||―||  | |         | | |               |'/          \
    ||  ||  | |         | | |               |  ̄|/\/\/\/ ̄
    ||  ||  | |         | | |               |  | | |‐-,_____|
    ||  ロ(()==|       .| | |             \|  | | |    |`''--
    ||  ||  | |.      / .| | |               |\..| | |    |
    ||  ||  | |./  /   .| | |             \|  \ |,,,,....--- |----
    ||  ||  |/  /..   .| | |               |\..| \   ___|,,,,,,,,,,

381 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:54:00 ID:myQVfR/M
三25.



    /:/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..:............  ヽ
   /  /::::::::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:!
     / /:::::::::::::::::::/::l:: ト;::',\:::':、:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
    / /イ:::::::::/::/l::ハ \. ヽ、\:::ヽ、::::::::::::::::::::ト
    l / |:l::::::/l:/ |  ',  ヽ,  ,\ニヽ、ヽ:<ヘ::::::l
     ! |ハ:::/ たヵ|、  'r 、 イ ゞ‐'-' ヽ! (丶'}:::l!
       | l::ハ `  ヽ    ``      rク/:;リ
        |  ',               l-イ:/
            ',   :l           l lリ          「女王様!
           '、. .::ヽ         ノ  l_
            ヽ、:::::::'、--‐=ヽ  /   l;;;;;>`:i       今し方、フリートより第二報が届きました!」
           r r;;>、.  ̄ ̄ `∠..-‐ ''"´::::::::::::::l
           /7::::i´`i「;;ー― 「 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
          //:::::l 「 | /! 「 | | l::::::::::::::::::::::::::::::::::::L
        ,--ノV:::::l |. |/ リ| ! | |:::::::::::::::::::::::::::::::;、久
    __rァ‐'"´:(ヽ、_」 l::', | ノ lノ /! l::::::::::::;::、-‐'''´‐^`ヽ
  /;ヲ 'フ;;::::::::::::``ヽ、」ヾ V//::L ―''´-‐'''::´:::::::::::::::



         /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ソ;:;:;:;:;:;:;:ゝ、
       〃;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:Yイ|;:;:ヘ;:;:ヽ:;:ヽ
        /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヾヽ;:;:;:ハ
     /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ
     ノイ;:;:ノ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノノ ハヘ ∧;:;:;:;:;:;:;:ヽ
      ルノノ;:;:;:;:ノノ;:;:ノ彡'ソ/ノ ヾミハ;:;:;:;:从リ
      /彡彡ニ彡イ彡ニニ"   __ ヘ;:;:ハル'
       ト彡イ イ.l|   ̄`   ´fォッ` /ソ''
      ヾ;;;;ヾ. ソ         {    ,'
       ル;;;;ヽヘ      ー-'   ノ               (第一報からおよそ十時間。
       从;;;;;;;;;|    / ̄ ̄ ̄`ミ辷ニニヘ            どうやら最悪の事態は免れた、と見るべきか)
         >ハルj ヽ  l´        |  i `ヽ、
       |>ー--、.ヽヘ           /ニニ≧.  |
        |.:.:.:.:.:.:.:.:ハ ゝミ、      zヘ、___.  、 |
     /.:.:|φl.:.:.:.:トY´ ̄`Yニニ>ヾ::(    、 |___
--一'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.   ハ ヘ   |.:l´ ̄  、  ∨.:` ̄`ヽ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.人   |::  J  j.:.:ヽ、       }.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:>ト、___∠.:.:.:.:.:ヘ、.   /.:.:.:.:.:.:.:.:
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ミヽ='.:.:.:.:.:.:.:
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  邪竜出現の通達を受けた国は十二時間以内に続報がなかった場合、
  人側が敗退したと想定して自国領での戦闘に備えなければならなかった。

  その刻限までに第二報が届いたので、
  戦いの結果は分からずとも現時点でアルビオンが壊滅している事はない、と判断したウェンリーは
  人知れず吐息を漏らしてから紅茶を胃に流し込む。
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384 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:55:00 ID:myQVfR/M
三26.



                                             r-':、 ̄ ̄ ¨ ヽ   ___
                                          , - '  : :.l      \/   ´ ̄ヽ
                                          {     : ::ーヵ      |::\    |
                                          〕   : :.:./ └i:: . .   ヽ:::.∨   ヽ
                                          └i  : .:/     └t.:..   ',::::|:. .   」、
                                           {  .:/  /    l  }::.   l::::|:. . r┘ :|
                                            ヽ.;/ / l |   l / ゝ-、:. !::l::  /l l :|
                                           〔_:|l | :l l   .:l ,.:i| _ト|  T |:l: 「 l | :!
                                             |l/! |!\ イ!ィi´:::|.レ'| |l l:|: 」 八 l|
                                             l| ヽlト rヵl   L.r’'ノ| l{ |j Y/  ',l |
                        「すぐに読み上げて!」           / l ハ.{」_, - 、 /:| 」:.../'    lハ
                                              / / { ヽ{  」_, -'´ ̄ ¨ヽ   ヽ :|
                                             , r'´ ̄ス、!_>t.zッ'.::: --― ::',    ヽ!
                                           / レ' ̄-'´ l__{ヅ .: :___  - /.:|!    |
                                          /i/く::.'    /l└t. _  .::ー './ .:::|    :ト、
                                         / イ /\::.  ,:. l '  L.. _  /.:: .: ,'    l ',
                                        , / i 〈 、 lハ:::.     _∟ .:' .:: .: {       l i|
                                        ! i :|   ト 、}>、__/!,_ イ.::    └ァ     l lヽ
                                       | ! |  〈 ヽ r ---:.ヽ/┘::.ーt. __「i′    l l ',
                                        l l |   _r‐'、-、  _「.: --_└'¨ ,::: :.}       l !l l
                                        ! | l  〈, -|_」 {::り;:」 .::  ' ´   /.:: : : \    | !| !
                                        l  !| └t_〕j/      /.:::: .: : : :. \   .j l| |
                                       ∥ ! i    /         ::::::  :. :. . . \/ ,リ |



―――――――――――――――――――――――――――――――――
  椅子を鳴らして立ち上がった真紅に頷いて
  持っていた書簡の封蝋をむしり取ったロイは中の書面を引っ張り出すと、
―――――――――――――――――――――――――――――――――

385 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:56:01 ID:myQVfR/M
三27.
――――――――――――――――――――――
  挨拶である書き出しを飛ばし
  主文と思しき場所から読み上げ始めたのだが。
――――――――――――――――――――――



                            _____
                        _,-‐-'´..:.:.:.:.:.:.:.`‐-、_
                 ____,--'´       ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
             ,イ ̄´´              ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
             l                  ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
                l                    ..:.:.:.:.:.:.:.:.:|  ―――先の通達に誤りあり。        |
              l                   ..:.:.:.:.:.:.:.:.|  我が国を襲ったのは高位邪竜ではなく .....|
                 l                   ..:.:.:.:.:.:.:|  邪竜を基にした………               |
                .l                       ..:.:.:.:.:.:乂__________________ ノ
                l                    ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
                   l                        ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
              .l                    ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
                    l                       ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
               _, ..-l                     ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
        ,r'´ ̄    .l         , - 、            ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
       /     、  _l  ........./ヽ、 ,リ             ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.__ヽ
       /       ヽ .l..::::_,,イ、   V/              ..:.__,-‐-'´ ̄   ̄
      ./     _,,,ノ-' '"   ヽヽ ./.::        _,-‐'´ ̄
     /               /.::::::     _,-‐'´
    ./                 ,イ.::::::   _,-‐'´
    ./                ,イ.:::::::  _,-‐'
    /             /l.:::: _,-‐'
                  /,r."~
              /
            /
          /

386 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:57:00 ID:myQVfR/M
三28.



    /:/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..:............  ヽ
   /  /::::::::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:!
     / /:::::::::::::::::::/::l:: ト;::',\:::':、:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
    / /イ:::::::::/::/l::ハ \. ヽ、\:::ヽ、::::::::::::::::::::ト
    l / |:l::::::/l:/ |  ',  ヽ,  ,\ニヽ、ヽ:<ヘ::::::l
     ! |ハ:::/ たヵ|、  'r 、 イ ゞ‐'-' ヽ! (丶'}:::l!
       | l::ハ `  ヽ    ``      rク/:;リ
        |  ',               l-イ:/
            ',   :l           l lリ         \_人_人∧从_人_∧_人_从/
           '、. .::ヽ         ノ  l_         )                >
            ヽ、:::::::'、--‐=ヽ  /   l;;;;;>`:i      <  魔族合成獣だと!?  >
           r r;;>、.  ̄ ̄ `∠..-‐ ''"´::::::::::::::l      <                (
           /7::::i´`i「;;ー― 「 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::l      /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^
          //:::::l 「 | /! 「 | | l::::::::::::::::::::::::::::::::::::L
        ,--ノV:::::l |. |/ リ| ! | |:::::::::::::::::::::::::::::::;、久
    __rァ‐'"´:(ヽ、_」 l::', | ノ lノ /! l::::::::::::;::、-‐'''´‐^`ヽ
  /;ヲ 'フ;;::::::::::::``ヽ、」ヾ V//::L ―''´-‐'''::´:::::::::::::::



    /        ,  iii ゙!,ヽ,  ,ヽ, ゝ、.. ;;;, ゙ヽ,
    i゙       ,  ,! , ili l i., l;, i, l;;;;,`ミ゙ヾ';;;, ゙i i
    !i゙ ;'   ,i  ,! ,/!,i,iハト, i, !! |i', ゙i; i;;;';';,,_ミ:: ;;, リ
    lv',ィ' ,;;;i 〃;/ リ.リl| !l゙:,ト,゙:、li;'、 i:.゙i;..;;;;;;;,ヾ ;;:〈
   ,ィ,ィ/ ,,;;:;;イ,/シノン' ノ ゙l! ゙'いミ`ミゝミゝ、゙';;;;;;;;;;;;;'v;;;i
  '" / ,;;-''シr--=、∠,,__゙、 ゙ゝ,;≧-─ミーi;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
   i゙i゙  ;;ヘ | ーt‐:ァミ:`、` ' '<"t::ラー- |;;;ハ;;;;;;;;;;i゙
   ゙;゙、 ( ハ,!  `""´'  ゙:   `' ` ´   ノ;リ ,i;;;;;;ノ
    ゙:,゙:、.ヽ,ミト:       ,  :.      ケノ./;;ャ'′      「!?」
      `:、`ー;      ,'.  :::,     '゙フー';;l゙
       ノ,;;;;゙ト     `ー-‐'゙     /};;;;;;;l、
      ,ィ'ス、;;;|`、   -‐ - ─-   /,.};;;;;;;;;;「
      _」 ゝ、;;;l ;゙:、   '''''''   ,ィ゙ 'ク;;;:;:;;;;」
  _//   `:'、 ゙; ゙' 、      ,ィ'゙ ;'ク:::::::::::;`;、_
 '"/  l    r‐`i゙:,  `ー---‐''゙  「..:::::::::;ィ^!;;;;;;;;;;;;
     ゙!   |:::::P"⌒`ヽr~''⌒`く! ::::::::i゚_ノ,;;;;;;;;;;;;
      |   ,l:::::::|   / バ    ,l :::::;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      ゙: /:::::::::゙i    ヽノ    l ::;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  誰もが予想だにしなかった単語が飛び出し、これまで以上の緊迫で部屋が凍り付く。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

387 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:58:00 ID:myQVfR/M
三29.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  全員が表情を強ばらせて続きを待つと、
  努めて冷静に、だが、僅かな震えまでは隠しきれない声がゆっくりと続きを読み上げだした。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



┏────────────────────────────────┓
│ローゼンの方々におかれましては、慌てずに続きをお読みいただきたい。  │
│件の合成獣はすでに撃破済みである。                       │
│                                               │
│アルビオンは壊滅的打撃を受け、途轍もない数の犠牲者が出ており、     │
│復興には長い時間がかかると思われるが―――                 │
┗────────────────────────────────┛



          /::::::::::::/::::::::::::/:::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::',:::',
          /:::::::::::/:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::!::::i
            ,'::::::::::::/:::::::::::::/::::::::::/::::::::::::|:::::::::::::i:::::::::i::::l
         l:::::::::::/:::i::_::/:::::::/|::::::::|::::::::|:::::::::::::l:::::::::l::::l
          i:::::::::/:::/::::::/>、/  i:::::::::l:::::∠⌒:::::::::|!:::::::|'リ
        _ノ::::┌i:::/::::::/斤心ヘ i:::::::::i::::メ≦i::::::::::::i:!::::::!
        >:::::{ レ' |:::::7レ升::} /:::/|:/辻:}l::::::::::ハ:::::!
      _,>::::::::i ヘ|:::/ ゞ‐" //  ′ゞ‐' l:::l:::/  ∨
         ̄` ̄`\:|:/       ′   、   ∧!/
             \|\     _     /  ′        「魔族………?」
             _{i      ´   ` /
            // `\  > _ イ
         _,、-;'´;;;i     `ー 、, _ノ iヽ、
     _,、-;;"´;;;;;;;;/;;;;;l      /ヘ l;;;;;ヘー,,、
_,、-;ー'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;ヽ    /::::::::∨;;;;;;;;ヘ;;;;;`';;;;;;;、_



            /    /  ,、 |、|"゙`、    `、
           l    /  / | .|.l|   l  .::::::::::l
            | |   l  /_,. | .| |ト、  | ,  .:::::::::|
           | |   l/l/'´ // /  `メノl /l .:::::::|
           、ヽ   ,ィチ斤、′   仡ミュ' !.:::l:::|
            | \ {b::::::リ    P::::::リ / .:::|:::ト、     「魔族合成ってあれですよね?
            ト、  `ド-‐'   ,  `‐-'/l.::  |:::| ヽ       DG事件の………」
            |::|   ヘ         /:::|.::. |::::| `、
             |:::|  ::::「` 、   ´`  イ `|.:::. |:::::|  \
              |;:イ  ::::|  l ` ー ' ´  !  |.::  ト、:::|
           /';:::|   :::|.  |‐- 、 , -‐/   !.::. |:::ヽ、
          /::::::::';::|  :::|   ヽ   /   |.::  |:::::;'::::::ヽ
            l::::::::::::';:|  :::|  __\/__  |.:::. |::::;'::::::::::::l



――――――――――――――――――――――――――――
  高位邪竜の出現だけでも滅多にあることではないのに、
  大陸でも三指に数えられる事件との結びつきを示唆されては
  現実味が薄いのも無理はない。
――――――――――――――――――――――――――――

389 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 20:59:00 ID:myQVfR/M
三30.
――――――――――――――――――――――――――――――――――
  しかし天変地異級の厄災が、すでに撃破されていると知らされてからやっと、
  聞き入っていたアリアから安堵の吐息が漏れる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――


┏─────────────────────────┓
│繰り返し申し上げる。                       ..│
│魔族を合成された高位邪竜はすでに撃破済みである。  .....│
┗─────────────────────────┛



       /:::/ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/           /:::丶、     /:::::::/  /:::::::/
      /-/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'-、        /::::::::::::::::`丶、/::::::::/  /:::::::/
     / ゝ__ゝーーァ--、;___::::::::::::::::::::`::::::丶、 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  /::::::/
    ,.rー''´ /  ./  / / /` 7''- 、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  /::::::/
   //  /   /  / ./ / /    `,へ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  /::::::/
,. '", ィ /  /   /{ /   / /__,.レ   、/  | ` ァ 、:::::::::::::::::::::::::::::/  /::::::/
  /  / .イ   /,!-rー'' |."/|  !     ,ヘ l  |  \:::::::::::::::::::/  /::::::/
  /  /   |  l |/____,|./ | l     / |ヽ|  l   | \:::::::::/  /::::::/
. l  /l  |  |ァ≠=ニニlト、! ト、.   ,' .l |\|    l    i`<  /ヽ、/
  | / {   l .|` ト- ':::::::/` .l| ヽ  l  | .|  l 丶   l   | | `<   /
.  !l ヘ   lヽ|cゝ!;;;;;;;___/   !  \ ! ,ミヽ、N ! \ |   .l l  `y'
 /i|// ヽ  ', :::::::::::::::::⊃       ヽ! / ヾヾl、|    |  ! |   |
./ / / / \ '、::::::::::::::::           /:`:::':::::`ト、l   !  !|   !
' / / / .人\ゝ.       ,      ⊂ヽ、;::: /ゞ!  j  |   .|
/ / /  / ヽ `            :::::::::::`~ぅ/.|  ∧  ! |  |    「良かった………」
/,.ィ'   |--ー>,     r 、      ::::::::::,.-" ,. l ./ ∧ ',l  |
/::!  |::::::::/  >,    ` ’       ∠ -ァ''/|/  / \ゝ !
::::::|   !:::::::/  / .ト、            ィ'.〆 / ./!   | |
::::::|  |::::::/  /.  |\\___ ,. -‐ '"´ /ィ / ,ィ'| l    |  |
:::::::|  .l:〈 、/   l  `丶__,,. - ー''///  ,< .| |     |  |
::::::::|  |::\ .\           //// /:::::\| |    |  |



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  高速で空を飛ぶ高位邪竜にとって隣の国は目と鼻の先に等しい。

  もしもフリートが敗退したり、取り逃がしたりしたならば
  ローゼンが次の戦場になる可能性も高かったのだ。
――――――――――――――――――――――――――――――

390 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:00:01 ID:myQVfR/M
三31.



                  /::::::::::::::::::::::::::::::::::` 丶、:::`ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::\
                 /:/:::::::::::::::::::::|ヽ::``丶、\`ヽ、>、:::::::::::::::ヽ`ヽ:::、ヽ
                 // /::::::::::::::::::|l::|  \   >'´, -‐ァ`丶、、::::::ヽ、 ';::',\
                 /' ':::::::::::::::::::::| ',|   \ /r'ヘzソ    ` \::ゝ, ',::',
                /  |:::::::::::::::|:::::| ',                ヽ|ノ }::ヽ
                  |::l::::::::::::',',:::|  ヽ__               __/::::l
                  l::|;:::::::::::ヽヽ| '´= ヽ              ヽ:::::::;::|         _   , - '
                  ',:|',::|::::::::::ヽ メヾノ                |、:::::ト、       r'::´:::::::>'´::;;;;;;;
                  ヽ',::lヽ'、:::::\     、            l ヾ|       ノ:/::::;;/:::;;;;::::::::::
                   ヽ '、\\:.ヽ、    └、´   ,. -      /  \ ,. - ' <:;;;//::;;;;;;::::::::::::/
                     ヽ\ \`      , -'´        /  , - '    , 、>::::;;;::::::::::::::::/:/
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              「なお―――」           _ /,へトヽ',\    /::;/::;;;;:::::;::::;;;;;;:::::::;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;
                                / \ト、 '、 ',',:::\   |:::/:::;;;;;;;:::::::::;;;;;;|:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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                                ノ:::l /!:に二 -‐―‐|:::;;;;;;;;;;;/:/:;;;;::;;;;;;;;:|::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
                              //:::;;;;;;;;;;|:|        |::;;;;;;;;/:/:;;;;;;;;::;;;;;;;;;|::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;



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  だから、戒厳令や全兵力稼働の下準備が
  徒労に終わったところで文句のあろうはずがない。

  フリートの努力に感謝と尊敬の念を覚えたロイは
  そこで一息入れながら続きに目を走らせると、
  こんな状況であるにも関わらず口の端に笑みを浮かべ―――
―――――――――――――――――――――――――――――

392 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:01:00 ID:myQVfR/M
三32.
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  続きを一気に読み終える。
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┏──────────────────────────┓
│なお、魔竜撃破の中心人物に                    .│
│やらない夫=D=ビップ殿とその一行が加わっていた事を    │
│貴国にお伝えし、第二報を締めくくらせていただく。      .....│
│                                     ...│
│以上、親愛なる真紅=L=ローゼン女王陛下へ。          ...│
│フリート神聖王国第一王女、シーマ=G=フリートより。    ...│
┗──────────────────────────┛





: : : : : : : : : : : : : '          ノ. : : : : : : : : : : : : :\i:i:i:iメ.ー<: : : : : :乂_______
: : : : : : : : : : /   '        {: : : : : : : : : : : : : : : : ∨:i:i:i:i:ヽ: : ヽ: : : '´⌒斗三二ハ
: : : : : : : : . '    /        ' \: : : : : : : : : : : : : : : ∨:i:i:i:i:∧: : : : : : : : : ::}_____乂{
: : : : : : : /               :.   ̄`ヾ : : : : : : : : : : ∨:i:i:i:i:∧: : i: : : : : 乂ー=ミ刈
: : : : : : .'      :          |     }: : : : : : : : : : ::.∨:i:i:i:i:iハ: ::}: : : ´{   ヾ==}i:{
-ァ : : : ′    :!      i    :!      〈: : : : : : : : : : : : :':i:i:i:i:i:i:i{ : ,: : : : :.`Y. ∨イ
八: : : ′  :i :i {       :|    :      i}: : : : : : : : : : : : :}:i:i:i:i:i:i:{ : : : : : :_:_:j   'ハ
  ゞ: ′   :i :i {    '  !  :  .  i     |ゞ--‐ァ: : : : : : 彳fr-=ミx: : : : :f⌒7   ' ::i{
.   i|    ' '.ハ   :i  l _:!_.厶斗==T爪从 {: : : : : : :.イ{{ fイr汽メ{: : : : ̄ハ  :i |:i|
.   i| '   ∧∧∧   l.  :i  :!/乂才云ミx"⌒ヾメゞ‐ァ: : : 人乂.弋り.jリ: : : : : :/   : !:i:
.   il.∧.   ∧∧彡  ∨八乂.  7.fぅ::ハハ    }' :i  }L_: : :7气≧彡: : :r-; く:i   :i !:i|
   ∧.∧.  .イ ∧=弐ミx{       ′Vゞイ:リ  ,  :| :i  ハ: :i:i:i:i:i:′: : ::.乂   !   : :i:i!
   ハ ∧ } iハ/ィ云 ヾ       ゞ-‐ 冖"  :| :i  }: ,:i:i:i:i.' . : : : : _丿 .!   i |:i:!    (ああ、やっぱり………)
    八ハ八ハハ弍: :ハ :                   :| :i  乂:i:i:i/. : : 厂/    |  .:! !:i:!
            }ハ ゞ豺イ                 :  '   i:i:i/. : ; " ,      |.   :! |:i:i:
            }. :.    ゝ             ′′  :!i.゙ ./.イ       :|   ! |:i:i:i
            } ハ    , ー-             ' ./才  :才           :|   ! |i:i:i:!
            }  :ゝ.              / /.i:i:|   i_            :|   ! |:i:iリ
          ,   /: |> .         ..斗.゙ /.i:i:i:i!.  :!:}__         :|   ! |イ
.         /  / i: |    > . _..r::i:":i:i: / /.i:i:i:i:i|  :,:i:}: j_          :|   ! |
         /  ゙ . ! :!  / ̄:i:i:iミx}:i:i:i:i: / /.i:i:i:i:i:i:!  ハ:{ r={         :i   ||
.        / . '  _..斗.:i":i:i:i:i:i:i:i:i:i.孑=ミ:u/ /.i:i:i:i:i:i:/ /.i:i:}: : : \      :   ; :!
        / .ィ 厂:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/f込rり/ /.i:i:i:i:i: / /.i:i:i:乂: : : : .ヽ    |   :i
        乂イ. ∨:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{{辷r匕:{ :{:i:i:i:i:i:i:i{ :{:i:i:i:i:{: : : : : : : : :..    ;    !



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  懐かしい、とはまだ思えないその名が出たとき、真紅に驚きはなかった。
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393 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:02:00 ID:myQVfR/M
三33.
――――――――――――――――
  あったのは納得と心配と―――
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  。    :::::                         *          *
      ::::;;::::                。       o   。       o  ゚  ゚
      :::::                             。           。           。
   ゚       .   ゚    ::         。゙゚    ::       +
 *                 。  。     |.    。  。.        *    ::;;::  ゚   *    ::;;::  ゚  ;   ;
                      |.  |     |:|     |.  |...... ┌────────────────────┐
           *.       ||  ||    |.:.|    ||  ||..... │あなたはそこに居たのね、やらない夫………  │
 ::  ,    ;    ;  ::::;.     |:|. |:|   l∧l   |:|. |:|.  └────────────────────┘
. 。       o.   。     |.:.|. |.:.|   ,.傘.,   |.:.|. |.:.|.       。゙*    ::;;::  ゚
               |       .|∧||∧| ,傘傘傘, |∧||∧|       |          *    ::;;::  ゚   。    ゚     ::;;;::
     。  。       ||.     (VVVV).傘傘傘.(VVVV)       ||      。  。:;;;::           *    ::;;;:
     |.  |      |:|      {∽}{∽}}}傘傘傘{{{∽}{∽}      |:|      |.  |   ;  ::::;
  ゚. ||  ||     |:.:|    ,傘|l~~|l~~|}}个个个{{|l~~|l~~|傘,    |:.:|     ||  ||
o.   |:|. |:|    lvvl .,.,傘傘|∩||∩|}::::/⌒ヽ :{|∩||∩|傘傘,.,. lvvl    |:|. |:|             。
.    |.:.|. |.:.|.     |∩|傘傘傘|| l|| l|}:::|:   |:::{|| l|| l|傘傘傘|∩|     .|.:.|. |.:.|
   |∧||∧| ,.,.,傘||"||傘傘傘|| l|| l|}:::|:   |:::{|| l|| l|傘傘傘||"||傘,.,., |∧||∧|
   (vVVVV)傘傘{∽}个个个{∽}{∽}}:|三ニ三|:{{∽}{∽}个个个{∽}傘傘 (VVVVv)        |
   山i!山i山傘傘|三|!|/⌒ヽ!|l~~|l~~|}:/个\ {|l~~|l~~|!/⌒ヽ|!|三|傘傘山i!山i山          ∧
   ||^^||^^|个l个{∽}!||:.  ||{∽}{∽}}:{ニi二iニ}:{{∽}{∽}||:.  ||!{∽}个l个||^^||^^|       /;;;;;ヽ
   || l|| l|::::::::::::|三|!|iニニニi||l~~|l~~|}::::/\::::{|l~~|l~~||iニニニi|!|三|::::::::::::|| l|| l|        | ∩ |
   || l|| l|/l\||: ||!|/l\||| l|| l|}:::|:   |:::{|| l|| l||/l\|!||: ||/l\|| l|| l|  /\  |ニニ|
   || l|| l|::l⌒l: ||: ||!|:Ii==iI:||| l|| l|}:::|ニニニ|:::{|| l|| l||:Ii==iI:|!||: ||::l⌒l: || l|| l|三三三三三三三三
   |∬||∬|::|___l: |§|!|:|l  l|:||∬||∬|}:::, '三`、::{|∬||∬||:|l  l|:|!|§|::|___l: |∬||∬|:=:=:|:|=:=:|:|=:=:|:|=:=:
   {})({i})({}iニニニi{({})}!!.!|,,, l|:!{})({|})({}}::|皿l皿|::{{})({|})({}!:!|,,, l|:!!{({})}iニニニi{})({i})({}:::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|::[]::
   || l|| l|鬥l鬥||: ||!|鬥l鬥||| l|| l|}|鬥轟鬥|{|| l|| l||鬥l鬥|!||: ||鬥l鬥|| l|| l|:=:=:|:|=:=:|:|=:=:|:|=:=:
   || l|| l|/⌒ヽ||: ||!|/⌒ヽ||| l|| l|}|iiiiiiiiiiiiiiii|{|| l|| l||/⌒ヽ|!||: ||/⌒ヽ|| l|| l|:::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|::[]::
   |∬||∬||:.  ||§|!||:.  |||∬|∬||}|iiiiiiiiiiiiiiii|{||∬|∬|||:.  ||!|§||:.  ||∬||∬|:=:=:|:|=:=:|:|=:=:|:|=:=:
   |凶||凶|iニニニi|凶|!|iニニニi||凶||凶|}|二二二|{|凶||凶||iニニニi|!|凶|iニニニi|凶||凶|:::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|::[]::
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



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  切なさに似た、僅かな胸の痛みだけだった。
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394 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:03:00 ID:myQVfR/M
三34.
━━━━━━━━━━━…
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  一方、魔竜撃破から一夜明けたアルビオンでは
  早朝から西と北の区画で復興作業が始まっていた。
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\_人_人∧从_人_∧_人_从∧从_人_∧_人_从_//
 )                              >
<  仮設テントの設営いそげーーーーっ!!!  >            ヽ、_,人_,ノ、_,从,人.ィj、ノvィj、ノv1人.ィj、ノv1
 <                             (              )
 /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^            ‐=、´  救急用品が全然足りないぞ!
                                            (   誰か城から貰ってきてくれ!
    ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧      )
  <                                         >    , '⌒r‐v'ヽィ'⌒Yソ、ト、!yヘ!、!yヘ!ソ、ト、!yヘ!ソ
  <  西地区一、二、四、五、六、九から十四、十六、     >
  <  北地区二、四、五、六、九番街の井戸が使用不能!  >
  <  給水台車の準備にかかれ!!!!             >
  <                                    >
    VVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVV

  ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从__从人ノ
 <                                   >
<  行方不明者名簿の作成担当はどこへ行った!  >
<  疲れた住民を待たせるんじゃない!!       >
 <                               >
   Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
                          |  俺達もヘトヘトなんですよ………  .|
                          乂_______________ ノ

___
 \:\
  / /> 、
 ./ / / 7.∧
../ _/ / /.∧.:∨ ̄`ヽ
  / / /./.:∧/三三 ∧
、/ /_/./: /. /   / ̄〉∧
/: : : :/:.:/: /   /  //:::::〉、
ヽ、 /. ∧ 《_/  //:::: ,' .∧
∨:/ .,'| !:./.:/ ̄∧lヽ,/ ./::∧
::|く_ _// i/.:/  //:∨ ./::/:/j         ,;':':':; l∧    __      /|       __,,<≧=、
::| .:// ./|/ _//_,人.,'::/:/.∧_         ゞiイ :!::!:\ /:::j::::|   ._ .〈: :.〉     / / ̄ // ̄> 、
/ /ム/_ 〉 /!/:\  /´/./:/ /\/ ̄∧     木くノ::l:Y::|>、_i.:::|  // _|: :|_   / ̄ ̄ /\//   /  \
`: .、__/,../.:/i》― -\!.三マ_./  /  / :!=y≦三!/州/ リ`ヾ!:>i、-//、 |: : : :| / ̄ ̄ ̄!\_/ ..,/ ̄>-:、
.:。_ ,,<    ,>'’!: .  >― 、上,,≦!_!_/ :;/:リ`ヾ!_!こ  ̄>.、 :>.、 ̄ `ヾ: .、,,≦三,,イ ̄ ̄ ̄
/`ヾ ,r<>'’ ̄> 、__: . : . : .>= 、三二>-《;川ー<三>'ー<>― >、 _ ,、,、,、,、_ ̄ ̄ ̄ ̄
_ ,.>'’て ̄ ,,< ,,<彡' ̄ : .  : . : . > 、 ,、,、,、,、,、,、 :. :. :. :. :. :. :. :. :../r≦三≧=.、 \__
三≧=― -、,,<三≧∨!"'' ; :. : . : . : . : . : . : ,r ー ≦ 三  ≧= 、 :. :. :. :. `ー ==< /   / \

395 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:04:00 ID:myQVfR/M
三35.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  復興と言ってもまだ犠牲者数の把握もままならず、
  避難民の仮住まいの準備が始まったばかり。

  何よりも多すぎる犠牲者への悲しみとやり場のない怒りが住民を満たしており、
  あちこちの避難所では不満が爆発寸前になっている。
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      /|
\_WW/ |WWWWWWWWWWWWWWWWWWW/
≫                              ≪
≫  遺体を運ぶ台車が足りない!     ≪
≫  無事な区画から徴発してきてくれ!  ≪
≫                        ヽ、_,人_,ノ、_,从,人.ィj、ノv1人.ィj、ノv1人.ィj、ノv1人.ィj、ノv1、ノv1
/MMMMMMMMMMMMMMMMMMMMM )
                      ‐=、´  こっちだって手一杯なんだ!自分で行ってくれ!
                        )
                        , '⌒r‐v'ヽィ'⌒Yソ、ト、!yヘ!ソ、ト、!yヘ!ソ、ト、!yヘ!ソ、ト、!yヘ!ソヘ!ソソ



f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
|  養成学校校庭に避難中の住民の不満が高まっており、   |
|  このままでは暴動が起きかねません。                |
乂__________________f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
                              |  こっちもか。                                 |
                              |  ………分かった、王子になだめてもらうよう進言しておこう。   .|
                              乂___________________________ ノ

三:/:三Zzヽz   .
Z/`ヽ、三 ヽ、zヽ i|
:/三三ヽ、三z:ヽ、三l ィ i
─r 、Z/:;\ Z zヽ、三ヽヲ ZY'"ヽzヽ三Zヽ,
三|Zヽ/三l Z\ t7/Z/7三三lZヾ7三ヽ三Zん l
!ソ、_/三Z\三ZVZ:://三三l 三l ヽ三ヘヽ三>
\三ヽ、三Zヽ/ヲ>//三三l三シ Zl 三Zヽ´三ヽ/シ r─-.,__,      l::::l' ̄:l::::
:::::ヽ 7三ヽ、三!三V/三ヽ三ノニ l三ヘ 三Zヽ三三`ヽ、三三三三三三Z<-、:-r'_,.ノ.
::::::::l|;三/ /ヽ/三 Z!三Z:ヽ/ /三 - 、三三ヽ_,. -‐ `l!三三三γ⌒`/`'-z_jヘ-'──'^ヽ三三 r-!,Zl !lZヽ
:::::::::lヽ/Zl三:ヽ三j-へ- , X -‐≪ 三l l三三三三ヽ,/j!-<三/ jl  !1ヽ,八.j:::l' , '   〈三三!t::l r‐'"~ヽヽZヽ三三ヽ
::::::::::>-,ヽ三_l/:::::::::l:::::lZlヽ三三三V,> 、三三三'"^l_,.j_,/   '   ヽ::l  l:::l  _,. .,-ノ三j^"':::j l::::!:::::::l7三三 ̄ ̄
:::::::::!::::::::'ー.,_Z!j::::::::::::::l:::/-‐'゙ゝ、三l/ヽ,-' >‐- 、三三/ _  r─- _ .l::l l::( r-,  |Z_,-'´::::::::::l::::::::, -‐'ヽ三三三Z|
::Y´⌒ヽ!::::::::l-':::::::::::::::;√=-::::::::\!:::::ヽ_,ノ::::::::::i !ヽz===,/;:ヽ-Z_,::::::::`ヾj-lノ_,.j:::::l .|/- 、 r-‐v-,:::::::::::::::::::::::::::::_,.-'::|
:::::~ ̄`'::‐-z:-<:::::::::::::::::::::::_,:::-‐ , l:::::::::::lー::r - _::::::::_,. -‐":::::::::::::ヾ}:::::::::,::、::く´::::!:::::V⌒t::::::ヽ::: l:ヽ、_,.'^‐-,:::::_,‐´::::: : |
  ─ z _____   _ ,. - ─ - z _ -─ - ─ - 一‐- 、, ...,,::::-─-一γ^ヽ' ̄`' ‐- v , . ; : : : '^ー-z>':::::_,.::::、::!7
        _ , .  ィ -z_,. - ──- .,_  _,. -─< , . . . . . .- -───────一 -  --...,,_   ─ - z==z ─
-‐─''""~´ ̄_ , .. -─ -========ニ== - -  ̄`~' ー─一 - - -  - ──一- - - ‐'" ̄ - , . -‐'"`'ー - ‐
  __., -‐''"´       _,.    ,. -─< , . . . . . .- -───────一         -──── ─ ─ ‐ -
 ̄                        _     ̄ "  _ ,.    _ _ ,. - ─ ─一 ‐- ,  ̄ ̄z= 、 _ _  _
z=z_  - , . - r7     __,. -‐'´< _ , .... - ─ - , . -─ '''"~´ ̄           ' " ゙      z=z_,. -=z、
   _,.  - ──一' _   ̄`'⌒"` ,、 _,. 、 、 _ _,. ,:    "            _, .  -─ '"'^`'" ̄: : : :_,. -‐': :

397 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:05:00 ID:myQVfR/M
三36.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  騎士達は疲れ切った身体に鞭打って働いていたが、
  彼らにも家族や仲間を失った者が大勢含まれている。

  だから精神的にも、肉体的にも脱落者が出始めているのは仕方のない事だった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――



┌───────────┐
│フリート神聖王国      │
│聖都アルビオン 王城   │
└───────────┘


  ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人__从人_从人ノ
 <                                        >
<  いいか!                               >
<  住民達はかなり疲弊し、気が立っている!          >
<  いざこざや問題が起きないようくれぐれも注意してくれ!  \_人_人∧从_人_∧从_//
 <                                        > )               >
   Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY⌒Y⌒W⌒WY <  分かりました!!  >
                       | ̄|  П Л        Л..<              (
     li    r┐                 「 ̄V^V^V ̄|          「 ̄.゙/^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^Y^
f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ....L.∩∩_∩∩」          L∩∩_∩∩.」
|  おい、カリウスはどうした?  |.  |:.     .:|‐v┴v┴v┴vi|:.     .:|                         _
乂_____________ f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ..l____f!_____旦_血_」|_
 二.∩..二. ィうハぇ、 ┴―「l‐「L.. |  今日は見かけておりません。            .|..゙⊥二二⊥二二二⊥二二二コニ
   :Ш: 〃ハソ八ツミメ ┤―‐| . |  六時から立ち番のはずなのですが………  .|  | 「l  | 「l 「l  |   「l  |:::::
 二.∩ ハ へソハノ二ミ、.    l. 乂___________________ ノ‐ー|ー―‐ー|ー――‐ー|ー――‐ー|-
 yシイミ火ミメ. 乂ハ三二ミメ  l /ハ :|  /ハ  |:ハ. /ハ  ハ.|  /ハ  |  | /ハ l| /ハ l| /ハ./ハl|  /ハ :|:::::
   `亠ソイ彡Zミメ、 ツハフソト. l |土| :|  |土|  |:L.l  l土l  L.l |  |土|  |  | |土| l| | ィッャヤ爻ミ>彡ミメ、_ィミ
 ツハ、  彡火ソ彡ミ 二Vソノ :土l   ├―――‐┼―――――┼―――‐┼―|    ィッメハソ爻ソ爻三ミメ ソえ彡
 彡代爻 爻火彡 「L. ー=ミメ ィハぇェ、 [ ]   |   〃⌒ヾ.   :|  [ ]  .:   ィッャ へ巡巛ケネえ┴,ィッくぇ、ッぅぇ
 ミ彡イミメ、 彡_「| ̄!「l ̄L... 父''⌒ヾミ、ミメ.  :|  ||    ||  |  [][]  .:  ミ彡ミく ,.へマ彡ケ気 彡イ三Уミメ林
 爻刈ミ彡爻、_」___.l:_:_:_:_] ー父ミメ、.入火..∩|  ||__||  |∩    ∩ 彡イ ィ彡升三フナ二 シミ彡之えミ ィ
 林炎杉化彡父ミ    |: : : |゙ ̄ ̄|爻父ミメ、ミ彡、 ̄ ̄     ̄ ̄  ̄彡⌒ヾ ̄ 彡気三二イ入シ  У气三平火 ぇ彡
 ミ 林杉ハ爻彡㍉ _|:_:_:_| ̄| ̄|ィ入 二ミ 杉 ::::::      :::::::::::::ノ ぇこ >ぇ ク三こけ手彡 ソハヾ' xハ 彡シハ
 ミ>、 林杉仇へミふミぇ|: : : |  | ll |彡シ升三ミ 炎x::       :::::::::::ハィー彡ケハ 彡イうW宀  ノシノソ ,ィーくハソハ
 父メ、 杉爻モ二うハミ : : :.|―|―|杉不タZx 入巛::       ::::::::::へィ彡えソ八 彡多タ シ升彡へぇ ソハこミメツイ
 炎彡ハ 杉才辷彡ハ<仁ミぇ |  |林杉木シ㍉、 ツ::         ::::::ィ彡升彡ハミ ソ杉ソ イソ入彡 ィ<彡升ミ三千仁
 森林杉 杉火彡父杉二くミ、 | ll |森林杉木彡ハ :::       ::::::::::勺不三爻 从X升 ケけ三 ケく彡升林杉タミ に
 森林杉 林杉三え杉辷彡化. |  |メ、γ三ミY彡イ゙:中      中::::::::::::::::卞:::::::从く巛 うイ彡ク ソ二爻タ彡林气 炒巛
 森林杉 林杉ハ三木杉イ゙rrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrFコrrr|rrrrrrrrrrrr|rlFコ穴rrrrrrr汁火УクノУ シハミソミ巡 久彡へ彡
 森林炎杉 杉彡林杉三 IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII|__|IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII|__|出IIIIIIIIIIIヘ人 タケ ィツイハソミ木 三杉 ふく彡

398 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:06:01 ID:myQVfR/M
三37.
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  そして、彼らは―――
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399 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:07:00 ID:myQVfR/M
三38.
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  戦闘終了後、即刻王城に運び込まれて
  リリーナがつきっきりでの治療に当たっていた。
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                                              ____
                                            /        ̄ ヽ.
                                          ./            \
                                          /          !、    ヽ.
                                          |  、  ,:"   _,.- !     |
                                          |,,_ ヽji(_, -;=f。テ‐'"    ''",\
                                          'ァ'゙rェァk≦~二~ "~    i 〈ノ |!
                                          〉ー'"| ヽ._     ノ   (,タノ
                                          \ ノー;='-≧==.、 l     r'" |.
                                            Y"ツ'''''''''''゙ヽ\ !    .|  |
                  「英雄殿の具合はどうだ?」         ! |r'ニ二 ̄`\ヽ,,_./   |
                                            j ! ∧,,  ,,/,,ノ___j-、
                                            | `'"  ゙ー'",,/='―――, 〔,|、_
                                            〃,,,,,,,,,,r''",r‐'ニニ7 、.ノノ   \
                                            /;ミヽ! |_ノ -―./  ,rj      `ー-、_
                                          _/ /__ \ ,.-‐'"_二-‐ァ''           /`ーァ-
                                     __/ ̄   // ヽL└‐'"  /          ,∠(___(_



                 /  /       ::::\`、
              / /         :::::::\、
              ィ! /        :::.,.:::::::;::';:',
              i:..!/ / ィ / / i! ! ';.';.:.:ヽ:i.|
             ィ=レ!::!:i!:i!:::! !..:!::..!::i!:::.i!:!::!::!:!:!
               {rj `゛ー=_ト!::::i!::!!:ィ:::/!//ソソ'rj、_K
             ト、j 弋テト、'´` ー‐斗二イ/fjトj, `レrj、_
             |::::!  `ー''   イ イ辷ソ /イ:!:',fj   ヽ'
               |::i::',       |   ̄ /´|:!!::', fjレ
              i !:::.',    、 ,..!     /|:::i!!';';:`<!.tj      「父上!
             i.:i!::i!::ト、  ー_;:-ィ  .イ!!i!:::!:';:';';::`、ヾ
             |:!:::i!:ノ \ _ イ::::::!i!!!:::::!::!ト;:';';:`、         ………まだ予断を許さぬ状況です」
.              ,レイ ゙、二_ l | |l ヽ `く.;';!: :::i:::i:. :';:':;.ヽ、
            , - '´ 〉 └--ヽ. ┤l|l ヽ`、イ丶、 ::!、 _:. :::::::.\
      ._,、-<   ゝ-' l /\||l l. l | Zイ ` ー ,、 _ .::::::..\
    . /    ヽ   (    l \ ヽ|| l  リ 〉 〉     l  ヽ.:::::::..\
.    |       ゙、  レ-、 _ l \\\ | //l rゝ   |   l.::::::::::..ヽ



―――――――――――――――――――――――――
  弱々しく首を振る王女にも色濃く疲労が残っているが、
  とても弱音を吐いていられる状況ではない。
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400 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:08:00 ID:myQVfR/M
三39.
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  まだ町の中には負傷した住民が大勢溢れかえっていて
  司祭の数が絶対的に不足しているのだ。
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                                                 _、-''"´ ̄ ̄¨''ー、
                                               、-'"          `ヽ.
                                             /              ゙ヽ
                                             /                ゙i
                                             |                  |
                                            /          ,        |
                                             !、 i  ,       i       __ ,!
              「そうか………                         〉、∠  __   }!   ,ィ二, レ′
                                                 〈`_ヲ ≡≦≡=-  '"   メ-ュ リ
               お前は二人につききりで構わぬ。             ∨/  ` 二゙- ""    ,>ノ イ
               一日でも早く快復されるよう注力せよ」          l!'_,,≧:    ,、-''   ィ゙_,、イ「゙i
                                             「「ミ`ニーミ、  |     「   /l! ゙i
                                             | !``ー ヽヾ ノ    ノ ,/ィリ |
                                              j ヒヘ、_,..} ゙Y  _、-" 、イ f./  ト、
                                             !タ_,N"lii;, _ノ-''"_、-''" ノ/   |. \
                                            /  |.ト-三ニ=_,ニ"  :='/     .|  ヽ、
                                            /  ,'|.| 「 ナ'ニニィ゙   ,/       |    `



         ハ'    /              \
         /1   /     i      ヽ    ヽ
        ィfヘ. . :'  /    '   i:  l  l i  .  、 '.
        八r、!: :, : :/ .  . /  . :/:j. :| ハ:}  |  l }
         ,: :{、:}: :j/: :/: /://: : : /l/:ィ: : j j|! . l: : |: :j
        ,:l: : V∠_:/:_:ノ∠': : :_:ノ/_//: ://ハ:_/j:_:j_/
       l:/!: >-、彡'  -'─三二- 、ゝ-' >'∠´`7
       ,: l: :l ' r、    ィ7尤fヽ`    /ィ7rハ7 ハ
      ,: /:i '、 {〈    ヽ弋ッ'_,      、ゝ'_ノ !/
      ,: : : :: : \`       ̄      l     |
     ,: :/: l: : : : .:`ヘ          _  ,    !     「はい、分かっております」
     ,: : ': :ハ: : :  : : ト.         __´    ハ
    ,: :/: /: |: : :   : :Vヽ       ゝ--'   / l l
    ,: : : :, i: :l: : : :  : : V`)ト、        ̄  . ィ: : .l l
   ,: : l: :l l: : : : : :   : : './ v-、 、    /v: l: : : | |
   ,: : :l : l:l: : l. : :、: :  : : }、  (_l__r-、T´,/ゝ l: : : :| |
.  /: : :l: : l:|: : l:. : : 、:  、:厂\ヽ l ムソ, 7´ l: : : ::| |
 , : : : l: : :|:|: : ム: : : 、:   .ト. r=ヘ、_.../ノ 'ヽ l: : : : | |



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  それでも司教である第二王女が彼らにつきっきりなのは
  今、フリートして出来うる限りの感謝と御礼なのだろう。
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401 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:09:00 ID:myQVfR/M
三40.



                                               ____
                                             /        ̄ ヽ.
                                           ./            \
                                           /          !、    ヽ.
                                           |  、  ,:"   _,.- !     |
                                           |,,_ ヽji(_, -;=f。テ‐'"    ''",\
                                           'ァ'゙rェァk≦~二~ "~    i 〈ノ |!
                                           〉ー'"| ヽ._     ノ   (,タノ
                                           \ ノー;='-≧==.、 l     r'" |.
      「では私は指揮に戻る。                         Y"ツ'''''''''''゙ヽ\ !    .|  |
                                             ! |r'ニ二 ̄`\ヽ,,_./   |
       遺体が腐敗する前に埋葬を終えねばならぬからな」        j ! ∧,,  ,,/,,ノ___j-、
                                             | `'"  ゙ー'",,/='―――, 〔,|、_
                                             〃,,,,,,,,,,r''",r‐'ニニ7 、.ノノ   \
                                             /;ミヽ! |_ノ -―./  ,rj      `ー-、_
                                           _/ /__ \ ,.-‐'"_二-‐ァ''           /`ーァ-
                                      __/ ̄   // ヽL└‐'"  /          ,∠(___(_
                                     二ィ'   ,.r‐く└ァ`T"_,.-‐‐''Z"          ,:/
                                     ..ノ  _/イ~「` ( _ノr'  / \___     .//
                                     __,..ノ"   | .|  // / /    ヽ.__  ̄`ー-、.//
                                     /    | | ,// //        \、   ∑>==r'fアーァーil



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  魔竜は滅びた。
  だがその爪痕はあまりにも深く、犠牲はあまりにも多い。
  聖王自らが、他の者と同じように歩き回らねばならない程に。
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402 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:10:00 ID:myQVfR/M
三41.



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  だからとんでもなく忙しいはずの父を見送った後、
  自分の役割を果たそうと集中を高めたリリーナは命の女神に大いなる慈悲を願った。
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                    _
                 ,. ' ´   .:. ̄` ..、
                 /      :::::::ヽ::`.、
                 /  /       ::::\`、
              / /         :::::::\、
              ィ! /        :::.,.:::::::;::';:',
              i:..!/ / ィ / / i! ! ';.';.:.:ヽ:i.|
             ィ=レ!::!:i!:i!:::! !..:!::..!::i!:::.i!:!::!::!:!:!
               {rj `゛ー=_ト!::::i!::!!:ィ:::/!//ソソ'rj、_K
             ト、j 弋テト、'´` ー‐斗二イ/fjトj, `レrj、_
             |::::!  `ー''   イ イ辷ソ /イ:!:',fj   ヽ'    「ルーア・ヴェイス・オリオン。
               |::i::',       |   ̄ /´|:!!::', fjレ         遥か天界に住まいし命の女神よ、
                 i !:::.',    、 ,..!     /|:::i!!';';:`<!.tj       我が祈りに応えこの者を癒したまえ………」
             i.:i!::i!::ト、  ー_;:-ィ  .イ!!i!:::!:';:';';::`、ヾ
             |:!:::i!:ノ \ _ イ::::::!i!!!:::::!::!ト;:';';:`、
.              ,レイ ゙、二_ l | |l ヽ `く.;';!: :::i:::i:. :';:':;.ヽ、
            , - '´ 〉 └--ヽ. ┤l|l ヽ`、イ丶、 ::!、 _:. :::::::.\
      ._,、-<   ゝ-' l /\||l l. l | Zイ ` ー ,、 _ .::::::..\
    . /    ヽ   (    l \ ヽ|| l  リ 〉 〉     l  ヽ.:::::::..\
.    |       ゙、  レ-、 _ l \\\ | //l rゝ   |   l.::::::::::..ヽ
   |      :    "/ ヽ`丶、 ` ヽ/' ノ l,ニゝ   |   |

403 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:11:00 ID:myQVfR/M
三42.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  第三位以上の司祭でなければ使えない、何度目かの快癒がやらない夫を包み込む―――
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          :;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
       ,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
.    :;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:... .. .. . . .                     . . . .|  ―――リフレッシュ!!   |
.    :;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:... ..                               乂____________ ノ
.   :;:;:;:;:;:.:.:.:.. ..             .....:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.          /\.      :.:.:.:;:;:;:;:;
.  :;:;:;:;:.:.:.:... .            . .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:... 「r\__} i \.     :.:.:.:;:;:;:;:
                   ,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;: ___, ∨`ー‐┘ ノム.、
. :;:;:;:;.:.:.:.. .             .:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:... .. .. . . .. .. .. ...:.:.:.:. | .iヘヽ\ー 、  `ー-ミi      :.:.:;:;:
                   :;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:... ..         .. ...:.:.:  `  ̄ ′ 、_,.ノ
. :;:;:;:;.:.:.:.. .         .:;:;:;:;:;:.:.:.:                   \ー―┐     ̄`ヽト __.... :.:.:;:;:
                  :;:;:;:;:.:.:.:                       ` ̄ /'  /r―==ト ミ__ _)
. :;:;:;:;:.:.:.:... .        .:;:;:;:;.:.:.:..... / ̄ ̄\            :/{  //    廴_ ヽ  :.:.:;:;:
. :;:;:.:.:            _     /   _ノ  \   __        :廴_ ノ      /.ノ nト、 :.:;
                | |======|    ( ー)(ー)===| |.     :.:.:.:;:;:;:;:.     ┌‐ ´ / }_}_}ハ
  :;:;:;:;.:.:.:.           | |     |     (__人__)   .| |.    :.:.:.:;:;:;:;:;      ̄´   _ /ノ゙:;:
                | |     |     ` ⌒´ノ   | | :.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:               `¨´
.  :;:;:;:;.:.:.:           | |____|        }__| |. :.:.:.:;:;:;:;:;:;:.              . ..:.:.:;:;:
.  :;:;:;:;:.:.:.:        | |\ ( . ヽ       } ヽ  \ ;:;:;:;:;:;:.           . ..:.:.:.:;:;:;:;:
.   :;:;:;:;:;:.:.:.:       | |  \ヽ   ヽ     ノ  )   \                 :.:.:.:;:;:;:;:;
.   :;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:       | |\  \( ̄ ⌒⌒⌒⌒ ̄⌒ ⌒ ⌒ヽ.            :.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:
.    :;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:...   |_|  \  ヽ               \.         :.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:
      ,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. .: \  \               \...:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:
        :;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:.:.:.:.:.:.:.゙\  \               \.゙:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:



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  されど結果を直接現すはずの、
  神の奇跡を以てしても状態はほとんど変わらない。
――――――――――――――――――――――――

404 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:12:14 ID:myQVfR/M
三43.
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  まるで命の器がすり減っているかのような状態は、
  やはりミリアルドの言うように禁技と呼ばれる攻撃を繰り出したのが原因なのだろう。
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                  _  _
               ,, - ''  .Y    `ヽ
              /  _   l    __  \
            /  /  ヽ  レ/ /  \  \
           /  ./     `i /.     \  ヽ
             / /   /    .Y       ヽ ヽ
             / /    /   ∧ | ∧      ヽ l
          l //.   /     /:::'、/::::l   、    \l
          // /  /     |ー-- ' ヘ    l      ゝ
         l / /  イ   /l |     l ト  ヽ   ヽ Y'
         ヽ| |  | |   | | l     | | | i_」  イ l,/
             | l  |_∧  | レ'      |ノ | /  )/イ ∧          (でも、どうしてかしら………
          ゝヘヘヘ.ー\\ .    .r' ノノ--/‐  |/l .l
         _l 、|   "T:::r‐r、\   " ´t:::::t'7ヽ |) ,/\         重篤なビップ様の方が
       /;;;;; \   、ヽ::ノ,         ヽ:::ノ,,  /./;;;;;/        よほど無事なように見えるのは………)
       └、;;;;;;;;;;;;;].    ̄    i      ̄   lー- 、;/
         \;;∠ .l       |         /ヽ   ` ー- 、_  __
         / 7 ト、      ノ          ∧ /        ̄T  ヽ
        /   〈  | \     `_´      / V ス ヘ        ヽ .ヽ
       /    l  |  \   〈_:::〉   //|  V  /       /   l
     /     ノ,  |    |.\  ー  / /ll| /   \      l    l
   /     J   |    \ ` ー-‐ '  \ .l<     l      |    ヽ
  /\      \  └- 、__ ト  | Y ヽ  \| \   ./      |     ゝ



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  だが顔色だけは良くなったように、
  やらない夫の容態はゆっくりとではあるが上向きつつあるように見える。
  まだ意識は戻らないし左腕の再生も受け付けないが、
  数日もすれば状況は好転するように感じられるのだ。

  問題なのはもう一人―――
―――――――――――――――――――――――――――――――――

405 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:13:00 ID:myQVfR/M
三44.
―――――――――――――――――――――――――――――――――
 ―――同様に神聖魔法を受け付けない、隣の部屋の雪華綺晶の方だった。
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                                           f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
                                      |  ―――うん。   |
                                      乂_______ ノ
             |
             |  ./  ̄ ̄ ̄ ̄/| ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙゙̄/  ̄ ̄ ̄
             |  ||: ̄ ̄|| ̄ ̄:||  | ||二二二二二二二二二二||二二二二
             |  ||:    ||    :||  | ||llllllllllllllllllllllllllllllllllllllll||llllllllllllllll
       ./|     |  ||:    ||    :||  | ||====================||========
.     /  |     |  ||:   [||]   :||  | ||[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[[||[[[[[[[[[[[[[
   / .| |     |  ||:    ||    :||  | ||====================||========
    |  [| |     |_|l二0二二0二l|  |_||[][][][][][][][][][][][][][][][]||[][][][][][][
    |   | |   /   |l二0二二0二l|/ ゙||二二二二二二二二二二||二二二二
    |   | | /
    |    \|/            ._________
    |   /            /________/
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    l/                           r┐       r=====┐
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406 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:14:00 ID:myQVfR/M
三45.



                                        ____
                                    ,ィ'´ ̄ _  _ ̄ /⌒゙ー .、
                                   /,ィ==‐'    ̄    イ ヽ、ヽ ヽ  ≧ 、
                                  /ィュリ    /         ` 、 ヽ    \
                                / (弋ソ     '       ((_,、_ ` ー.、   \
                                 l  ))≧=‐'      ヽ   ゞ少 ̄`ー   \   ヽ.
                                / ((   i!  l    l ヽ ヽ ((ヽ  ヽ ヽ  ヽ    l
                            .   /  l.`l   i! l l!  l! l .ll lヽ ヽ.. )) ヽ  ヽ l   ヽ!   l
                              〈  .l .l! l l! l l!  l! l l l l l!  ヽ l ヽ  ヽ     l  l
                               ∨ l l.l! ll l! l l!   l! l l l l l! l. ヽ.l  ヽ!  l     l  l
                               ∨. l .l l! l!l l l! l l! l l l l li!.l! l   l!  l .l  l    l.  ∧
   「こっちがエルと、コナタ………           l!. ∨.i! l从斗、 l l ll!l/!、!l l从l!   l /!  /  l   ヽ.  ∧
    エゥーゴで一緒だった仲間なの………」 .   l l  ヘ!从イン仆、.l! l l l 、___, l l  /   /  l l    \ \
                            .   / .l  リ/`ハゞ薔ソ        ̄ |   /   /  / ヽ      \ ヽ
                              /  l /  ./_ゞУ `、_     |     / ./  ヽ     l  l
                            .  l.  l.l´ r‐、ノ `ー'`ー、、` ´ , ィ'.リ   /_,、 r―yヘ. ヽ     l  l
                            .  ∨ l l .|ヽ  | /  /  ̄,ィ  |/ ,イく.し'  ´  /  〉 \   l  ヽ
                            .  ヽ .〉ゝl   j   i./ゝ‐^ーッノ     ¨´         (_,、   \ !   ` ー



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  彼女があてがわれた部屋ではちょうど、
  エゥーゴでの仲間とフリートで知り合った仲間との顔合わせが行われていた。
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407 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:15:00 ID:myQVfR/M
三46.
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  慌ただしくて挨拶をする暇もないまま、疲れ果てて眠ってしまった夕べから数時間。

  ようやく落ち着いたエルとコナタが二人の様子を見に来たところで
  同様だったキャスターと出くわしたのである。
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                  \ー-- 、,,_ー=ミ‐-..、
             ___ミ::::::::::::::::`¨ミヽ、::::::ヽ.
          <:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::ヽ
               ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、
           ー=ニ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j::ハ
        --─==ニ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヾミ:::::::::::}
        ,,ィ彡:::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::彡イハ::く
      /::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::l::::::::',
     /---─ァ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::/:::リ:::::::}ハ
          //:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::イ:::ツ<彡'/:::;イ::::::::::l:::|
        /::::ィ::::::::::::::::::::::::::,ィ/  ¨''=イ _,イ:::イテ ::::::::::ハj
       _,,イ//:::::::::::::::::::::イ/ |       ノ |¨ .::::::イ/
           ∠ イ:::::::::ィ::/ .|          、 _」 イ:/.j'
          /イ:/ .|イ   \   ‐--- /|:/
            __ イ   j     \  ゙゙゙/  .ソ
         /\          /ヽ- '          「エル=ローライトです。
       /   ヽ、     _ イ                 精霊使いをやっています」
      /      ヽ、  Y
     /            ー┴、
.    /               |
   /            \     |、
    i   /        \     ハ
    |  /          ヽ   |
    |  ,'             }  |



               }/       リ
             . : :'" ̄ ̄ `ヽ、
          / : /: : : : : : : : : : \
          ./: :/: : : : : : : : : : : : :´|::\
         //.: : : .:__ : : : イ: : :..:::|::::::::\
        /: : : : .: .://:`/ |: : : ::::|:::::::::::',:ヽ
       //|.: : : : :/_ ///  l: : :::::/:::::::::::::ト、|
         |: :!.: : .:/「行圷'   / : ハ/|V::::ハ::::|
        /: :レl/ | ヒzソ  //xく i:::::/::|::::|
       ./: : : :| : : |、    ,  /ク/:::::/::∧::|
       / : : : ∧: : | \_(`7   `'ハ://|/  }ノ      「コナタだよ。
     / : : / ヘ : |、〈ヽ ̄ ̄´::::/             盗賊みたいなもんかな」
    ./: : :/‐-、 i: :|ハ⌒i \:::|:::::{
   /: : :/    ヽ V ハ | ∧:!:::/
  ./: : :ノ     } \  ヘ | / V/
  /: : :/       ∨ \ ,リ′ }{

408 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:16:01 ID:myQVfR/M
三47.



               __,、xvfヘ、__(( -- ─-- _
            /  くヒベ/Kト、_})/       `丶fYv─‐ 、
            }   弋ミヒヅ^ /               \ヾ〉  i
            /    ((     ′         丶   ヽ} |
              /      ゝ=、 /   〃 i  l |   |  |  l   ハ  |
          ,ィ     /  、__ノ} ′ / ((⌒i |   |  | |  '、 |
         //    '  /  |/   .′ )} | |   |  |  |  l V|
       / /     l  |   |   | r‐'イ | |ハ |  |  | ,| |.,|
         |! |     |  |   |   xy、__L 八|从ノ 十‐ト、′l |
.         ヽ   |  |   |  ノィr‐辷ト、 i! /  ノ / / ,'ハl
              Y  :}  ∧  ∧.  Y;ゞ少くj}  γ=彡/ ィヽ \       「キャスターは………
           |  | ′|  ∧ ((~込匕シ  ,   / l ト、 \ ヽ
           |  |/.  |  / ヽ ゝ=、    ー   イ{  | | \ ヽ          アルビオンで知り合って、
           ノ  ″  >-、ノ^)ハ   ))> r、_<  人、' |  ハ 〉 , |     エルフの村の合成獣退治と………
          /  /  /     ノ|    Vっ (\ヽ^7ヘ\ \  |. /,/     その原因究明の仕事を………」
        /  /   |  ,′ _ ノ    } 〈 r、ヽヽ\j  \ \|//
       /   , ′  ノ  /´    _.ノ><} V ^ Y  ハ   Yヽ
     /   (   /  /   / ̄ ( ヽ~^ー'^ー|     l    }   } l ヽ、
.    〈     人 〈    /  /     丶    ∧    !  /  / |   l
    \    丶 \ /  /   ',  ノ     _>、_r=┴、_/  /.  |   l
.       \     \/  /    ∨       i! ヽy     ,}  /   ト 丿
          )    ノ  ∧      V       ノ /    ./ /   |/



――――――――――――――――――――
  仲良くしてね、と微笑んだ雪華綺晶の声が
  か細くて張りがないので、
――――――――――――――――――――

409 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:17:00 ID:myQVfR/M
三48.
――――――――――――――――――――――――――――――
  喋るのも負担なのではと考えたキャスターが遮って手短に済まし、
――――――――――――――――――――――――――――――



              . . -‐…‐- 、,. - 、
           . : ´: : . .       . . : : \
          /: : . .          . . : : ヽ.
       /: : . .              . . : : : ,
        ,: : : . .  、    へ、     ヽ. . : : ',
      i i : : . .|ヾヾ〃'"´ヽi: i: : :   ;   : :,
      | | i| :| :|       |: |i |i |i : i  : : ;
      | | i| :| :l      _|: |i |i |i i |  : : l
.      八八リ:ム、、   / ィ芹必乂 :|_ : : |
       乂从芹心    ┴'┴ |  :| `ソ|
         | |:ハ"¨´        |  :|iイ:.:人
         | |:ハ  〈        l  :||`Y :) )       「要するに依頼者兼協力者ってところよ。
         | | : :i:\  ー-    /!  :|| ( (:ハ
         | | : :|:| : :ヽ.   /  :  || 个トイ        向こうが一段落して、戻ってきたところで
         | | : :|:|/ ; ; ;| ¨´     :   从人ノ八         アルビオンの騒ぎに出くわしたわけ」
.         ノノ: : i/ ; ; ; ;j       ' 〃:ハ;.`ヾノ
        ,,xく|:. :.;′; ;/__   .:  ′ :/; ; ∨;`ヽ\
    ,ィf/´|:. :i ; ; /     ー;′ //;./; ; ; ; ; ヾ\
   .//´; ; ; ;|:. :| ; /ミY芸Y升/|:. ://; ; ; ; ; Y; ; ; ; ;ヾ;ヽ
   //; ; ; ; ; ;|:. :| /彡イ外ミV゙/ 八://; ; ; ; ; ; ;l; ; ; ; ; ; l l:',



                                 ,ハ :::: :::: :::::::::::.::::::::::::::::ヽ::::::::、::::::::::::ヽ ::::::..ヽ::::::`、 :. ::::::ヽ :::::.:.::`ヽ、
                                  |/| ::: :::リ、:::rNヽ\::::ヽ、::::ヽ、::::::丶\ ::.\:::::ヽ .:. :::::`ヽ‐- 、_:::\
                                  /  ハ ::.:.::! V /  \ヽ::i ヽ:::| `ヽ::、::`ヽ丶、:::丶、::、 :::::...、::::\ ``ヽゝ
                                    { ヽ.: ::l   /     ヾ ヽ:i  i| ヽ::::ヽ\``'' ‐---::::ヽ:::\rヽ、
                                      ';:: :!  〈  __     ヽ  |  ',::::::: :\:.::、`ヽ:\::::::ト 、::丶、
                                        |:: ハ  `              }:::::::. ::::ヽ::ヽ::.:\:ヽ、ヽ `` ー-
                 「合成獣………」             |/l:ハ   、 __       ハ:::::.::| :i:.:ヽ.:i::: :、:ヽ} ``
                                      ノ ノ' l心  `ー‐一`      ,. '|:::::::| :| :.::.N :;、!`、ヽ
                                           |ハ         , '´ i!::::::| ::| :.ハ | \ヽ!
                                          リ ヽ      ,. '´   ,/!/ |: :::、 !  i|
                                     __  __,.ノ/   ヽ __,,. '´      ノ l,イ:: ハ:{   |
                                 ,..、,.ィ"r''"´  .:::    r         / / |、:! ヽ、
                            ,,.. -‐''"´ {   ヽ   r   i ヽ\       /   : ヾ丶、
                                l   |  ヽ \    l  \!     /       ヽ `ヽー-、_



―――――――――――――――――――――
  とある単語にエルがぴくり、と眉を動かした。  
―――――――――――――――――――――

410 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:18:00 ID:myQVfR/M
三49.
――――――――――――――――――――――――――――――――――
  同様のコナタも視線を彷徨わせたが、
  エルに口を開く様子がなかったのでキャスターの袖を引っ張って礼を言うと、
――――――――――――――――――――――――――――――――――



     /: :/: : :./    : : : : j::: : : : : : : :!: : : i:.. : : : : :  、   \
     ,': :/: : ; '  . . . : : : :!: :.j|::: : . . .   !: : : V::.     ヽ    ヽ
    ,': :.i: :,:'. . : : : : : : : : :i: :/ |::|: : : : : : : |ヘ: : :.V:::. . . i...   ヽ   `、
   .i: : i.:/: : : : : : : : :_;,,;/:_/ .!:|: : : : :.l: : | v‐'个-:.、: :V::. : :Vヘ丶、 `、
   j: : l/: : .::j: : : :':´: :./l:./`゙ !j: : : : :.!: : l`'゛V: :.!::::::. : :.V::.: : V:ヘ  \゙、
   l: :./: :.::::j: : : : : : :/.j:/   :||: : : : ハ: :.j  ∨:.|V::::. : :.i!:::. : :.!、:゙',   `
   !:./: .::;:イ: : : : : :/_/゙-―  |!: : : / !: !--- V:.| V::::. : :.!::::. : :!`、!
    !:l: :/_:l: : : : r主圭王羊 .|: : :/  :|:.E玉圭主ョ∨::. : j:::::. : :! Vi
    lj:/|:./ i: : : : :У.|:::::;;;;::::|  l: :./   !:,!|::::;;;;::::,!/ λ::: : :!:::::: : l   ゙}
    }': j: ヘ !: : : :∧ !V  С  !, '   j/ lV С  /:::i::: : l::::::: :.j
   l: :l: : :゙|: : :∧::l ヾ、__ツ /'      ヾ、_,ツ  ,'::::::i:: :ハ:::::: :,!     「遅くなったけど、
   .!:.!: : : |: :/:::ヘ::i  ‐''"´      、   ``'''‐ ・ i:::::::::!:/ !::: /       助けてくれてありがとう」
    !j: : : :.|∧: :::ヘ:j.、  ' '           ' ' ,ノ::::::: l/  |:::/
    li: : : : .::|ヘ: : ::ヘi:::;>:...,_    ´` _ ,,. ,-::''゙:|:|:::::: : :!   !/
    }: : : : : :|::ヘ: : : ヘ .   {'゛`` ''''' {´| `ヾ{::::::::::!|:: : : :.|   '′
   .!: : : : :,:-<゙、: : :.ヘ  l ー-、  ,-l    `フ7||: : : : l
   l: : :./   ヾ、: : :ヘ.  !'´ ̄ ̄ ̄|   // |l: : : : l



             ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
           ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
              /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
           /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.,:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
           ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:,,..、:.:.:.:.:.:.',
        ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/:/:.::.:.:.:.:.:.::./ヽi、}:.,、.:.:.:.',
       /:.:.:.:.:.:.::.:/:.:.:.:/:/:/.,_/::. /    `ー|:.:.:.:.:l
       ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._, `/ 、      .|:.:.::.::l
       ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ /{ ソ > 、_\     |:.:.::.:.l
       ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |//`ー'- `   _,,-‐-j:.i/:.:.j    「良いのよ、お礼なんて。
      ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:l             /ソ7´/::.|:.:/
     ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、    、     i/:.//|/      私はやらない夫の指示に従っただけだし」
     ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、    ー‐  イ:.:.:.:´i:.:.{
    ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_  イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|
 _,,..r''´ ̄`''ー-ノ`|:.:.:.:.:|__/=、,,、|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.|
´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー、:.:.:.:|―‐〈_、;;;r 、`ーr'`ヽ:.:.:lヽ:.|



―――――――――――――――――――――――――
  彼の指示だったからと、彼女は照れくさそうに微笑む。
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411 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:19:00 ID:myQVfR/M
三50.
――――――――――――――――――――――――
  しかしあの状況で、奇襲を捨ててまで
  一人を助ける事にどれほどの意味があったのか。

  やらない夫がそこに意義を見いだせる男だとして、
  賛同して実際にやってのけたキャスターへの感謝も
  決して忘れてはならないとエルは分かっている。
――――――――――――――――――――――――



                        ,ィ
                      /  ,// _、-
                  , '/ /‐'::::,、ン'/
               , ./:::レ:::::::::::::´::::::ー--...、.._
                _iV::::::::::::::::_::_::_::::::::::::::::::::::::::::::::::=-
            r::'::::::::::::`ヽ三ニー-::::ニ:::::::::-=ニ´
           /::/三:::\\ヽ:::::::::ミ、::::::::::::::_:::=≧ー
          /:::::/:::::ンヘ\\ ヽ:::::::::::`ヽ:::::::::::::ニ三三ェ-
          //i:/://:::,'i::::ヽ\\',、::::ヽ:::::::::::::::::::::<'´
           !' /::;:':::/:::,'::i i:::ヽ:::::::ヽ:ミミ:::::ヽ、:::::::::::k-ニヽ、
           /::i::::l:i:::i、::',. ',::::::ヽ::::::::ヽ::::::::::::`::::::::::ミヽ、
          /:::ii:::l::i:::L::::':,::i:::::::\、_:::ヽ::::::::::、::::::::::ヾ、
          /::/i:i::l::i::i f:::j、:;::::',ヾ:::,rt:::j、\:::::::::::::::::i、\
       _,rーァ'/'´ i:ハ:l::lリ`=‐ヾ'、::、゙ヾ、ニノヽ::::::::::::::ヾヽ、.
    ,r''"     i.リ/リ::',゙     ゙ヽ     .,!::;:::::iヾ::',ヽ、 ``ー-     「それでも、あなたがコナタを助けてくれた事に
   / ',  -、    i//::l:l゙、     、 ..    ..:':l::i!ヾl:::l lヽi ', `ヽ      変わりがありません。
   ∧  ',   i i   i i: リ ヽ. ‐-- 、   / /リ / !/./ ' '  ゙ヽ
   ,' ヽ  ', i 〈   ,i i::.、 \\   ..::'::: / !   , ', ' .i             本当にありがとうございます」
   、 ヽ  i     'ヽゞミヽ、ゞ: `ニ:´:::::'' _,. -//  i
 .  ヽ、ヽヽ  i    ',ヽ、`ヽミヽ、    ,.:-'´,. '´/   ノ     /
 .   iヽ \i .i!ヽ     ` 、`'-、、、、、- ',ン''           /〃
    i  ヽ.\ !        ` ー-ー '´          , ' //
 .   i   ヽ、ヾ                       , ' / '
     ',、   ゙゙'i\ヽ                   , ir' ヽ=
     iヽ    i! ヽ ヽ               , '/i!   /



              ,..::;ニ=-、
              i::/     、
           ,ゞー--‐::':::|,..-;:ァ
         /:::::::::::::::;::::::::!::::::`丶、
        /::/::::::::::/:/|;:::::;!i::i::::::....、ヽ
          l:/::;'::::'オ/ !:::/へ|:::::::::::゙:.ヾ:、
        ,!,イ:::::/ !′ l::/  .lハ:::::|;;::::l
         /i:::::!::/iTニT ,!;' イニリ,!:::l`、:|
          !:(|:'!::l ゜┘/  ゚‐:!:}::!  ゙!
          |::::M::::!、  ー'‐'  ィ:i!リ
          |::::|:::l:::レ゙'マ¬<:!::|::|       「そうだよ。
          !::::|x<!::l. l―| ,|::;!::|           屋上の事も教えてくれたしさ」
.          l::::;ヘミ、:ト、 l !〃!ハ:|
         l:::;' i トlミミV彡'}',' i|
       ,':::!  ゙、 r'"ノ `ヽ ゙、.l|
         i::::!   | ∧ ,! ! ∥
         !:::!   | l /__」 ム、} !|
.        l:::!    「/V | Y ゙〈  !|
         !:l     !' l  !  l  ゙、 ||
         |〈_   ,| .|  |  l  :゙、」!

413 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:20:00 ID:myQVfR/M
三51.
――――――――――――――――――――――――――――――――――
  ちなみに上空から戦闘区域に迫る最中に
  ぽつんと屋上に置かれていた大型兵器が目に止まり、
  離脱させるコナタに役に立つかも知れないと言ったのは本当に偶然だった。

  周囲には誰もいなかったが騎士団が準備したものかと尋ねると、
――――――――――――――――――――――――――――――――――



                                               . : ´: : . .       . . : : \
                                              /: : . .          . . : : ヽ.
                                           /: : . .              . . : : : ,
                                            ,: : : . .  、    へ、     ヽ. . : : ',
                                          i i : : . .|ヾヾ〃'"´ヽi: i: : :   ;   : :,
                                          | | i| :| :|       |: |i |i |i : i  : : ;
                                          | | i| :| :l      _|: |i |i |i i |  : : l
                                    .      八八リ:ム、、   / ィ芹必乂 :|_ : : |
        「向かう途中、たまたま目に入ってね。            乂从芹心    ┴'┴ |  :| `ソ|
                                             | |:ハ"¨´        |  :|iイ:.:人
            それにしてもなんであんなものが学校に?             | |:ハ  〈        l  :||`Y :) )
            設置した騎士団が校庭に誘い込んでたわけ?」       | | : :i:\  ー-    /!  :|| ( (:ハ
                                             | | : :|:| : :ヽ.   /  :  || 个トイ
                                             | | : :|:|/ ; ; ;| ¨´     :   从人ノ八
                                    .         ノノ: : i/ ; ; ; ;j       ' 〃:ハ;.`ヾノ
                                            ,,xく|:. :.;′; ;/__   .:  ′ :/; ; ∨;`ヽ\
                                        ,ィf/´|:. :i ; ; /     ー;′ //;./; ; ; ; ; ヾ\



              //    ヾ、
                 l:|      ヾ.
              __!__/:ヽ、___l|_
      ,. -‐_´:-: : : : : l: : : : : : : : : : :`: .、
      /‐/: :,: : : : : :, :l: : : : : : : : : : : : : : :ヽ
      /: : /: : : : : /: /l: : : : ハ: l: : : : : : : l: :`、
     /: ,//: :/ : : :_LL_l: : : l:l レA、:_: : :、: l : : l
   ////: : :l : : : ∧/ l: : : リ l: |丶:`: : l: l: : :l
  / //l: : : l: : : /_V_ヾ: : |l _ヾ__ヽ: : : l:ll: : :l
      /│: : ,、: : :lT亦テl ヾ: l  T示┬l: : W :、:l       「ううん。
      l : ハ: : ハ`、'::,┤ ヾ   P:,:::ノ'lヽ: ト`,:x
       V  ヽ:l: :l `''´  ,   `''´'.: ヽl_ノ: N       養成学校の学生さんが
         `  N: :ゝ、_   _    .ノ : : N : : l        夏休みの課題で作ったんだって」
         │: : :|  ≧ t - <: : /: : :ハ: : :l
            .l : : :|./ |,─ 、./ //: : : l: l: : :l
           .| : : :|   |ィ ヽ/ // : : :/彡l、: l



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  ぶんぶんと首を横に振った少女はとんでもない事を口にする。
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415 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:21:00 ID:myQVfR/M
三52.
―――――――――――――
  余談ではあるが―――
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                                                ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
                                              ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
                                             /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
                                             /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.,:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
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                                          ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._,-‐/‐- 、     |:.:.::.::l
          「末恐ろしい子が居たものねぇ………」           ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ /{ r ,、Yヽ_     |:.:.::.:.l
                                         ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |//`ー'- `   _,,-‐-j:.i/::.j
                                        ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:l   \\       /ソ7´/::.|:.:/
                                        ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、         i/:.//|/
                                       ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、   - ‐  イ:.:.:.:´i:.:.{
                                       ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_  イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|
                                    _,,..r''´ ̄`''ー-ノ`|:.:.:.:.:|__/=、,,、|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.|
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  あの『撃竜弩砲・十三号』とやらはこの後、騎士団の兵器開発局に持ち込まれて改修を重ねられ、
  十数年の後には外敵向けの兵器として大陸全土に配備される事になる。

  邪竜向けにはまた別の対抗策が中心になるのだが、それはまた別の話。
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418 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:22:00 ID:myQVfR/M
三53.



          .r-、_,, - ''´ ̄ ̄``'-、, _,,
        〆´__t=lニニ     ̄``'ー l .\
        l __,,fゝ }==-     --==--r-,  l
       l  /   i ,    、     i`ー'l  li
        l ./ | i i l i l i  l l .li l i  |、l l .l、
      / ./ l .l ll l l  l l  l .l l l l i /l l l/. }
       ノl 7 ll  l l.l l l _!_ l ((l l .l l l/ i  l l λ
     7λli  ` i lヽli.ノr-. 、=l))l .l l l / ./ l iλ .| `ー、        「でも………
  . / i l l   i l lく レ` r′lⅥ V7l l  l li 入乂  l         本当に驚いた、よ………?
   /  l/ヽヽ .! i (( F、,,i_/ '   ヽ{li l.i λ .|ヽ`l l
  l  ,  l  i l lヽ! !l.ゝ、   -  ,,イll./、.l.i   i  i .l .入        まさか二人がいたなんて………」
  .l  l l  l__l l } i i┌>- , イ´└l {./ } r-, .l l   `ヽ,
 λ  i .l、 入'´|Ⅵ λ、_)  つ   7l l / l-z,) !、 .l ヽ  l  l
..7 ` .7 l ../   フ / .l lーz )´乙__凡\ll .l   .ハλ l  l  l
    { .Y    {.! l__.l l/´   \ .| .| .l } }   / 入.  .l  .l
  /  \.\-、...._i .y L >i_f‐ァ< ,l、_f// /____ ./ ;  l  l  l
 i      l ゝ  ノ }     `'''゚と- /i l l   !、!l   ヽ ヽ 入
 !     l l  / /     て、ろ  !l l .l-- ,, 《 .l    ゝ, `  \



            r,/''"´ ̄`
          l::|          /!
            l:!      /.::/
          ヾ:.  _/.::.:∠-.-::.::ァ
             , ゝ´.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::<、
   .       /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:`ヾー
.        /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::. .\
        /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.: i . :.:.i__::丶、
       ,' : : .::.::.::.::.::.::.::.::..::. : . . : l.::.::.::.!  ̄
        i.::.::.::.::.; ,::.::.::.::.::. . : ::.::.::.:l:.::.:i:.::|
       l.::.::.;:;';';';';';';:,.::.::.::.::.::.::.::i::.::j、::.;{::.:|
.        l:.::;';';';';';';';';';';';.;';.::.::.::.::.l::.::l Υ|::.:|
         l.::;';';';';';';';';';';';';';'.::.::.:.:/:.::ハノ.::|ヾ|      「それはお互い様だけどさ。
          !.;';';';';';';';';';';';';';';.::.::./::.::| |::.:|          喋ってて大丈夫なの………?」
.          l.';';';';';';';';';';';';';';'::.::/.::.::|ノ|::.:|
        },';';';';';';';';';';';';';'::./::.::.::l !.::.|
.        l.:l.';';';';';';';';';';';';';/::.::,::.::!_|.::/
         l.::.!.';';';';';';';';';';';'/::.::.;;.::.:|l!ヾ、
       l.::|::.::';';';';';';';';';'/.::.::.;;';:.::.|l!l!|゙!



――――――――――――――――――――
  ベッドの上の雪華綺晶が声を出したので、
  振り返ったコナタが心配そうに言った。
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419 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:23:01 ID:myQVfR/M
三54.



              厂 ̄ ̄)_.    --─‐‐))__/ ̄ ̄`ヽ
           /  {f必 }ニ二     二ニ{必7}ミ   i
              i  ((У/        ̄ ヽ \)) |  |
             ノ / / ′        l     ヽ |  |
           / / /     | l      l|     ハ八  \
        /   / l  | |   | ヽ.  |  l| ┼ ハ  :  \  \
        (    /  ! l !| 从  |i | ∥ /| / ;|  |  | )  )、
        ハ /  l |  l .!.ハ. ト、ヘ ト i!i リ }ハ ハl  |  | /  /ソ;
     /   /   | ヘト. ト{'〆rァォヾゞ}ル'气テ丐l  |  l/  / ι     「うん………
     l  / い i  | ヘ{ 《ハ{必}jr!}   {込シ./  |  |   人  )
      Υ i ! \ i  l l 乂ト々;ツ ,    ,イ  | { /  \い、     疲れてるだけで………
       )    /   .l  ! ゞ|`ζ´ ー  イ l  />、 ! ̄`ヽ  \i       痛いとか、苦しいじゃないから………
     i   /  ;l  /|  ハ _)`  ー ´ | / /_ノヽ l   / ヽノ !.      心配、しないで………」
     |  /  ,/ l  { l   !゙^);う`¨ζ⌒l  l/ノ  } l  /   / ヘ
     i! i   i   ! ハ ヘ  .|_,'ミノ'、ノしァ彡l  |ノ  ハハ    /  ミ
     ハ  !   l i .ハ  V .! | |≫≪| | l  l.   ハ|. i   / ;  :}
     ( ハ  )  | | i.ハ  V |ム乙几zr‐ァム| |  ハ | l  /   リ
     )  \i  ノ | i!.ハ  V | | | | | .| | ヘi !  / ! | |: /   ノ



―――――――――――――――――――――――――――――――――――
  しかし、心配させまいと微笑んだ表情や視線は落ち着いているので
  おそらくは言うとおりなのだろう。

  ならば今の内に聞いておくべきかもしれない、とキャスターはベッドの側に立ち、
  深呼吸を一つしてからゆっくりと言った。
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              . . -‐…‐- 、,. - 、
           . : ´: : . .       . . : : \
          /: : . .          . . : : ヽ.
       /: : . .              . . : : : ,
        ,: : : . .  、    へ、     ヽ. . : : ',
      i i : : . .|ヾヾ〃'"´ヽi: i: : :   ;   : :,
      | | i| :| :|       |: |i |i |i : i  : : ;
      | | i| :| :l      _|: |i |i |i i |  : : l
.      八八リ:ム、、   / ィ芹必乂 :|_ : : |
       乂从芹心    ┴'┴ |  :| `ソ|
         | |:ハ"¨´        |  :|iイ:.:人      「………雪華綺晶、少しだけいいかしら」
         | |:ハ  〈        l  :||`Y :) )
         | | : :i:\  ー-    /!  :|| ( (:ハ
         | | : :|:| : :ヽ.   /  :  || 个トイ
         | | : :|:|/ ; ; ;| ¨´     :   从人ノ八
.         ノノ: : i/ ; ; ; ;j       ' 〃:ハ;.`ヾノ
        ,,xく|:. :.;′; ;/__   .:  ′ :/; ; ∨;`ヽ\
    ,ィf/´|:. :i ; ; /     ー;′ //;./; ; ; ; ; ヾ\
   .//´; ; ; ;|:. :| ; /ミY芸Y升/|:. ://; ; ; ; ; Y; ; ; ; ;ヾ;ヽ
   //; ; ; ; ; ;|:. :| /彡イ外ミV゙/ 八://; ; ; ; ; ; ;l; ; ; ; ; ; l l:',
.  //; ; ; ; ;/ 八 :.|;什イ介ミ//.;/ノ; ; ; ; ; ; ; ; ;l; ; ; ;__j_j_i

420 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:24:00 ID:myQVfR/M
三55.



             ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
           ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
              /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
           /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.,:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
           ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:,,..、:.:.:.:.:.:.',
        ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/:/:.::.:.:.:.:.:.::./ヽi、}:.,、.:.:.:.',
       /:.:.:.:.:.:.::.:/:.:.:.:/:/:/.,_/::. /    `ー|:.:.:.:.:l
       ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._,-‐/‐- 、     |:.:.::.::l
       ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ /{ r ,、Yヽ_     |:.:.::.:.l
       ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |//`ー'- `   _,,-‐-j:.i/::.j
      ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:l          /ソ7´/::.|:.:/    「あなたの首飾りが第二類の一つ………
     ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、         i/:.//|/      守護者の武具である事は間違いないわ」
     ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、   - ‐  イ:.:.:.:´i:.:.{
    ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_  イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|
 _,,..r''´ ̄`''ー-ノ`|:.:.:.:.:|__/=、,,、|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.|
´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー、:.:.:.:|―‐〈_、;;;r 、`ーr'`ヽ:.:.:lヽ:.|



                                                ,, -‐'''″ ̄`ミ`{.{@yiゝゝ
                                          _,,,,i=η/       ヾ、`ヾ、)) l `'i
                                         ,//,i<迴'j   i    , ゝ \. (( .i i  !
                                         l l / // i i 7 .i   ヽ,ヽヽ i i l l ハ `!
                                         l i  / i l l l .i| |   i i i ,ハ il i i ,ヽ !
                                         l i i l , l. ! |i|i l i i l i l l ハ7i i l i ゝ,.`'i
                                         ,i i l l ! i ヾ i l \i i lハi i i l ノl | i l  .l }
                         「……………」      . // /i| | i | i l_.,,((、ii、 |il! .だ``'i.7 l l|  .'y l
                                       //,'´ i\\ヾiFッミ''シi   弋__沙7 //i ./ ./
                                       イ .,/′ヽゞゞ≦汗彡'  ,   .// li | / /
                                         /,,_   }li ゝ、i, ))    。   . lil .li l i ,l .{
                                        l    7 i! !i)..ゝ..,_.   ,./il  il \\\
                                           ノ i/ //-‐'′κ,`"- >ヾ ! >.-‐'ゝゝ\
                                          /''" ~´ ,/ | k>っ>b, ,,.,ciyi)-ゝ    \ヾ
                                          7ζ  _ / l ξl lゝ、 . /l .! i l     iゝ`l

421 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:25:00 ID:myQVfR/M
三56.
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  驚く雪華綺晶にもう一度、間違いないわと頷いたキャスターは興味ではなく、
  何が起こったのかを正確に把握するために一番重要なことについて尋ねたのだが。
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           . : ´: : . .       . . : : \
          /: : . .          . . : : ヽ.
       /: : . .              . . : : : ,
        ,: : : . .  、    へ、     ヽ. . : : ',
      i i : : . .|ヾヾ〃'"´ヽi: i: : :   ;   : :,
      | | i| :| :|       |: |i |i |i : i  : : ;
      | | i| :| :l      _|: |i |i |i i |  : : l
.      八八リ:ム、、   / ィ芹必乂 :|_ : : |
       乂从芹心    ┴'┴ |  :| `ソ|         「それでね。
         | |:ハ"¨´        |  :|iイ:.:人
         | |:ハ  〈        l  :||`Y :) )          白翼の熾天使のそれは、私が知る限り初物なの。
         | | : :i:\  ー-    /!  :|| ( (:ハ         契約相手の名を教えてくれる?」
         | | : :|:| : :ヽ.   /  :  || 个トイ
         | | : :|:|/ ; ; ;| ¨´     :   从人ノ八
.         ノノ: : i/ ; ; ; ;j       ' 〃:ハ;.`ヾノ
        ,,xく|:. :.;′; ;/__   .:  ′ :/; ; ∨;`ヽ\
    ,ィf/´|:. :i ; ; /     ー;′ //;./; ; ; ; ; ヾ\
   .//´; ; ; ;|:. :| ; /ミY芸Y升/|:. ://; ; ; ; ; Y; ; ; ; ;ヾ;ヽ



                                        l   rァォ7ハフー'    ,        ヽ
                                        l i   イゞン7ハ!_  /  /         フ、 ̄了
                                        /   ゞアン'  /   /         ヽヽフ ヽ
                                         /   // `Y  '   /            ヽ'  i
                                         ソ   ./.l    )/   / -/-/─ / ,  /`   ヽ   l
                                    ,/,     i   ̄ /  /  / / / / / /l、   ヾ i  l
                                   ///    |    i i  ,'r{辷ト、/ / / /リ \ l   i .l l
             「契約………?            (  i    i. l l  l l l  .バY^ド{ // / / /   i  l i .l
                                      l   l  l  l  l. !   ゞ弋ソソ    ,ィfテト、 リ  |l l l
              ううん………                    ヽ  / i.  l  l  l. !  .| `))        込ン/ 、 .i.  l l l
              そう言うのは、特に………」         i /. /  i  i  l    | .((     ,   /,.イ /   i lノ
                                       // i  ヽ l  ヽ   l             / ,' /  ./  i
                                    / /i  l   ヽ      |     ´ ̄ イ l/.イヽ  ヽノ
                                   ./ /  i/ /    l      |  ‐- t‐<  リリ ,ハ  \ ヽ
                                  / /    / //  l   .从ノ~ヽ~'. /  .// /  ヽ l  l



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  首を傾げた彼女の答えは、要領を得ないものだったのである。
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422 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:26:01 ID:myQVfR/M
三57.
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  これでますます分からなくなった。

  あれはそもそも守護者の武具ではないと言うことなのだろうか。
  それとも彼女の気持ちに応えた、一回きりのものだったのだろうか。
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             ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
           ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
              /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
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       ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._,-‐/ ..,,__,    .|:.:.::.::l
       ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ /{ r ,、Yヽ_   ,,、  |:.:.::.:.l
       ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |//`ー'- `   ,r‐、ヽj:.i/::.j
      ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:l             /ソ7´/::.|:.:/     「え………?」
     ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、    , ‐-、  i /:.//|/
     ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、  (`ヽノ, イ:.:.:.:´i:.:.{        (契約もなしに天使化したと言うの?
    ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_`, イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|        どういう事?)
 _,,..r''´ ̄`''ー-ノ`|:.:.:.:.:|__/=、,,、|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.|
´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー、:.:.:.:|―‐〈_、;;;r 、`ーr'`ヽ:.:.:lヽ:.|



―――――――――――――――――――――――――――――――
  人差し指の背をカリッと噛んだキャスターは仮説だけでも立てようと、
  これまでの知識を総動員して必死に考え込む。
―――――――――――――――――――――――――――――――

423 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:27:00 ID:myQVfR/M
三58.
―――――――――――――――――――――――――
  そんな様子を敏感に感じ取った雪華綺晶は
  力を貸してくれた存在に感謝こそすれど、
  後悔したり恨んだりはしていないよと小さく首を振った。
―――――――――――――――――――――――――



                                               .r-、_,, - ''´ ̄ ̄``'-、, _,,
                                             〆´__t=lニニ     ̄``'ー l .\
                                             l __,,fゝ }==-     --==--r-,  l
                                            l  /   i ,    、     i`ー'l  li
                                             l ./ | i i l i l i  l l .li l i  |、l l .l、
                                           / ./ l .l ll l l  l l  l .l l l l i /l l l/. }
                                            ノl 7 ll  l l.l l l _!_ l ((l l .l l l/ i  l l λ
           「夢中だったからよくわかんない………        7λli  ` i lヽli.ノr-. 、=l))l .l l l / ./ l iλ .| `ー、
                                       . / i l l   i l lく レ` r′lⅥ V7l l  l li 入乂  l
            やらない夫を………                /  l/ヽヽ .! i (( F、,,i_/ '   ヽ{li l.i λ .|ヽ`l l
                                       l  ,  l  i l lヽ! !l.ゝ、   -  ,,イll./、.l.i   i  i .l .入
            みんなを助けられたなら、            .l  l l  l__l l } i i┌>- , イ´└l {./ } r-, .l l   `ヽ,
            誰でもいいよ………」              λ  i .l、 入'´|Ⅵ λ、_)  つ   7l l / l-z,) !、 .l ヽ  l l
                                     ..7 ` .7 l ../   フ / .l lーz )´乙__凡\ll .l   .ハλ l  l  l
                                         { .Y    {.! l__.l l/´   \ .| .| .l } }   / 入.  .l  .l
                                       /  \.\-、...._i .y L >i_f‐ァ< ,l、_f// /____ ./ ;  l  l  l
                                      i      l ゝ  ノ }     `'''゚と- /i l l   !、!l   ヽ ヽ 入
                                      !     l l  / /     て、ろ  !l l .l-- ,, 《 .l    ゝ, `  \



          ____
        /::::___:`ヽ.
       ./:/   ヽ;:',
      /:/ __,.ヘ、___!___
      ,. |/'"´::::|:::::ヽ::::::::::::`"'' 、
  ,. ,. ''::::::!:::::::::/|:::::::::i:::::::::::::::::::、:::::ヽ、
 '´ /::::::::::::::::/レ|:::::::::i:::::ヽ、ヽ;:::::\:::::',
  /:::::::::::::::::::/| ̄i::::::::::|\ ̄i`ヘ::::::::\i
 ,'::::::::/::::::/:/__!_.ハ::::::::|  \!__ハ::::::::::::::ヽ.
 i:::::::/!::::::i/「i ̄'T ヽ::::|. イ" ̄「'!ヽ\:::::::::',
 !::::/::i::::::::ハ. ヒ__r!  ヽ! ヒ___r! !\::::!へハ!
 V'! イi::::::/!:!""       ""・ハ:::ヘ:::!:|      「雪華綺晶………」
   ヽ! ヽ!::|::i>、.    __   ,.イ:::|:::::レi::|
      |::|:::|::::::`7:.r--r 7´|:::|::::|::::::::|::|
     .|::|::::|:::;:イヽ!__/::::`>.,|::::|:::::::|::|
     |:::|::::|く\::::::!/:::::://|::::ト.:::::|::|

424 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:28:00 ID:myQVfR/M
三59.
――――――――――――――――――――――
  むしろ嬉しかった。
  これまで外れた事のない予感を覆せたことが。

  何の力も後ろ盾もない自分が、
  英雄と呼ばれる彼の助けになれたことが。
――――――――――――――――――――――



                  __                 /   //
.           ,、-― ' '´ ̄  _ ̄`'-、   )) _       /   //
      ((.  /             ̄`'ー `,ィ" '´  .ヽ,     /  /
   ,ィ'`ヽ、.))/                ,ィ又ト,    .i`ー.'.´     /
.  /   ,ィ仝、_,、-‐          ー-、_弋少    .lヽ、    / .,、-
  i!   弋少ー-、            -‐''´ ̄((     l   `ー-‐´  /
  ヘ   ((   i      |   l!   i!  l!   .))     i!      /  ,
  i!    ))  .l    l l l   l!|   i!  i!  ´.l    l  `、     /  ./
.  l   l.´ l  l    l!| l   l!|!  .i!  i!l l  l    l   `ー-‐.'´  /
  l!   /  l  i!   l!l!. l  l!l!l!  |!l  l! l!  i!     .l     、  /
 /  / l  l  l! .)) i!l!l l  /l!.i! l! l l!l! l .i! l!l /     .l       `'、´ _,
./  / /  l  i!((  .i!从ll!/!l 从!l!丗仄!-!ll! /     `、     '´     「私……これで………
 /  / l .i! i!,ィセケヘ  ` ´´ `  ` ` l!./       \
.´    / / ` トイトyソハ     `==-'  /          `ー-――-、    少しは釣り合えるように、なった…かな………」
   / /    ゞヤィルイ  ,          /   .ハ,             ノ
. /  /   ハ ヘ ̄))          ./l  ,、/、_. '.、            i
'  `、__,、-‐'´ ヽ_  ` 、  ` ' ´  , .< /.l`'´イ ノ  `ヽ、  `ー-、.      l
  / ̄    l /, `'イ`´j、` ー-‐,.'´_`´ l l ,イ ̄/     `!    `ヽ,  /
  /      ヘ /`'´/ノ r-、 〉.|.ヽ i .l.ゝ‐、      i!  l    / ./
. /        ∨  /。ゝ_ノ `´_ .〉l。ゝ! .l' /       .i! ./  ./ l
〈       ,r‐、 ./。/-‐'´  ̄   .|。| l  !         / ./  ./   l
 ヽ      ヽ〈_,イヽ' r‐、  r‐-、lィ'´ト、 ヽ    l / ./ ./   /   l
 /          ト,‐´ ノ ハ_!  ゝ‐´ .ヽ ヽ  i!  》 .〈    i   `、
./     /!      ノ.   ̄        ヽ  \  ト、.  ヽ  ヽ    ヽ



―――――――――――――――――――――――
  満足げな呟きは次第に小さくなり、
  雪華綺晶はまた深い眠りの淵へと落ちていった。
―――――――――――――――――――――――

425 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:29:00 ID:myQVfR/M
三60.
――――――――――――――――――――――――――
  規則正しい寝息を確認することしばし。
  今のところ、出来る事はなさそうですとエルが退室を促し、
――――――――――――――――――――――――――



                  \ー-- 、,,_ー=ミ‐-..、
             ___ミ::::::::::::::::`¨ミヽ、::::::ヽ.
          <:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::ヽ
               ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、
           ー=ニ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j::ハ
        --─==ニ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヾミ:::::::::::}
        ,,ィ彡:::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::彡イハ::く
      /::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::l::::::::',
     /---─ァ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::/:::リ:::::::}ハ
          //:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::イ:::ツ<彡'/:::;イ::::::::::l:::|
        /::::ィ::::::::::::::::::::::::::,ィ/  ¨''=イ _,イ:::イテ ::::::::::ハj
       _,,イ//:::::::::::::::::::::イ/ |       ノ |¨ .::::::イ/
           ∠ イ:::::::::ィ::/ .|          、 _」 イ:/.j'
          /イ:/ .|イ   \   ‐--- /|:/
            __ イ   j     \  ゙゙゙/  .ソ
         /\          /ヽ- '        「………眠ったようですね。
       /   ヽ、     _ イ
      /      ヽ、  Y                  安定しているようですし
     /            ー┴、                そっとしておきましょう」
.    /               |
   /            \     |、
    i   /        \     ハ
    |  /          ヽ   |
    |  ,'             }  |



               . . -‐…‐- 、,. - 、
            . : ´: : . .       . . : : \
           /: : . .          . . : : ヽ.
        /: : . .              . . : : : ,
         ,: : : . .  、    へ、     ヽ. . : : ',
       i i : : . .|ヾヾ〃'"´ヽi: i: : :   ;   : :,
       | | i| :| :|       |: |i |i |i : i  : : ;
       | | i| :| :l      _|: |i |i |i i |  : : l
 .      八八リ:ム、、   / ィ芹必乂 :|_ : : |
        乂从芹心    ┴'┴ |  :| `ソ|
          | |:ハ"¨´        |  :|iイ:.:人
          | |:ハ  〈        l  :||`Y :) )
          | | : :i:\  ー-    /!  :|| ( (:ハ      「………ええ、そうね」
          | | : :|:| : :ヽ.   /  :  || 个トイ
          | | : :|:|/ ; ; ;| ¨´     :   从人ノ八
 .         ノノ: : i/ ; ; ; ;j       ' 〃:ハ;.`ヾノ
         ,,xく|:. :.;′; ;/__   .:  ′ :/; ; ∨;`ヽ\
     ,ィf/´|:. :i ; ; /     ー;′ //;./; ; ; ; ; ヾ\
    .//´; ; ; ;|:. :| ; /ミY芸Y升/|:. ://; ; ; ; ; Y; ; ; ; ;ヾ;ヽ
    //; ; ; ; ; ;|:. :| /彡イ外ミV゙/ 八://; ; ; ; ; ; ;l; ; ; ; ; ; l l:',
 .  //; ; ; ; ;/ 八 :.|;什イ介ミ//.;/ノ; ; ; ; ; ; ; ; ;l; ; ; ;__j_j_i



――――――――――――――――――――――――――
  同様に、生命の精霊を確認していたもう一人も同意する。
――――――――――――――――――――――――――

427 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:30:02 ID:myQVfR/M
三61.



     _________________
     |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
     |.:.:.:.::.:.:.:.__________.:.:.:.::.:.:.:|
     |.:.:.:.:.:.:.:.|l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l|.:.:.:.:: .:.:|
     |.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
     |.:.:.:.:.:.:.:.|l: ┌─────┐: ||.: :.:.: .:.:|
     |.:.:.:.:.:.:.:.|l: │ 面会謝絶 | : ||.: :.:.: .:.:|
     |.:.:.:.:.:.:.:.|l: └─────┘: ||.: :.:.: .:.:|
     |.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
     |.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
     |.:.:.:.:.:.:.:.|l________||.:.:.:.: :. :|
     |.:.:.:.:.:.:.:.: ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄.:.:.:.:.::.:.:|
     |.:.:(○).:.:.: .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :.:.:.:.:.:.:.:.:.::..:.:.:.|
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     |.:.:.:.:.:.:.:.|l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l|.:.:.:.:: .:.:|
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パタン…..|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
     |.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
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428 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:31:00 ID:myQVfR/M
三62.
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
  静かに、静かに戸を閉めて、個室の前から離れたあと。

  廊下の角を曲がるなり、遠目にも悪いものは感じられなかったとコナタが言うと、
―――――――――――――――――――――――――――――――――――



              ,..::;ニ=-、
              i::/     、
           ,ゞー--‐::':::|,..-;:ァ
         /:::::::::::::::;::::::::!::::::`丶、
        /::/::::::::::/:/|;:::::;!i::i::::::....、ヽ
          l:/::;'::::'オ/ !:::/へ|:::::::::::゙:.ヾ:、
        ,!,イ:::::/ !′ l::/  .lハ:::::|;;::::l
         /i:::::!::/iTニT ,!;' イニリ,!:::l`、:|
          !:(|:'!::l ゜┘/  ゚‐:!:}::!  ゙!
          |::::M::::!、   ο  .ィ:i!リ       「………でもさ。
          |::::|:::l:::レ゙'マ¬<:!::|::|         あのときの雪華綺晶、綺麗だったよ」
          !::::|x<!:l  |―| ,l:::|:::!
        l::::::;!ヾl:トミヾ、l〃!:ハ:|
        ,':::::::|  ヾ>ミV∠}′ i|
         l::::::::{ ,r=-=ニL._〉,ノ l|
       ,!:::::::::l      |l!l!|´   |!
       !:::::::::::ト、   |< _/:|
        !::::::::::::゙7ー イ丁´「 〈::::::|
        l::::::::::::/ l  | |  l ゙、::::|
       l::::::::::/ l.  |  |  l  ゙、:|



                                          /:::〃i::::',::::ヽヾヽ::ヽ\:、\:'.,',`ヽ::::::::::ミェ、、、
                                             /::::/::!::'::::::':,:'.,::::ヽヽ、::::::::::\\',:::::::::::::::ヽ ̄
                                         /::::::i:::::::i:::、::::::::ヽ:::、、:::ヽ::::、::::::\ヽ、:::::::::ヽ:ミー
                                       ,'::;::::i:::::::l!::!ァ、:::::::::ヾ:、r゙=、::::ヽ::::::::::ヽ::::::::::::`、ヾ、
                                       /シi::::i::i::::!:ii (::メヾ、::'.,メ (::ソ,゙i::::ヽ:::::::::ヽ::::::::::::ヽ、
                                           /' i:::i::!::::::i '=テ' ` ヾ::ミ=" リ::::ヽ::::、:::::::::::::::::::::ヽ、
                「天使化、ですか。                 i:::!:::i:::::!. ヾ .、  `    l!i:::::::::::::'::::::::::::::ミ`ヽ
                                        'i::::l !i:::'、 `        ! i:::::l::::::::::::::::::::ヽ`ヽ
                 いくつかの伝承は耳にした事が.       'i::l i;lヾ、. ==-     , イリ,:::i゙テ、::::::::::::ミヾ、
                 ありますが………」                 ';i il 'i:ヽ 'ー    ,...:': : i! ';:i'シ' `` ー-=:、ヽ
                                          ! ! 'i:::'、   ,...:'::::::  : ! // , ', -‐'''''ー 、\
                                               リ `ー ヽ、::::::   ; ,'//〃     ` ヽ
                                                   ``ヽ、 //  〃         ヽ



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  それを認めたエルはしかし、だからこそ不安なのだと隣の精霊使いに視線を向けた。

  生命の精霊を確認した限りでは雪華綺晶の容態に変化がない。
  むしろ本来あるべき、休息や睡眠による回復すら微塵も感じられないのだ。

  あれは回復するために寝ているのではなく、
  起きているだけでも僅かずつ増える疲弊を抑えるために、寝ているのではないか―――
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

430 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:32:17 ID:myQVfR/M
三63.
―――――――――――――――――――――――――――――
  シアード大陸にも御使いの契約者の伝承はいくつか残っている。

  そのほとんどにおいて、天使化した者の命を奪っていたり
  何らかの後遺症があった事をエルが暗に指したので、
  激高したキャスターは状況が違うと大声を出し、
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             ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
           ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
              /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
           /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.,:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
           ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:,,..、:.:.:.:.:.:.',
        ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/:/:.::.:.:.:.:.:.::./ヽi、}:.,、.:.:.:.',
       /:.:.:.:.:.:.::.:/:.:.:.:/:/:/.,_/::. /.ノ(  `ー|:.:.:.:.:l
       ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._\/  ⌒   .|:.:.::.::l
       ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ /ヽ iソヽ、        |:.:.::.:.l
       ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |// `ー ´`ー' _.ノj:.i/:.:.j
      ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:l             /ソ7´/::.|:.:/      「大丈夫のはずよ!
     ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、   ,rw .、    i/:.//|/
     ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、 乂_Y  イ.:.:.:.:´i:.:.{         全ての翼が消える前に戻ったんだから!」
    ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_  イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|
´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー、:.:.:.:|―‐〈_、;;;r 、`ーr'`ヽ:.:.:lヽ:.|



                                  ,ハ :::: :::: :::::::::::.::::::::::::::::ヽ::::::::、::::::::::::ヽ ::::::..ヽ::::::`、 :
                                   |/| ::: :::リ、:::rNヽ\::::ヽ、::::ヽ、::::::丶\ ::.\:::::ヽ
                                   /  ハ ::.:.::! V /  \ヽ::i ヽ:::| `ヽ::、::`ヽ丶、:::丶、::、 :::::...、
                                     { ヽ.: ::l   /     ヾ ヽ:i  i| ヽ::::ヽ\``'' ‐---::::
                                       ';:: :!  〈  __     ヽ  |  ',::::::: :\:.::、`ヽ:\::::::ト 、::
                                         |:: ハ  `              }:::::::. ::::ヽ::ヽ::.:\:ヽ、ヽ 
                                         |/l:ハ   、 __       ハ:::::.::| :i:.:ヽ.:i::: :、:ヽ} ``
               「………そうですね」            ノ ノ' l心  `ー‐一`      ,. '|:::::::| :| :.::.N :;、!`、ヽ
                                            |ハ         , '´ i!::::::| ::| :.ハ | \ヽ!
                                           リ ヽ      ,. '´   ,/!/ |: :::、 !  i|
                                      __  __,.ノ/   ヽ __,,. '´      ノ l,イ:: ハ:{   |
                                  ,..、,.ィ"r''"´  .:::    r         / / |、:! ヽ、
                             ,,.. -‐''"´ {   ヽ   r   i ヽ\       /   : ヾ丶、
                                 l   |  ヽ \    l  \!     /       ヽ `ヽー-、_
                               | |      ヽ  \   ヽ        i           ノ /  ヽ、



――――――――――――――――――
  それで分かってしまった。
  彼女も同じ不安を感じているのだと。
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432 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:33:08 ID:myQVfR/M
三64.
――――――――――――――――――――――
  そこで、いい加減話題を変えたくなったコナタが
  先ほどの事について質問したので、
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    /:./       ヽ
    {:/           |
    l{
__,,... . .ゝ、、
: : : : : : : : : : : `:丶.、
.: : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ:-:':^ヽ
: : : : : : : : : ;.-:'':´: : : : : : ; : : : l``:丶.、
.: : : : : : ;. '′  . . : : : ィj::: :  |: :ヽ`丶`ヽ、
: : : : / ,.,/: . : : : : :, ' !,!: : : l: : : `、   `
.: :/,.-'゙/::::: : : : : :/-〃!: : : ,!.: : : :.丶
/'": :./::::: : : : :/   〃 l: : :/:::. :|、 : ヘ
: : : : /:::: : : : ;ィ|  __/′,'.: :/::::::. :!ヽ: : l
.: : :/::: : : :/|::|  示牙 ,': :/:::i:::::. :| ヽ:.l
: : /:: : :/: :.:l::l  | |:'::|.//::i::,!::::. :l   ヾ!
.: /:./ |: : : :.!:l   l.Ч'゛|::::,'!ハ::: ,!    |
:/:'゙:.ヽ、| : : : |:!   'ー'  |::/ |  ',::;!
.: : : : / !: : : :!'        Y     /       「あ、そだ。
: : : :./ !: : : l      /
.: : :./ヽ,|: : : l、__, ィ'l´                さっき言ってた白翼ってなに?
: : :/  ヾ : : l    l.|                 天使の翼って白じゃないの?」
.: /   '、: :.!  ,.-'. !
:/ /,.三ミ、|  / {`_⊥-、
 〃〃'" `ヽ〈 ̄   _,.」
'゛/ /´ ̄`ヽV=ニ二 -イ



                                                ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
                                              ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
                                                 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
                                              /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.,:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
                                              ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:,,..、:.:.:.:.:.:.',
                                           ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/:/:.::.:.:.:.:.:.::./ヽi、}:.,、.:.:.:.',
                                          /:.:.:.:.:.:.::.:/:.:.:.:/:/:/.,_/::. /    `ー|:.:.:.:.:l
                                          ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._, `/ 、      .|:.:.::.::l
                                          ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ /{ ソ > 、_\     |:.:.::.:.l
          「熾天使の特徴の一つでね。             ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |//`ー'- `   _,,-‐-j:.i/:.:.j
           基調は白なのだけれど、               ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:l             /ソ7´/::.|:.:/
           燐光には微妙な違いがあったそうよ」       ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、    、     i/:.//|/
                                        ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、    ー‐  イ:.:.:.:´i:.:.{
                                       ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_  イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|
                                    _,,..r''´ ̄`''ー-ノ`|:.:.:.:.:|__/=、,,、|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.|
                                   ´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー、:.:.:.:|―‐〈_、;;;r 、`ーr'`ヽ:.:.:lヽ:.|



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  乗ったキャスターが努めて明るく、
  教師のように答える。
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434 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:34:00 ID:myQVfR/M
三65.



                   .  ´ ̄  ̄`   、
                /                \
              , '                ヽ
.             // /    /           ヽ
             // //  / /   /`ヽ ,. 、   i   ヽ
.            // //  / /__ __/´~~`⌒i ト、  l   i
           // /.!   i|ィ´i // `   __| l l  i    |
.          // .//!   l|リ,.テ〒ヾ   ,. -.| l i  |    !
          // ,. --|  i| 乂r' !    〃l7! l l  i  /
.         // `ー‐!   l|       tr':ソ //  / ./
       __//   //|  i|、   ____ '   彡1\/イ/     「橙、黄はここシアードで、
       /  `ー‐‐〈___|  l| \  !___ノ  イイil X >j/       緑はマーリナードで、
     /            !   i|  `ーr‐‐ 1/ ! llij 〉ハ.        青と藍はミリオンで、
.    /           |  l|\_____ト、i´l  .| | ̄\ /\       紫はドギーラで
   /              !   i|\i」」」/ ! !  l |   V /       それぞれ天使化した人物や守護者の武具の
  /         /ヽ N  i|     /∧ l |    V \      伝承があるのだけれど………」
/        /,. -- ヽ ヽ.リ     //  Vj |      V /
        //    ``ー ‐ 、/⌒ヽ/⌒ヽ      ヽ



                                       ,' i l::::::入:::::::、:::::::ヽ::::::::ヾ ::',:::ミニ-、_::::::::::::::::::::::::::::::::
                                         /,i! l:::ン ヽミ::::iヽミ::::、:::::::::ヽ::',:',::::`ー-`:.、::::::::::::::::::::::::
                                         iソl|./      `゙'、` ヾ::::ヽ:::::::'::',!',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                                          l!. l!ヽ、_ ー    ヽ \':,ヾ:::::::'!i'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,-
                                       ! 'i!; l|!゙i         ゙'ャ,\、:::::::::::::i::::::ャ::ヾ、:::::: //
             (………ああ。                      li、 l!:i           ヽ `゙Yi:::::::ili:::::i',ヾi;,'//
                                          ゙!ヽ::`ャ-⊆=ッ-       i:!;:::::i! ',:::l ' ,Y /
              どこかで聞いた名前だと思ったら       ヾ、,ヘ ァ'`           l!';::::i  ソ! /!
              星界学者のキャスターさんでしたか)        ヽ、          ン'i:リ  リ'/!i
                                               ,'       _,.-'"' ソ   '/il _
                                                 l      _,_'"::::   ゙ ,r '  ̄  ` ヽ、
                                               ヽ、__、シ'゙'"マTミヽ /         `ヽ
                                                         ヽ ヽソ



―――――――――――――――――――――――――――――――――
  天使族についての深い造詣に、なんとなく両親に近いものを感じたエルは
  ようやくキャスターがそれなりに名を知られた学者だったのだと気付いた。

  であれば自分達には妖術師の事があるし、
  雪華綺晶は彼女に任せるのが一番かも知れない。
―――――――――――――――――――――――――――――――――

435 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:35:00 ID:myQVfR/M
三66.



              l.:./      /: :`:、    __
               !/_,. .-: :'':":´: : : : : : :ヾ`''"_ _,.二=ー…-
          ,. :':゛: /: : : : : : : /: : : : : i: : : :`:`:ヽ.、
         /: : :.; ': : : : : :/: : /:      ! ゙!   ヽ  `ヽ、
        /: : : : /: : : : : :./: : :,l: :/: : : : i |. .i.. . . .、 \  ` 、
       '   . :/: : : /¨7ヽ:,:'゙!.:/: : : : :j,.オ-、:: : : :゙、: . ヾ丶、
       ' . : :,': : : /: :.:::;l: :/ '/ !: : : : l.:,ハ.:lヽ: : : :i: ヽ: `、
.       |. : : :,': :/: : : :.:::j:/  〃 !: : : :,!:/  l:.|::::: : : :i: : i. : :.
        !: : :,': イ: : : ;;;∠ム≦/ l: : : /;/≧ッキ|V:: : : j: : :l: : :.
        l: : ,':/:l: : ッ''オ示乏!  l: :./ノ 伐片ヵV:: : :l:: : :|: : :i.
.         l: :j:/::|: : :.V !vヘ ノj  j:,.'    トヘ ,ノリ V: :.l::: : j\:.:l
        l.:|,!/'|: : /::l ∨つ」! /    レつゾ /::!: :ハ:: :.l  ヾ|
          !j!{ !:.:/:::::! ´        、   `` . !::::l:/ 'l: /
         i!.:゙J∨:::::::l "     ,、       ,!::::|{  l/     「八つには二色足りないね」
        j: ::.|: : ::::::::ト、 ,-、    '┘  __,.ィ´::::/ !
.        ! ::.|: : : ::::::l:|:ト、 ヽ、__,.-''"´ _,ノ::|::::::.: : |
        i: : :l: : : : :::::|/゙ヘ        く::|:::::!::::.: : : |
          l: : :.゙、: : : : : }'⌒`丶、    ノ\:l: : : : : :j
       l: : : ::|、: : : :./==、、 \  |  l: : : : : /:!
        /: : : ;rミ:、: : /==、、``、、 `く  ,!: : : : /: :.l



             ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
           ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
              /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
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           ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:,,..、:.:.:.:.:.:.',
        ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/:/:.::.:.:.:.:.:.::./ヽi、}:.,、.:.:.:.',
       /:.:.:.:.:.:.::.:/:.:.:.:/:/:/.,_/::. /    `ー|:.:.:.:.:l
       ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._, `/ 、      .|:.:.::.::l
       ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ //、...,,__ `ー'     |:.:.::.:.l
       ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |//    `   ,,-‐-j:.i/:.:.j     「だから白翼の守護石は
      ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:l          ,ィ=ミ'/::.|:.:/         初物の可能性が高いのよ。
     ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、 U  rー、 、   i/:.//|/
     ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、 ゝ __jノ , イ:.:.:.:´i:.:.{        状況が状況じゃなかったら
    ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_  イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|        どんな経路で雪華綺晶の手に渡ったのか
 _,,..r''´ ̄`''ー-ノ`|:.:.:.:.:|__/=、,,、|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.|         辿りに行きたいぐらいよ、本当に」
´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー、:.:.:.:|―‐〈_、;;;r 、`ーr'`ヽ:.:.:lヽ:.|



――――――――――――――――――――――――――――
  学者にとっては垂涎の話であるが、そんな事は後回しでいい。
  今は消耗した仲間の事がよほど気がかりだ。

  更には合成獣事件が村単位の話ではなくなっていて、
  やらない夫が復帰次第、今後の方針を決める必要がある。
――――――――――――――――――――――――――――

436 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:36:00 ID:myQVfR/M
三67.
――――――――――――――――――――――――――
  もしかしたらこの二人も協力するようになるかも知れない。

  そう考えたキャスターはふと思い出した事があり
  厳しい表情でエルに向き直った。
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             ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
           ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
              /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
           /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.,:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
           ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:,,..、:.:.:.:.:.:.',
        ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/:/:.::.:.:.:.:.:.::./ヽi、}:.,、.:.:.:.',
       /:.:.:.:.:.:.::.:/:.:.:.:/:/:/.,_/::. /    `ー|:.:.:.:.:l
       ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._\/         |:.:.::.::l
       ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ /ヽ iソヽ、        |:.:.::.:.l
       ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |// `ー ´`ー' _.ノj:.i/:.:.j
      ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:l             /ソ7´/::.|:.:/     「………そうだ、あなた。
     ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、   ,rw .、    i/:.//|/         エルだったわね」
     ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、 乂_Y  イ.:.:.:.:´i:.:.{
    ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_  イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|
 _,,..r''´ ̄`''ー-ノ`|:.:.:.:.:|__/=、,,、|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.|
´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー、:.:.:.:|―‐〈_、;;;r 、`ーr'`ヽ:.:.:lヽ:.|



                                          /:::〃i::::',::::ヽヾヽ::ヽ\:、\:'.,',`ヽ::::::::::ミェ、、、
                                       /::::/::!::'::::::':,:'.,::::ヽヽ、::::::::::\\',:::::::::::::::ヽ ̄
                                         /::::::i:::::::i:::、::::::::ヽ:::、、:::ヽ::::、::::::\ヽ、:::::::::ヽ:ミー
                                       ,'::;::::i:::::::l!::!ァ、:::::::::ヾ:、r゙=、::::ヽ::::::::::ヽ::::::::::::`、ヾ、
                                       /シi::::i::i::::!:ii (::メヾ、::'.,メ (::ソ,゙i::::ヽ:::::::::ヽ::::::::::::ヽ、
                                     /' i:::i::!::::::i '=テ' ` ヾ::ミ=" リ::::ヽ::::、:::::::::::::::::::::ヽ、
                                          i:::!:::i:::::!. ヾ .、  `    l!i:::::::::::::'::::::::::::::ミ`ヽ
                                「はい?」     'i::::l !i:::'、 `        ! i:::::l::::::::::::::::::::ヽ`ヽ
                                        'i::l i;lヾ、. ==-     , イリ,:::i゙テ、::::::::::::ミヾ、
                                            ';i il 'i:ヽ 'ー    ,...:': : i! ';:i'シ' `` ー-=:、ヽ
                                          ! ! 'i:::'、   ,...:'::::::  : ! // , ', -‐'''''ー 、\
                                               リ `ー ヽ、::::::   ; ,'//〃     ` ヽ
                                                   ``ヽ、 //  〃         ヽ

437 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:37:00 ID:myQVfR/M
三68.



            .....-─-ー- 、..
          /::::::::;:'::::::::::::::::::::::..
            /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..
        ,':::::::r、ミ〃ヾ:::::ヽ::::::::::::::.
         l:|:|:|:|``¨´´´}:}:|:|:|:::::::|:::::|
          |:|:|:|:|    }:|:|:|:|:::::::|::::::|
          {:|:|:|:|___  _lz-卅ll:::::|:_:_:|_
           `|:|メ心`   气r |:::::|:フノ
          |::∧. r       |::::|トメ::)              ヴァルキリーズ・ジャベリン
         |:|:::::ヽ. -―  /|::::|Y:X:)        「どうして戦乙女の槍を使わなかったの?」
         |:|::::::|:::> -イ  .|:::::|:YX::)
         j:|::::::l:::::::|    l::::::|弋X:)
        __イ:|::::::l::::/__.    /::::::j::::〉::ー-、
      ィ彡:::::|:::::j::ソ;,,___,,,,,7::::::ソ:::/::::::::::::::ヽ
      /::::::::::::|::::リ圭圭圭ハ::::::ノ:::::::::::l:::::::::::::ヘ
.     /::::::::::::::ル':|圭圭圭':::jル':::::::::::::::|::::::::::::::::}.
    ∧::::::/:::::::::::|圭圭;イ::::::::::::::::::::::::::{:::::::::彡へ



―――――――――――――――――――――――――――――
  使う者が使えば高位竜の魔法防壁や鱗すら貫ける精霊魔法は、
  術者の精神を媒介にするものであり
  土水火風のような自然界の制限を受けないのだ。
―――――――――――――――――――――――――――――



                                       _ィ:::::::::〃::::::::::::l!::!:::::::::::\ヽヽ:::::ヽ:::::::::::::::::::t=ー-.
                                      _ィシ='7:::〃::::ィ''|!i:::!i::,::::::、::::::ヽ::::::':,',、;,:::::::::::::::::::::ンッy、,_
                                    ´"  /::::::/:::/,.-ャj:::l 'i!';::::i\::::ヽ:::::::',',',i!::::::::::::::f"''''==-''
                                       ,.シィ::::::::ソ !. (::)リ! ヘ',:::l,,、ヌ;:::ヽ::::::',',',':::::::::::::::',
                                      〃 シi::::::::l  `""゛  ` 'リ (:::)ヤ、:ヽ:::!:','::::::::::::::::',
                                      ' ' .l::::::::l          ヾ'''''" Y:::::::::::::!::::::::::::::::',
                                        i::/l::::!   ヽ 、       l:::::::::::::::'::::::::ッ::::::',
                                          l/ !:::'、   ァ、.        !:::::::::::::::::ォ:::::!';::::::',
                                  .       ,!.  |/ ';、. ヾミ.`j       ,イ::ァ:::::::::::::::i '、::',ヤ::::、
                  「す、すみません………」         " . ';ヽ     ,、y'´ /シ l::::::ヽ:::::l ヾ; ゛丶
                                             '|!`=tー:::'"/  /'  ハ::;::::il!';::!
                                  .              'i::: '       リ ソ ヽ'リ、
                                                !'i   j       ~ヽ
                                                リ 、 /  ―ー '''"""f,
                                                / _冫'''~            ',
                                              / ´   ,、     ̄~ ヽ  'i
                                             l!~    /         ヽ. !

439 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:38:00 ID:myQVfR/M
三69.



             ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
           ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
              /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
           /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.,:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
           ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:,,..、:.:.:.:.:.:.',
        ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/:/:.::.:.:.:.:.:.::./ヽi、}:.,、.:.:.:.',
       /:.:.:.:.:.:.::.:/:.:.:.:/:/:/.,_/::. /    `ー|:.:.:.:.:l
       ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._,-‐/‐- 、     |:.:.::.::l
       ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ /{ r ,、Yヽ_     |:.:.::.:.l
       ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |//`ー'- `   _,,-‐-j:.i/::.j
      ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:l          /ソ7´/::.|:.:/    「狙われるのが怖いのは分かるけど
     ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、         i/:.//|/      やらない夫が前線に居てくれたのだし、
     ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、   - ‐  イ:.:.:.:´i:.:.{       せっかく男の精霊使いなのだから………」
    ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_  イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|
 _,,..r''´ ̄`''ー-ノ`|:.:.:.:.:|__/=、,,、|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.|
´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー、:.:.:.:|―‐〈_、;;;r 、`ーr'`ヽ:.:.:lヽ:.|



――――――――――――――――――――――――――――――――――
  生命の精霊に依存する精霊魔法は女性のみが扱え、
  勇気の精霊に依存する精霊魔法は男性のみが扱える。

  だから攻撃に加わっても良かったのではと、今後の事も考えた彼女が言うと、
――――――――――――――――――――――――――――――――――

441 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:39:00 ID:myQVfR/M
三70.
――――――――――――――――――――――――――
  真っ青になったエルはすみませんをただ繰り返しながら
  廊下の向こうへ逃げていってしまう。
――――――――――――――――――――――――――



                             __zYヽ,
                            フ::::::::::::V      _x_
                  rー-、_     _彡::::::::::::::}     _ノ ア
                  ゞ'⌒{   ̄^¨´  “ヲイ太>ー-<`Y¨´
                     `¨¨¨¨¨7       , --- 、__/
                         /     /
                            rイ  ァ--イ           「すみませんすみませんすみません」
                       人      }
             r-ャへ    . <コ 「 二ーぐ┐
            rイ_ノ  ゝ-ャイ   こ } ‘ー'    `ヽ
           </゙ーミx      > ¨¨⌒゚ ーt_  }
                `ヽ__/         〈_  ノ     __ 00
                             // 〈      く,ニ !    [][]「l
                             A二ヱ>    くノ     くノ
                              ̄



            r,/''"´ ̄`
          l::|          /!
            l:!      /.::/
          ヾ:.  _/.::.:∠-.-::.::ァ
             , ゝ´.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::<、
   .       /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:`ヾー
.        /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::. .\
        /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.: i . :.:.i__::丶、
       ,' : : .::.::.::.::.::.::.::.::..::. : . . : l.::.::.::.!  ̄
        i.::.::.::.::.; ,::.::.::.::.::. . : ::.::.::.:l:.::.:i:.::|
       l.::.::.;:;';';';';';';:,.::.::.::.::.::.::.::i::.::j、::.;{::.:|
.        l:.::;';';';';';';';';';';';.;';.::.::.::.::.l::.::l Υ|::.:|
         l.::;';';';';';';';';';';';';';'.::.::.:.:/:.::ハノ.::|ヾ|    「あ………」
          !.;';';';';';';';';';';';';';';.::.::./::.::| |::.:|
.          l.';';';';';';';';';';';';';';'::.::/.::.::|ノ|::.:|
        },';';';';';';';';';';';';';'::./::.::.::l !.::.|
.        l.:l.';';';';';';';';';';';';';/::.::,::.::!_|.::/
         l.::.!.';';';';';';';';';';';'/::.::.;;.::.:|l!ヾ、
       l.::|::.::';';';';';';';';';'/.::.::.;;';:.::.|l!l!|゙!

442 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:40:02 ID:myQVfR/M
三71.



              . . -‐…‐- 、,. - 、
           . : ´: : . .       . . : : \
          /: : . .          . . : : ヽ.
       /: : . .              . . : : : ,
        ,: : : . .  、    へ、     ヽ. . : : ',
      i i : : . .|ヾヾ〃'"´ヽi: i: : :   ;   : :,
      | | i| :| :|       |: |i |i |i : i  : : ;
      | | i| :| :l      _|: |i |i |i i |  : : l
.      八八リ:ム、、   / ィ芹必乂 :|_ : : |
       乂从芹心    ┴'┴ |  :| `ソ|
         | |:ハ"¨´        |  :|iイ:.:人       「もしかして使えないの?
         | |:ハ  〈        l  :||`Y :) )
         | | : :i:\  ー-    /!  :|| ( (:ハ         やらない夫の仲間だったって言うから、
         | | : :|:| : :ヽ.   /  :  || 个トイ       てっきりそのぐらいはと思ったのだけど」
         | | : :|:|/ ; ; ;| ¨´     :   从人ノ八
.         ノノ: : i/ ; ; ; ;j       ' 〃:ハ;.`ヾノ
        ,,xく|:. :.;′; ;/__   .:  ′ :/; ; ∨;`ヽ\
    ,ィf/´|:. :i ; ; /     ー;′ //;./; ; ; ; ; ヾ\
   .//´; ; ; ;|:. :| ; /ミY芸Y升/|:. ://; ; ; ; ; Y; ; ; ; ;ヾ;ヽ
   //; ; ; ; ; ;|:. :| /彡イ外ミV゙/ 八://; ; ; ; ; ; ;l; ; ; ; ; ; l l:',
.  //; ; ; ; ;/ 八 :.|;什イ介ミ//.;/ノ; ; ; ; ; ; ; ; ;l; ; ; ;__j_j_i



              (:i′
              ヾ:、, . . .-:¬_,,.. -.―: : - : 、
          ,.-:':"´: : : : : : : : :!: : : : : :‐=、'''' ``
       /: : ハ : : : : : : : : : : | : . .     `ヽ
.     /.   (,ノ . . i : :! l : : : ;|、:ヽ    `ヾ 、\
     i: : : :!: . . . . ,l : :ハ:!: : : ;.|`、: !: : ヽ: : :.`、 `ヾ:、
     l.: : :.!: : : :_;ム:、/ .li: : :./j ,.x‐ト: : :゙!: : : : :.
.       l: : :.|: : : :./ |:/  |! : ;イ:!   ヽl゙、: : :!: 、: : :i
       !: : :l|: : /ェ土ニ、|:/ リ ,ニ≧ヵヽ: :l: : },: : l
      l.:/r|: ∧「代ル| |/    代り,!/l: :l: : j i.: j      「ううん、条件次第だけどエルは上位精霊を喚べるよ。
      ,!',{ |/: : i ヾ上!     ヒシ l.:.!:.l: :.,' l :!
     /イ:ヽl: :、:.i          ・l: :lイ:./  リ         けど………」
      |: : :l.: :マト.、  r_―ュ  _ , ィ゙|: : :l'
      |.: : :}: : V!r;ク`: ェ_<「:::::::,':lj: : :l
       |: : :.|:l: :ヘ''ハ    j  \:,'::;イ: : !
       |.: : :,:ヘ: :.V!ヾ´ ̄`l   ゙lト!: :/  l^i /)
        |: :,<\ヘ :Y ゙、   l   ll l: :/ /マ ノ'゛∠- つ
        !: iヘ.ヽ、`l: :! `、 ,!   ll ,l.:/ ∧ ヽ、 ‐'二 、
      l: :| `ヽ、゙l: :!  丶 l  〃 レ ∧`:、 \ ‐=ニ′

444 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:41:06 ID:myQVfR/M
三72.



                                               . : ´: : . .       . . : : \
                                              /: : . .          . . : : ヽ.
                                           /: : . .              . . : : : ,
                                            ,: : : . .  、    へ、     ヽ. . : : ',
                                          i i : : . .|ヾヾ〃'"´ヽi: i: : :   ;   : :,
                                          | | i| :| :|       |: |i |i |i : i  : : ;
                                          | | i| :| :l      _|: |i |i |i i |  : : l
                                    .      八八リ:ム、、   / ィ芹必乂 :|_ : : |
                                                乂从芹心    ┴'┴ |  :| `ソ|
                                             | |:ハ"¨´        |  :|iイ:.:人
                                             | |:ハ  〈        l  :||`Y :) )
                                「けど?」        | | : :i:\  ー-    /!  :|| ( (:ハ
                                             | | : :|:| : :ヽ.   /  :  || 个トイ
                                             | | : :|:|/ ; ; ;| ¨´     :   从人ノ八
                                    .         ノノ: : i/ ; ; ; ;j       ' 〃:ハ;.`ヾノ
                                            ,,xく|:. :.;′; ;/__   .:  ′ :/; ; ∨;`ヽ\
                                        ,ィf/´|:. :i ; ; /     ー;′ //;./; ; ; ; ; ヾ\
                                       .//´; ; ; ;|:. :| ; /ミY芸Y升/|:. ://; ; ; ; ; Y; ; ; ; ;ヾ;ヽ



  , . . : : : : : : : : : : : : : : : : / /        / .| `、
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:.::.::.::.::.::.:: :.::.:/ ..::.::.::.//,<,、!!::. : | ^ _..ノ  .j/    リ
::.::.::.::.::.:: ::.::./.::.::.::.::// ヽ|::. : :| ̄           「勇気の精霊だけ喚べないんだって。
.::.::.::.::.::.::.::./.::.::.::.:/:'゙  /ヽ: : :|             その………臆病、だから」
:.::.::.::.::.::.::/::.::.::.::/′ ///〉: :|
::.::.::.::.::.:/:.::.::.::/  ///'´ ゙l :|
.::.::.::.::./::.::.::./   / / ./      l |



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  弁護が途中でごにょごにょと、はっきりしない説明になったのも無理からぬこと。
  さすがに長年連れ添った相方が臆病だなんて、胸を張って言えることではない。
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445 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:42:00 ID:myQVfR/M
三73.



                                       ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
                                     ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
                                    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
                                    /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.,:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
                                  ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:,,..、:.:.:.:.:.:.',
                                  ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/:/:.::.:.:.:.:.:.::./ヽi、}:.,、.:.:.:.',
                                 /:.:.:.:.:.:.::.:/:.:.:.:/:/:/.,_/::. /    `ー|:.:.:.:.:l
                                 ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._,-‐/‐- 、     |:.:.::.::l
                                ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ /{ r ,、Yヽ_     |:.:.::.:.l
           「え?                     ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |//`ー'- `   _,,-‐-j:.i/::.j
           でも、彼の中には―――」      ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:l          /ソ7´/::.|:.:/
                               ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、         i/:.//|/
                              ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、   - ‐  イ:.:.:.:´i:.:.{
                              ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_  イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|
                           _,,..r''´ ̄`''ー-ノ`|:.:.:.:.:|__/=、,,、|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.|
                          ´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー、:.:.:.:|―‐〈_、;;;r 、`ーr'`ヽ:.:.:lヽ:.|



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  キャスターは最初コナタの言うことが理解できず、怪訝そうに問いかけて途中でやめた。

  人には人の事情がある。
  尻を強かに蹴り上げないとやる気が出ない幼なじみのように、
  なにかのきっかけがないと特定の感情が高ぶらない性格の者も確かに居ると知っているのだ。
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447 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:43:00 ID:myQVfR/M
三74.



                                                 : ´: : . .       . . : : \
                                                  /: : . .          . . : : ヽ
                                               /: : . .              . . : : : ,
                                                ,: : : . .  、    へ、     ヽ. . : : ',
                                              i i : : . .|ヾヾ〃'"´ヽi: i: : :   ;   : :,
                                              | | i| :| :|       |: |i |i |i : i  : : ;
                                              | | i| :| :l      _|: |i |i |i i |  : : l
                                                 八八リ:ム、、   / ィ芹必乂 :|_ : : |
                                               乂从芹心    ┴'┴ |  :| `ソ|
                                                 | |:ハ"¨´        |  :|iイ:.:人
                            「それにしても妙ね………」..    | |:ハ  〈        l  :||`Y :) )
                                                 | | : :i:\  ー-    /!  :|| ( (:ハ
                                                 | | : :|:| : :ヽ.   /  :  || 个トイ
                                                 | | : :|:|/ ; ; ;| ¨´     :   从人ノ八
                                              ノノ: : i/ ; ; ; ;j       ' 〃:ハ;.`ヾノ
                                                ,,xく|:. :.;′; ;/__   .:  ′ :/; ; ∨;`ヽ\
                                            ,ィf/´|:. :i ; ; /     ー;′ //;./; ; ; ; ; ヾ\
                                              //´; ; ; ;|:. :| ; /ミY芸Y升/|:. ://; ; ; ; ; Y; ; ; ; ;ヾ;ヽ



              ,..::;ニ=-、
              i::/     、
           ,ゞー--‐::':::|,..-;:ァ
         /:::::::::::::::;::::::::!::::::`丶、
        /::/::::::::::/:/|;:::::;!i::i::::::....、ヽ
          l:/::;'::::'オ/ !:::/へ|:::::::::::゙:.ヾ:、
        ,!,イ:::::/ !′ l::/  .lハ:::::|;;::::l
         /i:::::!::/iTニT ,!;' イニリ,!:::l`、:|
          !:(|:'!::l ゜┘/  ゚‐:!:}::!  ゙!
          |::::M::::!、   ο  .ィ:i!リ      「妙?」
          |::::|:::l:::レ゙'マ¬<:!::|::|
          !::::|x<!:l  |―| ,l:::|:::!
        l::::::;!ヾl:トミヾ、l〃!:ハ:|
        ,':::::::|  ヾ>ミV∠}′ i|
         l::::::::{ ,r=-=ニL._〉,ノ l|
       ,!:::::::::l      |l!l!|´   |!
       !:::::::::::ト、   |< _/:|
        !::::::::::::゙7ー イ丁´「 〈::::::|
        l::::::::::::/ l  | |  l ゙、::::|
       l::::::::::/ l.  |  |  l  ゙、:|



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  話題が止まると、どうしても口をついて出てしまうのは仕方ない。

  雪華綺晶のことだと分かった上で今度はコナタがそれに乗り、
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448 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:44:00 ID:myQVfR/M
三75.
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  城の外に向かいだしたキャスターは、感情を抜きにした見解を述べる。
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                  | 、 ,. |     l 、  ,  i
                 ト --..:1    i、_ ノ:!
                 |::.::.::.::.::|     l::.::.::.::.::.|               | :::::::|    ::::::::     :::   |:  ::::::::|
               !::.::.::.::.::|    l::.::.::.::.::|                  | ::::::|    :::::::::    :::::  |:   i⌒
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                   i::.::.::.::.|      !::.::.::.::.!                  ̄i__,,,,,,--,,_ _,,--"i""~ |
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                  |::.::.::.:l      |::.::.::.::|                         |,,,,,,,, |     !;==i
                     }::, -┴i   ノ-―、:!、                   !'  ''i:|     i)   '!,
                  l´:‐.: ̄:`j /´: ̄:..´:.}                   /   .i:|     ii___'!,
                  ー―‐ ´  ー―― ′                   /   .//!     'i,_  ノ
                                               / ̄ ̄∨/''      ~'''
                                           /    //
                                       コツッ   ゝ---='''



                           f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
                           |  雪華綺晶の症状よ。                            |
                           |  天使化した契約者の命が危ないと言うのは             .|
                           |  送り込まれる力が膨大ゆえに、保たないって話だった。    |
                           |                                           |
                           |  けれど―――                                |
                           乂__________________________ ノ

449 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:45:00 ID:myQVfR/M
三76.



          __
        / ̄`ヾ:`:.
       {     ゙!:.}
        /:\_,∠.._
   _,. _-_:‐:‐:|: : : : : : : : 、:`: .、
    /´: i.:,!: : :|:i!: 、: : :丶: : ヽ
   /ィ: : : ll. !: : |:!、ト、: : : : \: :i
  .//./: : : ;1! ∨: l|_、斗‐: : : :ド:、
 〃 !: : : {T¬ V:.{. __⊥:ヾ: : l: : !
 '′ |: :.;!:iハ_z=T ゙、:. T不l ハ: l: ;l
   .l :ハl:::i ヾツ  ` ゙ー:i::::ヘ:|/        「雪華綺晶の場合は
    V  ゙!::ト..,,_  ,、 _,、イ:::::バ'            自分が消耗しているって?」
       l::::|::::::;フフ .,!'゙'l: :/:::::i.
         l!::|//´>'゛_,!:./ュ::::::l
         l};.|i!.j /,,-''.イ/‐¬;::::l
      ./ ゙{、i!/''///     i::::!
      / _,,.-火゙、 '"i    i:::i
      ゙く  ィ、  \j    ,l:::|



                                                  ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
                                                ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
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                                          /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/:/:.::.:.:.:.:.:.::./ヽi、}:.,、.:.:.:.',
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                                            ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._, `/ 、      .|:.:.::.::l
         「なんか自信なくしちゃうわ。                 ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ //、...,,__ `ー'     |:.:.::.:.l
             今までの研究が全然役に立たなくて………」....  ,' .:.:.:.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:l. |//    `   ,,-‐-j:.i/:.:.j
                                           ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:l          ,ィ=ミ'/::.|:.:/
                                          ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、 U  rー、 、   i/:.//|/
                                          ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、 ゝ __jノ , イ:.:.:.:´i:.:.{
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  伝承と実際とがこれほどまでに乖離しているなんてね、と苦笑いで肩をすくめた彼女はしかし、
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450 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:46:00 ID:myQVfR/M
三77.
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  すぐに気を持ち直すと早速調査に取りかかると言った。

  絶対安静にしていればしばらくの猶予があるはずだ。
  原因さえ掴めれば最悪、代償の大きい―――急激な老化や能力の損失などを伴う―――
  神聖魔法の禁呪を聖王に使わせてでも治してもらうだけのこと。
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             ,.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.`:.:―- ..、
           ,.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ
              /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':.、
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           ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:,,..、:.:.:.:.:.:.',
        ./:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:/:/:.::.:.:.:.:.:.::./ヽi、}:.,、.:.:.:.',
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       ,':.:.:<´二/:.:.:.://:./_,._\/         |:.:.::.::l
       ,':.:.:.:.:.\.l:.:.:.:.:|/i/ /ヽ iソヽ、        |:.:.::.:.l
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      ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:l             /ソ7´/::.|:.:/    「でもすぐに原因を見つけてみせるわ。
     ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|、   ,rw .、    i/:.//|/
     ,'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:,|:.:.:.:.:| ` 、 乂_Y  イ.:.:.:.:´i:.:.{         そうすれば、聖王様もいることだし
    ,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:|:  \_  イ:.:.:.: |:.:.:.:.:.:|:.:.|         何とか出来るはずよ」
 _,,..r''´ ̄`''ー-ノ`|:.:.:.:.:|__/=、,,、|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.|
´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ー、:.:.:.:|―‐〈_、;;;r 、`ーr'`ヽ:.:.:lヽ:.|



.     /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ-.‐: :¬
   ,.': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,r.: : : : : : : : :.|
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::.::.::.::.::.::.::.:. : :.::/: :.::.::.::/. :,イ::.::.:|!  / |.|:! !: :,' '; :.|
.::.::.::.::.::.::.:. : .::./: .::.::.::.//|:|::.::.:.|     | リ|;'  ',:l
:.::.::.::.::.::.:: :.::.:/ ..::.::.::.//,<,、!!::. : | ^ _..ノ  .j/    リ     「お願いだよ。
::.::.::.::.::.:: ::.::./.::.::.::.::// ヽ|::. : :| ̄
.::.::.::.::.::.::.::./.::.::.::.:/:'゙  /ヽ: : :|                     私は何の役にも立てないけど、
:.::.::.::.::.::.::/::.::.::.::/′ ///〉: :|                      二人が元気になるだけで良いから………」
::.::.::.::.::.:/:.::.::.::/  ///'´ ゙l :|
.::.::.::.::./::.::.::./   / / ./      l |



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  俯いたコナタは、誰か教えて欲しいと思った。

  どうして魔竜は消えたはずなのに誰も笑っていないのだろう。
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452 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:47:00 ID:myQVfR/M
三78.
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  どうして戦いは終わったはずなのに、王城の空気は最悪なままなのだろう、と。
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                            __ ,。t r‐‐- 。  _
              __ ,。-‐ -。. __       !Ll   Ll    Ll `tュ             _.ィzハュ、 x
              「 Ll    Ll  ゙゚¨ i  | _.. 。 - ― - 。 .._ 〔」          z杉イハミ八ハヾz
              |_.. 。 - ― - 。 .._   |  Ⅵ> ¨´ ̄ ̄`¨<Ⅵト          '了彡ハッγシハハ
             V¨´ ̄ ̄ ̄`¨V|「 トュ | fl     fl  =|  |   ____rュ  ィッ彡森本木辷ハハ
               | i^i     i^i  =|| ≠=| l;l  ,ハ.  l;l    | ̄ ̄ ̄|>≠≦ 川杉ハソ≧森林杉z
               | Ll     Ll:iニLlニLlニ|     Ll     ー|    「 ̄ ̄ 彡シイィッ≠彡林森森
               |=        l         |=             |    | ⅱⅱ〃メソ気シミγ木林森森
               |-  _     ├―――‐┤‐         =| {田} | ⅱⅱ7シイッハ杉巛人ハ八
 火            |,/ヘ   /ハ└L「L「L「Lll:   ィ代     -l_________|_ ,イ川ヮツノX≦谷辷彡林巛
 彡(           ||土|  |土| |!l V リ |ハ  LL|      =|    |゙____   イソノ彡森林杉ヾレ
 ハ彡          ||土|  |土| l       lLl           =l iYi  :| | | | | ,ィ彡レ盃幵卅ハYミ辷
 林杉  二∠二∠二∠二∠二ヾド┼――‐┼===¬冖¬==┤ 山 ::| |_|_l ,.イシ彡ッィハ八ハハv林杉
 木炎彡 TL「lTL「lTL「lTL「lTL「l  |  ,.へ. |=          ー|    |  〃ソジ彡木ミ木ハうY林杉
 杉火彡゙ィ   二王二三二王二三二l〃 /'ヾ|‐            | _. :| (川ハ人ツ林ハ八ッハ林ミ
 非杉彡火ッ゙人  三二王二三二王|l   l  :l|=  ハ      ハ  | 山 ::| 〃ハvゥハレハハ本盆本木森
 くシ杉木ハ辷ミメッt   二王二三二|===== L!     Ll :=|__ ,lレ ハくくィヾ癶火っ㌍進≠z辷ミ
 火杉彡'バ林ミ巛彡狩 ハパバヘミハミミヾミ、 二ニ======㍉v/´ イ彡不ミ刈_斗<   ,, ' ̄
 木パバ彡森杉ミ彡林 ハヾパミYミメ彡彡杉林;;;;皿皿皿皿,,,,;;;>''´. . . イ彡巛 〃`  ィハミ二並炎ミ彡
 火彡辻彡イハ木杉ミミ狩 ハ彡杉森㌢ッッ ッッ ャャ ッッ_,.>'´. . . f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
 森杉ツ爻乂彡イ 爻乂ミッメ、 森㌢. . . 。o彡ф彡'¨ ̄. . . . . . . . . .| それだけで十分だから……… |
 森森爻林爻ミ彡 杉ハミ三仆宀 。o8ミ%8 ゚. . . . . . . . . . . . . . . . .乂_____________ ノ
 ヾ乂ノハ乂杉森広 ¨. . . . . _ピ‰£ミ彡イ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
 彡イ乂爻爻㌢. . . . . . . . . .,パ9花88ミ刈(. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
 乂少ミ´. . . . . . . . . . . . . . ポ※%ピ@6彡く. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .



――――――――――――――――――――――――――――――
  向けどころのない怒りや、やりどころのない悲しみが
  暗雲のように立ちこめている。

  彼女はこの後、それを何度も目の当たりにすることとなった―――
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━━━━━━━━━━━…

453 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:48:00 ID:myQVfR/M
三79.
━━━━━━━━━━━…
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  城を出て、魔法学院に行くキャスターと分かれたコナタは
  宿に起きっぱなしだった荷物の回収がてらに町を見て回ることにしたのだが。
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           f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
           |  ああ………                 |
___.          |  踏みつぶされた死体を発見………   |
 \:\         乂_________________ ノ
  / /> 、                             f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
 ./ / / 7.∧                                 |  こっちは………                  |
../ _/ / /.∧.:∨ ̄`ヽ                            |  食いちぎられた死体かな………    .|
  / / /./.:∧/三三 ∧                         |  上半身がねぇや、ハハハ………   |
、/ /_/./: /. /   / ̄〉∧                        乂________________ ノ
/: : : :/:.:/: /   /  //:::::〉、
ヽ、 /. ∧ 《_/  //:::: ,' .∧
∨:/ .,'| !:./.:/ ̄∧lヽ,/ ./::∧
::|く_ _// i/.:/  //:∨ ./::/:/j            ,;':':':; l∧    __              __,,<≧=、
::| .:// ./|/ _//_,人.,'::/:/.∧_         ゞiイ :!::!:\ /:::j::::|   ._ .〈: :.〉     / / ̄ // ̄> 、
/ /ム/_ 〉 /!/:\  /´/./:/ /\/ ̄∧     木くノ::l:Y::|>、_i.:::|  // _|: :|_   / ̄ ̄ /\//   /  \
`: .、__/,../.:/i》― -\!.三マ_./  /  / :!=y≦三!/州/ リ`ヾ!:>i、-//、 |: : : :| / ̄ ̄ ̄!\_/ ..,/ ̄>-:、
.:。_ ,,<    ,>'’!: .  >― 、上,,≦!_!_/ :;/:リ`ヾ!_!こ  ̄>.、 :>.、 ̄ `ヾ: .、,,≦三,,イ ̄ ̄ ̄
/`ヾ ,r<>'’ ̄> 、__: . : . : .>= 、三二>-《;川ー<三>'ー<>― >、 _ ,、,、,、,、_ ̄ ̄ ̄ ̄
_ ,.>'’て ̄ ,,< ,,<彡' ̄ : .  : . : . > 、 ,、,、,、,、,、,、 :. :. :. :. :. :. :. :. :../r≦三≧=.、 \__
三≧=― -、,,<三≧∨!"'' ; :. : . : . : . : . : . : ,r ー ≦ 三  ≧= 、 :. :. :. :. `ー ==< /   / \

455 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:49:00 ID:myQVfR/M
三80.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  布を被せられた荷車と行き交うこと、数度。

  出所と思しき西地区では捜索と回収作業が行われており、
  騎士達は陰惨さを絵に描いたような現場で精神をすり減らしながら頑張っていた。
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           f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
           |  腐る前に全部埋葬するのは   .|
           |  無理だろうな………        |
           乂______________ ノ

                                     f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
                                     |  そもそも墓地がたりねぇよ………   |
                                     乂________________ ノ

          _,-,ニ二ニ=、
        //
        /:/
          ヾ`、
        >+:‐: ´: ̄:  ̄: :`:' ̄:l.、___,/
      /: : : : /: : : : : : : : :/ : : l: : : :く‐´´
       /: : : /: : : : : : : :/: :/: : : : l: : : : 、:\
     l: : : /: : : : : : : : :/: /l: : : : ∧ l: : : :ヽ: :ヽ
     /: :/: :/: : : _,:_∠L、:::/: : : /::::l l: : : : :ヽ: : ヽ
      l: /://: : : : :/::/':::::/: : : /::::-H、: : : : : lト、: ヽ
    l://://: : : イミ土=、_/: : :/:::::::::l∧: : :l: : :l `ヾ、
    l/: :l l: : : イ:llo:::::::/:::/://:::テテヵl: : :ハ: : l
     l: : :l: l: :/.:l.:l し: 」:::::l/:'::::::P::::/'/l: : :l:N: :l
.    l: : : W/: : N        、 `‐':::l::l: : lN V
.    l: : : : :ハ: : : ト、   ―-   ノlハ: :ハl     「……………」
    l: : : : : :、: : : 「フ`‐- ,、-┬:T´: :l l/
.   l: : : : :,レ、: : :ヾ、  /、`Y/:l:l: : l
    /: : :rニミミヽ: : ヾ、-─┤ `┤: : l
   /: : / ̄\ヾヽ: : :ヾ、   l  ll: : l
  /: : /    ヽヾヽ: : lヽ  l  /l: : l
  /: : /      l \ヾ、: l ヽ  l //l: :/
 /: : :l       l ハ ヾ、l、、l  l////l

456 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:50:00 ID:myQVfR/M
三81.
――――――――――――――――――――――――――――
  少し離れた避難所では座り込んだ住民達の悲鳴や不満など、
  行き場のない負の感情が充ち満ちている。
――――――――――――――――――――――――――――



f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
|  ううっ………                   |
|  ミチコぉ………ミチコぉ………    |
乂_______________ ノ


f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
|  お前さんのところはどうだった………?  .|
乂__________________ f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
                           |  娘がやられたよ………                     |
                           |  あのとき、市場になんて行かせなければ………!   .|
                           乂_______________________ ノ

二─────── ______.:
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ─────‐二二二二───----...f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
.T.┬─‐┬───┬............................____ ̄ ̄ ̄:::::::::::...|  なあ…………                  |
││:::::::...|      | ::::::::::::: :|  | ::::::::::::: |  |::: ̄ ̄ ̄!....  |  俺達は誰を恨めばいいんだ?    .|
││:::::::...|      | ::::::::::... .|  | ::::::::::... |  |:::::::::::.. .. |   | |  誰を呪えばいいんだよ………      .|
││:::::::...|      | ::::::::..... .|  | ::::::::..... |  |::::::::::.. ... |   | 乂________________ ノ
    ̄ ̄ .       └──‐┘ !_:::...... |  |::::::::... .... |   |::::::::::..........|         |:::::::::::::::........|
:.: :.: . . . . . . . . . . .             ̄ ̄   ̄───   .!_____|         |____..   |
_:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.: . . . . . . . .                                ̄ ̄
: .  ̄ ̄Λ_Λ──______:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:.i ̄ ̄i:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :
:::::::::: /:彡ミ゛ヽ;)ー、::::::::: Λ_Λ. .  ̄ ̄ ̄ ̄─‐. ⊂ニニ⊃ ______:. :.:. :.:. :.:. :.: Λ_Λ:.: :.: :. :. :
::::::.../ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i:::::....(-д-::: )ー、::::::.......    (.-д- )ー、  Λ_Λ:: .. . ̄ ̄ ̄─(-д-::: )ー、::
::. . / :::/;;:   ヽ ヽ ::l::: . /i ;:      :::i:::.::::::..... .  /i ;:      ::. i /:彡ミ゛ヽ;)ー、:::::::... .  /i ;:      :::i::
: . (_,ノ⌒\;; ヽ、_ノ:l: . (:: ;;__/ :::./ |:::::......   (:: ;;__/ :::./::/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i::::.... .  (:: ;;__/ :::./ |::
    i⌒\)i⌒\ /:: .. / ____/ :|:::::::::.... . .  / ____/::/ :::/;;:   ヽ ヽ ::l:::::......  / ____/ :|::
    | :::| ::;;_| :::| ::;;ノ: . i⌒i_ノ :i⌒\ /::::::...... .   i⌒i_ノ :i⌒\(_,ノ⌒\;; ヽ、_ノ:l::::...  i⌒i_ノ :i⌒\ /::
    | :::|  | :::|:::: .... | :::| ::;;_| :::| ::;;ノ::::::::::... ..   | :::| ::;;_| :::| ::;;ノ i⌒\)i⌒\ /:::::::.... | :::| ::;;_| :::| ::;;ノ::::
   (___/  (___/::.....  | :::|  | :::|:::::..... .     | :::|  | :::|:: .  | :::| ::;;_| :::| ::;;ノ::::::.... . | :::|  | :::|:::: ::
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457 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:51:00 ID:myQVfR/M
三82.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  身を削って魔竜を斃した英雄達や騎士団への称賛や感謝は一つも聞こえない。

  そこにあるのはただ、怒りの向け場を探す声。
  憎しみを叩き付けるべき相手を探す声。
  多くの者を失った、悲しみの声ばかりだったのだ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――


f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
|  ………もしこれが、誰かのせいだってんなら………     |
|  俺ぁそいつを絶対に許さねぇ………!               |
乂________________________ ノ


                                       f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
                                       |  当然だ………                  |
                                       |  八つ裂きにしても足りないぜ………   |
                                       乂_________________ ノ





                  /'゛     !   ,!、 ヾミ、У   ',}/ィ'´
                   , イ/  イ!   {ゞ{   'ノ"
                く  }   _」,.-'i゙| |!゙、 ,イ
              _ / 丶!      ヾミヾ! |
               | |||  ̄/{      _,.>'"ミく
              | |||./   ,`ヽ、,,.-''"! 、   `丶、、
             l 》゛、   /   |   l  \,.,=彡'云
             \ヽミ、/   j|     };彡ネ-‐''^ヾr`
              /\/ミミミ:、 ,!|    K´     `、
.      ,r~ァ、. -‐ ¬"'   `ヾ、``ヒ|____,,../7 .ゝ、      ヽ
      {|: !{,,..、    !、   _/ `´ヒ三彳! .ゝ、\.     `、
     j}: `i爻!''''""" ̄ ̄        !{_ ji爻ト、r`    ,!      __ 00
       !|  j爻               !! `=イ  `丶 、 /      く,ニ !
      Ⅳ"⌒:、              ``=''              くノ    [][]「l
      ヽ、_シ                                           くノ



―――――――――――――――――――――――――――――
  ―――それが何となく、復讐の旅路を往く自分に重なって見え、
  耐えきれなくなったコナタは逃げるようにその場から離れた。
―――――――――――――――――――――――――――――

459 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:51:59 ID:myQVfR/M
三83.
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  どこの避難所でも似たような状況なのは、もちろん王族の耳にも入っていた。

  大勢が避難している養成学校の校庭では
  彼らを落ち着かせるためにアナベルが声を張り上げているし、
  他の場所でも二人の王子が同じことをしているに違いない。
――――――――――――――――――――――――――――――――――


┌────────┐
│北地区      │
│冒険者養成学校  │
└────────┘



  ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ノ
 <                             >
<  ―――諸君らの不満は重々承知している!  >
<  負傷者の救護、行方不明者の捜索、         >
<  家屋の建築、食糧の配給など………         >
 <                             >
   Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY


                              _____
                              |    |
            lTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTT|    |TTTTTTTTl
              | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄. 日日.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
              | 田田 田田 田田 田田 田田.     .田田 田田 |
              |                     日日         |
___        | 田田 田田 田田 田田 田田.     .田田 田田 |
____γ'⌒`ヽ,       |          ========== 日日         |
:田:| . i─i . | ;:::::;;,. | 田田 田田 田田 ||| □|□ |||      田田 田田 |
:田:| |::::::| | ';;::;;::;;;;, |..          |||:::::::|:::::::|||                |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

460 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:53:04 ID:myQVfR/M
三84.
―――――――――――――――――――――――――――――――
  そんな王子の声が響いてくる屋上に殊勲賞候補の一人がいた。

  先程までは援助物資の配布に加わっていたのだが、
  騎士団からの連絡を受けて大型兵器の様子を見に来たのである。
―――――――――――――――――――――――――――――――


                                          
                                          f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
                                          |  速やかな行動と                |
                                          |  できうる限りの援助を約束する………! .|
                                          乂__________________ ノ



                  ,/,.-‐-y'''"'''‐ニヽ_ __
                /レ'  ..:.:./ ..:.:./´,.-''"´  ゙、
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          !    |ハi|  `'''" .i  ゙、i  、'、:::ノ, ゙il/r'゙i",'::ハ      「やっぱり木製の台座じゃ駄目だな………
              ! `i    .::ノ   ヽ.   ̄   !‐'`,./:、|        一発撃っただけで施条がボロボロになってら」
              i,   ゙ヽ 、        ,.、_,/::::l:.ヾ、
               ゙、    、 _ ___.,     ,イ__:::::::ノ  ゙i゙、
                ヽ   丶       /.l.. 7`i'._,. <
              ,,.-''" iヽ、    ,. -''  l::/  l:::::::`i
            ,,.-'"    l  ` - ‐''"    / : :.:ハ`'<,. --─''''ヽ、
         ,-'"  . : : : :.:.,.l       _,,.-''"   .://:i /      ゙、>、
         _|l゙il . : : : :./ l   rニ',,,_       / :l /      /'i   ヽ
     ,-'''7"´ |l |l   /   l ,. -''i  ゙ヽ     i:: /     /  l     ゙、
.    /  /  l.l :゙i、/へ     ゙il = l    ゙ヽ、   l /    /   l i    ゙i,
   /  /  〃,,.ク〉l::|  `''-.,, ll   l      \/      /    ,i' l     i,
   /  /   ''"/ i;:ヽヽ       ||.  |            /    / |     l
  / rl     ゙、゚ il;;::;;;:\、   ll  |           !l .|l      |       |
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461 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:54:00 ID:myQVfR/M
三85.
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  もとは校長の口利きにより訓練用として三機が配備されていた学校の備品を
  一年かけて壊しては直し、改造しては壊しを繰り返して、
  十二回目でようやく形になったのが先々月の話だ。

  十三号を夏休みの課題工作―――赤点補講のだ―――として提出してやろうと、
  出身村の守り神の像までくっつけて試射の準備をしていたところの魔竜騒ぎである。

  よくもまあ当てられたもんだわとしみじみ呟いたところで―――
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――



                                                       ',   /  /
  f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ                         \゛'、,',ry/ヽ//ノ
  |  ………しっかし、             |                            , ',\ヽマ//// / -、,,
  |  よく命中させられたもんだわ。  |                      `゙ヽ、 ヽ叭y マ叮[フ く _,,.-‐'
  乂______________ ノ                       -、  ,,r─ ヽト{}イ,r─r' ,,_ , /
                                                 i=\_,,.-‐''= く二/ { ,'   }
                                            _.. -.....ヽ,j .//  r' // / i ヽ,__ /r
                       ,,..y、,,____ .__ ,,,,,,,,,,,,,__    .,,/ン'"゛i./\ ヽ',{( )}─、==ヽ ヽ    /
                     / |ミ/゙一.; .'"   ''''''' ''  .´ニ,,] .、,.'ー ,,,.` 、,ヽ/ヽ', ', / r─ 、r ''ヽ_,,.-'' ヽ
                     ヽ.t,'.lヽ...."'''""゙゙゙゙゙".'''"'''.¬.- .ト../゙゙''r-...../く ∧}ヽ, ', / ─ く  i\...7ー ..,_
                     ,ノ.l″                ! .l   |.,.l ,i/''r‐.ミ¬ ..,、   !.ヽ.彡‐´   _..-彡ゝ
                    ,/,/゛                 l ‐ _..ノ'Z'ミ..゙- l...`゙!ーi.ミ¬ ..,、  ._,, -',゙,,、:´  ′
                   ,i'゙/゛                     /'メ ,゙..-'',゙ / ゙゙/ l  ._,,.....'゙´゙''ッ 二/`,.'" |.v !.-彡′
                  ,i彡                   ,..-'''´.-'',゙ / ゙_..-'彡┬゙r'".,.゙l   ¦'l,.∥ i ,..イl l゛  .;
                      /'/゙                ,..-''゙´ ''彡'",゙..-'彡‐" _..-'i,..!'く、...l  ._,,|.,゙ぐ!'.ミ'>" ".,,゙'''ー .|、
                  ,/./               ,..-''゙,゙./ 彡‐'゙_..-'彡‐" _..-'"゛  ._...'彡┬゙r'".,.. l\ ! !   L.,`''ー、、゙''-、,
                 ,/./          _..-''゙,゙./ _..-'"_..-''彡'"゛.,..-'"゛   . /.゙" _..-'i,..!'く、  ゙^ .l.|  .,、ゞ;;べ ,,. `'-、`'、
                ,i.l,/          _..-'"ン‐彡‐'゙_..-'彡‐' .,..-'"゛   .,..-'"._..-'"゛  ._/'';;..,゙''ー 、"'.゙/゙‐' /,,|.‐く, . \ \ .`'、
               ,i' /      _..-'"_..-''ン‐'゙_..-'彡‐'´ _..-'"゛   .,.../...,..-'"゛   . /  /  ,"'ッ、, / _,, ‐' `゛'';;' 、 `'、.ヽ ヽ
              ,i`レ゛.   _..-'"_..-'彡‐゙゙,..-''″ '" .,..-'"゛   .,..-'"゛  `''.     ,..-'"  .,/ .,.;;ンン‐"゙゙,゙/  ./  l.l   .ヽ', !
             / /   -'"_..-'彡‐'゙_,, ‐彡‐'´ _..-'"゛   _..-'"゛_..-'"゛   .,.../ ゙゙'ー..,.`'./  /   .`''-./ ./  .,i'/-┤ .!i    .|ノ-...|、
          /_..-'"_..-._..-'"゙,..-''彡 .´ ._..-'"    .,..-'"゛ -'"゛   .,..-'"゛  `''-、, ゙l゙ /   .,./   .`人!  ./.|.i  / 〃   ;l> シ l.l
        ‐'´`/!¬i'彡‐'゙゙,..-''彡‐  _.'彡‐'゙   ‐'´ _..-'"゛   _..-'"゛         `'l゙ ./ .、/,r./ .li. ,!.!| .!.! `゙‐'´..〃    「゙!'ミ,,゙‐',゙、
  '|~i...  ^゙ゝ..-''彡‐  _.'彡‐'゙_,, ‐彡‐' .,..-'"゛_..-'"   .,..-'"゛            ! .l! ,l_l_,゙,゙,,,,,,,ミ..//.     __,,、..... 匸二i゙__,,、
  ! .!..、..l゙ !'',゙ー.- ''彡‐ _.'彡‐'゙ ,_.-'"゛ -' "゛   ...-'"゛               ヽヽ... __,,,,,.、--―'''''..゙__,,,,,.、--―'''''"゙゙゙゛.″
. / .,--..ア !〔''┬x;;/ン'"゛   ._.-'" -'"゛    ,..-''                  __,,,,,.、--―'''''..゙__,,,,,.、--―'''''"゙゙゙゛
...゙,i''"ン/リ '"゙゙'{彡‐゙   _..-'"゛ -'"゛   .,..-'"゛.      __,,,,,.、--―'''''..゙__,,,,,.、--―'''''"゙゙゙゛ `゙''"゛
...`|.l..!リ/.."゙l !  ._..-'"゛..ン'"゛   ._..-'"_,,,,,,,、--―''''''..._,,,,,,,、--―''''''"゙゙^.           f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
.  /'". `..゙,,,i;;シ'""゙゙'{彡_,,,,,,,..---ー''''''"_,,,,,,,..---ー''''''"゙゙`                  |  そう?                 |
  l' |ヽ,,l,.┤.!..゙l"゙l !  ._..-'"ーー''''"゙゙`                                 |  よく出来てると思うよ、これ。   .|
   l.`'彡゙`.゙'く,,_,,,i;;シ'"                                       乂______________ ノ
.. ,ノ.l、 lr/ュ._.. ┤.!
./ `'<,.7゙ラ'"   `
...゙\ ./;;l゙

463 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:55:01 ID:myQVfR/M
三86.
――――――――――――――――――――――――――――
  全く気配を感じなかった背後から、突然声を出されて驚いた。
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                               l
                 __          i、__,,.../
          __ -─<   `ヽ、          γ´
         r'´二二ヽ   `ヽ    `゙ヽ、.       ゝ..,,__
         jj      \   ヾ!! ヽ  ヽ、.       γ´
       厂{{/二二ニニ \  川 川    i.        ゝ、
      rイ厂      ,二二ヽ| ト、 ̄`ヽ、  |.           `
     ,f「i ハ 二二ニ/   /  |   \   ヽ |
    ハ | ` ー──/   /   |     \  \
  r─イ l lヽ、__,,/   〃 / /リl  |ヽ  \  `、
 〃  \l ト-----/  〃 / / !!|  ||ハ  ヽ  `、
ヾミ    \ヽr‐、/ // /! /  | | / |刈、  ヽヽ ヽ
二二二≧ミ  { / / // //--=ミ| / ,ィJル'ヾ  | ヽ i     \_人_人∧从_人_∧从_//
-------rr冖トメ、^ ||/ //,r'じj`ヾ|/  i ̄  ハ |  ヽ|      )               >
二彡 フ  i |  \`¬、〃!`――´〃  ヽ  /  リ     !     <  だ、誰だっ!!?  >
_ノ /    i |    \V/      , ‐-、.  /   〃         <               (
  /    l ヽ      `丶、 u. (`ヽノ/_.. -----        /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^^Y^
/        \      |/>--ニ二 --─=ミ
⌒Y⌒ヽ¬<⌒ヽ,,__,r‐'"´___    ̄二二ミヽ
   \   \   ヾミ!        ``丶、    ヾミヘ
ー------'ー‐'ー'"⌒ヽ、           `ヽ、  \



                         /'´⌒``: .、
                      /        }.:゙!
               -=ニ¬-.、  /ヽ    ノ:.ノ
                  >. : :`/: :└-. . .'/
                  ,. ' . . . . /:,l : : :.!: : : : :.`:,r~、
               , ';.ィ" : : : /:/.!: : : :!、:、: : :.ヽ{.  \
              / '´,': /: : :./7` lλ: :| ゙vヘ: : ',:Y^i   }
            /'′ i:/: : ::/」'≧ !l ゙: :.l ヾ!、: : :',:`、=彡、
                l': : :/:!| i'';.:| l| ヾ! 示ト、:、: :',、:Yニ彳、
                  l: ://!::!└`'     i '',:リ,!∧: :!,X!/ λ
                l/,!' |:〈        `"・/::::ヘ:|''"   `i     _/\/\/\/|_
                    l: :`:.、 T^ァ u. ,.イ.:.:ムヘ!::..     l     \          /
                ,.-ヘ: : 「.`ヽ¬マ幵「l::.:,' く、.:.:.,    |     < ぴゃっ!? >
               /´/ ̄ヾ:.|ミミ、ヾ゙l l l/: :,'   `ヾ  ノ     /          \
            /   / '"´`ー゙-、_,ッ⊥,∠;.:/   _,. - '"         ̄|/\/\/\/ ̄
              \. /         l ||l ,ノ',ィ‐f"´
             ,.>{         | !||个゛: l: :|
            /,イへ、       ゝ⊥l-:ヘ|: : :l.:.l
           ///:.;∠-` ̄ ̄丁´ ,ノ  ゙i: : l.:|
      .    // ./.:.;'ヽ、_,/`i 、_| / \. l: :.l:.!
         〃 /: ;': : ,.イ  l.  「!へ,、__」ヽl:.:.l:!
          i′ ,': :,'://   l  |  |  |: : : : : :.l|
            i.: :,イ i.   !  |  l.  |: : : : : :l!

464 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:56:11 ID:myQVfR/M
三87.



                   /: : : :.`: 、: : : : : : :',: : : : i: :.:.}._
              r:': : :,: 、: : : : : :ヽ: : : : :i: : : : :i: : : 八
              i: /: : : :>:': :ヽi,: -、: ,'_: :/:,:': : : : : :},
            , イ: : :,:イ:´: : ,: : '´: : : : ':´:.i彡、: : : ノ: : ツ
           /イ:/: /: : :/: : : : : :,.イ:ノ: :.i: : : '、ヽ: : :.ソ
           'イ/:,ィ/: :.,:': : : : : /./:/i: : :从i: :.ハ: :'、: ハ
              /,イ/i//:.:``トx、 / ,': : :,' i:.i: : : 、: ヽく.、
            iハ く.i:/,ィ==zrヾ, /: :.,.' i:.ハ: :.从:.ヽ:.i
            /: :ハ./i  i弋;ツ.ノ ,.:': /,ィニ、 ̄': :ハ: ハi
           ヽ: : : :.i  `ー './ '   i.伝ツ.〉.i: :リ .i: i
           /ヽ: :.i     '   i   ゝニ-' ,ノ:/  i/       「あ………
           〈: : : : :.イヽ u.      i     / .リ  '
           〉: : :.八.、.ヽ     _´  u.  , '                  えーっと、コナタだったっけか?
         ,..:'´: i: :,/::::::\\.、       ,...ィ                  びっくりさせんなよ」
         i: : : /::::::、::::::::`:::..` ー '.チ:::i:::::`:::.........、..._
          ,.フ::::::::::::::::::`:...、:::::::::`i  i:::ノ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::ヽ
     ,...::':´::::::::::::::::::::::::::::::::::`::ー::::i-.‐':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::',



                                           , '" : : : .:: : : :::::::: : : :i: : : : :/!ヽ
                                         / / ...., '. . . .:::::::: : : :!i::. : : ∪: :`:、
                                        /;. イ: : .:::::/: :,-/、:|:::::: : : j i_i: : : . . 、: ヽ
                                       /'" /: .::::::::,': :/:/ !:/|::::|:. : j'"l::!ヽ: :,、: i: : i
                                          /: .::::::::::i: : :/ l:l |:::!l: : l  l:|.i: : !j : : i: :|
                                         /:/l ::::::::l: : /  |l  l::| !: :l  |! i: : : :|: :l :|
                                        〃|:::::::;!: :/-‐―  !| l: :l ¬‐- i: : :.!: :l:.i
                                        {'  |::::::i.|i.:λ===   V === ,':!: :h: :!i\
                  「ごめんごめん。              .l::::i. |:V::l       '     .,':::i: |ノ:V、 丶、
                                            ∨ !':|:::l、     ー' -'     ,!:::::リ:::: :! \   \
                     あ、これ差し入れ。                }!|: ::::l|`:::....,,_  .,、.-:'゙i:::: /:::::::|__ _ヽ.   \
                     三人にも分けてあげてくれるかな」      i: |: : ::|-‐'"lノ  ̄ L/ヽi:: :/,.-''" ,ィ7{{ { ゙    〉
                                               !: ;!: : :|   |ー―-/ /: :./  .:  | ll ll i.  /
                                             l.:/.!: : :|ヘ  |   / イ: :./  .:    ! ll ll rf'"
                                           /  i: : :|マヘ| //イ: :/  .:    ヾ> '゛



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  そう言って渡された紙袋には、
  焼きたてのパンとケンタ鶏の唐揚げ、果汁を割った飲み物が人数分入っていた。
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465 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:57:12 ID:myQVfR/M
三88.
――――――――――――――――――――――――
  この状況でそれらを手に入れてくるには
  わざわざ無事な東地区や南地区を回る必要がある。

  何か理由あってのことか、とデュオが尋ねると、
――――――――――――――――――――――――



          r‐/ l' .::.__::::,ヘへヘ'"_.:::::::::::::::.:..゙'、
           _l ヽ、/ / ./ i  ゙、 ヽ::::::-─- .,`ヽ
          | :::./ /  / i .l  ゙、 ヽ;:::::::.:.: : :゙、i
         r〈/ :/  /:/  l .:l   ゙、  ゙、::::-、:::.. . ゙i,
       / ..::/  /::/  .::| .:l    ゙、 ゙、 ゙、:::. ゙、::.:.. }
      // ..::::/..::::〃:/ |  .::l .:゙i   :゙i::. ゙、.゙、::.. ゙、:.,i'
     /' ./ .::/,'::::/ i:/ i |  .::|゙、.:,ヽ::. .:.:l、:::. ゙i::゙i,::.:.:゙、l
      / .:/l、/:::/二!'、 l:l'、 .:l ゙、゙iヽ,::::::l,゙、::::i:::l、:::::::. i
     l .:/ ,'l:::/,/ i:::iヽ,il ゙、..::l'""゙、二ヽ::i‐、〉,゙iヽヽ::::ノ
      l:/   |l:/l 、.゙、::゙ノ l, ゙、::l '"i':::じ、、i 'i;.':i-、、∨
      !    |ハi|  `'''" .i  ゙、i  、'、:::ノ, ゙il/r'゙i",'::ハ          「おお、ありがてぇ。
          ! `i    .::ノ   ヽ.   ̄   !‐'`,./:、|
          i,   ゙ヽ 、        ,.、_,/::::l:.ヾ、             で、どうしたんだ急に?」
           ゙、    、 _ ___.,     ,イ__:::::::ノ  ゙i゙、
            ヽ   丶       /.l.. 7`i'._,. <
          ,,.-''" iヽ、    ,. -''  l::/  l:::::::`i
        ,,.-'"    l  ` - ‐''"    / : :.:ハ`'<,. --─''''ヽ、
     ,-'"  . : : : :.:.,.l       _,,.-''"   .://:i /      ゙、>、
     _|l゙il . : : : :./ l   rニ',,,_       / :l /      /'i   ヽ
..,-'''7"´ |l |l   /   l ,. -''i  ゙ヽ     i:: /     /  l     ゙、



                                           /,.-/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
                                          ///::::::/::::::/:::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::ハ
                                           /::::::::/::::::∠::/!:i::::::::l::::::l::::::、:::::::::::::::::|
                                           i´::::::/:::::::/::::/、!:l:::::::|l::::::i:::::::::\::、::::::l
                                           |:::::/|::::::::|:::/  l::!:::::::!、 ̄lヽ ::::::::!::l:::::l
             「いやぁ、それを勝手に使わせてもらった      l::/ l;:::::::i::!lー-、!ト、:::| _、:!ヾ:l:::::::|:::l::::!
                 お礼も言ってなかったしさ。             "  |:::::イ:i ir‐ノ ヽ::l !、ァl::i:::::::lヾ!::|
                                                   !::/!::l `´     ゙ 、_シ レlヽ、!>,l
                  ついでに口止めもしなきゃと思って」             ',| l::::`i>、_ー、_,   _・/:::::/ /:!
                                               l::::::l:!i:::`ー┬ ''人 〉-〈 ,/ヾ:::l
                                                /l::::::|!l:::::::ト、 //:::{ ̄  ! __ i:|
                                              i !:::::l!i:::::::l ソ/::::::[ ̄ ,!   、l



―――――――――――――――――――――――――――――――――
  弩砲を指さした少女は、おそらく本命であろう理由を後付けにして言った。
―――――――――――――――――――――――――――――――――

467 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:58:00 ID:myQVfR/M
三89.
――――――――――――――――――――――――――――――――――
  コップ一杯を水源に流しただけで大勢が犠牲になりかねない劇毒の所持は、
  大陸法で強く禁じられている程のものだ。
  もちろん所持者を見逃すことも許されない。
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                           _
                     /: ̄: : : : `: ..、_
                   ,..:ー: 、: : : : : : :.',: : : ヽ: \
                   /: : : :.`: 、: : : : : : :',: : : : i: :.:.}._
              r:': : :,: 、: : : : : :ヽ: : : : :i: : : : :i: : : 八
              i: /: : : :>:': :ヽi,: -、: ,'_: :/:,:': : : : : :},
            , イ: : :,:イ:´: : ,: : '´: : : : ':´:.i彡、: : : ノ: : ツ
           /イ:/: /: : :/: : : : : :,.イ:ノ: :.i: : : '、ヽ: : :.ソ
           'イ/:,ィ/: :.,:': : : : : /./:/i: : :从i: :.ハ: :'、: ハ
              /,イ/i//:.:``トx、 / ,': : :,' i:.i: : : 、: ヽく.、
            iハ く.i:/,ィ==zrヾ, /: :.,.' i:.ハ: :.从:.ヽ:.i
            /: :ハ./i  i弋;ツ.ノ ,.:': /,ィニ、 ̄': :ハ: ハi
           ヽ: : : :.i  `ー './ '   i.伝ツ.〉.i: :リ .i: i
           /ヽ: :.i     '   i   ゝニ-' ,ノ:/  i/
           〈: : : : :.イヽ        i     / .リ  '        「なに、役に立ったなら良いって事よ。
           〉: : :.八.、.ヽ   ヽ  _´    , '
         ,..:'´: i: :,/::::::\\.、       ,...ィ               ………それから、俺たちゃ毒なんて見なかったな」
         i: : : /::::::、::::::::`:::..` ー '.チ:::i:::::`:::.........、..._
          ,.フ::::::::::::::::::`:...、:::::::::`i  i:::ノ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::ヽ
     ,...::':´::::::::::::::::::::::::::::::::::`::ー::::i-.‐':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::',
 ,..ィ<::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::,
.i:::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::,
.i:ヽ::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::,



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  が、まだ若い彼は理屈や規則ではなく自分の勘を信じることにした。

  見ていたのだ。
  果敢にもその瓶を魔竜の口に投げ込もうと、単身乗り込んできた少女の姿を。
  値段もおそらく高価なはずのそれを、魔竜を斃すために惜しげもなく使ってみせたことを。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

468 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 21:59:05 ID:myQVfR/M
三90.
―――――――――――――――――――――――――――――――
  黙っててくれてありがとう。
  声には出さずに呟いたコナタは肩の荷が下りたのでほっと息をつき、
  それから改めて昨夜のことを思い返した。
―――――――――――――――――――――――――――――――



            _          ,、     .ノソ
      -一=ニニ ,, ̄ ゙'一T ̄~! ヽー- '´'',,_
            ,, -‐ ゙´: : : : : : : :i!: : : : : : : : : : ::`゙:.、
        ,/: : : ;; : : : : : : i: : ::|: : : : : : : : : : : : : : 、ヽ
.       /: : _/     :i!::: /|: : : : : :i : : :     ヽ`,
.      /:,, ィ/    /: : : | : / .|: i: : : : |:ハ,: : : : . . .  ヘi!
      // ./ . : : : :/: : : ,,|-‐ト、.|: |: : : ::|!_⊥ _ : i: : : ::i: ハ
.    /  /: : :/: : :::i!: ://|: /  |::|i; : ::::|  ヽ`ヾ|: : : :i!: :|
         l: : ::i: : : ::l: : : ./ |/   !:| l! : : :|   Y: :|:::: : ::| : |
.        l: : /l: : ::::l: : :/  |     !| l.: ::::|    ヾ:}::: : : |};: |
       l: :/ |: : :::::l: : ! ___, i!  ヘ: ::|___i!;:: : ::l::i!::|
.        !/. l: : ::ハ:!: i!. ━━━    ヽ:|━━━ i!::::: l:::|ヘ!
         l.   !: ::{::!,X:|:i  ,,,,       .  ` .,,,,, ・i!::|::::l::::|
            ヘ:::|!:`ヘ| l               l::::|::i!:: |       「四人が来てくれなかったら
          ヾ||:::::|:::::゙'s、.,  ⊂ニニ⊃   ,..ィ゙:::::レ' : :|          巻き上げも出来なかったしね。
            | ::::|: : : .|::::≧=‐----‐=≦::::|::: : :|:::::::|
.   _y⌒ヽ-一ッ  |:::::::l: : : :i!´  {~     ~}  `|::: : :|:::::: |        ホントありがとう、助かったよ」
  ´      <´   .|::::::::}: : : :| . ヘー-一ノ  . l: : : i!、::::::|
 (        }   l:::::::ハ: : : lヽ  ',   /    |: : : l /,:::: |
  ヽ   _,,ノ   l ::::/ ヘ: : ::l 、ヽ ヽ /   .ノ|: : ://:ハ :: |
   ゝ一''      |:::::!   ヽ: ::l ヘヽ V  /´l: : /'   ハ:: |



――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  聞けば彼らはここの学生―――いわば見習い冒険者のようなものだ。
  普通の大人よりも力を出せる、繰気技術を身につけた少年少女だったからこそ
  五人での巻き上げが可能となったのだろう。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

471 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:00:00 ID:myQVfR/M
三91.
―――――――――
  あの時―――
―――――――――



                                n  00   n  00   n  00   n  00   n  00
                              ,⊆ ⊇、  ,⊆ ⊇、  ,⊆ ⊇、  ,⊆ ⊇、  ,⊆ ⊇、
                               ̄U ̄    ̄U ̄    ̄U ̄    ̄U ̄    ̄U ̄
                            (         /⌒ヽ
                         )          _,. -┴- 、
                           (         フ ̄: : : : : : : :.ヽ       \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
                            )      / .ィ: : : : : : : : : : :.'.         )                  >
                             (     //| : :i: : : : : : : : : :'.        <  どっせええええい!!  >
                           )       |: :(|: l: : : : : : : : :ャ‐ ┐.    <                 (
                            (          ヘ l :l: : : : : : : : : 't、 |.    /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
                            ).      ┌‐‐┴.}: : : : : : : : : :.l| |;
                            (.       ; | ┌┬!: : : : : : : : : :.Y _) ;
                            ). ̄ ̄ ̄....|  | Ⅵ: : l: : : : : : : : 「.. ̄ ̄()
                            (... ̄ ̄ ̄.゙〈____〉  |: : l: : : : :!: : : :.ヽ .  ̄
                            )          ; l: : ト、: : : l: : : : : :ヽ;
                            (.           / l: :.|,.}: : : :!: : :!: : : :} ;
             __        _  )       ; { tヘ :.l | : : : l :.∧: :l: };
            /::::::::::::`ー―‐r-、':::`: (.          ;| | ヽ| {: : :.:.:l: :!^}: |/ ;
           /:_::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::゙).         ; | |    ヽ: :.:.l/ |:.:};
         ノ::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::. (          と___〉     \|.  l:/ ;
       r-イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、::::::::::::::::. )
     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::゙ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒~
     //:::::::::::::::::::::::::::::_:::::::::::::::::::\:::::::::::::::〉:::O ::::|:::::::::::::\
.    /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::ヽ:::::::::ノ:o.゙::、::ノ__::::::::::/
   |::::::::::_::::::::::::::::_:::::::::::::::::::\::::::::/|:::::イ::\::::::\:::`ー:、:Y
   ヽ:/::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::/`ー/:::::::::::::|::\:r、::::::::`ー:、::`ー...、
    ノ::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::/:::::::::l:::::::l::::::\:\::::::::::::\、:::::\
   /:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::/::::::::::::|::::::::|:::::::::ヽ:::\:::::::::::ヽ\:::::\
    l::::::::/:::::::::/:::::::/::::/::::::::::::/::::::::::::::ト::::::イ::::::::::::ヽ:::、\:::::::::ヽ \:::::ヽ
   ノ::::::/:::::/:::::::/:::::::/::::::::::::/:::::::::::::::/ |::/ l::::::::::::::::〉::ヽ |\:::::::ヽ \:ノ
  l:::::::/:/::::::::/::/::/::::::::::::/:::::::::::::::/ // |:::::::::::::/イ、:ヽ  \:::::l
   \::/:::::::::::::::/::::::/::::://:::::::::::::/   //  .|::::::::::/、:l ! `l:ヽ  \|
     Y:::::::::::/::::::::::/::/ /::::::::::/二ニ//、_, |::::::::イノ::|.  | l|
    /::::::::::/::/ Tフ/  /::::::/ , -:::'T〉/   l::::/ ヾ-' ,  l |l
    //|:::::/::イ l  |:|  /:::::/ イノ;;::::l /    /:/ 、  ̄   l
    | |:::::|:::人 ゞ' トト. |::::/   ヾ、;;ノ ,    //   ヽ    |
     L::レ':::::::\__| ヽ_ |:/    `ー'"    /     \  /          「一人で巻き上げようとしてた
     Y::::::::::::::::::ニ| ヽ |:!             /   .,   / /__           お前さんの気合いも相当だぜ」
     ノ:::::::::::::::::イ ト、. '、|        、   _,,,   /;;;;;;;\
    /:::::::::::::/;;;;| \ \         ̄ ̄    /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
   l::::::::::::::::/;;;;;;;;;;\  \ ` 、           /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
   L::::::::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;\  `ー 、 ` ー-  ___ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
    X::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\    `ー--==-ス  /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
   /:::\/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\       (○)| |\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
  /::::::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\         || ノ .人;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
. l:::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ー- 、__   Y" イ  \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
  X";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\      \ |    ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\



――――――――――――――――――――――――――――――――――
  一矢報いてやろうと仲間を連れてここまで駆け上がってきた彼が見たのは、
  試射の準備までは済ませてあった弩砲の発射体勢を整えて、
  一人でも巻き上げようと取っ手にかじり付くコナタの姿だったのだ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――

473 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:01:00 ID:myQVfR/M
三92.



                   ,.ィ二_`丶、
             /´   `ヾ: :.
     -=ニ_¬‐-. .、_  ,、     !:.}
        _,,ニ-‐: : : : `/ ヽ'': :‐.∠
      , '" : : : .:: : : :::::::: : : :i: : : : :/!ヽ
    / / ...., '. . . .:::::::: : : :!i::. : : ∪: :`:、
   /;. イ: : .:::::/: :,-/、:|:::::: : : j i_i: : : . . 、: ヽ
  /'" /: .::::::::,': :/:/ !:/|::::|:. : j'"l::!ヽ: :,、: i: : i
     /: .::::::::::i: : :/ l:l |:::!l: : l  l:|.i: : !j : : i: :|
    /:/l ::::::::l: : /  |l  l::| !: :l  |! i: : : :|: :l :|
   〃|:::::::;!: :/-‐―  !| l: :l ¬‐- i: : :.!: :l:.i
   {'  |::::::i.|i.:λ===   V === ,':!: :h: :!i\         「逆転防止爪がついてたから
     .l::::i. |:V::l       '     .,':::i: |ノ:V、 丶、          一段ずつでも巻けるかと思ったんだけどねぇ。
       ∨ !':|:::l、     ー' -'     ,!:::::リ:::: :! \   \
          }!|: ::::l|`:::....,,_  .,、.-:'゙i:::: /:::::::|__ _ヽ.   \     さすがに全部は無理だったや、あははは」
        i: |: : ::|-‐'"lノ  ̄ L/ヽi:: :/,.-''" ,ィ7{{ { ゙    〉
          !: ;!: : :|   |ー―-/ /: :./  .:  | ll ll i.  /
        l.:/.!: : :|ヘ  |   / イ: :./  .:    ! ll ll rf'"
      /  i: : :|マヘ| //イ: :/  .:    ヾ> '゛
        l.   i: :.|\マ| //イ: /  .:     /



―――――――――――――――――――――――――――――――
  後方に備え付けられた巻き上げ機には五つの取っ手がついていた。

  それを一人でやろうだなんて無茶なのは分かってたけど、
  回さずにはいられなかったんだよとコナタは笑う。
―――――――――――――――――――――――――――――――

474 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:02:00 ID:myQVfR/M
三93.
―――――――――――――――――――――――
  自分と同じぐらいの年に見えるのに、
  桁違いの知識、行動力、胆力を備えている少女。
―――――――――――――――――――――――



                   /: : : :.`: 、: : : : : : :',: : : : i: :.:.}._
              r:': : :,: 、: : : : : :ヽ: : : : :i: : : : :i: : : 八
              i: /: : : :>:': :ヽi,: -、: ,'_: :/:,:': : : : : :},
            , イ: : :,:イ:´: : ,: : '´: : : : ':´:.i彡、: : : ノ: : ツ
           /イ:/: /: : :/: : : : : :,.イ:ノ: :.i: : : '、ヽ: : :.ソ
           'イ/:,ィ/: :.,:': : : : : /./:/i: : :从i: :.ハ: :'、: ハ
              /,イ/i//:.:``トx、 / ,': : :,' i:.i: : : 、: ヽく.、
            iハ く.i:/,ィ==zrヾ, /: :.,.' i:.ハ: :.从:.ヽ:.i
            /: :ハ./i  i弋;ツ.ノ ,.:': /,ィニ、 ̄': :ハ: ハi
           ヽ: : : :.i  `ー './ '   i.伝ツ.〉.i: :リ .i: i
           /ヽ: :.i     '   i   ゝニ-' ,ノ:/  i/         「ちっこいナリのくせに
           〈: : : : :.イヽ        i     / .リ  '               随分詳しいんだな」
           〉: : :.八.、.ヽ      _´    , '
         ,..:'´: i: :,/::::::\\.、       ,...ィ
         i: : : /::::::、::::::::`:::..` ー '.チ:::i:::::`:::.........、..._
          ,.フ::::::::::::::::::`:...、:::::::::`i  i:::ノ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::ヽ
     ,...::':´::::::::::::::::::::::::::::::::::`::ー::::i-.‐':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::',
 ,..ィ<::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::,



                                          /: : : / : : : : : : : ,イ : : : : : : :l: : : : : : : \- 、:\
                                  .       /: : : / : /: : : : : : / |: : : : : :| : |、: : : : : : : : \ \
                                       .' : : :/ : /: : : : : : /  v : : : : l : |斗-: : ヽ: : : : ヘ
                                       |: : :/ : /| : : :― x   ∨: : :∧ | ∨: : :ハ: : : : :ハ
                                       |: :/ : /: | : : : : / `  |: : :/ j/- ∨: : :l: : : : : :|
                                       r┴、/:ヽ| : : : /     |: :/  示旡アV : :|: :|ヽ: : |
                                       |  | : :│: : /|.     | /   ト::爿/ ハ: :|: :| ',: :|
                                       'vーく ,x┤: / :|三≧x j/   込;リ { : | ∧ |  ∨
        「こう見えても冒険者歴十一年の盗賊でね、    /   ヽ. | /: :│ ,/      '    .:・} : |/ i/
         遠距離武器も一通り扱えるよ」            |  /⌒}:Ⅵ : :ヘ:.:.:.    ー'ーr'   /: : |
                                       {    /´}_ム: : :≧r 、 .. _ ー ' .. </: : : |
                                       ヽ    / }ヘ: : \\   厂}ヽ._/ | : : : |
                                  .      \   __/  \: : \\x-┴く ヽ| : : :.′
                                        /   /ヽ     \ : ヽ \   |  |: : :/
                                      /     {ヽ}}     ヽ: : }  \ l  |: :∧

475 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:03:00 ID:myQVfR/M
三94.
――――――――――――――――――――――――――――――――
  だが、朗らかに笑う裏に影のようなものが潜んでいる。

  さっき全く気配を感じさせずに背後を取ったこと、
  劇毒を所持していることも合わせれば何らかの目的があるのだろうが、
――――――――――――――――――――――――――――――――



           _l ヽ、/ / ./ i  ゙、 ヽ::::::-─- .,`ヽ
          | :::./ /  / i .l  ゙、 ヽ;:::::::.:.: : :゙、i
         r〈/ :/  /:/  l .:l   ゙、  ゙、::::-、:::.. . ゙i,
       / ..::/  /::/  .::| .:l    ゙、 ゙、 ゙、:::. ゙、::.:.. }
      // ..::::/..::::〃:/ |  .::l .:゙i   :゙i::. ゙、.゙、::.. ゙、:.,i'
     /' ./ .::/,'::::/ i:/ i |  .::|゙、.:,ヽ::. .:.:l、:::. ゙i::゙i,::.:.:゙、l
      / .:/l、/:::/二!'、 l:l'、 .:l ゙、゙iヽ,::::::l,゙、::::i:::l、:::::::. i
     l .:/ ,'l:::/,/ i:::iヽ,il ゙、..::l'""゙、二ヽ::i‐、〉,゙iヽヽ::::ノ
      l:/   |l:/l 、.゙、::゙ノ l, ゙、::l '"i':::じ、、i 'i;.':i-、、∨
      !    |ハi|  `'''" .i  ゙、i  、'、:::ノ, ゙il/r'゙i",'::ハ          「暗殺のために………か?」
          ! `i    .::ノ   ヽ.   ̄   !‐'`,./:、|
          i,   ゙ヽ 、        ,.、_,/::::l:.ヾ、
           ゙、    、 _ ___.,     ,イ__:::::::ノ  ゙i゙、
            ヽ   丶       /.l.. 7`i'._,. <
          ,,.-''" iヽ、    ,. -''  l::/  l:::::::`i
        ,,.-'"    l  ` - ‐''"    / : :.:ハ`'<,. --─''''ヽ、
     ,-'"  . : : : :.:.,.l       _,,.-''"   .://:i /      ゙、>、
     _|l゙il . : : : :./ l   rニ',,,_       / :l /      /'i   ヽ
,,-'''7"´ |l |l   /   l ,. -''i  ゙ヽ     i:: /     /  l     ゙、



             ,. '´ , ' : : . . . :.l.:.;.::. :.:.:.:.:.i.:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.`:、
         , '   /     '.:.:.|.:.l ::. :.:.:.:.:.:!.  `、: : : : : `、:.:ヽ
        /..:.::.;:.::.:/.:.:.:.:.:.:.::; :.:/!:.:|、:. :.:.:.:.:.l゙、:.:..i, .     `、:.:.:i、
       ,:':.:;. イ::.:/.:.:.:.:.:.:.::::l.:.:/ |:.:!`::::. :.:.:.:.:!`、:.:.',、:.:.:. .  : ゙:.!:.:l
     //   /::./.:.::.:.:.:.:.::.:ィ-/''''トl、`、:. :.:.:.:! _,x―!ト、:.:.:.:.:..l.:.',:.:l
     /'    ,'.::.:;!.:.::.:.:.:.:.::.:/!:,'  ゙::! `、:. :.:.:.!  `、l.`、:.:.:.:.:.:.:i.:.',:!
.          i.:.:.;l.:..:::.:.:.:.:.:./ |:!   ゙:、 `、 :.:.|   ヾl `、:.:.:.:.:.:!:.:{
          i:.:/.|.:.:::l.:.:.:.:.〈. 上==≦ヒ   `、| ニ≧非=ュ.}、.:.:.:.ト;:.l
.       !/ !..::;'|.:.:.:/:::l ゙「ト::'::;;:..:イ`   `:j ト::'::;;:..:リ/::ヘ:.:.:.:|:ヾ!
       〈.  !:/ j.:.:.j^!::::l ヾ-―`       ´―-"'/::.::.λ:.:ト、:`、
           { ハ.:.l:ト|.:::::!                 ・/:::::::.l:ヘ.:.|.|`丶:、   「へへへ、どうだろうねー?」
            l:.:V:./|..::::ト、     _jー'ー!     /:::::..:l乃ヾ!:!
              l:.'.:.:〈ミ|.:..:::!:|``丶/ /´l‐r',,.. -:'" /:::..:.:j//゙i.:.:.l.
          |.:.::! ゙l.:.:..::!|}<7_ ′/ ト、  ,,/::..:.:.:!'′ !.:.:.l
           |:'.:.:!  .l:.:.:.:/、、   ``¬-、⊥ /'/.:.:.:.:/   |:.:.:.!
            |'.:.:l   l.:.:/、、```=、、_    ゙}イ/.:.:.:.:/   |.:.:.:l
             |.:.:.|    `/ ``=-、、```‐ヲ /.:.:.:./    l:.:.:.:!
.           |:.:.:.l    } 、、    ```¨=|/:.:.:.:./       !:.:.:.|



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  結局、それが何なのかは分からないままとなった。
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476 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:04:00 ID:myQVfR/M
三95.



               }/       リ
             . : :'" ̄ ̄ `ヽ、
          / : /: : : : : : : : : : \
          ./: :/: : : : : : : : : : : : :´|::\
         //.: : : .:__ : : : イ: : :..:::|::::::::\
        /: : : : .: .://:`/ |: : : ::::|:::::::::::',:ヽ
       //|.: : : : :/_ ///  l: : :::::/:::::::::::::ト、|
         |: :!.: : .:/「行圷'   / : ハ/|V::::ハ::::|
        /: :レl/ | ヒzソ  //xく i:::::/::|::::|
       ./: : : :| : : |、    ,  /ク/:::::/::∧::|
       / : : : ∧: : | \_(`7   `'ハ://|/  }ノ     「んなことより、ここで何してたの?」
     / : : / ヘ : |、〈ヽ ̄ ̄´::::/
    ./: : :/‐-、 i: :|ハ⌒i \:::|:::::{
   /: : :/    ヽ V ハ | ∧:!:::/
  ./: : :ノ     } \  ヘ | / V/
  /: : :/       ∨ \ ,リ′ }{



                   /: : : :.`: 、: : : : : : :',: : : : i: :.:.}._
              r:': : :,: 、: : : : : :ヽ: : : : :i: : : : :i: : : 八
              i: /: : : :>:': :ヽi,: -、: ,'_: :/:,:': : : : : :},
            , イ: : :,:イ:´: : ,: : '´: : : : ':´:.i彡、: : : ノ: : ツ
           /イ:/: /: : :/: : : : : :,.イ:ノ: :.i: : : '、ヽ: : :.ソ
           'イ/:,ィ/: :.,:': : : : : /./:/i: : :从i: :.ハ: :'、: ハ
              /,イ/i//:.:``トx、 / ,': : :,' i:.i: : : 、: ヽく.、
            iハ く.i:/,ィ==zrヾ, /: :.,.' i:.ハ: :.从:.ヽ:.i
            /: :ハ./i  i弋;ツ.ノ ,.:': /,ィニ、 ̄': :ハ: ハi
           ヽ: : : :.i  `ー './ '   i.伝ツ.〉.i: :リ .i: i
           /ヽ: :.i     '   i   ゝニ-' ,ノ:/  i/
           〈: : : : :.イヽ        i     / .リ  '       「それがよ。
           〉: : :.八.、.ヽ   ヽ  _´    , '
         ,..:'´: i: :,/::::::\\.、       ,...ィ              騎士団の兵器局から連絡があってさ、
         i: : : /::::::、::::::::`:::..` ー '.チ:::i:::::`:::.........、..._          近いうちに見せて欲しいって言うから手入れにな」
          ,.フ::::::::::::::::::`:...、:::::::::`i  i:::ノ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::ヽ
     ,...::':´::::::::::::::::::::::::::::::::::`::ー::::i-.‐':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::',
 ,..ィ<::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::,
.i:::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::,
.i:ヽ::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::,

477 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:05:00 ID:myQVfR/M
三96.



                      /    ``ヾ:.、
                          ゙゙;,
           _,,.. . . . . 、/`ヽ.-:‐:‐.-. . . ,_ ,リ
      _,. -,.ニ゙-;.‐:'': : : : i: : : : : : : : : : : : : :`:ヽ、
       ̄  , ' : :,: : : : :.l: : : : :.i: :、: : : : :.、: : : : :ヽ
.        /  . ./. . . ./.:!:.i: : : : i、:.゙、: : : : :`:、   `、
      ./: :,.ィ: : :,': : : /:_/l:.l.: : : : iヾ:;v、: : : : :ヾ: : : . `.
      /:.;.' /: : :.:i: : :イ /` i.:!、: : :.! ":、゙、\: : i,:゙、: : : : i
      /:/ i: : :.::::!: : /:/   !:!、: : :.|  \、: : : :!':,゙、: : :l
    j/  .l: : .:::;::!: ://二二 ヾ゙、: : |ニ二,,`:、: : :i: i:i: : : |
         |: .::/!:::!: ハ! 行下  ヾ: | /示刀ヘ: :.|: リ: : :.!
        l: :/ !::::i: ハ  っ::|   ヾ! っ::/ /:::ヘ |、: : : :l
         .l:/ l;::::V !i `-┘    └-'./;::::::ハ!,!: : :.i      「あらら、売り込みの機会を邪魔しちゃ悪いね。
          {'   i::::l. |:l、     '        /::::: :/‐':: :|: j
              V! .|: :`::;...,,_ ´`  __,.:': : : :/:|: : :: :!:i       私も用事あるしこれで失礼するわ」
              ゙{ !: ::::|::;!::::丁::T"/: : : ;.イ:::|:. : : :jj
             l: : ::|::!i:::::::i:::;:!": : : :, '{::::!::j::: : : :{
                i: : ::!j У`>: : : : ∠,,_ l::::i::l:::. : : :i
             i: : :j/ ィ゛: : ;.-"三ミミ:i::::i:|::: : : :.i
              i: ///:.;.‐"´     `ヾi:::i:!::: : : : !



              ,/,.-‐-y'''"'''‐ニヽ_ __
            /レ'  ..:.:./ ..:.:./´,.-''"´  ゙、
          r‐/ l' .::.__::::,ヘへヘ'"_.:::::::::::::::.:..゙'、
           _l ヽ、/ / ./ i  ゙、 ヽ::::::-─- .,`ヽ
          | :::./ /  / i .l  ゙、 ヽ;:::::::.:.: : :゙、i
         r〈/ :/  /:/  l .:l   ゙、  ゙、::::-、:::.. . ゙i,
       / ..::/  /::/  .::| .:l    ゙、 ゙、 ゙、:::. ゙、::.:.. }
      // ..::::/..::::〃:/ |  .::l .:゙i   :゙i::. ゙、.゙、::.. ゙、:.,i'
     /' ./ .::/,'::::/ i:/ i |  .::|゙、.:,ヽ::. .:.:l、:::. ゙i::゙i,::.:.:゙、l
      / .:/l、/:::/二!'、 l:l'、 .:l ゙、゙iヽ,::::::l,゙、::::i:::l、:::::::. i
     l .:/ ,'l:::/,/ i:::iヽ,il ゙、..::l'""゙、二ヽ::i‐、〉,゙iヽヽ::::ノ
      l:/   |l:/l 、.゙、::゙ノ l, ゙、::l '"i':::じ、、i 'i;.':i-、、∨
      !    |ハi|  `'''" .i  ゙、i  、'、:::ノ, ゙il/r'゙i",'::ハ        「おお、差し入れあんがとな」
          ! `i    .::ノ   ヽ.   ̄   !‐'`,./:、|
          i,   ゙ヽ 、        ,.、_,/::::l:.ヾ、
           ゙、    、 _ ___.,     ,イ__:::::::ノ  ゙i゙、
            ヽ   丶       /.l.. 7`i'._,. <
          ,,.-''" iヽ、    ,. -''  l::/  l:::::::`i
        ,,.-'"    l  ` - ‐''"    / : :.:ハ`'<,. --─''''ヽ、
     ,-'"  . : : : :.:.,.l       _,,.-''"   .://:i /      ゙、>、
     _|l゙il . : : : :./ l   rニ',,,_       / :l /      /'i   ヽ
,-'''7"´ |l |l   /   l ,. -''i  ゙ヽ     i:: /     /  l     ゙、



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  魔竜襲撃、そして復讐のために生きる少女との邂逅は
  漠然と冒険者になりたいと思っていただけの少年にとってきっかけとなり得たらしい。
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478 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:06:00 ID:myQVfR/M
三97.
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  彼だけではない。

  この頃、打ちのめされた町を見て、悲しみに沈む住民達を見て、
  多くの者が変わろうとしていたと聞く。
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             __        _
            /::::::::::::`ー―‐r-、':::`:ー.、
           /:_::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::`ー.、\
         ノ::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::\\ |
       r-イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、::::::::::::::::\:::::::::::::::、::ヾ:レ:|
     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::X:::::::::::::ヽ:::::::L__
     //:::::::::::::::::::::::::::::_:::::::::::::::::::\:::::::::::::::〉:::::::::::::|:::::::::::::\
    ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::ヽ:::::::::ノ::;;-::、::ノ__::::::::::/
   |::::::::::_::::::::::::::::_:::::::::::::::::::\::::::::/|:::::イ::\::::::\:::`ー:、:Y
   ヽ:/::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::/`ー/:::::::::::::|::\:r、::::::::`ー:、::`ー...、
    ノ::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::/:::::::::l:::::::l::::::\:\::::::::::::\、:::::\
   /:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::/::::::::::::|::::::::|:::::::::ヽ:::\:::::::::::ヽ\:::::\
    l::::::::/:::::::::/:::::::/::::/::::::::::::/::::::::::::::ト::::::イ::::::::::::ヽ:::、\:::::::::ヽ \:::::ヽ
   ノ::::::/:::::/:::::::/:::::::/::::::::::::/:::::::::::::::/ |::/ l::::::::::::::::〉::ヽ |\:::::::ヽ \:ノ
  l:::::::/:/::::::::/::/::/::::::::::::/:::::::::::::::/ // |:::::::::::::/イ、:ヽ  \:::::l
   \::/:::::::::::::::/::::::/::::://:::::::::::::/   //  .|::::::::::/、:l ! `l:ヽ  \|
     Y:::::::::::/::::::::::/::/ /::::::::::/二ニ//、_, |::::::::イノ::|.  | l|
    /::::::::::/::/ Tフ/  /::::::/ , -:::'T〉/   l::::/ ヾ-' ,  l |l
    //|:::::/::イ l  |:|  /:::::/ イノ;;::::l /    /:/ 、  ̄   l
    | |:::::|:::人 ゞ' トト. |::::/   ヾ、;;ノ ,    //   ヽ    |       「………兵器局に勤めるのもアリっちゃアリか。
     L::レ':::::::\__| ヽ_ |:/    `ー'"    /     \  /          意外に俺、向いてるかも知れないしな」
     Y::::::::::::::::::ニ| ヽ |:!             /   .,   / /__
     ノ:::::::::::::::::イ ト、. '、|        、   _,,,   /;;;;;;;\
    /:::::::::::::/;;;;| \ \         ̄ ̄    /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
   l::::::::::::::::/;;;;;;;;;;\  \ ` 、           /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
   L::::::::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;\  `ー 、 ` ー-  ___ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
    X::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\    `ー--==-ス  /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
   /:::\/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\       (○)| |\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
  /::::::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\         || ノ .人;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
 .l:::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ー- 、__   Y" イ  \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
  X";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\      \ |    ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\



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  その流れは、特に若者に顕著だっとのことだ。
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479 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:07:11 ID:myQVfR/M
三98.
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  午後も五時を過ぎた頃。

  結局、半日まるまる町を歩き回っていたコナタは
  疲れた足で城にあてがわれた一室へ戻っていた。
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:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.||              |:::::||.:.:.:.:.:|  ただいまー。             .|
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.||              |:::::||.:.:.:.:.:|  荷物、宿から取ってきたよ。  |
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  ヽ、 ヽ:.、、,
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./ハ:::::::〃:::::::/ '"   /"  .. ,ソiリ !
ヾ. l::::/' ',::il::/ヽ        _... ン i  '      「………お帰りなさい」
.ヾ、リi  リ ソ  :::ヽ、  ̄‐'/   i
  ','ソ ヾ、_,... ッィ'ノ´. ` ../ /  k
  i ヽ、__ ,ノ /  , / /     i
   i '' ‐-‐ '   //, ' , ' ⌒  i
  i:: '     / .ィ , ', '     /
 ィ:    ,..::' ,.:':::i /      |
  ヽ   ' ::  /  Y/´     !

480 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:08:00 ID:myQVfR/M
三99.
―――――――――――――――――――――――――――
  荷物をテーブルの上に置いてから見れば、
  背中を向けている相方はずっと窓の外を眺めていたらしい。
―――――――――――――――――――――――――――



         /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `:-.‐.‐: : :‐.-. . ,,_
        , ': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :`: <¬ー-``ヽ
       .:': :/: : : :/: : : : : : : : ::: : : : : : ヘ: : : : : : : : : : : :. `ヽ
     /: :/: : :./    : : : : j::: : : : : : : :!: : : i:.. : : : : :  、   \
     ,': :/: : ; '  . . . : : : :!: :.j|::: : . . .   !: : : V::.     ヽ    ヽ
    ,': :.i: :,:'. . : : : : : : : : :i: :/ |::|: : : : : : : |ヘ: : :.V:::. . . i...   ヽ   `、
   .i: : i.:/: : : : : : : : :_;,,;/:_/ .!:|: : : : :.l: : | v‐'个-:.、: :V::. : :Vヘ丶、 `、
   j: : l/: : .::j: : : :':´: :./l:./`゙ !j: : : : :.!: : l`'゛V: :.!::::::. : :.V::.: : V:ヘ  \゙、
   l: :./: :.::::j: : : : : : :/.j:/   :||: : : : ハ: :.j  ∨:.|V::::. : :.i!:::. : :.!、:゙',   `
   !:./: .::;:イ: : : : : :/_/゙-―  |!: : : / !: !--- V:.| V::::. : :.!::::. : :!`、!
    !:l: :/_:l: : : : r主圭王羊 .|: : :/  :|:.E玉圭主ョ∨::. : j:::::. : :! Vi
    lj:/|:./ i: : : : :У.|:::::;;;;::::|  l: :./   !:,!|::::;;;;::::,!/ λ::: : :!:::::: : l   ゙}
    }': j: ヘ !: : : :∧ !V  С  !, '   j/ lV С  /:::i::: : l::::::: :.j
   l: :l: : :゙|: : :∧::l ヾ、__ツ /'      ヾ、_,ツ  ,'::::::i:: :ハ:::::: :,!      「………午後になって
   .!:.!: : : |: :/:::ヘ::i  ‐''"´      、   ``'''‐ ・ i:::::::::!:/ !::: /          死臭が凄くなってきた」
    !j: : : :.|∧: :::ヘ:j.、  ' '           ' ' ,ノ::::::: l/  |:::/
    li: : : : .::|ヘ: : ::ヘi:::;>:...,_    ´` _ ,,. ,-::''゙:|:|:::::: : :!   !/
    }: : : : : :|::ヘ: : : ヘ .   {'゛`` ''''' {´| `ヾ{::::::::::!|:: : : :.|   '′
   .!: : : : :,:-<゙、: : :.ヘ  l ー-、  ,-l    `フ7||: : : : l
   l: : :./   ヾ、: : :ヘ.  !'´ ̄ ̄ ̄|   // |l: : : : l



                、 /::::::::::::::::::- - 、::`'ー;=‐
                ){::r:::v:、::::::::ヽ、:::::::::`'<,_,
               //:ト、{::::\::::::::ヽ::::::::::::::::\
               |l::::l::|:::::\:::::\:::::::\:::::::\:::\
               ヽ:::l:|:::l、::::::::::::::\:::::::\:::::、{⌒ヽ
          _,、-rK"´|:\:::|_\:::ト_、_、::::::::::ヽ:::lヽ ー - 、
         /   `ヽ,}∧::::|、゚ノ ヽ!ヽ゚ノヽ::ヽ::::N      \        「………夏ですから。
       /      /'  !::{、   _ _   /::/}ハj        \
      /      ヽ l l  /l:l\ ____ /j/ //  ||/      \      腐敗して疫病が流行ったり
       /       ヽ!|   lヽ \__/  //    l |/ /      \.      死霊化する前に埋葬するだけでも
     /     / ̄ ̄ ̄\\\____,/// ̄ ̄ ̄\       ヽ.    大きな手間ですね………」
    /   -、 /|l  l      l ` ̄ ̄ ̄ ̄ /        ト、,r,_    ヽ
   / ヽ、ヽ‐、/ l!  l、  ヽ  l   \    / /     l|  |/ _,、-'ニ,,_ |
  l     `⌒ヽ、  l \  \\ \\___l /     |!  /ー'"     `|
  | \       ` ̄`ヽ、  ヽ l_) ,r‐/l/     / ̄´          |
  ヽ, ヽ\      / ̄`'- 、}」_¬'⌒´} /_,.-'" ̄\        //
    ` ̄`\ \ ヽ |‐ァ、     、ヽ、/ ̄´      r‐|   // ̄
        「 ̄\_」-' /\__`ヽ、l∥l| l /  __/ー'|_/ ̄
          l.   |  ̄「    `i. l} l |! l| l ! {    「 ̄´ l
          l.  |  !       (/{// /ヽヽ}ヽ)   /   l

481 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:09:00 ID:myQVfR/M
三100.
――――――――――――――――――――――
  落ち込んでいる原因は分かりきっていた。

  勇気の精霊を喚べないことで悩んでいる姿は
  これまでも何度か見かけていたのだ。
――――――――――――――――――――――



.     /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ-.‐: :¬
   ,.': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,r.: : : : : : : : :.|
   /   . . : : : : : : : . . . . . : :./:, : : : : : : : : : :|:、
  , . . : : : : : : : : : : : : : : : : / /        / .| `、
  ,'::.::.::.::.::.:.: : : : : : : : : : : ; ': :/: : : : . . . ,/ /   |!ヽ
. !::.::.::.::.::.::..: : : : : : : : : ; ': /:,/ : : : : :/,':./: .  !: :l: :.、
 !.::.::.::.::.::.::.:.: : : : : : : :.//:/;.': : : : :./ /:/: : : : :|: : l゙、:゙、
. !::.::.::.::.::.::.::.: : : : :/: :/:'゙:,r//: : : :./  //|: |: : : :|: : :| ゙、゙、
.::.::.::.::.::.::.::.::.: : : :./: /': : i/': : : :,:イ   〃 ,!:.|: : : l: : : | ヾ:.
:.::.::.::.::.::.::.::.: : : :./:./ ::.::.:/: : :/:||  /' /|::!|:: : ハ: : :|  ゙}
::.::.::.::.::.::.::.:. : :.::/: :.::.::.::/. :,イ::.::.:|!  / |.|:! !: :,' '; :.|
.::.::.::.::.::.::.:. : .::./: .::.::.::.//|:|::.::.:.|     | リ|;'  ',:l
:.::.::.::.::.::.:: :.::.:/ ..::.::.::.//,<,、!!::. : | ^ _..ノ  .j/    リ    「アグリアスさんを見かけたよ。
::.::.::.::.::.:: ::.::./.::.::.::.::// ヽ|::. : :| ̄               ………しんどそうだった」
.::.::.::.::.::.::.::./.::.::.::.:/:'゙  /ヽ: : :|
:.::.::.::.::.::.::/::.::.::.::/′ ///〉: :|
::.::.::.::.::.:/:.::.::.::/  ///'´ ゙l :|
.::.::.::.::./::.::.::./   / / ./      l |



       /:/:::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::丶:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
       /::/:::i::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
      /:::/::::i:::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
     ./:::/:::::l:::/::::::::::::::::i::ヽ::::::::::::::::::::\::::::::::\::\::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::
     |::::i::::::l:::l::i:::::::::::::::::l::人::::::::\:::::::::::\::::::::::\:ヽ:::::::::::::::\:::::::::::::::::::::
     |::::ii:::::i:::::i:::::::::::::::::l:||__ヽ::::::::::ヽ:::::\ヾ:r======ヾ::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::
     |::::i i::::l::::::i::::::::::::::::i「:::i ヽ:::ヾ::::\::ヽヾ|:;;;l|  :/ \:::::::::::::ヾ::::::::::::::
     |::::l i:::l::::::i:::::li:::::::::::i;::;:il /i\ヽ  \丶ミ=≡彡´  \:::::ヽ::::\:::::::
     |:::i l::i::::::i::::l:::::::::::::iミ彡´/  ヽ\  ヽ  ̄      ヾ:::::ヽ:::::::ヽ::
     i::i  l:li::::::l  l;::::::::::i   /        \        i::::i::i:::ヾ::::::::     「魔界炎の傷は簡単に癒せません。
      il  l i:::i  i::::::::i  く                   i::i l:l:::ヾ::::..       繰り返し再生を施さないと………」
      i   i:::l  l:::::::::ゝ  ヽ `丶              i::i i:l::::::ヽ::
          i::l   i::::::;丶                    i:i i:l::::::l::::::
          ll   l::::i::::丶.   . ____            :::i::;:;l;;:::l::
          l  /  i::::l:::iヽ.  ゙ヽニニニ=`__       :::::::l/l::::i
         /    l:l l:::丶 .::::..---‐‐        ::::/::::::::i:l
       /      i:  i::l \           :::::/:::::::::::::::::i
     /        i  i:i   ヽ        :::::;/:::::::::::::::::::::::
   /             i    ヽ.     .:::/::::::::::::::::::::::::::::
    |                   ト、___::/\::::::::::::::::::::::::

484 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:10:02 ID:myQVfR/M
三101.
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
  無力だった自分は、少しでも選択肢を増やそうと遠距離武器の技能を学んだ。
  少しでも可能性を増やそうと、劇毒でさえ手に入れた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――



          __
        / ̄`ヾ:`:.
       {     ゙!:.}
        /:\_,∠.._
   _,. _-_:‐:‐:|: : : : : : : : 、:`: .、
    /´: i.:,!: : :|:i!: 、: : :丶: : ヽ
   /ィ: : : ll. !: : |:!、ト、: : : : \: :i
  .//./: : : ;1! ∨: l|_、斗‐: : : :ド:、
 〃 !: : : {T¬ V:.{. __⊥:ヾ: : l: : !
 '′ |: :.;!:iハ_z=T ゙、:. T不l ハ: l: ;l
   .l :ハl:::i ヾツ  ` ゙ー:i::::ヘ:|/
    V  ゙!::ト..,,_  ,、 _,、イ:::::バ'      「それから、ごめん………
       l::::|::::::;フフ .,!'゙'l: :/:::::i.       劇毒、半分使っちゃった」
         l!::|//´>'゛_,!:./ュ::::::l
         l};.|i!.j /,,-''.イ/‐¬;::::l
      ./ ゙{、i!/''///     i::::!
      / _,,.-火゙、 '"i    i:::i
      ゙く  ィ、  \j    ,l:::|



     ,ハ :::: :::: :::::::::::.::::::::::::::::ヽ::::::::、::::::::::::ヽ ::::::..ヽ::::::`、 :. ::::::ヽ :::::.:.::`ヽ、
      |/| ::: :::リ、:::rNヽ\::::ヽ、::::ヽ、::::::丶\ ::.\:::::ヽ .:. :::::`ヽ‐- 、_:::\
      /  ハ ::.:.::! V /  \ヽ::i ヽ:::| `ヽ::、::`ヽ丶、:::丶、::、 :::::...、::::\ ``ヽゝ
        { ヽ.: ::l   /     ヾ ヽ:i  i| ヽ::::ヽ\``'' ‐---::::ヽ:::\rヽ、
          ';:: :!  〈  __     ヽ  |  ',::::::: :\:.::、`ヽ:\::::::ト 、::丶、
            |:: ハ  `              }:::::::. ::::ヽ::ヽ::.:\:ヽ、ヽ `` ー-
            |/l:ハ   、 __       ハ:::::.::| :i:.:ヽ.:i::: :、:ヽ} ``
          ノ ノ' l心  `ー‐一`      ,. '|:::::::| :| :.::.N :;、!`、ヽ
               |ハ         , '´ i!::::::| ::| :.ハ | \ヽ!    「………気にしなくていいのですよ」
              リ ヽ      ,. '´   ,/!/ |: :::、 !  i|
         __  __,.ノ/   ヽ __,,. '´      ノ l,イ:: ハ:{   |
     ,..、,.ィ"r''"´  .:::    r         / / |、:! ヽ、
,,.. -‐''"´ {   ヽ   r   i ヽ\       /   : ヾ丶、
    l   |  ヽ \    l  \!     /       ヽ `ヽー-、_
  | |      ヽ  \   ヽ        i           ノ /  ヽ、
、  | |       、   \          ノ        / / r   ``丶、

485 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:11:09 ID:myQVfR/M
三102.
―――――――――――――――――――――――――――――
  なのに今になってエルはまた、臆病な自分に悩んでいるらしい。
―――――――――――――――――――――――――――――



            _          ,、     .ノソ
      -一=ニニ ,, ̄ ゙'一T ̄~! ヽー- '´'',,_
            ,, -‐ ゙´: : : : : : : :i!: : : : : : : : : : ::`゙:.、
        ,/: : : ;; : : : : : : i: : ::|: : : : : : : : : : : : : : 、ヽ
.       /: : _/     :i!::: /|: : : : : :i : : :     ヽ`,
.      /:,, ィ/    /: : : | : / .|: i: : : : |:ハ,: : : : . . .  ヘi!
      // ./ . : : : :/: : : ,,|-‐ト、.|: |: : : ::|!_⊥ _ : i: : : ::i: ハ
.    /  /: : :/: : :::i!: ://|: /  |::|i; : ::::|  ヽ`ヾ|: : : :i!: :|
         l: : ::i: : : ::l: : : ./ |/   !:| l! : : :|   Y: :|:::: : ::| : |
.        l: : /l: : ::::l: : :/  |     !| l.: ::::|    ヾ:}::: : : |};: |
       l: :/ |: : :::::l: : ! ___, i!  ヘ: ::|___i!;:: : ::l::i!::|
.        !/. l: : ::ハ:!: i!. ━━━    ヽ:|━━━ i!::::: l:::|ヘ!
         l.   !: ::{::!,X:|:i  ,,,,       .  ` .,,,,, ・i!::|::::l::::|
            ヘ:::|!:`ヘ| l               l::::|::i!:: |
          ヾ||:::::|:::::゙'s、.,  ⊂ニニ⊃   ,..ィ゙:::::レ' : :|    「………元気、出しなよ」
            | ::::|: : : .|::::≧=‐----‐=≦::::|::: : :|:::::::|
.   _y⌒ヽ-一ッ  |:::::::l: : : :i!´  {~     ~}  `|::: : :|:::::: |
  ´      <´   .|::::::::}: : : :| . ヘー-一ノ  . l: : : i!、::::::|
 (        }   l:::::::ハ: : : lヽ  ',   /    |: : : l /,:::: |
  ヽ   _,,ノ   l ::::/ ヘ: : ::l 、ヽ ヽ /   .ノ|: : ://:ハ :: |
   ゝ一''      |:::::!   ヽ: ::l ヘヽ V  /´l: : /'   ハ:: |



            /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ.:.:.:.:.:',.:.:.:.:小:l
        /.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:弋.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:|l ヽ、
        /:イ.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:',.:.:.:.:.:',.:.:.:.:ハ、 ヽ
        >l/ |.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽN.:.:.:.:.:.:.:.:.\::.:.:.:.:.:',.:.:.:.:.:',.:.:.:.:ハ `¨ー-- 、
    /   | |l.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:ヽハ弋.:.:.:.:.:.:.:.:',::ヾミ辷ー-z\:.:.:.:.:',.:.:.:.:.:',ヽ.:.:ハ     ミヽ
   /    |  |l.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:| 弋::::>ヽ:.:.:.:.:.:.:ヽ::::イ 辷ラ >ヽ.:.:.:.:',.:.:.:.:.:', \:ト、__
  ./       |ヽ::::|::::::::::::::::、ミニニ彡 \\.:.:.:\ミニニ彡'  |ヽミ.:.:ト、:.:.:',  ヽ  __
  j          | |ヾ::::|::::::∧        \ト、ヾミヽ.    |.:.:.:.:.:|ヘヽミ`\ /  _     「……………」
. イ   >''⌒ヽ、.  ト:リ ヽ|:::::::::ハ       \\\.    ル:::ハ.:.:| j    /  /
 | ./′><_  ミ>、  ハ:::::lト、.ヽ     、 ,         イ:::|从::| >''´ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ヽ、
 |/ /-----'  ⌒   \小::l|::jヽ                 /::|イj.>'彡    ─==ニ=、
.イ /  ____ 彡      \リ|イ::::|\  -─--   /:::::::j/         ___
/>'' ´   ノ           \::::::、::::\   ̄   イ:::::::::/            ̄`ヽ、
. イ  -  ̄´           ヽ、弋:::::::ヽ、___ /:::::::::/           ─ー 、
 |/ >''¨¨¨¨'''ー- 、        ` ミ_:::::::::::::::>''¨´           /
.イ_ノ/             \         _>''′           _彡′
 |                   >ー-、  ィ<            >''´
 |                   /             /

486 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:12:05 ID:myQVfR/M
三103.



                ---
          _.  ' ´        ` 、
         / /            \
       / //             ` ー-
.      //ィ'   ./ __ _,./  | |
      ,ィ' /   / ´,  ' ^ ′   ,| |
     '´ l′  _/ .__/    /    7ト/.
.      / . ィ'/  「'7女ァr /   / !'| lヽ |
     //,r1' ,.イ ム.  / / / ぇ、リ |  |
.     ´ l.{ |/ | [_/  //   ' ヾ:、  |
       | ヽ|   |     '    ん /|  / |        「ああもう、湿っぽいなぁ。
       | |   |         ヽ、/,r´|/  ,ハ
       | |   |\   ´’      /  ,  , ' l/         買い置きのケーキ食べてさ、元気出しなよ。
       | |   | j` ー--‐ャ  ´ / |/            宿屋から持って来たから」
      '. ハ.   |/   / /  , <   !
 ⊂,. ̄`ヽ∨ ∨ | ̄`/   / , /,r⌒.ー、
 /     ゙l   V' |  /   //'´ i´   `ヾ
 }',. , /  |   ヽl. /  /'    !     )



――――――――――――――――――――――――――――
  喚べないものはしょうがないじゃない、と肩をすくめたコナタが
  これまでと同じに甘味で元気づけようとしたのだが、
  初めて顔をあげ、彼女を振り返ったエルはきっぱり言った。
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       , '::::::::〃:::::::::::.i::::::::ヽヽ:ヽ ::::::、::::::::::::::::':::、、,__
     _ィ:::::::::〃::::::::::::l!::!:::::::::::\ヽヽ:::::ヽ:::::::::::::::::::t=ー-.
    _ィシ='7:::〃::::ィ''|!i:::!i::,::::::、::::::ヽ::::::':,',、;,:::::::::::::::::::::ンッy、,_
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     ,.シィ::::::::ソ !. (::)リ! ヘ',:::l,,、ヌ;:::ヽ::::::',',',':::::::::::::::',
    〃 シi::::::::l  `""゛  ` 'リ (:::)ヤ、:ヽ:::!:','::::::::::::::::',
    ' ' .l::::::::l          ヾ'''''" Y:::::::::::::!::::::::::::::::',
      i::/l::::!   ヽ 、       l:::::::::::::::'::::::::ッ::::::',
        l/ !:::'、   ァ、.        !:::::::::::::::::ォ:::::!';::::::',
.       ,!.  |/ ';、. ヾミ.`j       ,イ::ァ:::::::::::::::i '、::',ヤ::::、     「………要りません。
        " . ';ヽ     ,、y'´ /シ l::::::ヽ:::::l ヾ; ゛丶     それはコナタが食べてしまってください」
           '|!`=tー:::'"/  /'  ハ::;::::il!';::!
.              'i::: '       リ ソ ヽ'リ、
              !'i   j       ~ヽ
              リ 、 /  ―ー '''"""f,
              / _冫'''~            ',
            / ´   ,、     ̄~ ヽ  'i
           l!~    /         ヽ. !
           ソ.    /   ン      、 ', l
           /    /   /          ', ', 'i
          /    '   /            i. ', l

489 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:13:00 ID:myQVfR/M
三104.



                            / 二ニヽ
                            /.:/    `\
                             |:/
               _ , ;; -―――‐--'-、',{    .-;
            ,. ''´: : : : : : : : : : : : : : : : : : ‐--'´: : |、------- ..__
              / : : : : /: : : :/: : : : : : .: : : : : : : : : : : / : : : : <´ ̄ ̄
            /: : : : :/ : : ;/. . .: : : : : :/:: : : : : : : : : : /:::. : : :ヽ: : :\
            /: : : : :/: .: :/ : : : : :.: : : /:: : : : : :./: : : /|: : : : : : : :\: : \
         !: : : : :/ : : :/ : : : :λ:: :/:.: : : : : ;イ: : : :/ .|:: :|、:l: : : : :ヾヽ : \
          .l: : : : :/.: : /:.: :/: / |:.:/:::\:;/ /: : : :/  |:: :|:`!: : : : :ヽ \ ヽ
        | : : : /: : /: : / ::(__,ノ:/:_:_;/\/: : : :/  ,|;イヽ |: : : : : :ヽ \!
        |: : : |: : /: : / :: : : :: / .テ弐ァ、 /: : : :/ , ∠j:;/∨'.!、 : : : : 丶
          .|: : : |: : |.:.:/|: : : : :./'´f‐':ハ;;:}` !: : :/  ,ィチ弐 ../: : :| : : : : :ノ
          .|: : : | : :|/:.:.| : : :.イ   Vゞィ:;リ /: /   .ん';ュ:} ,'ハ: : : |.: : : :/
        j: : :::|: : :|.:.:.:|: :/V´ ,  `-‐'"//    V:ィ:;リ,/:| |: : : | : : :/      「…………………………………
        |: : :.:|: : ::{|/.|;/  (j ゛  ./'    ` `ー"/:::| ,|: ::/} : :/        ……………………………え?」
        |: : :.:ヽ: ::ヽ、__,,       /´ ̄`ー--、,   ・ .{:::| |:;/ |:./
        |: : : ::|:ヽ、:.: : : :ヽ`ゝ.、__ ヽ、____:;;ノ    j:::| j/  j;/
        |: : :.::|::::::::;>-──-、:ヽ >‐-、_       ,.ィ´::::|    '´
        |: :.:.::|:;r,'´    r-‐、 \.:.:.| :::::∧:::爪:::.:/|::::::::::|
        |: ::::;/'´        `~⌒\:.:.:ヽヘ:::ノ:::/ .|:::::::::|               ,r‐‐、
        |::/{             \:.:.:ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ┬┬、 _,ノ ,/二__
         /  j                   \:.:.:ヽ          ヘi | |~   r‐-‐'
        \  `ヽ               \:.:.:ヽ         } | |   メ、



―――――――――――――――――――――――――――――――
  数歩後ずさったコナタが幻聴を疑い、
  共通語の意味を繰り返し確認するまでに長い間があったのも当然だ。

  あのエルが。
  冗談でも誇張でもなく人生の二割を注ぎ込み、
  病的なまでに執着していた彼が甘味を要らないと言ったのだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――

491 ショボン玉 ◆Shobon.2x. 2012/01/29(日) 22:14:00 ID:myQVfR/M
三105.
――――――――――――――――――――――――――
  しかし夢幻や幻聴、聞き間違いではなかった。

  椅子から立ち上がり、背筋を伸ばしてコナタを見た彼は
  明確な意思を以て宣言したのである。
――――――――――――――――――――――――――



          .  /,/;:;:;:;/;:;:;/;:;:;:;l;:、;:;ヽ;:;:;:;:ヽ;:;:;:ヽ;:;:;\;:;:;:;:;:;l;:;:;:;:;:!`'\
           / l;:;:;:/ //;:;:!;:;:;ヘヽ;:;:;:;\;:;:;:\;:;:;\;:;:ヽ;:;:;:;:!;、;:;:|
          ./ /;:;:;/ //;:;:;:|ヽ;:;:'、;:;\;:;:;l;:;ヽ;:;:\;:;:ヘ i',:;:;:;| ヽ:;:;i
            |;:;:/l;:l/;:;:l;:;:!ヽ\.\;:;:\ヽ、\;:;:\ ', | i;:;:;i':,::\|
            | /;:;:/l |;:l;:;:| i´ f::::j 、\;:\ ,rt:::j フl .! |ヽ:! !;:ヽi\
            | ヽ/ |、ヽヽ { `=‐' ヽ|`ー ゝ`ー=' l ! |;:;:;l !ヽ\- ゝ
            |  |;:;l ヽ\ ヽ                / | i;:;:;:!.|:;::|:;:!
               |;:;l |\ヽ_,ゝ     i         / ,! :;:! !;:;:l;/         「私は………
               | ∧ |;:;:ヽ' 、      ` ´     /|/ l;:;:;ヘ;:;:i               甘味を絶つことにしたのです」
               |/ ヽ ∧ヽ,\  ‐‐---‐‐   イ/;:;:;:|;:;:/ ヽ!.
                 |/ |∧| \         / .| / l/;:;:l
                   |'  l   ヽ、   /   l'/ ヽ/
                        l     ` ̄´    l、
                   ,. '´            ヽ、_
             __ ,.. '' ´   ヽ          /   `'ー- ..__
          -‐ '´ {´        ヽ       /         `}  ̄ 'ー- 、
              ヽ          ヽ       /          / /     ヽヽ
            ヽ  \                         / /       | ヽ
                \                   /       /     ',
                  `'ー-  _         _  -‐ '´        /      l
            /           `'ー----‐ '´         /    l     l   !



―――――――――――――――――――――――――
  好物を絶つことに何の意味があるかは分からない。

  だが確実に彼は変わろうとしていた。
  変わらなければならない、そう感じていたのだ―――
―――――――――――――――――――――――――

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