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【やらない夫は約束を守るようです】 Episode.二人の騎士 第八章 嵐の中で-6 2018年11月05日 【やらない夫は約束を守るようです】 トラックバック:0コメント:0




224 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:00:07 ID:PDbm+mpR
八356.
━━━━━━━━━━……
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

降りしきる雨の中、大広場から南に向かったジュン、ナワヤと五十五名の騎士達は
午前零時十五分にはギャブレー家を包囲していた。



                  /|i三i三i三i三ii]\     /|i三i三i三i三i三i三i]\
                 /i =|        |二|   \ /|二|      |二|     .|   \
                /: |二|        |二|    /  |二|      |二|     .|  |ミ|\
             ./    |二|        |二|  /    |二|      |二|     .|  |ミ|  |i\
               /i_________|二|____|二|/___|二|___|二|_______|  |ミ|.|ii.|i  |
          /|        |二|        |二|        |二|      |二|     .| ヽ |ミ| '' |i  |
         /i =|        |二|        |二|        |二|      |二|     .|  ヽ、....|i  |
         /i |二| __ _ |二| __ _ |二| __ _ |二|      |二|  _. |  |ミ| ヽ  |,.;;:。;:、;
     / .   |ニ| |\| |iヾ||ニ| |iヾ| |iヾ||ニ| |iヾ| |iヾ||ニ|      |二| |\| |  |ミ|  |i  |。;:;ii:;;;:、;____
      |.   |ニ| |_| |_||ニ| |_| |_||ニ| |_| |_||ニ|      |二| |_| |  |ミ|.|ii.|i  | ∠∠∠∠∠∠∠i|
  __|___|二|____|二|____|二|____|二|___|二|_______|  |ミ|___.!_ , ∠∠∠∠/ |
  |        |二|        |二|        |二|        |二|        |二|     .|`゙'' /___/ \∠∠∠/   |
  |        |二|    [二二二二二二]`゙''ー、!.      |二|        |二|     .| : : : | |ii====||^|| ∩ ∩ |    :|
  | __ _ |二| __ ||゙''ー、____||二゙ト-ii __ _ |二| __ _ |二|  _. |  _. | |`゙' -| || ||: : : : : : : |: : : : :|
  | |\| |iヾ||ニ| |\| .||\||ニ| |:::::::||:: | | ニ| |\| |\||ニ| |iヾ| |iヾ||ニ| |\| | | | | |:::: : :| || ||ー----------
  | |_| |_||ニ| |_| .||_||ニ| |:::::::||:: | | ニ| |_| |_||ニ| |_| |_||ニ| |_| | |_| | | _,,.-'.i|| !!
  |        |二|     || _  |二| |:::::::||:: | i二|        |二|        |二|     .|_,,. -‐ー'==-'" .:.::
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄... .||-‐''" ̄  ̄ . ||, - '"  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄,:'"':,:'"': ̄,:'"': ̄,:'"'"':   "''   /
  ''"'"' "'''  _,,.-‐''"    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/     ''"' "' "''  ';.;,,;、.ii:'; ;..;;イ;;  ;,ii.;;:'     /     ..:.:.



だが、おそらく中の者は起き出しているにもかかわらず、家屋は不気味に静まりかえったままだ。
明かりも点いておらず、まるで息を潜めているかのように不気味な気配を漂わせている。











226 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:01:04 ID:PDbm+mpR
八357.
それでも、ここまで来て怖じ気づいたり時間を取られている暇は無い。
事前の指示通りに動け、とのナワヤ小隊長の命令で騎士達は準備を始め―――



                _,,.-‐-..,,_
            /     `''.v'ν
            i'   / ̄""''--i 7
.             !ヘ /‐- 、    |'         「目標!
            |'' !゙ i.oニ'ー'〈ュニ!          家屋内全員の速やかな確保及び、
            |        ..ゝ !          予定された箇所の捜索!
     ___._,r、   ∧   (二> /          いいな、証拠隠滅の時間を与えるな!」
   /`ヽ_j'、_ノ ̄l!'´ヾ\ '' /|、
  ∧ ,ノ  Yヽ  l  ヽ  ̄  7ヽ~ヘヽ.、
 /-'´「 ヽ ヽj_. l ト、  /〃ハ  | ヽ `ヾ 、_
r'´, イ ヽ、 `,__,ィ、__)| l ヾヽ∧'〃ノ゙ヽl  ヽ  ヽj`ヽ



                   |\     /\     / |   //  /
                 _|  \/\/   \/\/ |∧/ ///
                 \                     /
                 ∠    イエッサー!!!      >
                 /_                 _ \
                  ̄ / /∨| /W\  /\|\  .|  ̄
                   //   |/     \/     \|

                  く ̄\     く ̄\     く ̄\     く ̄\
                  /二、"ヽ    /二、"ヽ    /二、"ヽ     /二、"ヽ
                  (゚#]__ノ    (゚#]__ノ    (゚#]_ノ     (゚#]__ノ
                  r'⌒ヽii     r'⌒ヽii     r'⌒ヽii     r'⌒ヽii
                ─|   | |   ─|   | |   ─|   | |   ─|   | |
                  ヽ_ノi'ゝ    ヽ_ノi'ゝ    ヽ_ノi'ゝ    ヽ_ノi'ゝ
                  U"`ヽ)     U"`ヽ)    U"`ヽ)     U"`ヽ)

227 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:02:05 ID:PDbm+mpR
八358.
少し離れた場所で、その様子と館とを見比べているジュンに
騎士一年生のシローが話しかけてきた。



           .ィ
          //. -''" ̄ ̄ ̄`゙''ー-、
        .へ}  ′          ヽ
       /  `              ヽ
       ノ                   .i
     / // / .イ .l|  ト、   、  、    l      「サクラダ殿、
    ノッ′/. /./ |/ .|  | ヽ、 ヽ  l    l      エンジュ団長の無念を晴らすときですね!」
     | ./| /lイフ=、| |_,.=キ、 ト、 :|:::....  ヽ
     |イ | /::::} l {゚j`ヽ | '´{゚jヽ| Y::yヘ::::::. 〉
 .     レ|/:::::::|  ̄   ヽ{   ̄  }:/^i |::::::::/
        `ヽ::::l,  〈         レ‐'ノ::::/
         `'ーヽ  ー ―    イT":::;∠-ッ'
         `'ミミヽ,   _,.. イ  |:::::::::;∠
      _. -―''''^'ーl「  ̄   l   .|ソ ̄`">
      \、 、 jilil||リ     /.l __,.イ∠-z'〈



おそらく気遣ってくれているのだろうが、
みな口を揃えて同じような事を言うのでさすがにに少しくすぐったい。



                              |:.:.:.:.∧:.:|    |:.::∧:.:.:.:.:.| ≧:.:L-\:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:ヽ
                              }:.:.:.:.ヾ:.:.:',   |:./ .V:.:.:.:|ニ-====\:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.∧
                              >:.:.:.:.:.|ヾ:.V==/ニ  V:.:.:i{ ゞテ=ァ ||\:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.∧
                             /:.::V:.:.:.:レ'´>=ニ示 ヽ、_V:.||  {辷zり  .|| レr -、V:.:.:.:.:.:∧
   「うん、そうだね」            .   /:.:.:.:.:V∧:.r'´ /ひョリ || ̄ .ヾ∧___ //  / .}:|:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
                           /:.:.:.:.:.:.:..:/ヾ::>  ゞ' ´ || {     ̄ ̄ ̄ ̄   入 ソ/:.:.:.:.__/
   (居なくなってもみんな、           ̄ ̄ ̄ |:.:.:∧ヽ_ -=''´ ヽ           / /:.:ヽ ̄
    事ある毎に父さんの事を言う。          レ'´ ヽ |        _        /-'´/ ̄
                                    ヽ       ̄_         / ̄゛゛
    本当にでっかい人だったんだな)                \          _ ィ|
                                        `   、     イ   y入
                                           ニi ´    /  ヽ
                                          // }     /    |\
                                         / / ノ    /     |   ̄ ' - 、
                                        /  V'´ ̄ ̄ ../        |      ` ' - 、
                                     .//   /::::::::::::::/_==-、_ |         /ヽ



今のジュンには痛いほど分かるのだ。
父がどれほど偉大であったか、どれほど騎士団に慕われていたか、
そして―――自分が、比べられ始めていると言う事を。

228 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:03:04 ID:PDbm+mpR
八359.
そうこうしている内に準備を終えた騎士達は、作戦行動開始の合図に散っていった。



       _,,.-‐-..,,_
      /     `''.v'ν
     i'   / ̄""''--i 7         「工具の準備は万全か!?
      !ヘ /‐- 、    |'
      |'' !゙ i.oニ'ー'〈ュニ!           ならばかかれっ!」
      |        ..ゝ !
   ,..-/ \   (二> /
  ./::":::`ヽ、\ '' /゙
 /::i::::::::::::"'弋'!ー',イ>|'_ノ´`ー -,,_ _
. }:::゙|::::::::::::::::::::~゙:_戈;f"  、    イ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.テ    \xー.ォ、__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r'   ` 、_冫y"
:::::::::::::::::\o:::::l .ト、  ヽ,_ノ"ー'


229 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:04:04 ID:PDbm+mpR
八360.
騎士団は警ら巡回の他に火事の時は消火活動、災害時には救助活動など
幅広い知識と技術を求められる公務員である。

たとえば何か犯罪が行われた時には現場検証や捜査を行ったりもするし、
証拠集めや聞き込みも出来れば、このような強制捜査も手慣れたものなのだ。



          mm
         // ///
       // ̄ ̄/          ,______
       ゝ   /n        //  `ヽ
      ,--l---、 丿       /─'     ヽ
      /    /         l___エニニi          「俺達は離れ小屋へ向かうぞ!」
     /    /         |-i ,-、_  / Θ|
    /     |          | ll  `-'/i||||l
    /     |          i /\ '´    |
   /     |          /    \    )
  〈__,----'  ,_     (0)只(0)  -‐ ̄,――、
   /;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ ̄ヘ  ̄'ヘ,-----/ ヘヽ    l/ ヘ\  \
   ヘ;;;;;;;;;;ノ  /;;;;j   /___i  ヽ_,'´ ̄  ヘ;;;;\  ヘ
  /;;;;,,,,/  /;;;;;;;;|   ヘ;;;;;;;;;;;;;;ノ     |    ヘ;;;;;;;;\|
  `ヽ____/;;;;;;;;/    ヘ;;;;;;;;/      ヘ     ヘ/ ̄j
           ヽ___l;;;;;;;;/      ∧     /   |



                                   ,... ........-......,,_
                              ,r'''´ _ ....- -- -,,,,,,,  \
                            ,.,r'´ , ''´           `\ ゙i
                           i゙ , ´              \ヽ
                          、,r' ̄                 ゙i
                          i゙                   ゙i
   「分かった!」              ,r'..,,               _...._..,,__   |
                         i゙二二ニ''‐‐-......___  , ' ;;;;;;;;;;;;;;;;''‐‐‐r
                         〉';;、- '''''─r- _ニニ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
                        / /  \;;;;;;;;;;;;;;;;;;゛ト ´゛゛''―‐---.., ' |
                        / /     `'r.;;;;;;;;;;,r'       //\ |
                       / /          `'‐, '    、......(( (⌒) |
                      ヘ \        ,,,,,-‐''''´ 、 /(,(, (,    |
                      /   `\\  ‐ ''`´       ヘ    ` ̄´|
                    /      \\  ィ-------,r'    /////|
                   〈゙i         \\   ,,,,_......_......_ ///// ゙i
                    ( )            ヘヘヘヘヘヘヘヘヘ',     |
                     \ヘ、         `       , ' ', _,r'
                       \ヽ        〉_____ ,._....i゙ ´
               ,----―――、  ( )| .._......-‐'' :::::::::::::::::::::::: ::::゙i___ ,―――──---、

230 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:05:04 ID:PDbm+mpR
八361.
善意の情報提供者により、要注意箇所は絞り込めている。

敷地周りの哨戒、キノコが栽培されているらしい離れ小屋に向かう者、
それから屋敷に突入する者の三隊に分割した者の内、
屋敷担当の騎士達は玄関をこじ開けようと広い庭のど真ん中を突っ切った。



                                      | ̄|
                                 / ̄|  | ̄`\
                                /    .|  |   ヽ
                               /     .|  |    ヽ
                             /|ヘ    .|_|     //ヘ
                             | ヘヘ______,// | ,--------、 ,------、
            ,-‐'´ ̄ ̄ ̄ヘ-'''''ヘ |'''‐-,___________,,--‐l/ ̄l/        V \\ |
          /         ゙i | | ヘ,,,-‐‐‐‐i i‐‐‐--,,l///|        |  ヽ l |      「行くぞビックス!
         /           ||( ヽヽ   ゙i .i   / / ) |        /   ヘ| ||ヘ     玄関をこじ開けるんだ!」
         /            || ゙i  \,,,,,,,-i i-,,,,,/ / / |\      ノ __--/ //  |
     ,,,-‐‐‐\__      /|  ヽ' ̄        ̄`ノ  |::::ヽ___ノ_,,-‐‐ヘテ    |
   /_        `'''''|─‐‐'::::::|   \   ,--、   丿  |::::::::::::::/      ヘ     |
 /_    ̄        |,,::::::::::::/      ⊂⊃   ⊂⊃     ヘ::::/          ヘ   |
/::::::::/ ̄ ̄ ̄\、/ ̄`\___ ̄'''i         i         /|           ,-、|__|
| |::::/        \      `''‐-、_      |        / |           ヽ::::/ ̄|
\ \       / ̄'´ ̄ ̄`'ヽ     ''‐-、_  |         / ノ             〉__\//
  `'''''―-____l |       ヘ`'‐-、_    `'‐‐--‐‐‐‐‐‐‐/|                 ̄
              \     /::::::::\_  `'‐‐-\/`'''‐-、 /| |



                                         _
                                      / ̄ ̄\\
                                    /     ヽ ヽ、
                                    |、       ゙i ゙iヘ
                                   〔\`'‐-∪   └' i
 「任せろウェッジ!                       |∩ \_     _|
 俺様のバール裁き、見せてやるぜ!」           |∪\ |´`''''''''''''''''''''i|
                                  / |||/  `''''''´´ ̄l 「'''/
                                  |         ,-l l l
                                  \iiiiiiiii   ///  ヽ___
                                 /ヘ`'''''ヽ      ェュ 丿\ ヽ
                             / ̄|::::::::::\  \__(⊃-‐‐⊂)‐゙i::::ヽノ
                            /    |::::::::::::::゙i   `'‐‐‐‐'´   ヘ::::ヘ
                           /   /::::::::::::::::::|      ヽ    ヘ::::::/ヘ
                           |  /―--、::::::::::|       ヽ    ヘ/ ヘ
                           | /     ヘ::::::::/       ∧___----|  ヘ
                           l/      // ゙i    ,,-‐‐'     /―''''〈
                           └―--、,-‐l|     ,--‐'_        |/ ̄ ゙i


232 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:06:04 ID:PDbm+mpR
八362.
ところが。
騎士達が、庭の真ん中辺りまで進んだ所で突如玄関が開き―――



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暗く降りしきる雨の中に誰かが歩み出てくるではないか。



.       /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ.
       /: : : : : : : : : : : : : : : : : : /.:.:.:. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :l
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      l : : : : l: : : : :/: : : : : : /:.:.:.:.:.:.:./\:.:.: :.:.: : : : : : : : : : : : : : : : : : :|
      |: : : : :l: : : :/: : : : : : /:.:.:.:.:.:.:.:/   \:.:.:.:.:\: : : : : : : : : : : : : : : :|   ザッ
      |: : : : l: : :/: : : : : : :/:.:.:.:.:.:.:.:/    \:.:.:.:.:.\: : :\ : : : : : : : : :|
      ! : : : l : /: : : : : : :/.:.:.:.:.:.:.:./         \:.:.:.:.:.\: : :\: : : : : : : |
      |: : : :l: : : : : : : : :/:.:.:.:.:.:_r┘           ヽ: :\: \ : :ヽ: : : : : : |
     l: : : l : : : : : : : /:.:.:.」 ̄                  ̄ヽ: :\: :ヽ: : : : :|
      !: : l: : : : : : : ;'-‐'´                    ̄ ¬==┬‐┘
     ー'フー‐=ヲ                          ヽ  \
      /    〈                          l!    `li、
    _,r'´    ノ 〕                          ヽニ‐-ll ヽ.
  ./l l, -―、_//                            \ ̄ヽ_ノノ
 (ヽ/'´ ̄フ/´                                   `=='´
  `ー==´′


233 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:07:04 ID:PDbm+mpR
八363.



                    _冖___
                  / | |  ヽ
                 /   | |   ヽ
                 |       └|
                 ( ニニニニニ l
                 〕l l-‐‐i i‐‐--l〔         「おいウェッジ、誰か出てきたぞ!」
                 (  ヽ .,,,,ll,,,.. / )
              / ̄ト、  ヽ   ,'  /--、
             /   ,'| i\(0)只(0)// ̄`ヽ、
             |__/ | ヘ__/  |      ヽ、
             |\_|   ,'     |\     ヽ
             |   |   i     ヘ \―----'゙
             |   |   |      \|     |
             | ̄ ̄ヘ ̄ ´`''‐‐----,'  ヘ     |
            |    |ヽ          ヽ __--i
            〈 へへl/___,----、      ヘ´___   |



その人影がおそらく大人の、たった一人のものだったので、
後ろめたい事のある家主が降伏のために出てきたのか、と彼らは思ったのだが。



        _,,......-........ ..、
      / ,,,,,,,- -- -.... _ `''ヽ、
     / /´       `'' 、`ヽ、
    ノ/              、 ゙i
   /                  ̄ヽ、
   /                   ゙i
   |   __,,.._...._               ,,..ヽ
   r‐‐‐'';;;;;;;;;;;;;;;;丶  ___......-‐‐''ニ二二゙i         「降伏するのか?
   |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ニニ_ -r─''''' -、;;'〈         暗くてよく見えないが―――」
   |丶..---‐―''""` イ";;;;;;;;;;;;;;;;;;/  ヽ;;ヘ
   | /\\       ヽ;;;;;;;;;;.r'´     ヘヘ
   |(⌒) ))......、    丶‐'´         ヘヘ
    |  ノ ノノ\ 、 `''''‐-、,,,,        / ヘ
     | ̄´    ヘ       ``'' ‐  //´  ヽ
     |ヘヘヘヘ    ヽ-------ィ  //     ヽ
    / ヘヘヘヘ _......_......_,,,,   //       /j
    |     ,'//////////7            ( )
    ヽ_ ,'丶       ´         ,r/
      ` ゙i...._、_____〈        //
   __/:::: :::::::::::::::::::::::: ''‐-......_.. |( )   ,―――--、
//    ゝ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ̄ ̄\\      ヽ
/     '、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/     \\        ヽ
        \....:::::::::::::::::::::::::::::::/        \\     ヽ



235 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:08:04 ID:PDbm+mpR
八364.
輪郭しか視認できない闇の中、遠慮のない殺気が膨れあがり―――



                             ,. ‐ '`: .、
                     ,. -‐ -  、;. : : : : :. : ` 、
             ,_ .. 、 -‐ :.、'´: : : : : :,. : :.'., ',.' , : : : :.:.:. : : ` 、
             ;:.'.,.:.:.:.:., :. :.:'.,:. :. :.,. '.:. :. ,.',.':.:.,'.; ; ,: : : :.:.:. : : : ' ,
             .;:.:.:'.,:.:.:.:.:, :. :.'.,:, '.:. :. :. :,'.,':.:.:,'.,'; ;:.:' ,.: : :.:.:.: : : : :'.,    スッ
             ;:.:.:.:.' ,:.:.:.:.:, :. :'.,:.:.:.:.:.:.:.',、'‐',.':.:; ;:. :. :'.,.:.:.:.:.:. : : : :.'.,
             ;:.:.:.:.:.:.;' ,:.:.:.:., :.:.:'.,:.:.:,.'.:. :.:. :.:. :; ;:. :.:. :.'.,.:.:.:. : : : : : :',
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237 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:09:04 ID:PDbm+mpR
八365.
敷地に入った所、門の前に居たジュンが敏感に察知して警告を発するのとほぼ同時、



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:::::::::::::::::::::::::::::iヽ:ヘ      |:/   V::::::/   /イ=フi}ヾ─────'`
ヽ:::::::::::::::::::::::::| \ヽ     |i!    }::/   r''´ゞハi l:ヽ                「!?
::::\::::::::::::::::::::|   \   __ニ三イ   ||r j}i| .i lヾ}                下がれ!敵だっ!」
::::::::::\::::::::::::: |   /::::_,,,ィ彡=''´i/il_,==|.しソハ ノノ-、
:::::::::::/ \::::::::::ヾ /:- ''´>''´ -=イ`  ||r'´` ハ彡 y/: : : :\ニニミ-、
::::::::/   `ー- xゝ rィ彡''´イッ:::リ  /i   ミー=´i: : : : : : :`:-:、: : :}ソヽ
:::::/::ハ_____/ /  / ヒ:::..ソノ {.リ    }.  l-、: : : : : : : : i: ://: :ハ
 ̄ヽ──────、ハ ヾ  ゞ''´  ノノ    ./  ./: :ノ: : : : : : : : l: i l: : : ハ
i ヽ ` -ゝ      ヽヽ ミ=''´ //       /: : i: : : : : : : : : l: i l: : : : :ヽ、
{  ハ         \\__//    , ィ /: : :/: : : : : : : : : : /: : : : : : : : \
 `   廴     し   ー─''´    ir'_´'´ ./: : :/: : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : /
>、_   ー                     /: : :/: : : : : : : : ::/: : : : : : : : : : :/
: : : : : >-、_ハ、               ハ/: : : : : : : :/: : : : : : : : : : : :/ハ



雨粒をも寸断しそうな程の剣閃が真横に走った。



                              `゙''''ー- ..,,,`゙"'ー-..,,_                           ,,、
                                    `゙''ー ..,、 `゙''ー ,,,               .,l` ,,,ll゙゙"
                                         `''ー..,,  `゙'ー ,,、           ,l,,,lll゙゙`
                                            `''ー..、  .`''-、         ll゙"
                                                ゙'''.、,   `'-、      .ll  _,,,,illー
                                                     ヽ    `、     .゙゙゙゙゙゙~ .,,,illll'
                                                     /     .ゝ        ゙`.,,,,,,illlヘ
                                                     /      /       .,illlll゙゙゙~
                                            _,、 -‐''''″    . /           ,,.,、,,
                                  ____,,,,,.. r━'''"゙´           ,..-'"            ゙'゙,,l゙゙
ー―-------------------------ーー―ー¬''''''''゙゙゙゙ ̄ ̄                _,, ‐'″                ,i!`
                                            _,,,.. -‐''"゛                   ,l゙
                                   _,,,,.... --ー''''"´                         .'゙
              _____,,,,,,,,,,.......... --――'''''"゙ ̄´
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´゛

238 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:10:09 ID:PDbm+mpR
八366.
間一髪、薙ぐような一撃は飛び退いた先頭の騎士の腹を掠めただけで終わり、



                 \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
                  )                  >
                 <   うわわわわわっ!?  >                            _______  / ̄/
                  <                 (                            /          / / /
           ,.-===、、   /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^    _,,..,,_                    /          / /レ/ / ̄/
         /イ   ヽヽ、                         _r'/ ̄\、                  /_____   /     / /
         :l匚ユ_____l                          / ‐-、  丶                         /  /     iY/
         jΘ-|l__-‐l.l‐i|                     / / ,'Θ`''''、l                        /  /
         リ ..ム\ 」∟i                         l′ \/,'/ /                 _____/  /
         ( ( ─,' ヽ'´ ム                    冫;:-.._   /    ,--ェ-‐、          /             /_
     ,,....___,,,〉-!、_O 只0),--- 、                  ,-‐‐‐-、ゝノ_,.ノ.―‐‐∟ ソ'´´  _,, ‐''" .  /_______/
    ./  / / `'''‐‐,‐‐'' ̄ .| (   ヽ                /   个- - 〉〉.  / _.. ‐'"゛  .,.. ‐'         _从'″
    l / ./     /      ヽ ゝ、  ヽ             ′    丿ノ ヘ_/ ̄ ,..-'"   _..-'"゛         / / _从__
    l/  j  ,.-‐∧,     卜  \_|             丿`-'┴ 、ノ.  ヘ    /    ,, .'"            ./,.,// //  /
   '゙Y Y/´    `゙'''‐-、_rイ / ̄`ヽ           /    /     | . /     /                 ." /,、/'´ /
    | イ    _,,....,,,,    ^ 'リヽ     ヽ       ,'__ 、/      丿 .l゙     l                 ゙ //
     ∟│ ノノー‐‐ヽゝ、   │  、___..,,/         |   コ ナ′i__,-┘.l,     \、
    ..テ─レ' '´| | | | ヽヽ、__|   ヘ----`、       |/l ̄ゝ-'| ̄|Π冂Π | \,      `''ー- .,,_
    にニ| ̄|-冂冂-|´ ̄|冂~l   i─个)       ゙i∧   | |_|| |凵凵 |  `'-、,           `゙゙'━== ....,,,,__
   ,'   |  |-凵凵-|   |凵 |    厂   )      ヘ     | _----、 T  チッ     `''ー ..,、              ̄ ゙゙゙̄'''''''''¬――+―--
   /   l─-' ̄ ̄ ̄l─‐l┌┘   |   丿       ヘ   |/    |              `゙'''ー-..,,,_
                                 Y'コミ\| ̄\..r'                  `゙゙"''―- ....,,__
                                                                   ゙゙゙゙̄"''''''――-............,,,,,,,,

239 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:11:08 ID:PDbm+mpR
八367.
波が引くように下がる騎士団を追いやるよう、庭の中心まで出てきた相手は、
東方の衣服を着たサムライの姿をしていた。



                ___
              /.:.:.:.:.:.:.\
               /´ ̄ ̄`ヾ`ヽ.:}
            /.:.:.: ̄ ̄><´ ̄`ヾ`ヽ、、
            __/_二ニイヘ:.:.:`ヽ`ヽ`ヽ.:.}.:}`ー.、
         | i´.:.:.:.:.:.:/.:|.:.:.\,rへr─‐.、j.:j.:,.:}.:}ヽ
         | | :.:.:.:/小ヽ /.:.:.:./.: //∧///く/:く
         { {_://{ヽ .://,:.:.:./.: //://|/∧.:.:`Y^>
         /ヽ_//ハゞ///////:/ヘV/|/.:.:.:.//       「ち、掠めただけか」
.        /.:.:.:/ /.:/⌒Y.:///  ;:/     !.:.:.: 从
       /.:.:.://{こノ/ハ㍉、 ;:i     |.:.:.:.|.Y        (反応が早い奴が居る。
   ,.. -≠<´//ハ/イ/  `ー\ヽ   ,,小.:.:.|:.|         親衛騎士って奴か?)
 /:.:/ .:.:∠二二=//:.|         '. ィシ'|.:.:.:.| 乂
.:.:.:/ .:.:/ハ::::::::::///l:.:.|      ∧   /!.:.:. |   `ヽ、
/ .:.:/.:.//ハ_//!::/ :l.:.:|、  -ー_、_'´ ヽ´ハ|.:.:.:.|       \
.:.:./:///// /ヽ∧∨l.:.:|:.\   /:::::::ヽ::∨:∧       \                  ┌────────────┐
彡<厂'/,V ∧///,\ヽl.:.:|:   ー个<:::: /∨∨:∧____ ヽ              │ ギャブレー家用心棒.     │
////ハ/,∨∧////////l .:|    .:.ハl!: : :`|∧∨\ ∨二二二二二\二二ニニ7>   │ ? ? ?         ....│
二ニ=∨∧/////////l:.:|    .:/ il : : : |/∧∨/,\\////////ハ∨///////   ..└────────────┘
/////∨∧//////////l :ト、  .:{  :il: : : :|//∧∨/,ハ ∨////////} }'//////
//////l |///////////∧ヽ\   :il: : : |//Ⅵ }///,} }'//////,∨///////
//////l |//////////∧ハ: : ヽ\  :il : : :|/// ∧///ノ ノ//////////////



問答無用で騎士に斬りかかるなど、
十中八九、いや確実にギャブレットに雇われた用心棒だろう。

厄介な相手が居る、と彼らに下がるよう指示を飛ばしながら
自分もそちらまで走ったジュンは、



          > -:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ /:.:.:|
          >:.-:.-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`´:.:./
        r‐ ':.´:.:.:.:.:.:.:.:.::./:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:|:::ヾ:.:./::|:.:.:.:.:.:.:/
      /:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:| ̄`''- 、;i:.:.:.:.:.:.:.:. ̄ヽ
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:ハ:.:.:.|      |∧:.:.:.:.:|:.:.:.:.:}
    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::V:.:.:./ -V:|_    //:::.:.:.:.:.:K:.:.:.:|
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠V:./={´rvミ、=、_,, ,/ |:.:.:.:.:.:.ヾ:.:.:.|
  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/´\-;/ ̄ V ̄ | |イ≧ミ=、/   |:.:.:/:.:.:<´ヾ|   「騎士団!
  ` '' 'ー -ァ:.:.:/:::r::j::./:::::::.    | | 辷り` |}_ r-Vソ:.:∧}     そいつに近づくな!」
      /:.:.:.:ヽ::::::::::i:::::::::::    ヽ廴_  <テ=/rァヾ:∧:.|
      フ/:.:.:.:.:.\::::::::::::::::      ̄ヾ=ノ  <-ン /:| .V     (なんかヤバそうなのが出てきた!
      ´''- 、:.:.:.:./::::::::::::::::          /=テヾ|       でも―――)
          ヾ/:::::::\::::::..     ー -    /
           /:::::::::::::::::::::::::...     -  ./
      /\./::::::::::::::::::::::\:::::::::...    /
     /   ∧:::::::::::::::   /` 'ー - ' ´
   ノ |      }ヽ::::    /_
 ̄ ̄  .|       \   { ヽ
     .|      / ` ー='´  \

240 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:12:04 ID:PDbm+mpR
八368.
眼光鋭い相手の威圧を真っ向から受け止め、
この場を預かる者として恥ずかしくない堂々さで警告する。



              i::::\    r::'::´::::::::::::::::::::::/_
              ヽ:::::::\.  |::::::::::::::::>-...':::´:::::::::\
           __ ≧::::::::\i!:::::::::r、'::::::::::::::::::::::::::::::::::\
         /::::::::::::::::/\:::::::::|:::::: /:::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::\
        /::::::::::::::::/:::::::::\::::::::/:::i:::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::...::::`:::-.._
       /_:: -─イ::/::::::::::::::i::::::\/:::::|::::::::::::::: \:::::::::::::::::::::::\___::>
       ̄,...-:':´:/::::::::::::::::|:::::::::V:/: |:::::::::::::::::::::ハ::::::\:::::::::::::::::`:-._
       /::::::::::: /::::::::::::::::::::::|:::::_:ィ=-.-|::::::::::::::::::::::::i:::::::::::\:::::::::::::::::::: ヘ
        /:::::::::::::i::::::::::::::::::::::::|'´     .|:::::::::::::::::::::: :|:::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::ヘ
      /::::::::::::::::ハ:::::::::::::::、:::::|       .|:::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::\::::::::::::::::ヘ
    /:::::::::::::::::::::ハ:::::::::::::i \ヽ    .|:::::イ::::::::::: ハ:::|::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::\
   /::::::::::::::::::::::::::ハ:::::::::::|__ゞ'__ |::/ i:::::::::/_ヾト::::::::::::::::::: |::::::::i ヽ::::::ハ
. /:::::_::_:: - フ:::::::::::::::ト-三ニニ==≦ レ |::::三ニニニ=ヾ:::::::::::::|::::::: |  `ー-`-    「そこの剣士、ギャブレー家の用心棒か!?
       /::::::::::::::::::| |r::::|て芯ミヾ Y}   .|::::/ ≧ニニ=ミヾ::::::: |::::::::ハ
        /:::::;:::::::::_| | ヾ i!;;;....;;}  i }ニニニi」 {ヒイ:::::} > i l\::|::::::::::ヘ         僕はジュン=サクラダ!
     // /::::::/>‐ハi   ゞー' <iリ    レi l  廴../ イ //::::::ゞ:::::::::::ハ         真紅王女の名代としてギャブレー家の
     /  ハィ::::i -ハヾニニニニ彡   i   ミ、____.//-、::::::::ヽ ̄  ̄        調査に来た親衛騎士だ!
         ヾ i - ヘ           ;     ̄ ̄ ̄ ̄/ハ i:::::i ̄
            ヾ、∧         _        /  ノ-''´             抵抗を止めて貰いたい!」
             ーヽ       ´  `       /-'/
               \       ..::       /-'´                 (―――この場の代表は僕だ!
            _   ` 、          /                    僕がやらなきゃいけないんだ!)
           /: : :`: -..、  `i' 、   , ィ' ´
          /: : : : : : : : : :`: x.ノ  ` ´  |      _
   ,...-::'::´::: ̄::`::-::::_: : : : : : : : :\_     ト、   /: : : :ヽ
 r'´: : : : : : : : : : : : : : : :`:ー-: : :_: : : :`ー. 、 .>'´: : : : : : : : : :>_
 }: : : : : : :-: :、: : : : : : : : :: : : : : : : : : ̄: :ヾ: ::Ⅵ: : :: : : :_: -:'´: : : : :ハ



243 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:13:04 ID:PDbm+mpR
八369.
少年の気迫、その覚悟、共に年齢に似つかわしくないと分かった用心棒は
自分の相手を彼に定めると、退くつもりはないと遠回しに言い―――



                                 ,,,_ ,r'´:.:`.、
                           _,,,,,..----'‐=Hニニコ:.:.ヽ
                          ,r'´;.:.:,',:';r'´,;_:.:.:.ノ`ヾ:.:.:.:.i
                        . f'''ヾ.;.:,';.',;.:-;.:.:ヾ.:.:.:.:.:.i、.:.:.:.l,
                        . !:.!ヾ、;,r;´,;z,;i:.:.:.i:.:.:.:.;/:.:.!:.:.:.l,
                        . !.:l      !:.:.:!z:.:':/:.:イ:、:.:.l
                        . !:.l    __,,,,l-'.:! `'''ヾ:.;!.:ヾ.:ヽ
    「こちらも契約なんでね。     . l.:l`ー_   -__l,;,;.l に l/ !.:.:`、:.i
    ―――断る、と言ったら?」    . !:.l、ー' ,    l:.;.:.! ,r‐'ヾ! !.:.:.:.ヾ'i
                        . !.:l ヽ、--一 l.:,:.:.!,!l'''''ト、 `、.:.:.:.:`
                        . !:.l  ` ,、___, !.;.:.:!_,y'´:.:.i_ ヾ:.:.:
                        . !.:l  ,l'-;;;;;l !,:.:.;!:.:.:.:.:.:.:.:,!--.ゞ、
                        ,f;.:.!-‐'i : :l ! ,!;.:.;!:.:.:.;.:',/::::::::::::::
                        l,!ヾヽ'´ヽ:,! レ'レ!./!.:,;.:''.:.: ̄''''''‐



ならば戦いもやむなし、と剣を抜いたジュンが先に構えを取った。



                        |::ヽ/::::::〈 へ、
                     ,-┘:::::::::::::::::::::::::::`>
                    ∠::::::/::::::::::::::::〉ヽ::::::::\
                     /::〈:::|^^|:::::/\ト、ヽ::::::>
  |\                     /::::::ハ|_l/l/.__-ヽ|:::」
  \\                    . ̄7/.|__|─|__|- lj/       「僕が相手になる!
    \\                    ヘ.  __;__、 /
     \\                    フヽ辷フイ{ヾ        親衛騎士の末席とは言え、
       \\                  /::::〈`l7:´::::::ヽ        無傷で帰れるとは思うなよ!?」
        \\            ノ::::::::::::V::/:::::::::::〉
          \\            /:::::::::::7::ト/:::::::::::/
           \\         /::::::::::/:::::/::::::::://
             \\     /::::::::::/l /:::::::::/::l
              ∠二フ /:::::::::::::/ /:::::::::/::::!
               ヽ,'~つニ〉ヾ:::::::://::::::::::/::::::::j
              ゙へノ7  ヽノ<::::::::::/ヾー--¬  スチャッ
                  くヲ``  ヽ</^ヾフ=/{
                _,. -ヾソ  ノ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
             r ' ´:::::::::::::`ー‐'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::``丶
             l::::::::::::::::::::::::::::::::::_,. -─- 、_:::::::::::::::::::::::::::
             l:::::::::::::::r -- ' ´       ``'ー、:::::::::::::
             /::::::::::::::l               l::::::::::::



245 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:14:04 ID:PDbm+mpR
八370.
命のやり取りをする覚悟、素早い判断力。

二十歳未満の少年に人を斬った経験があり、
修羅場をくぐっていると察した相手は驚きながらも、
所詮結果の見えているお遊びだと高をくくった。

ローゼン王国親衛騎士のレベルの高さは噂に聞いていたが、
末席でかつ見た目は少年、構えも完璧と言うほどで無いのがその理由だ。

だから名乗り返す事はせずに―――



  「フン、良い気迫じゃないか。                      ,r'''`ヽ、
                                      ,r‐'''''ヾ:.:.:.:.`、`.、
   俺は名乗る程の名を持ち合わせちゃいない、     _,,,r‐''<:,r'´:,/;':ト、ヾ:.:.i,:.:ヽ                       __
   ただの流浪人だ」                     ト:、:.`、:.`:、ノ`ー'l!:`:、ヾ:i:.:.:i,       ,r-、___   ___________,r‐''7´7,!
                                      l:.:.`ト、`;、:.ヾr、;'l!;!.i.:ト、i.:.:.;.l____,,,,,,,...-┬フ (´:.:゚.:`i ̄`''´:.:.:.;r--っ ̄>i,!|
                                 _,!:.:.λ/ァ、ヾ:ヽ,!;':,:':/ニ l:.:.:,:.!__,,..---‐┴< i,:':.:.;r-ニ''''' ̄/ f'''´ ̄/,;';,
                      ___,,,,..,..---‐‐‐'''' ̄/.:.:/-ノ , ヾ:ヾ:!-‐‐''''/.:.:.;.:l,,r‐'''´ ̄l'''ヽ_二ニ;l_,f-、 ̄`ヾ ,ノ _,/ ,;' ';
           ___,,,,....--‐‐‐''''''' ̄__,,,,,...--‐‐‐''''''' ̄7.:.:./ `ヾ、 /l:.:.l,:l::::;;;;;;/:.:.:,:.:,!;;;;;::::::;::::::!  ,ノ     ,'  `; `Y   ,;''  ';,
    __,,,..--‐‐'' ̄_,,..--‐‐‐''''''''''  ̄          ,r'フ.:.:/   _,,/;;/:.:_;!l:!;;;;;/:.:.:.;.:./;;:::;;;;;;:::::::::! ,r' , '  , '      `、,;''    ;;
-‐'' ̄,...-‐'''''''  ̄                    ,f:,i l:.:.i _,,r''´;;r'":,r";;;l;!;/:.;.:':.:.;/:::;;;;;;;;::::::::::::!' , '  , '      ,,;;''l `ヽ、  ,;'
'''  ̄                           レl! ,>''´;;:::::;;;レレ'´;;;;;;/;.:'.:.:.:,/::;;;;;;;;;:::::;;::::::::l;' _ , - '    ,r' ,,,;;''  ,!`、  `,;;'、
                                 `、;;;::::::;;;;;;;;;;;;;;;/;.:.'.:.:.:,/:;;;;;;;;::::::;;;;:::::::::l'´, , _      ''''" _ , , '  ヽ,,;;'' ,>
                              ヾ:::::;;;;;;r''´:.:.:.:.:.:,;/::::;;;;;;;;;:::::;;;;;;:::::;;:::::!' , ' - ', ' ' ' ‐ -      ,;;;'"  ,/
                                    ,ゞ''´:.:.:.:.:.:,;/´;;:::::;;;;;;;;::::::;;;;;;::::::;;;;;::::!  ' ,  ` ' ‐ ,          i
                              _,r''''´:.:.:.:._;,r‐''´;;;;;;:::::::;;;;;;;:::::::;;;;;;;;:::::::;;;;;;:::l   ' , ' ,     ' ,       ,!
                           _,r'''´:.:.:_,;,.:-‐'´ `、::::::;;;;::::::;;;;;;;::::;;;;;;;;;;::::::::::;;;;:::::ト、  ;   ' __    '     _,ノ
                        _,r''´:._;r‐''''´      ヾ:;;;:::::::::;;;;:::::;;;;;;;;;:::::::::::;;;::::::::l `ー-‐'''''7 ̄ ト、   __,,,..-'"
                     ,r''´,;,r‐''´            !;;:::::::;;;:::::;;;;;;;;;;::::::::::;;''::::;;;;;;;!    / _,,,,,,,,,! `ー'''´
                   ,r':´;r'' ´               l;;:::;;;;;;::;;;;;;;;;;;::::;;;;:::'::;;;;;;;;;<    _,/''´
                _,r'´;r''´                   >;;;;;::::;;;;;;;:::;;;;;;:::;;;;;;;;;;:::;;;;>''''' ̄
              ,r'´;r''´                     ,!;;;:::::;;;;:::;;;;;;;::;;;;;;;::::::;;;;;;;:::`、
             ,r".;r'´                      ,r';;::::;;;;:::;;;;;;::::;;;;:::::::;;;;;;;::::;;;;;:ヽ
            ,f:.;r'’                     ,r''´;;::::;;;;;::;;;;;;::::;;::::::::::;;;;;::::::::::;;;;;;;;;i,
            レ'                      ,r';;;;;::::::;;;;;::::::;;;;:::::::::::::::::;;;::::::::::::::::::;;;;;;l  ザッ
                                _,r'´;;;:::::::;;;:::::;;;;;;::::::::::::::::::::::;;:::::::::::::::::;;;;;;;;;l
                               ,r';;;;;;;;;:::;;;;;;::::;;;;;;:::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;l,
                             ,r'´;;;;;;;;;;;;;;;::::::;;;;;::::;':::::;':::::::::::::::;;::::::::::::::::;;;;;;:::::::::::l,
                            ,r";;;;;;;;;;;;;;;;:::::::;;;;::::::::;;;;;;:::::;;':::::;;;;;;::::::::::::::::;;;;;;;:::::;;;;;::::l
                          _,r'´;;;;;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;';;;::::;;;:'::;;;;;;;:::::::::::::::::::::;;;;;;:::::;;;;;;;;:::!



遊んでやろう、と右顔前にカタナを構える独特な形を取る。

247 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:15:05 ID:PDbm+mpR
八371.
こうなってしまうと周りの騎士達には手出しが出来ない。

場合によっては数秒、最短なら一合で決着が付いてしまう剣士同士の戦いが始まってしまったので、
せめて邪魔は入らぬよう、そしてジュンの邪魔にならぬようナワヤが指示を飛ばし、



            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l     「小隊!
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /     サクラダ殿から距離を取れ
      /`゙i u       ´    ヽ  !      巻き込まれないように注意せよ!
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /      それから周辺の警戒も怠るな!」
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /



二人の真ん中でぶつかり合う気迫みたいなものに飲まれていた騎士達は、
我に返ると更に距離を取るべく後ろに下がる。



                  ,.._丶 、_
             ,,.-‐ '"´: .: : .: : \:.\
         ,. '":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶:.\
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠
       /     . .:.:.:.:/:.:.://i:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:`i
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:./ン=、 |:.:.:.:./|:.:.:.:.:i:.:.:!
     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./!//ィ'jTヾi:.:.:./,ハ:.:.:.:.l:.:.|
      /:.:.:.:.:.:.f⌒i!:.l/    ̄  l/ ィj'!|:.:.:.:.:j ヽ
    /:.:.:.:::::::::.!{r ヘ|        丶´:!:.:/
.   ヽ:.:.:.::::::;:;:` ニi   u        ′!´      「は、はいっ!」
     \:.:.:::::;:;:;:;:;l      ! ̄ 7  /
     `ヾ、ー:.::;:;:i ,. -'"l     ´ , '
        >'"´     ト- 、., _ /
      r ´         |    !___
       ヽ、,___  _ └- 、 |     ̄ ̄/
        , >:::::::::::::::::::::::::i  | i     /
   ,. '" ̄::::::::::::::::::::::::::::::::l  i`┴-,、 !ー--
. /  ̄ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::\ `丶、ヽ!  / 、
´       \'ー ' ´ "´ `  \   \|  !::::::ヽ 、_
         ヽ          \  | /::::::r‐-- `ヽ

248 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:16:04 ID:PDbm+mpR
八372.
一方、館の二階の窓から庭の様子を楽しげに見下ろしていたのは
やはり起き出していたシンジだった。

雇った用心棒は試験の際にミツカミから呼び寄せたマコト=ブラッドレイとは格が違う、
剣匠位とはとても言えないが、達人と呼ばれる程度には名のあるサムライなのだ。

だから、結果は見えている―――と余裕の表情で、



                     /::\,,__
                 ┌ーヽi::::::::::::::::::ヽ ̄`',
                 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
                /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
               ノ::/::/:/:::!:::::∧∧:::::::::::::::::i、:::\
               / /:/::/::::i:::::/   }:::):::ヘ::::ヘ::ヾヽ
               { {:く;;{:::∧:(   (:::(ヽ:::::):::ヾ::} }
                ヘ::)::)ノ¬))   ):)フ::ハ::::):/
                 {ヘ!:,r==、   ,r==、 レ!iヘ         「ササキは達人級のサムライだ。
                   {∧           / ソ          お前程度が勝てると思うなよ。
                 ゝヘ    _'_     /ノ
                     リヘ  ゝ  ノ  /!!′          まあ、万が一の切り札もある、
                   \|\ __ / |/!            なあ―――」
                   ┌‐┴─rr─‐‐┴!
         ___ _____r=┤: : : : : |||: : : : : ├、,,
        /: : : :: : : : : : : : : : : : : : : : 〃/: : : : : : : : :`:ー:-:.:.、,,,__
        /: : : : :: : : : : : : : : : : : : : : :i ! |: : : : : : : : : : : : : : : : :: : :`ヽ
        /: : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : i ! i: : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : ',
        /: : : : : : ;;: : : : : : : : : : : : : : i | i: : : :r=====ュ: : : :;;: : : : : : i
       /: : : : :;: : ;;: : : : : : : : : : : : : : i | i: : : : : : : : : : : : : : : ;; : : : : : : i
      /: : : : : ;: : :;; : : : : : : : : : : : : : i l l: : : : : : : : : : : : : : : ;;: : : : : : : |



249 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:17:04 ID:PDbm+mpR
八373.
隣に立つ人質、ランサーの妻に嘲笑うような視線を向けるが。



┏──────────────────────────────────────────────┓

   裏切り者の奥さん?

┗──────────────────────────────────────────────┛



                      __
                   r':.:´:.:.:.:.:.:.:`ヽv..ー.、
                 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、':.:.:.:.:.:\
                /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:.:.ヽ.
               /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'.,
              /:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;.:;、:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',
               /:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:;:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:lヾ/ソ、::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
             i:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:i:.:.:.i:l|    l:.i:.:.:.i:.:.:.:.i.:.:',
              | !:l:.:.i:.:.:i:.:.:.:|:.i:.:.:.:i|:.:.:.|:!   |:.li:.:.l:.!:.:.:l!:i:.i
             i !:|:.:l:.:.:|:!|:.:|l:.ト;:.:.:l.!:.:.:|:i、  |:.!i:.:リ:.:.:.!| |:i
               ! !i:.:i:.:.:l`i|:iトl、ヘ:.;|ヘ;:.:!:iゝ__,,斗レ´リ:.:/!|ノ|!
                i!:l!:.:i!|、、,,___,,\ \!<___,,,,、 |:.∧l/
                 {ヘ\ヘ`" ̄   ::   `¨`´ i/ノ) )         (ランサー………
               \トi\      :        /7/          あなたは今、何処でどうしてるの………?)
                 |i∧      !      /゚:|
                  l:|:i i\   ─-─    /|:.||:i
                  !: :i i:.:|i\      /i:.|:.l:!:|リ
                 \i:!lr:|  \  __/ |r:!レ/
                 ,,∨ `ヽ、,_    _/´ ヘ\_
              __ ,r‐''´ {     ゝーく      〉.:.:.:`ゝ-、
      _, 、 -― ''"´.:.:.:.:/.:.:.:.:ト    /     i   / !.:.:.:.:.:i.:.: ̄`i´`ー-ヘ
      .':.:.:.:.:.:.:ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:| \ / ヽ ,- 、ヘ / l.:.:.:.:.:.:l.:.:.::.:.l.:.:.:/.:.:.:.`.,
      i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:!     i   i     i.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:|/.:.:.:.:.:.:.:.: !



バゼットは答えない。
ただ口を一文字に結び、奥歯をぐっと噛みしめて恥辱に耐えている。
愛する夫の身を、ただ一心に案じながら。

250 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:18:04 ID:PDbm+mpR
八374
ジュンとて、相手の実力が分からずに向かい合っているわけではない。

肌を嘗めるような冷たい殺気は自分よりも格上の重圧を感じさせるし、
獲物だってカタナと言うには長すぎる未体験のものだ。



          > -:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ /:.:.:|
          >:.-:.-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`´:.:./
        r‐ ':.´:.:.:.:.:.:.:.:.::./:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:|:::ヾ:.:./::|:.:.:.:.:.:.:/
      /:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:| ̄`''- 、;i:.:.:.:.:.:.:.:. ̄ヽ
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:ハ:.:.:.|      |∧:.:.:.:.:|:.:.:.:.:}
    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::V:.:.:./ -V:|_    //:::.:.:.:.:.:K:.:.:.:|
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠V:./={´rvミ、=、_,, ,/ |:.:.:.:.:.:.ヾ:.:.:.|
  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/´\-;/ ̄ V ̄ | |     =、/   |:.:.:/:.:.:<´ヾ|
  ` '' 'ー -ァ:.:.:/:::r::j::./:::::::.    | |  ○ |}_ r-Vソ:.:∧}     「抵抗の意思があると見なし、
      /:.:.:.:ヽ::::::::::i:::::::::::    ヽ廴_  <テ=/rァヾ:∧:.|     公務執行妨害で逮捕する!」
      フ/:.:.:.:.:.\::::::::::::::::      ̄ヾ=ノ  <-ン /:| .V
      ´''- 、:.:.:.:./::::::::::::::::          /=テヾ|      (なんて長いカタナだ、
          ヾ/:::::::\::::::..     ー -    /         一メートル半はありそうだぞ!)
           /:::::::::::::::::::::::::...     -  ./
      /\./::::::::::::::::::::::\:::::::::...    /
     /   ∧:::::::::::::::   /` 'ー - ' ´
   ノ |      }ヽ::::    /_
 ̄ ̄  .|       \   { ヽ
     .|      / ` ー='´  \



それでも、逃げるわけにはいかないじゃないかと気炎を吐くと、
その意気や良し、と―――



                               ,,,_ ,r'´:.:`.、
                         _,,,,,..----'‐=Hニニコ:.:.ヽ
                        ,r'´;.:.:,',:';r'´,;_:.:.:.ノ`ヾ:.:.:.:.i
                      . f'''ヾ.;.:,';.',;.:-;.:.:ヾ.:.:.:.:.:.i、.:.:.:.l,
                      . !:.!ヾ、;,r;´,;z,;i:.:.:.i:.:.:.:.;/:.:.!:.:.:.l,
   「やれるものなら―――」    . !.:l      !:.:.:!z:.:':/:.:イ:、:.:.l
                      . !:.l    __,,,,l-'.:! `'''ヾ:.;!.:ヾ.:ヽ
                      . l.:l`ー_   -__l,;,;.l に l/ !.:.:`、:.i
                      . !:.l、ー' ,    l:.;.:.! ,r‐'ヾ! !.:.:.:.ヾ'i
                      . !.:l ヽ、--一 l.:,:.:.!,!l'''''ト、 `、.:.:.:.:`
                      . !:.l  ` ,、___, !.;.:.:!_,y'´:.:.i_ ヾ:.:.:
                      . !.:l  ,l'-;;;;;l !,:.:.;!:.:.:.:.:.:.:.:,!--.ゞ、
                      ,f;.:.!-‐'i : :l ! ,!;.:.;!:.:.:.;.:',/::::::::::::::
                      l,!ヾヽ'´ヽ:,! レ'レ!./!.:,;.:''.:.: ̄''''''‐


252 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:18:24 ID:PDbm+mpR
八375.
相手が先手を取り、凄まじい速度で突きかかった。



┏──────────────────────────────────────────────┓

   やってみるがいい!

┗──────────────────────────────────────────────┛



                     || .|.|
                     | |.| .|      |\            ∧
                 |ヽ    ||.| | | |.      \\           /∨
                 | `,    | | | | | |        \\       /∨
               l  `、/ ! |j |j         \|      /∨
               l      |                      / /
             |` ,/  ,、/|  |                / /
             |  .,/   |  |                   / /
                 \ \    |  !                / ,/
                    \ ヽ,   | |              < _ /
                 \j   .| .|
                    | .|
                         | |
                       | |
                     {j

                /:|:::::::::i::::;iく ゙i;:lll!::::|||!
                  i::::::i::::::|;ィi|liリ  l::ii|:i:lil!
                  ゙-|--イilliil/   |||:||:|:l
                 ゙ー!´    ll:::i||:|!
                           |:|::l:!|
                          |:||!!:
                           l iil!
                          ||i!
                             |l


253 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:18:44 ID:PDbm+mpR
八376.
眉間を貫こうと迫る切っ先を見極め、持っていた剣で左に打ち払う。



     \
      \\                          /
        \.\                      //
         \ \          |            /./
         丶\ \丶.     ||       // /
           ヽ\ \ヽ... O |│    // //
            \\ \\  。./   // //       ガッ!
           ヽ \\  \\ .。// .//
           〇   ヽ\      / //
        - -=二二 三           三二 ≡ = - -
              o       \ \\ 。
              //    O.\\ \\ 0
            0  //  / 。//   \\ .\\
           // //  / `~´  ヾ\ \ヽ
          // // ○/  。      ヽ\.\丶
           // //                \\
          /./                    \
       //                       \
      /



だが―――

256 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:19:05 ID:PDbm+mpR
八378.
そこから更に、刃の軌道が『払い』に変化した。



               'i、
            ..lヽ                                      _  /し'/
                lヽ                                 ,r'⌒''"´  j /  /
              ゙Lヽ                             /     ,く(   {
                    l ヽ                    .       /  ,,   ,イ l|  /
             〟 .l. ..ヽ                         / // / l l|  _」
              ゙ぐ、|. .ヽ    .l              .     / / / / l  lレ′
               ヽ   .ヽ   .l.l                    "′/  ヽ レ、ゝィ.__.. -‐z
                  ヽ    ヽ   .!.l                      / ハ ヽ、 /     _ /
                   ゙i、   .ヽ  !..l,                  / /  ヽ  { l  ,r''7゙// ,'
                  `-、  ヽ | . l                   l /   ヽ-' {/ / ∠ノ
                    ゙'-、 ゙'│ ...l,  、                レ′       / /,r‐r 、
                     `'-    ヽ |.l                       l / l / ノ
                          '|,    .`'゙ ヽ                      レ | ル/´}
                        ヽ      ヽ                           " / /
                            l..i-、   .ヽ                           / /
                         ゙!! \   .ヽ                      i /
                                \   ヽ                     レ′
                                 \  ヽ
                                    \ ヽ
                                     `'-,ヽ,
                                       `' |'、
                                      ` li,
                                          ヽ、



257 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:19:35 ID:PDbm+mpR
八379.    ・ .・ ・ ・ .・
しかし、それも見えている。

だから落ち着いて最短軌道で剣を引き戻し、刃と刃を合わせるように受け止めると、
魔剣と魔刀がぶつかり合ってオーラ光の火花を散らした。



  \\             | | |       /       /              /´   ム -イ;‐ァ
.  \\\           .| | |        /      /            ,!      〃 /
     \\          | |       /'!     /             /      ィ! |l i¨7
       \\..        | |      ./ !    //           /     ;'´ i  l| | |
        \     |\   |     //| |___            l  /|   !: !  |L/| !〉
         \    |  \ |    .// .l_   /                 |./  l   |! l  |  .|__|     /`l
       ____| |\\/\//  / /                       |   l! |  |     ,、   l  |/ 〉
        \  ____|  \/\/ / /  _______           !  |l' |  |     ,l |  l  |レ'
         \ \            /   ̄ ̄  __     /       |  |! .|/     ,! L.-ヾi=,'
          \ \  __lV 、_  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄― ""   / ――       |/      _,.-'´  _, - '_´
           /  / , >  へ´  ` 、 ̄ ̄         / ――              |_,.- '´| L-'´_|
             /  ///  Y l\    \         く ――――              ,.-'´  ,.-'"
         /  /./    !  \  | ̄         \                  |,.- '´| |      /|
           / / //  /! .! l\ \l   ! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                     |,i    //   __     _
        // ..// / ...! l l  \     |       \                              / ィ'  /__ノ   /丿
         /   //// | .l l l    \   |         \                           く/レ         / /
     / /   / /   l ∥l     \ |         \\                              ,____,. - '´ /
    ./ /    //     l  .i       `        \\                           /____,/

258 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:21:04 ID:PDbm+mpR
八380.
驚いて間合いを取ったのは用心棒だ。
今の、突きから払いへの二段攻撃で凡庸な戦士であれば大抵沈むはずなのだ。



                ___
              /.:.:.:.:.:.:.\
               /´ ̄ ̄`ヾ`ヽ.:}
            /.:.:.: ̄ ̄><´ ̄`ヾ`ヽ、、
            __/_二ニイヘ:.:.:`ヽ`ヽ`ヽ.:.}.:}`ー.、
         | i´.:.:.:.:.:.:/.:|.:.:.\,rへr─‐.、j.:j.:,.:}.:}ヽ
         | | :.:.:.:/小ヽ /.:.:.:./.: //∧///く/:く
         { {_://{ヽ .://,:.:.:./.: //://|/∧.:.:`Y^>
         /ヽ_//ハゞ///////:/ヘV/|/.:.:.:.//
.        /.:.:.:/ /.:/⌒Y.:///  ;:/     !.:.:.: 从              「ほう?
       /.:.:.://{こノ/ハ㍉、 ;:i     |.:.:.:.|.Y               今のをしのぐか」
   ,.. -≠<´//ハ/イ/  `ー\ヽ   ,,小.:.:.|:.|
 /:.:/ .:.:∠二二=//:.|         '. ィシ'|.:.:.:.| 乂
.:.:.:/ .:.:/ハ::::::::::///l:.:.|      ∧   /!.:.:. |   `ヽ、
/ .:.:/.:.//ハ_//!::/ :l.:.:|、  -ー_、_'´ ヽ´ハ|.:.:.:.|       \
.:.:./:///// /ヽ∧∨l.:.:|:.\   /:::::::ヽ::∨:∧       \
彡<厂'/,V ∧///,\ヽl.:.:|:   ー个<:::: /∨∨:∧____ ヽ
////ハ/,∨∧////////l .:|    .:.ハl!: : :`|∧∨\ ∨二二二二二\二二ニニ7>
二ニ=∨∧/////////l:.:|    .:/ il : : : |/∧∨/,\\////////ハ∨///////
/////∨∧//////////l :ト、  .:{  :il: : : :|//∧∨/,ハ ∨////////} }'//////
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//////l |//////////∧ハ: : ヽ\  :il : : :|/// ∧///ノ ノ//////////////



だが、ジュンは馬鹿にするなとと吼えた。
その程度の速度、鍛錬の間で嫌と言うほど見てきたし―――



        /:.:.:.:.:.:.:.:|ヾ:.:.:.:/:::::|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
       /:.:..:.:..:.:.:.:.:.:|:::::>/-''`.|:.:.:. /:.::.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
     / -''´:.:.:.:.:.::.:.:.|/     |:.:/:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.::.:ヾ:.:.:.:.:.::.、:.:.:::\
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.      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:.:ヽ __/ハ:.:.:.:.: /__V:|≧、:.:.:.:.:.:.V:.:.:.:.:.∧
     /:.:.:.:.:.:.::V:.:.├弋 ̄__/ .V:.:/_ _V=- 、V:.:.:.:.:V:.:.:.:.:.∧
     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V:.:レ-=≦ ̄ ̄|| i:./i |      ||ヾ:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.∧     「親衛騎士の名は、伊達じゃないッ!」
.   /,;,;:.::.-' /:.:.:.:.Vゞ  // ||=イ=|.|  ○  || V:.:./ヾ:.:.:.:.:.:.::ゝ
     ̄   /:.://∧ //  /   廴======= r─、:./ ̄ ̄ ´     (魔刀持ち、しかも早い!
.       // { ヾー==''´  {    ̄ ̄ ̄   r  }´          けど、マコトさん程じゃない!)
           ヽ .|       __       ///
             ∧      {=---ァ}     /__/
             ヽ、     ─= ‐    ノ
               ` 、       , イ
                  |> 、 _ , ィ´  .|
                r─|         ├‐ 、
                 / ..| .}        V   }
              /   V、      //   |\



彼にとって『見た』と言う経験は、一般のそれとは意味が異なる。


260 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:22:11 ID:PDbm+mpR
八381.
その大言、後悔するが良い。
呟いた用心棒は再び同じ構えから―――




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                                         ,r'''`ヽ、
                                      ,r‐'''''ヾ:.:.:.:.`、`.、
                                  _,,,r‐''<:,r'´:,/;':ト、ヾ:.:.i,:.:ヽ                       __
                                  ト:、:.`、:.`:、ノ`ー'l!:`:、ヾ:i:.:.:i,       ,r-、___   ___________,r‐''7´7,!
    「ならば受けてみよ!                 l:.:.`ト、`;、:.ヾr、;'l!;!.i.:ト、i.:.:.;.l____,,,,,,,...-┬フ (´:.:゚.:`i ̄`''´:.:.:.;r--っ ̄>i,!|
     秘剣―――」                         _,!:.:.λ/ァ、ヾ:ヽ,!;':,:':/ニ l:.:.:,:.!__,,..---‐┴< i,:':.:.;r-ニ''''' ̄/ f'''´ ̄/,;';,
                      ___,,,,..,..---‐‐‐'''' ̄/.:.:/-ノ , ヾ:ヾ:!-‐‐''''/.:.:.;.:l,,r‐'''´ ̄l'''ヽ_二ニ;l_,f-、 ̄`ヾ ,ノ _,/ ,;' ';
           ___,,,,....--‐‐‐''''''' ̄__,,,,,...--‐‐‐''''''' ̄7.:.:./ `ヾ、 /l:.:.l,:l::::;;;;;;/:.:.:,:.:,!;;;;;::::::;::::::!  ,ノ     ,'  `; `Y   ,;''  ';,
    __,,,..--‐‐'' ̄_,,..--‐‐‐''''''''''  ̄          ,r'フ.:.:/   _,,/;;/:.:_;!l:!;;;;;/:.:.:.;.:./;;:::;;;;;;:::::::::! ,r' , '  , '      `、,;''    ;;
-‐'' ̄,...-‐'''''''  ̄                    ,f:,i l:.:.i _,,r''´;;r'":,r";;;l;!;/:.;.:':.:.;/:::;;;;;;;;::::::::::::!' , '  , '      ,,;;''l `ヽ、  ,;'
'''  ̄                           レl! ,>''´;;:::::;;;レレ'´;;;;;;/;.:'.:.:.:,/::;;;;;;;;;:::::;;::::::::l;' _ , - '    ,r' ,,,;;''  ,!`、  `,;;'、
                                 `、;;;::::::;;;;;;;;;;;;;;;/;.:.'.:.:.:,/:;;;;;;;;::::::;;;;:::::::::l'´, , _      ''''" _ , , '  ヽ,,;;'' ,>
                              ヾ:::::;;;;;;r''´:.:.:.:.:.:,;/::::;;;;;;;;;:::::;;;;;;:::::;;:::::!' , ' - ', ' ' ' ‐ -      ,;;;'"  ,/
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261 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:22:24 ID:PDbm+mpR
八382.
鋭く踏み込むと、同時に見えるほどの素早い剣閃を三つ放った。
構える少年の首へ、胸へ、腹へ。



                                             _/\/\/\/|_
                 r'" ゙゙゙̄.''''ー ,,,_                      \          /
               ヽ        `゙''ー ..,、                 <  燕返し!  >
                \     ._............,,,,_ `'''-..,、             /          \
                 \.    l      `゙'''ー-ミ;;-..、            ̄|/\/\/\/ ̄
                   `'-、  ヽ          `'''ニti、、
                     `-、 .ヽ,               `゙'ヘ..
                       `'-、\,
                         `'-、.\、                            ,,,,、-∠
                               `'-、 \                           )   /  ,、'て ,,、ィ
       ,,,..、 -―ー;;二ニニニ====────`'-_ \                          フ /_,,、-イ /./ /
  _..-''''"´    .../ ゙´                   `'-、゙''-、                      ,, /  ´   / / / /    ,,,、-ーァ
 ヽ,,       `-..,_                      `'-、`'-、              ィ, 、- '"   r''ー "/__l. / 」 ,,イ /   /
   `゙''''ー- ..,,,,_   `゙'''ー ..,,_          _、          `''-、`'-..,、        ノ'''´  ,,、-'"/ /  ,,イ   /// .| / /,,,、イ
            ̄'''''―- ....,,,_,゙"''―-ニ,゙,,_             `''           .イ ,、-'"  ノ  / ,r'" (     )  (///´  /
                  _..-, ̄^''''''―--二二;;;;;;―-                   /'´" /(  ) / ノ  /    ノ /  /  /
               ,..-彡'"             ̄ ゙̄"'''''¬―ー            }  / /. /  )  |    //   / /
               ,..-'゙ /                                     イ  } /  /  / /        //
             ,..‐" .,/                              ,,,          / /  | /   //
       . /  ./                            _,, .;;V`-´        ./,/  |/
      /  ./"                       _,,.. -‐二゙‐''″
    ,/  . /                 _,,,.. -ー''',゙,゙ ー''"゛
  /   /           _,,.. ー''''",゙,,.. -‐''"´
  /     !..,,,,,,,,,,,...... --ー''''゙゙,゙,,.. -‐'''"゛
  `- ..,,,,,,,,,,,,,,,,........--ー''''''"´



262 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:22:43 ID:PDbm+mpR
八383.
結果、金属音が二つ―――



                                              / ̄ ~/   __ __
                                         /   /___./  //  /
                                     / ̄ ̄       /  //  /
                                      /__   __ /  //  /
                                        /   / / /._M//_M/
                `     '                    /   / /   /
                  、   ノヾ     '            /   / /   /
                  )ヽ/  ヽ、ノ|ノ´          ./   / /   /
                   `r      r'           /μM/ /   / _ _ _
                   )     (               ./μM/ / // // /
                 , '´⌒`Y´⌒` 、                  ./M//M// /
                    ,                                 / /
   `                                              /M/
    \ ,,_人、ノヽ
     )ヽ    (
  - <       >─
     )     て
    /^⌒`Y´^\

        .. /⌒i
      _,,..、 .|  / ,..-、
      l   l | /´ l,、_ノ ,
        |  i' '´_,,、
        .|  し''´ 」
        |  ,,.-''´  .
       | .|      ,、 r‐'l .r、、
         .l、_ノ     i ゙l.| ゙l / l゙
                  │ ゙l | |/ l゙
                 ゙l,,ノ '"│ /
               ´  .l゙ l゙
                    \,l゙



そして、少量の血しぶきが舞った。



   o
    ゝ;:ヽ-‐―r;;,               。
,,_____冫;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:\      ,,,,,,,, o  /
"`ヽ;:;:;;;:::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:从    (;:;:;:;:ヾ-r
   〈;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:) 0  ソ;:;:;:;:;:;:;:}
  ,,__);:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ     ゞイ"ヾ,:;:,ソ
  (;:;:ノr-´^~;;r-ー⌒`    ,.、
  "  ,,,,      _;:;:⌒ゝソ;:/
    (;:;:丿    (;:;:;:;:;:;:;:;:;:)
            ヾ;;;;;;;;;;;;/; \   パッ
            ´  /;:ノ 。  。
                ()


263 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:23:04 ID:PDbm+mpR
八384.



         _, -, =z>、  __
.       / /_,: zソ/.ソヽイ、
.      マ:r:/ \ヽ¨ソ} / l |
    ,- 、 l/    _´ヽ/=、! 、〉
  .ー' 1 Y   / フ  \>! ヽ        「ギャアアッ!」
   i  / ハ  ヽ/   /! トヽ
  ,/ {  {,、_ __, ィノレ'j/
 ´ r、 \ iー-{二 ┐
    ´   rー‐' , ┴i、l   , ---
   l     ̄{└〈_,- 〉//    ',
   l      /入__ / 「/      |
   \    \ヽ/ /         {
  \  \ _, - '´ /., -- 、      |
   ヽ - /   /. :/    〉: : : : .  l  ドッ
    ̄'´    /: : : /     ̄ヽ:、: : : .|
         . l : : : { ヽ _    l: :ヽ: :}
   .  . : : : : : : /       \:}:イ



            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l     「サ、サクラダ殿ォォォ!」
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /
      /`゙i u       ´    ヽ  !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /

265 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:24:04 ID:PDbm+mpR
八385.
弾き飛ばされて地面に転がった相手を見て、剣士は勝利を確信した。
切れ味が鋭すぎるせいで、綺麗な切断面から血が余り出ないと言うのは何回かあったからだ。



                             ,,,_ ,r'´:.:`.、
                       _,,,,,..----'‐=Hニニコ:.:.ヽ
                      ,r'´;.:.:,',:';r'´,;_:.:.:.ノ`ヾ:.:.:.:.i
                    . f'''ヾ.;.:,';.',;.:-;.:.:ヾ.:.:.:.:.:.i、.:.:.:.l,
                    . !:.!ヾ、;,r;´,;z,;i:.:.:.i:.:.:.:.;/:.:.!:.:.:.l,
                    . !.:l      !:.:.:!z:.:':/:.:イ:、:.:.l
                    . !:.l    __,,,,l-'.:! `'''ヾ:.;!.:ヾ.:ヽ
   「口ほどにもな―――」   . l.:l`ー_   -__l,;,;.l に l/ !.:.:`、:.i
                    . !:.l、ー' ,    l:.;.:.! ,r‐'ヾ! !.:.:.:.ヾ'i
                    . !.:l ヽ、--一 l.:,:.:.!,!l'''''ト、 `、.:.:.:.:`
                    . !:.l  ` ,、___, !.;.:.:!_,y'´:.:.i_ ヾ:.:.:
                    . !.:l  ,l'-;;;;;l !,:.:.;!:.:.:.:.:.:.:.:,!--.ゞ、        _/\/\/\/|_
                    ,f;.:.!-‐'i : :l ! ,!;.:.;!:.:.:.;.:',/::::::::::::::        \          /
                    l,!ヾヽ'´ヽ:,! レ'レ!./!.:,;.:''.:.: ̄''''''‐         <  まだだっ!  >
                                                   /          \
                                                  ̄|/\/\/\/ ̄



しかし。
弾かれるように飛び起きたジュンは頬から血を滴らせてはいるものの、
致命傷を負っている様子は無い。



::::::::::::::::::::::::::ハ::::::::::::::/i// i:::::::::::::::::::::::::|::::::|:::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::\
::::::::::::::::::::::::::::ハ;;;;;;;;;/-'´   .|::::::::::::::::::::::::ト::::: ト::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::ヽ
::::::::::::::::::::::::::::::ハ ̄       |::::::ハ::::::::::::::| \i \::::::::::::|:::::::::::::::::::::ハ
::::::::::::::::::::::::::::;:::ハ        |:::/ V::::::::::リ    ィ=ハ:::: |::::::::::::::::::::::::\
:::::::::::::::::::::::::::::iヽ:ヘ      |:/   V::::::/   /イ=フi}ヾ─────'`
ヽ:::::::::::::::::::::::::| \ヽ     |i!    }::/   r''´ゞハi l:ヽ                「僕はまだ、死んじゃいないぞ!」
::::\::::::::::::::::::::|   \   __ニ三イ   ||r j}i| .i lヾ}
::::::::::\::::::::::::: |   /::::_,,,ィ彡=''´i/il_,==|.しソハ ノノ-、
:::::::::::/ \::::::::::ヾ /:- ''´>''´ -=イ`  ||r'´` ハ彡 y/: : : :\ニニミ-、         (何だ今の!?
::::::::/   `ー- xゝ rィ彡''´イッ:::リ  /i   ミー=´i: : : : : : :`:-:、: : :}ソヽ        同時に三つの剣閃が迫ってきたぞ!)
:::::/::ハ_____/ /  / ヒ:::..ソノ {.リ    }.  l-、: : : : : : : : i: ://: :ハ
 ̄ヽ──────、ハ ヾ  ゞ''´  ノノ    ./  ./: :ノ: : : : : : : : l: i l: : : ハ
i ヽ ` -ゝ      ヽヽ ミ=''´ //       /: : i: : : : : : : : : l: i l: : : : :ヽ、
{  ハ         \\__//    , ィ /: : :/: : : : : : : : : : /: : : : : : : : \
 `   廴     し   ー─''´    ir'_´'´ ./: : :/: : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : /
>、_   ー       ┃              /: : :/: : : : : : : : ::/: : : : : : : : : : :/
: : : : : >-、_ハ、  ....┃             ハ/: : : : : : : :/: : : : : : : : : : : :/ハ


266 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:25:04 ID:PDbm+mpR
八386.



                ___
              /.:.:.:.:.:.:.\
               /´ ̄ ̄`ヾ`ヽ.:}
            /.:.:.: ̄ ̄><´ ̄`ヾ`ヽ、、
            __/_二ニイヘ:.:.:`ヽ`ヽ`ヽ.:.}.:}`ー.、
         | i´.:.:.:.:.:.:/.:|.:.:.\,rへr─‐.、j.:j.:,.:}.:}ヽ
         | | :.:.:.:/小ヽ /.:.:.:./.: //∧///く/:く
         { {_://{ヽ .://,:.:.:./.: //://|/∧.:.:`Y^>
         /ヽ_//ハゞ///////:/ヘV/|/.:.:.:.//
.        /.:.:.:/ /.:/⌒Y.:///  ;:/     !.:.:.: 从                 「防いだだと?
       /.:.:.://{こノ/ハ㍉、 ;:i     |.:.:.:.|.Y                  ―――生意気な」
   ,.. -≠<´//ハ/イ/  `ー\ヽ   ,,小.:.:.|:.|
 /:.:/ .:.:∠二二=//:.|         '. ィシ'|.:.:.:.| 乂
.:.:.:/ .:.:/ハ::::::::::///l:.:.|      ∧   /!.:.:. |   `ヽ、             (首を狙った一撃は皮一枚で避け、
/ .:.:/.:.//ハ_//!::/ :l.:.:|、  -ー_、_'´ ヽ´ハ|.:.:.:.|       \             胸は鎧に任せ、
.:.:./:///// /ヽ∧∨l.:.:|:.\   /:::::::ヽ::∨:∧       \           腹は魔剣で受けた、か)
彡<厂'/,V ∧///,\ヽl.:.:|:   ー个<:::: /∨∨:∧____ ヽ
////ハ/,∨∧////////l .:|    .:.ハl!: : :`|∧∨\ ∨二二二二二\二二ニニ7>
二ニ=∨∧/////////l:.:|    .:/ il : : : |/∧∨/,\\////////ハ∨///////
/////∨∧//////////l :ト、  .:{  :il: : : :|//∧∨/,ハ ∨////////} }'//////
//////l |///////////∧ヽ\   :il: : : |//Ⅵ }///,} }'//////,∨///////
//////l |//////////∧ハ: : ヽ\  :il : : :|/// ∧///ノ ノ//////////////



見れば、ブレスト・プレートの左胸には大きな刀傷が付いている。
確かに速度重視の攻撃故に、金属を断つほどの鋭さと重さを兼ね備えている訳ではない。

しかも自信のあった戦技を受けられてプライドが傷ついた所に、
塩を塗り込むように少年がこんなものか、と挑発してくるので、



  、__/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::/: /::/::::::\ヘ
   >::::::/::::::::/::::::::::/::::::::::::::::: |:::::::::::::::::::/::::V:::/:i::::::ヘ:::\
    /:::::::::::::/::::::::::/::::::::::::::::: : |::::::::::::::ト::iト::┴<:::|:::i::::::\::\
   /:::::::::::::::::/:::::::: /::::::::::::::::::: ::イ::::::::::::::ハ::|    Vノ: |:::::::::ハ ̄
.  /:::::::ィ:::::::/::::::::: /::::::::::::::::::::::/-∠ヽ:::::', ヽ  .イ:::/:::::::::i::ヽ
 /:::/ |::::: {::::::::::::i:::::::::::::::::::/__≧:::::ハ  _∠:/:::::::::人:::::ゝ   「さぁどうする!」
.//  .}::::::i::::::::::::|::::::::::::/ ||' r ̄ (:::). Yヾ:::i  r===レi::::::/:}\i
     ノ::::::|::::::: : |::::::/|  .|| \ _ i ハト=イ(::)ヽ{:l:: /:::i      (一撃一撃は団長ほど重くない!
     ハ:::/i::::::::::ハ/ヽ/  ヾ___ノ   }、- i::./ハ.|       間合いはランサー程度と思った方が良い!)
   /=\ レヘ::ハ ヽ {     ̄ ̄ ̄    ノ  |'´
  /'´   \\::::ヽ ヽi     ┃   _ _    /
  {       ̄\ ̄`ー 、  .┃   'ー-'   /
  ノ`ー ─ ミ、  .\\   ̄}┃.    ` /┐
. ( /      \   \\  i  >──'´  ヽr-、
 .Y         \   \\廴r >'´   /   /
 /          ハ    ミ=V    //  イ


268 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:26:04 ID:PDbm+mpR
八387.
次は確実に殺すつもりでカタナに気を込め始める。



                                         ,r'''`ヽ、
                                      ,r‐'''''ヾ:.:.:.:.`、`.、
   「死ね。                               _,,,r‐''<:,r'´:,/;':ト、ヾ:.:.i,:.:ヽ                       __
   ―――地平―――」                    ト:、:.`、:.`:、ノ`ー'l!:`:、ヾ:i:.:.:i,       ,r-、___   ___________,r‐''7´7,!
                                      l:.:.`ト、`;、:.ヾr、;'l!;!.i.:ト、i.:.:.;.l____,,,,,,,...-┬フ (´:.:゚.:`i ̄`''´:.:.:.;r--っ ̄>i,!|
                                 _,!:.:.λ/ァ、ヾ:ヽ,!;':,:':/ニ l:.:.:,:.!__,,..---‐┴< i,:':.:.;r-ニ''''' ̄/ f'''´ ̄/,;';,
                      ___,,,,..,..---‐‐‐'''' ̄/.:.:/-ノ , ヾ:ヾ:!-‐‐''''/.:.:.;.:l,,r‐'''´ ̄l'''ヽ_二ニ;l_,f-、 ̄`ヾ ,ノ _,/ ,;' ';
           ___,,,,....--‐‐‐''''''' ̄__,,,,,...--‐‐‐''''''' ̄7.:.:./ `ヾ、 /l:.:.l,:l::::;;;;;;/:.:.:,:.:,!;;;;;::::::;::::::!  ,ノ     ,'  `; `Y   ,;''  ';,
    __,,,..--‐‐'' ̄_,,..--‐‐‐''''''''''  ̄          ,r'フ.:.:/   _,,/;;/:.:_;!l:!;;;;;/:.:.:.;.:./;;:::;;;;;;:::::::::! ,r' , '  , '      `、,;''    ;;
-‐'' ̄,...-‐'''''''  ̄                    ,f:,i l:.:.i _,,r''´;;r'":,r";;;l;!;/:.;.:':.:.;/:::;;;;;;;;::::::::::::!' , '  , '      ,,;;''l `ヽ、  ,;'
'''  ̄                           レl! ,>''´;;:::::;;;レレ'´;;;;;;/;.:'.:.:.:,/::;;;;;;;;;:::::;;::::::::l;' _ , - '    ,r' ,,,;;''  ,!`、  `,;;'、
                                 `、;;;::::::;;;;;;;;;;;;;;;/;.:.'.:.:.:,/:;;;;;;;;::::::;;;;:::::::::l'´, , _      ''''" _ , , '  ヽ,,;;'' ,>
                              ヾ:::::;;;;;;r''´:.:.:.:.:.:,;/::::;;;;;;;;;:::::;;;;;;:::::;;:::::!' , ' - ', ' ' ' ‐ -      ,;;;'"  ,/
                                    ,ゞ''´:.:.:.:.:.:,;/´;;:::::;;;;;;;;::::::;;;;;;::::::;;;;;::::!  ' ,  ` ' ‐ ,          i
                              _,r''''´:.:.:.:._;,r‐''´;;;;;;:::::::;;;;;;;:::::::;;;;;;;;:::::::;;;;;;:::l   ' , ' ,     ' ,       ,!
                           _,r'''´:.:.:_,;,.:-‐'´ `、::::::;;;;::::::;;;;;;;::::;;;;;;;;;;::::::::::;;;;:::::ト、  ;   ' __    '     _,ノ
                        _,r''´:._;r‐''''´      ヾ:;;;:::::::::;;;;:::::;;;;;;;;;:::::::::::;;;::::::::l `ー-‐'''''7 ̄ ト、   __,,,..-'"
                     ,r''´,;,r‐''´            !;;:::::::;;;:::::;;;;;;;;;;::::::::::;;''::::;;;;;;;!    / _,,,,,,,,,! `ー'''´
                   ,r':´;r'' ´               l;;:::;;;;;;::;;;;;;;;;;;::::;;;;:::'::;;;;;;;;;<    _,/''´
                _,r'´;r''´                   >;;;;;::::;;;;;;;:::;;;;;;:::;;;;;;;;;;:::;;;;>''''' ̄
              ,r'´;r''´                     ,!;;;:::::;;;;:::;;;;;;;::;;;;;;;::::::;;;;;;;:::`、
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            レ'                      ,r';;;;;::::::;;;;;::::::;;;;:::::::::::::::::;;;::::::::::::::::::;;;;;;l



269 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:26:24 ID:PDbm+mpR
八388.



                /:|:::::::::i::::;iく ゙i;:lll!::::|||!
                  i::::::i::::::|;ィi|liリ  l::ii|:i:lil!    (―――!)
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                 ゙ー!´    ll:::i||:|!                      /ヘ、
                           |:|::l:!|                    /::::::r'     _  __
                          |:||!!:                   {_::::/     /:/ /:r'
                           l iil!                   //     〈;;/ /:::i             /ヽ
                          ||i!             .     //     r':ヽ /:::::l           ./::::::::|
                             |l      .            //      7:/ `ヽ'           /::::::/
    .(○)                                 .    /::l     /:/   ,._           .i::::/
  "'" ヾ|〃       "' "        "'"           "'"'"     l::::l     /:/   r'::ノ r'ヽ       ./::/
    "'""     (○)                 "'"        .   j::::l     /:::l   l::i  /::/        i::/
          ヾ|〃         "'"                (○) .   /::::::l     l::::::l   L:j 「:ン;へ     ./::l
      "'"'"                                 ヾ|〃  |::::::::l   .ヽ/     _/:/   .ヽ/
                 "'"'"                   ''"'"   ヽ::/          ヽー '     ,ィヘ
   "'" .      .                       (○)                             ヽ/
       "'"                     "'"       ヾ|〃
 "'"             "'"                "'""
`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,



刹那、相手の狙いを見切ったジュンはその場から跳び退り、

270 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:26:43 ID:PDbm+mpR
八389.
一瞬遅れて振るわれた攻撃は―――



                  _______
                 ̄`゙゙"'ーッ        ̄,二=─
                      , /      _..-'"゛
                     /      ., /
                   /      ./゛
             _/゛     /
             ,/゛         /
        ,∠―''゙゙,!     /
        -'"    ./      /                    〈  ̄l
           /  ,..┐  .l゙                    /ー'  ヽ、     ハ       __
           /./  !   |                    .ヽ、   r'     ノ   !      / ヽ
             〃   !   !                    r‐'    ̄ヽ/ ̄   !      !  !
          ″   .l゙    .l                   /  =  ゙   ハ   __ノ      /  j
              !     .l,                  ヽ  = ゙ / !  `ヽ-―、     /  /
             lλ    .ヽ                    ヽ__  = ⌒     _ノ   /  ノ
              │ /'、   ヽ                  l` ̄   〈⌒/ /ヽ  ノ    /  ノ
                 ! /  ヽ   .`、                ヽ-‐ヘ ヽr'_/  | |     /,、__!
                 |/   .ヽ    .\                  ヽ.j.    | |   / {
                       l     . \                      | | _,.-、⌒
                       l.iー 、    . \                   ,ノ l {   `!
                       !  `'-、    ゙''-、                 `¨ー  `ー'
                            `'- l\ 、 `''-、、
                              `〈i、 .`''-..、 `''-、,、
                             `    `''-、、 .`''ー、,、
                                       `'‐llZー-.`''ー..,,,
                                              `''''‐

271 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:27:04 ID:PDbm+mpR
八390.
無人の地面をざっくりと切り裂いた。



                        _  /し'/
                    ,r'⌒''"´  j /  /
                 /     ,く(   {
         .       /  ,,   ,イ l|  /
               / // / l l|  _」
         .     / / / / l  lレ′
                "′/  ヽ レ、ゝィ.__.. -‐z
                  / ハ ヽ、 /     _ /
               / /  ヽ  { l  ,r''7゙// ,'
                 l /   ヽ-' {/ / ∠ノ
                 レ′       / /,r‐r 、
                        l / l / ノ
                        レ | ル/´}
                              " / /
                               / /
                           i /
                           レ′
    .(○)
  "'" ヾ|〃       "' "        "'"           "'"'"
    "'""     (○)                 "'"
          ヾ|〃         "'"                (○)
\_人_人∧从_人_∧_人_从_//_人_人∧从_人_∧_人_从_/人_人∧
 /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^/^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^YY ̄∨ ̄∨^Y
   "'" .      .                       (○)
       "'"                     "'"       ヾ|〃
 "'"             "'"                "'""
`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,"'`',:'':'`::;:;..,




                   ,.-===、、
                 /イ   ヽヽ、
                 :l匚ユ_____l
                 jΘ-|l__-‐l.l‐i|           「じ、地面が!?」
                 リ ..ム\ 」∟i
                 ( ( ─,' ヽ'´ ム
             ,,....___,,,〉-!、_O 只0),--- 、
            ./  / / `'''‐‐,‐‐'' ̄ .| (   ヽ
            l / ./     /      ヽ ゝ、  ヽ
            l/  j  ,.-‐∧,     卜  \_|
           '゙Y Y/´    `゙'''‐-、_rイ / ̄`ヽ
            | イ    _,,....,,,,    ^ 'リヽ     ヽ
             ∟│ ノノー‐‐ヽゝ、   │  、___..,,/
            ..テ─レ' '´| | | | ヽヽ、__|   ヘ----`、


273 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:28:04 ID:PDbm+mpR
八391.
また、驚愕が男を突き抜ける。
『地平斬』と言えば使い手を選ぶ程の剣技である、
それをこうも簡単に見切られるとは考えもしなかったのだ。



                ___
              /.:.:.:.:.:.:.\
               /´ ̄ ̄`ヾ`ヽ.:}
            /.:.:.: ̄ ̄><´ ̄`ヾ`ヽ、、
            __/_二ニイヘ:.:.:`ヽ`ヽ`ヽ.:.}.:}`ー.、
         | i´.:.:.:.:.:.:/.:|.:.:.\,rへr─‐.、j.:j.:,.:}.:}ヽ
         | | :.:.:.:/小ヽ /.:.:.:./.: //∧///く/:く
         { {_://{ヽ .://,:.:.:./.: //://|/∧.:.:`Y^>
         /ヽ_//ハゞ///////:/ヘV/|/.:.:.:.//            「貴様!
.        /.:.:.:/ /.:/⌒Y.:///  ;:/     !.:.:.: 从             何故避けられる!」
       /.:.:.://{こノ/ハ㍉、 ;:i     |.:.:.:.|.Y
   ,.. -≠<´//ハ/イ/  `ー\ヽ   ,,小.:.:.|:.|
 /:.:/ .:.:∠二二=//:.|         '. ィシ'|.:.:.:.| 乂
.:.:.:/ .:.:/ハ::::::::::///l:.:.|      ∧   /!.:.:. |   `ヽ、
/ .:.:/.:.//ハ_//!::/ :l.:.:|、  -ー_、_'´ ヽ´ハ|.:.:.:.|       \
.:.:./:///// /ヽ∧∨l.:.:|:.\   /:::::::ヽ::∨:∧       \
彡<厂'/,V ∧///,\ヽl.:.:|:   ー个<:::: /∨∨:∧____ ヽ
////ハ/,∨∧////////l .:|    .:.ハl!: : :`|∧∨\ ∨二二二二二\二二ニニ7>
二ニ=∨∧/////////l:.:|    .:/ il : : : |/∧∨/,\\////////ハ∨///////
/////∨∧//////////l :ト、  .:{  :il: : : :|//∧∨/,ハ ∨////////} }'//////
//////l |///////////∧ヽ\   :il: : : |//Ⅵ }///,} }'//////,∨///////
//////l |//////////∧ハ: : ヽ\  :il : : :|/// ∧///ノ ノ//////////////



しかしその剣技もジュンは見た事がある。
しかも、もっと早く鋭い一撃を、だ。



: : : : : : /     l.:::\ | |.:.:.:.:.:.:\
: : : : : /      l.:.::::::リ |/´  ̄``,  .:.:.:.::.:.:.:\
: : : : /       l.:.:/      ',    .:.:.:.:.:.:\
: : : /        \        ',     .:.:.:.:.::::ヽ
: : 〈          \       ', .:.::::::::::::::::::|\.::.:|
: : : :',       .:.:.:.:.:  \      ',::::::::ト、.::::::::| ハ:.:l
: : : : :',      .:.:.:.:.:.:.ト、 \     ',::::::lニ\:::::|
: : : : : .',     .:.:.:.:.:.:l \ \/  ',::::l   ト、|
: : : : ::::::',     .:.:.:.:.:.:l   `y':/ニヽ ',::l1   l |      「『地平斬』は知ってる!
.:.:.:.:::::::::∧     .:.:.:.:.:.:l  ///  い / l  l |       タメなきゃ撃てない限り、僕には当たらない!」
:.:.:.::::::::/ ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l ../∠    い /ハノ/
.:.::::::::./   \.:.:.:.:.:.:.:.:.:V彳o:::ヽ   j! !  `ヽ       (やらない夫の練習を見ていたおかげだ!
.:::::::::〈       \.:.:.:.:.:.:.:}ム:::::::ノ´ //    /      
、::::::::::.\_,, -‐  \.:.:.:.:l  ̄ //     ,.イ       ―――しかしこいつ、なんで大技の先手ばっかり?
 ヽ            \:L_//      /        守りが苦手なんだろうか)
  \          └=='     //
    \         ┃         /
     \        ┃           ,′
       \       ┃        ,′
        \`ー--------r---‐‐'´
          \      ∠ ̄`ヽ

274 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:29:04 ID:PDbm+mpR
八392.
取りあえず防御や回避に集中していれば致命傷は負わなさそうだ。
そう判断した彼は、そろそろ攻撃に出てみるかと大体のアタリを付けてみた。



                        |::ヽ/::::::〈 へ、
                     ,-┘:::::::::::::::::::::::::::`>
                    ∠::::::/::::::::::::::::〉ヽ::::::::\
                     /::〈:::|^^|:::::/\ト、ヽ::::::>
  |\                     /::::::ハ|_l/l/.__-ヽ|:::」
  \\                    . ̄7/.|__|─|__|- lj/
    \\                    ヘ.  __;__、 /      「今度はこちらから行くぞ!」
     \\                    フヽ辷フイ{ヾ
       \\                  /::::〈`l7:´::::::ヽ      (長い武器だ、取り回しが苦手とか
        \\            ノ::::::::::::V::/:::::::::::〉      懐に入られるのが嫌いなのかも!)
          \\            /:::::::::::7::ト/:::::::::::/
           \\         /::::::::::/:::::/::::::::://
             \\     /::::::::::/l /:::::::::/::l
              ∠二フ /:::::::::::::/ /:::::::::/::::!
               ヽ,'~つニ〉ヾ:::::::://::::::::::/::::::::j
              ゙へノ7  ヽノ<::::::::::/ヾー--¬
                  くヲ``  ヽ</^ヾフ=/{
                _,. -ヾソ  ノ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
             r ' ´:::::::::::::`ー‐'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::``丶
             l::::::::::::::::::::::::::::::::::_,. -─- 、_:::::::::::::::::::::::::::
             l:::::::::::::::r -- ' ´       ``'ー、:::::::::::::
             /::::::::::::::l               l::::::::::::

275 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:29:24 ID:PDbm+mpR
八393
それからの踏み込みは、ジュンとしては最大の速度で行ったつもりだったが―――



                                       _
                                      /:::7 _
              /.:.:.:.:.::::::::::::::::::厶=-‐-.、_         /::::/_r':::| / ̄|
                /.:.:.:.:.:.::::::::::::::::/.:::::::::::::::::| ハ       /:::::::::::::::::::|/::::::::|
            /.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::: /.:::::::::::::::::::jこ jリ      |::::::::r-、:::::j |::::::::|
              /.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::/.:::::::::::::::::ィヨ  {{       |::::::/─::::/ |:::::/_
           l.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::..<´ |主  }ト、         |::::/ヾ-::::| |://:::|
               \.:.:.:.:.:::::::::::::::::/   \'「 `ヽノリ.::',      |._/  |::::|.  └┘
              ` ー一'´ ̄      ヽー彡'.::::::\          |::::|     _
                          `ヽ.:.::::::::::::丶       ..|:::::|   /| |:::::}    ,,-┐
                              ∨.:::::::::::ハ      |:::::」  |:::| |::/_   |::::::|
                             ∨/.:::::::::::}       |/   L:ノ /:::|  |::::::|
                                  V.::::::::::::::ヽ             |:::/  |::::::|
                              〈.:::::::::::::::::::}           |/   |:::::/
                                 Y.::::::::::::::入               .|:::/
                              ` ー=≦∨〉               |/,-┐
                                }主}`ヽ/                  |::::|
                                 j主j_ ,ノ|               ̄
                                   /ー‐ヘ.ノ
                               {ー‐彡'



              ,,,_ ,r'´:.:`.、
        _,,,,,..----'‐=Hニニコ:.:.ヽ
       ,r'´;.:.:,',:';r'´,;_:.:.:.ノ`ヾ:.:.:.:.i
     . f'''ヾ.;.:,';.',;.:-;.:.:ヾ.:.:.:.:.:.i、.:.:.:.l,
     . !:.!ヾ、;,r;´,;z,;i:.:.:.i:.:.:.:.;/:.:.!:.:.:.l,      「フッ、甘く見られた物だな。
     . !.:l      !:.:.:!z:.:':/:.:イ:、:.:.l       この備中青江の懐が弱いと思ったか?」
     . !:.l    __,,,,l-'.:! `'''ヾ:.;!.:ヾ.:ヽ
     . l.:l`ー_   -__l,;,;.l に l/ !.:.:`、:.i
     . !:.l、ー' ,    l:.;.:.! ,r‐'ヾ! !.:.:.:.ヾ'i
     . !.:l ヽ、--一 l.:,:.:.!,!l'''''ト、 `、.:.:.:.:`
     . !:.l  ` ,、___, !.;.:.:!_,y'´:.:.i_ ヾ:.:.:
     . !.:l  ,l'-;;;;;l !,:.:.;!:.:.:.:.:.:.:.:,!--.ゞ、
     ,f;.:.!-‐'i : :l ! ,!;.:.;!:.:.:.;.:',/::::::::::::::
     l,!ヾヽ'´ヽ:,! レ'レ!./!.:,;.:''.:.: ̄''''''‐



笑止、と鼻で笑った剣士は彼の狙いを看破し、

276 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:29:44 ID:PDbm+mpR
八394.
逆に剣戟の弾幕で迎え撃ってくる。



‘''''''';;;;r......--.... ..二 ゙゙̄.l..ヽ''¬――-.... l   ヽ__           /        ./  `''-..、
ー'"゛             ´゙'''''ゝxiii- ....,,,,_、,!   !   ̄ ゙゙゙゙̄"''''''./        ノ,, 、    `'-、,
,, ー''''''゙゙"`゙゙゙""''''―-..,,,、    `'''ー ,,、 /    |ー-- ......,,,,、./        ./   `'-、    .`'''ミ¬――--............
. `゙''ー-..,,_         `.l'ー、、    .`'''-、、 l         /        ./ . ....,,,,_、.\      ゙'-、
ー ..,_    `゙''ー ..,_     l, .l.`'‐、、    `''‐、,.._   /        ,./        ゙̄".\      . \
   .`゙''ー、,,,     `゙'''ー ..,.!  l'"゛ `''-、     `'- /       /            \       `''ミ¨゙''''
¬―――ー┴―'''''''''''゙゙゙゙´  .l  l,   _.. \       `''-、   ./ ‘''''― ..,,,,_        \          \,
ー- ....,,,,___、          _..l  .l-'''″`'''ーニュ、      .`'- /           ̄''''―- ..,,,_、\
-、  `'-、、 'ー ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´ ' .!  .l      /\       . \                  `. ヽ
`゙''ゞ..,_  .`'-、、`''-..、     l  l ー ..,, ./    \        ゙'-、                    ヽ
`''ー ..、`''ー ..,_ ゙''-、、 ゙''ー..、  .!  l . /       .,ノ、        \ ..,,_               ヽ
.、   `゙'ー ..,、`''ー .ミ;;-、  ゙゙'ー .! _/゛         ,/-..,_.\        \. `゙'''ー ,,_             l
 .\      `''ー ..,、`゙''ゝ ,,..-'"       .,/゛    .`"\         \     `゙''ー ,,,_     |
   . \        `'つ='"゛       ,..-'´         \            \        `゙'''ー- l゙
.\   .\   _.. -'"゛          .../ ´゙゙''''`-x.._           ヽ,         \             /
  .\ _,, ー''"           ,..-'"゛ `|''‐ ..,_   .`゙''''― ..,,_、 .ヽ          \       _/
―‐''"            _.. -''゙゛./    l    `'''ti_       ⌒ .ヽ          ヽ, . -‐''"゛
        _,, ー''ミ゛   /     │、、    .`'''二ー ,,、 _______  / ̄/
  _,,,.. -‐'''"、.    .\ /      .l  .`'-、     .`''-、. `/          / / /  \
⌒ ヘ..,、   \   . /        .!    .`'-、     `/          / /レ/ / ̄  ヽ
..\,   `''''―ー¬'"         l       `'-、.   /_____   /     / /  ヽ
   \                    /           `'-、      `'/  /     iY/     ヽ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙̄ ̄´゛
    .''ミ'-、,             / -、               `'-、      /  /.l,                ヽ
     .\ `''ー..,,        /    ゙'-、        _____/  / ..l,                ヽ
      ヽ.   `゙''''''ー'''''"-、      \     /          /   l                 \
          ヽ            \       \   /_______/`''-、  l               ヽ...、
                                            _从
                                           / / _从__
                                          /,.,// //  /
                                          " /,、/'´ /
                                            ゙ //



277 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:30:07 ID:PDbm+mpR
八395.



         _, -, =z>、  __
.       / /_,: zソ/.ソヽイ、
.      マ:r:/ \ヽ¨ソ} / l |
    ,- 、 l/ ┃  _´ヽ/=、! 、〉
  .ー' 1 Y   / フ  \>! ヽ        「うわああああ!?」
   i  / ハ  ヽ/┃. /! トヽ
  ,/ {  {,、_ __, ィノレ'j/
 ´ r、 \ iー-{二 ┐
    ´   rー‐' , ┴i、l   , ---
   l     ̄{└〈_,- 〉//    ',
   l      /入__ / 「/      |
   \    \ヽ/ /         {
  \  \ _, - '´ /., -- 、      |
   ヽ - /   /. :/    〉: : : : .  l  ドガッ
    ̄'´    /: : : /     ̄ヽ:、: : : .|
         . l : : : { ヽ _    l: :ヽ: :}
   .  . : : : : : : /       \:}:イ



                    _冖___
                  / | |  ヽ
                 /   | |   ヽ
                 |       └|
                 ( ニニニニニ l
                 〕l l-‐‐i i‐‐--l〔          「サ、サクラダ殿!」
                 (  ヽ .,,,,ll,,,.. / )
              / ̄ト、  ヽ   ,'  /--、
             /   ,'| i\(0)只(0)// ̄`ヽ、
             |__/ | ヘ__/  |      ヽ、
             |\_|   ,'     |\     ヽ
             |   |   i     ヘ \―----'゙
             |   |   |      \|     |
             | ̄ ̄ヘ ̄ ´`''‐‐----,'  ヘ     |
            |    |ヽ          ヽ __--i
            〈 へへl/___,----、      ヘ´___   |



無数の剣閃は、遠くから見ている騎士達にとっては
白刃の帯がばらまかれた程度しか見えず、
再び弾き飛ばされたジュンを見て今度こそ駄目か、
と悲鳴に近い声があちこちからあがる。

278 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:31:04 ID:PDbm+mpR
八396.
ところが、今度も彼は跳ね起きた。

何カ所か避けきれなかった攻撃があり、
全身に切り傷がついているも致命傷には至っていない。



        /:.:.:.:.:.:.:.:|ヾ:.:.:.:/:::::|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
       /:.:..:.:..:.:.:.:.:.:|:::::>/-''`.|:.:.:. /:.::.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
     / -''´:.:.:.:.:.::.:.:.|/     |:.:/:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.::.:ヾ:.:.:.:.:.::.、:.:.:::\
      ̄/:.:.:.:.:.:.:.:.V:.:.|       |:/:.:.:.:.:,、:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.::.:V:.:.:.:.:.:ヽ  ̄
.      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:.:ヽ __/ハ:.:.:.:.: /__V:|≧、:.:.:.:.:.:.V:.:.:.:.:.∧
     /:.:.:.:.:.:.::V:.:.├弋 ̄__/ .V:.:/_ _V=- 、V:.:.:.:.:V:.:.:.:.:.∧
     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V:.:レ-=≦ ̄ ̄|| i:./i | ゞテ=、-、 ||ヾ:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.∧
.   /,;,;:.::.-' /:.:.:.:.Vゞr'て・) }  ||=イ=|.| { ・ .) / || V:.:./ヾ:.:.:.:.:.:.::ゝ    「くそおっ!
     ̄   /:.://∧ `== ´ /   廴=三三=/ r─、:./ ̄ ̄ ´     誘い込まれただけだ!」
.       // { ヾー==''´  {    ̄ ̄ ̄   r  }´
           ヽ .| ┃    __    ┃  ///          (その気になれば手数が多い!
             ∧.┃    {=---ァ}   ┃ /__/            あの剣戟の中をかいくぐるのは
             ヽ、     ─= ‐    ノ               至難の業だぞ!)
               ` 、       , イ
                  |> 、 _ , ィ´  .|
                r─|         ├‐ 、
                 / ..| .}        V   }
              /   V、      //   |\



そこまで来ると用心棒も手を止めて、相手を見極め直さなければならなかった。
手応えは鈍いもののある、動きも見える、だのに何故か致命傷を与える事が出来ないのだ。



                ___
              /.:.:.:.:.:.:.\
               /´ ̄ ̄`ヾ`ヽ.:}
            /.:.:.: ̄ ̄><´ ̄`ヾ`ヽ、、
            __/_二ニイヘ:.:.:`ヽ`ヽ`ヽ.:.}.:}`ー.、
         | i´.:.:.:.:.:.:/.:|.:.:.\,rへr─‐.、j.:j.:,.:}.:}ヽ
         | | :.:.:.:/小ヽ /.:.:.:./.: //∧///く/:く
         { {_://{ヽ .://,:.:.:./.: //://|/∧.:.:`Y^>
         /ヽ_//ハゞ///////:/ヘV/|/.:.:.:.//
.        /.:.:.:/ /.:/⌒Y.:///  ;:/     !.:.:.: 从
       /.:.:.://{こノ/ハ㍉、 ;:i     |.:.:.:.|.Y               (なんだこの違和感は。
   ,.. -≠<´//ハ/イ/  `ー\ヽ   ,,小.:.:.|:.|                なぜ、その程度でしのぎきれる?)
 /:.:/ .:.:∠二二=//:.|         '. ィシ'|.:.:.:.| 乂
.:.:.:/ .:.:/ハ::::::::::///l:.:.|      ∧   /!.:.:. |   `ヽ、
/ .:.:/.:.//ハ_//!::/ :l.:.:|、  -ー_、_'´ ヽ´ハ|.:.:.:.|       \
.:.:./:///// /ヽ∧∨l.:.:|:.\   /:::::::ヽ::∨:∧       \
彡<厂'/,V ∧///,\ヽl.:.:|:   ー个<:::: /∨∨:∧____ ヽ
////ハ/,∨∧////////l .:|    .:.ハl!: : :`|∧∨\ ∨二二二二二\二二ニニ7>
二ニ=∨∧/////////l:.:|    .:/ il : : : |/∧∨/,\\////////ハ∨///////
/////∨∧//////////l :ト、  .:{  :il: : : :|//∧∨/,ハ ∨////////} }'//////
//////l |///////////∧ヽ\   :il: : : |//Ⅵ }///,} }'//////,∨///////
//////l |//////////∧ハ: : ヽ\  :il : : :|/// ∧///ノ ノ//////////////



またジュンも、作戦の変更を余儀なくされて、
戦いは睨み合いの膠着状態へと突入していく。


―――この時点で、お互いは気づいていなかった。

用心棒はジュンの実力を推し量ろうと、ジュンは男の弱点を見極めようとしている。
つまり、見ている物が違う、と言う事に―――


280 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:32:06 ID:PDbm+mpR
八397.
王城の中庭で決着が付いた頃、強くなってきた雨が二人を包む。

冷たい雨とは対照的に、熱気をはらんだ彼らの全身からは湯気が立ち上っており、
いまだ勝負が続行されている事を現している。



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  ! ! l ! ! !   l ! ! l ! ! ! l ! !| l ! ! !| l !  ! l ! ! ! ! l ! ! ! l !! !|
|! ! l ! ! ! l !   l | ! ! l i l ! ! ! l l ! ! l │  │ヽヽ! l ! ! l ! ! ! l !
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そして、この睨み合いがジュンにとって有利に働いた。

284 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:33:04 ID:PDbm+mpR
八398.
彼はまだ、集中を高める事、気を練る事に長けている訳ではない。

試合では開始前に十分な準備時間を貰っていたが、
今はいきなりの真剣勝負で完全に達していなかったのだ。

もちろんそれが大いに未熟たる理由の一つであるし、
やらない夫や他の親衛騎士のように寝起きと同時に全力を出せるようになるには
まだ数年の修行が必要だろう。






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          /::::::::::::::::::::::::::ハ:::::::::::|__ゞ'__ |::/ i:::::::::/_ヾト::::::::::::::::::: |::::::::i ヽ::::::ハ
       . /:::::_::_:: - フ:::::::::::::::ト-三ニニ==≦ レ |::::三ニニニ=ヾ:::::::::::::|::::::: |  `ー-`-
              /::::::::::::::::::| |r::::|て芯ミヾ Y}   .|::::/ ≧ニニ=ミヾ::::::: |::::::::ハ   (もっと集中!
               /:::::;:::::::::_| | ヾ i!;;;....;;}  i }ニニニi」 {ヒイ:::::} > i l\::|::::::::::ヘ   もっと!もっとだ!)
            // /::::::/>‐ハi   ゞー' <iリ    レi l  廴../ イ //::::::ゞ:::::::::::ハ
            /  ハィ::::i -ハヾニニニニ彡   i   ミ、____.//-、::::::::ヽ ̄  ̄
                ヾ i - ヘ           ;     ̄ ̄ ̄ ̄/ハ i:::::i ̄
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だが、訝る相手が出方を窺っている時間は十分過ぎた。
相手が自分より格上だと言う命の危機が、彼の歯車をいつもよりも早く回した。


286 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:34:04 ID:PDbm+mpR
八399.
そして、脳裏に次々と思い返されるのは修行の記憶。
激しく厳しく、しかし掛け替えのない程に濃く、
そして確実に血肉となった鮮明な映像。

そこには、一流の戦士になる為の技術を叩き込んでくれた先輩が居た。



                  ___
              ..::´::::::::::::::::〃⌒ヽ、
          _ /::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::\
             j/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
          /:::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
          i::::::/::::::i::::::::!:::::::::::::、::::::::::::::::::::::::::',
            |:::/::::::::i::::::∧:::::::::::::ト、::::::::::::::::::i、::l
         、__Ⅳ::::/:::i:::::/__!::::::::::::匕ヽ:::::::::::::ハ:|
.         フ::l::r'l:::/!::/セミl::::::ハ:::尨_ハ::::::i:::ト、`!    (呼吸を読め、
          ´ ̄]八!/i」:瓜リ !/ Ⅳ   小ハl       行動の前には必ず変化がある!
               j、八i  ´  j〉   爪i
               jヽ、  t_ア .ィ           逆にお前は読まれるな!
            __//| ヽ __// |\         深く、ゆっくりにして常に一定の調子を保つんだ!)
     ,...-',,⌒ゞミ、::/::::| 〈    / .|::::\゙''ー-::、_
    /::/.:::::::::::::..ヽ :::::/∧。V ̄\  |:::::::::\:::::::::::::`ヽ,
    /:::::::::::::::::::..`ー-、::::|/\丱// ヽ/|:::::::::::::::ゝ::::::::::::::::|::}
.   |::::::::::::::::::::::::::::::;;_ヾ|  |_/    .|―ー<::::::::::::::::::::|::::i
    |:::::::::::::::::::::::::::::::..`''ヽ、 |;;|    |::::::::_ノ⌒ ー - ,,,__  _
.     l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..゙ヽ.、  ,r‐'゙           //   ヽ
     |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ヽf     ヽ        l /    l
.     l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,-''',ニ,-'"      \___        /
     ヽ;::i:::::::::::::::::::::::::::::::::/ ./ l          \X=-、,,__/
      ヽl;:::::::::::::::::::::::::::::::| |  ノ     ` 、      ヽ ,ヘ./::::::I
       ヽ、:::::::::::::::::::::::::| l i´       ` 、    ノ ヾ|::::::::丿
        .|`ヽ;::::::::::::::::::::| | |    、     `'rイ  ,ノ:::::::::\
        |:::::::::\∩:::::::::| l\      `=、..__,ノ  厂:::::::::::::::::/
          |::::::::::::::::\∩:/  | ヽ、_    ノ:::::::| /:::::::::::::::::::::/
       |:::::::::::::::::::| \:!`ー、  ,,='' | `、'‐-'゙:::::::::| /:::::::::::::::::::::/
         |:::::::::::::::::::::|  ヽ_;;ァ'~   |:::::::::::::::::::::::::|/:::::::::::::::::::::/

287 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:35:04 ID:PDbm+mpR
八400.
そこには惜しげもなく、自分の弱点を教えてくれた仲間達も居た。



             ト、_  _
      ヾー-< ̄¨ヾト、. \.ヽ ヽト、
     _ト--'ド=、=三≧=ニト、ト、\}iYi }i ,.ィ
    > =ニト-ドミi、`ヾミli、\ド、Vi:レ/i/
   ≦===< ̄¨ニ=- 、 `ヾ \ Yl/ .lレイ
   <-―=ニ三≧=、ト、 >}-iド!¬iヘi斤K
  ≦= '三 ニ=,.ニ.Z 〃.〃  {{i    { {iヾヽ
  之_Z二〃 ̄ __,.ィ! {{ |{.  |{ト、  ヽ ∨ }}
  ≦ィ'∠,/ ̄,.イく. リ_,」ヒ==≠=ミ;、  z久ノ    (長物だから攻撃が伸びきった瞬間、
   ノイ∠.イi,r<ソ'    ,ィ''::ナ≧    fテ       引き戻しの瞬間はどうしても対応が遅れるな。
   ∠ィ'〃,'{ ¬.、    ` ̄ ´      「i
   フイ小| '、:::}             \      支点となる肩、肘、手首の動きを良く見てろ。
    ̄}ノ,'八.ヽ-、            _ ,ノ      武器の動きはその延長でしかない)
     '^^!个irr:ェ           ___7
       ド.Ll {. } ヽ       ‐''",. -.〉
        川||.| ト、._        {
      リ  .| ∨    `ヽ、    _ノ
      厶=r:|_         ` T  ̄
    /  く_  ̄¨ ¬------┴、
   / / ノ    ̄¨ ¬-------イ
  ,/,∠.../             \_



:::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::ヽ
/::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::l:::::l:::::::::::::ヽ:゙:,
:::::::::::::::::::::/::::::::::::/|::::lヽ::l::::::::i::::::::',::}
::::::::::::/:::::l::::::::::::/ .l::::l_ }::l:::::::::l::::::::l:|
:::::::::::l:::::::l:::::::::/ _,.l:::/ `!::!:::::::::|l::::::l:l
::::::::::l::::::::l:::::::/'´ .l::/_ l::l::::::::::l l::::l|l   (カタナはね、直剣と比べるとどうしても軽いから
::::::::::l:::::::::l:::/   //气, l:l:::::::::::l l::/l!    正面から受け止める事は出来るけど―――
:::::::::::l::::::::l|::{ ,;彳/;rl  l∧:::/|:! l/ !    刃の側面を打たれるのは弱いの)
i:::::::::::l:::::::ll::i /0j l  ! ヽ、リ
:l:::::::::::l::::::l l:i  `‐-     冫
:::ヽ::::::::l::::l ヾ         /
:::::::::ヽ::::l::::l `   __ ,. ノ
::::::::::::::ヾヽ:ゝ        /
i:::::::::::::::::::`:l 、 _    /
.l::::::::::::::::::::::::l/  ̄ ̄
 !:::::::::::::::::::::ヽ
‐-ヽ:::::::::::::::::::::\
   \::::::::::::::::::::::\


288 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:36:04 ID:PDbm+mpR
八401.
そこには戦いの心構えを教えてくれた、



                                ,へ、_,..-――-、.._
                                ! /、ヽ       `ヽ、
                                ,ゝ9         ,   `、
                               (  、 (     〈    i
                                〉-ェ'> 、`ーェー'  '  ,-、 i
                             +  i  /  `  ̄   、 ' f' 〉|
   (踏み込みは勇気である!            ,! 〈ー、 、  ,-、   /  〉ノ |
    次の一手を読み切ったならば、         〈ヽ'`ー´`ヽ、ノ 〉  l  |´ !
    それを受け流して体当たりするつもりで    `Y ̄`ヽ、__,ノ   ,   |   !
    行くが良い!)                     '⌒    _,ノ  ,!/ ヽ_
                                (  (      _,r'´-一'´ ̄ !、
                                ヽ、___,,r'´:::::::::::::::::::::::::::::::!
                                 ,ヘ:::::::::,ヘ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
                                 ,!|i|:::::::||i !::::::::::::::::::::::::::::::::
                                ノノヾヽノノゝ`



自分の限界がまだ先にある事を知らせてくれた思い出もあった。



         ,;彡ミミミ;'""'''""'''""""'''''""''彡ミミ;,
         フ彡彡;;, ヽ、,, ,..:::..  ,.:'   ゞ;;,ミミゝ
         ';彡ミシ,;r==::;,,':.':::::::..,,,;r=ニニゝ;,,ミ7"'
         "'';;彡'",;;;;;;;;;;;;;;,ヽ:::....r;;;;;;;;;;;;;;;;;,,Y"'ヽ,
         /"'iシi,;;;;;;;;;;;;;;;;;;',l::::"''!;;;;;;;;;;;;;;;;;,ノl⌒"l,
         ,i /,;"ソヾ::;;;;;;;::ノ.l:::.."''ヾ:::::;;;;,''"::l ノ ノ    (死にものぐるいで歯車を入れ替えなさい。
         i., y 'l,  ....:::::::l',;'' ;,, ヽ、   l〆/     君はまだ、全力を出し切っていない)
          \ヽ;'i:.   "',;':::::::::....ゝ "'ヽ.,:l /"
           \,'l..    "':::;;;'''""  ;''ゝ i''
            "l,::.. r‐,_,. -―''''''ニニノ ..:::l
             l:::..."'ヽ,二ニニ‐''",,; .::/l
             'lヽ、.::"'''''''""""""..:::/ .l
              l;;;;;ヽ、 . :.: :::. . : ..::../  l
            ,r'"l;;;;;;;;;ヽ,,;;,,;,;;;;;;;;;;;;;;/   l"';,
             l;(く;l..:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;''''"" ,;;l)):l
            l;;,"''ー-::;;;;;;;;;;''  _,,,...r'':::::::;;ー;,,
          i''"";ii;;:::::::::::::;i::i:ヽニニン,i,;:,:::::::::::,;l'::ヾ:'i_,,
 __,,,,,,,.....:.....,i"::::::::::::::;ii;:"'t.,::::::::;;;l   /:::::::::;;;;::i'i::;;:::ヾ:::::ー―- ...,,,,,
:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::.ヽ.::;;ii;:::::::';,-:::::;l_,,../;;;'"::::::::::;ii;:::::'"":::::::::'''""''::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::;,,:::::::;;,,::::::;ii;,:::::'":::::::::::;;::,;::::::::::::;;::i;iii::::::::;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::

289 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:37:06 ID:PDbm+mpR
八402.
その根底には、一対一の戦いは運でも博打でもなく、
実力と戦術に則って行われるチェスの様な物だと教えてくれた父が居た―――



                            ___
             _ -―――――-< ̄} }!
            ´      -――7  く.7./-、
        ,  ´      ̄  ,. -―/   Y´ \\
       /     ,   ,  イ   /        ヽ.` 、_.ノ
     /     ,/  /  ,/    {   {       \ ̄
     /    /        ,ノ    }  ハ  }     、ヽ.
     |!     /     _./ ,ィ / /   }  !      ヽ.}ヽ、
     |   /     `才  /:/ ,    / /    ヽ.  ヽ. }
      {   /  、 .___./ / / ,. __/ ハ  ハ   }! i {     (捨て身は許さん。
.     Y /   ` .ナー-r七´ //7 :/二.!_/}! }  ハ ハ!      運頼みもするべきではない。
     | / , -― 〈 /  {!  ,イ | / ´tテ::ナ}ノ ./ / リ ノ
   ,イ⌒Y´ ̄ ̄  ハヽ (ヽ. i ヾ 、_    ̄ ノイ}/          ただ、理路整然と詰めよ)
  〈   人  ――- ヽゝxくヽ、        ∨
   }!  ∧_ ヽ. ,xxzrく⌒´ヽ!             /
  八 {〈   ,.イ}   `    {        ,   _ '´
    }ハリ {´ i       ヽ       /
   ノ'  }!  ヽ/        {ヽ. ___/
        _∠_____    ヽ.
     /: : : : : : : : : : : :  ̄ ̄ ̄\
     入 _ _____   _厶、
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:\



291 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:38:04 ID:PDbm+mpR
八403.
まるで良質の鉄鉱石の如き天賦の才は
まるで最高の炉のような鍛錬の中で熔かされ、



                     :|
                    o
                     .;
                  :
                  i
                  ;
                     .|
                  |
                  |:
                  。
                  |
                       !
                     :|
                  :
                    :!   ポタッ
                     .;: 。
                  、  .  |   .。
                   ゚ ,、人,、'    



まるで、最高の鍛冶師の如き男に依って鍛え上げられた。

292 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:38:34 ID:PDbm+mpR
八404.
そして自身の覚悟が、集中が、気持ちが刃を鏡面の如く研ぎ澄まし、
今こそ、全てが結実の時を迎える。



                     :|
                    o






                  |:
                  。





                    :!   ポ………タ………
                     .;: 。
                  、  .  |   .。
                   ゚ ,、人,、'    


293 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:39:04 ID:PDbm+mpR
八405.
その集中力は精神を加速させ、別の時間の流れへと彼を誘い―――



  !|        i|       i|      |i     !|   i       !  i
 i   i|   !     i      i   |!    i       !  !  i     i
  i|    !   i     i     !    !    i  |!      i|   !
  !|        i|      |i     !|   i       !  i
 i   i|   !     i      i   |!    i       !  !  i     i
  i|    !   i     i     !    !    i  |!     i|   !   i|
  !|        i|      |i     !|   i       !  i
 i   i|   !     i      i  |!    i       !  !  i     i
  i|    !   i     i   !    !    i  |!      i|   !
    |i    l    !  l        !       i    i   !|  i
  !|        i|       i|      |i     !|   i       !  i   ザーーーッ
 i   i|   !     i      i   |!    i       !  !  i     i
  i|    !   i     i     !    !    i  |!      i|   !
  !|        i|      |i     !|   i       !  i
 i   i|   !     i      i   |!    i       !  !  i     i
  i|    !   i     i     !    !    i  |!      !
    |i    l    !  l        !       i    i   !|  i
 i     !    i    |!  i      |i           i|      i!
  i!     i!   i          i|    i     i!    i!     i!
     !i    i|     !| i!          |i         i!
!|   i    i       |!       i!        |i        i!
      i    i !         i|!       |        i!


294 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:39:07 ID:PDbm+mpR
一流の戦士達の立つ超集中の世界、
降りしきる雨粒すら数えられる一瞬へと踏み込ませた。



  . .         . .        . .       . .      . .    .        .   .
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295 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:39:34 ID:PDbm+mpR
八406.





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―― ̄ ̄___ ̄―===━___ ̄―  ――――    ==  ̄―― ̄ ̄___ ̄―===━
__―_____ ̄ ̄ ̄ ̄‐―   ――――    ==  ̄ ̄ ̄  ――_―― ̄___ ̄―
           /:::::::::::::::::::::ハ:::::::::::::i \ヽ    .|:::::イ::::::::::: ハ:::|::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::\
          /::::::::::::::::::::::::::ハ:::::::::::|__ゞ'__ |::/ i:::::::::/_ヾト::::::::::::::::::: |::::::::i ヽ::::::ハ
       . /:::::_::_:: - フ:::::::::::::::ト-三ニニ==≦ レ |::::三ニニニ=ヾ:::::::::::::|::::::: |  `ー-`-
              /::::::::::::::::::| |r::::|て芯ミヾ Y}   .|::::/ ≧ニニ=ミヾ::::::: |::::::::ハ   (―――見える!)
               /:::::;:::::::::_| | ヾ i  O }  i }ニニニi」 { O  > i l\::|::::::::::ヘ
            // /::::::/>‐ハi   ゞー' <iリ    レi l  廴.._ イ //::::::ゞ:::::::::::ハ
            /  ハィ::::i -ハヾニニニニ彡   i   ミ、____.//-、::::::::ヽ ̄  ̄  キィィィィン
                ヾ i - ヘ           ;     ̄ ̄ ̄ ̄/ハ i:::::i ̄
__―_____ ̄ ̄ ̄ ̄‐― ̄ ̄―‐―― ___ ̄ ̄―――  ___―― ̄ ̄___ ̄―==
―― ̄ ̄___ ̄―===━___ ̄―  ――――    ==  ̄―― ̄ ̄___ ̄―===━
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ジュンはその双眸で見た。
先程までは切り崩す隙が無いと思っていた、向かいの男の弱点を。

296 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:40:05 ID:PDbm+mpR
八407.



                                         ,r'''`ヽ、
                                      ,r‐'''''ヾ:.:.:.:.`、`.、
                                  _,,,r‐''<:,r'´:,/;':ト、ヾ:.:.i,:.:ヽ                       __
                                  ト:、:.`、:.`:、ノ`ー'l!:`:、ヾ:i:.:.:i,       ,r-、___   ___________,r‐''7´7,!
                                      l:.:.`ト、`;、:.ヾr、;'l!;!.i.:ト、i.:.:.;.l____,,,,,,,...-┬フ (´:.:゚.:`i ̄`''´:.:.:.;r--っ ̄>i,!|
                                 _,!:.:.λ/ァ、ヾ:ヽ,!;':,:':/ニ l:.:.:,:.!__,,..---‐┴< i,:':.:.;r-ニ''''' ̄/ f'''´ ̄/,;';,
                      ___,,,,..,..---‐‐‐'''' ̄/.:.:/-ノ , ヾ:ヾ:!-‐‐''''/.:.:.;.:l,,r‐'''´ ̄l'''ヽ_二ニ;l_,f-、 ̄`ヾ ,ノ _,/ ,;' ';
           ___,,,,....--‐‐‐''''''' ̄__,,,,,...--‐‐‐''''''' ̄7.:.:./ `ヾ、 /l:.:.l,:l::::;;;;;;/:.:.:,:.:,!;;;;;::::::;::::::!  ,ノ     ,'  `; `Y   ,;''  ';,
    __,,,..--‐‐'' ̄_,,..--‐‐‐''''''''''  ̄          ,r'フ.:.:/   _,,/;;/:.:_;!l:!;;;;;/:.:.:.;.:./;;:::;;;;;;:::::::::! ,r' , '  , '      `、,;''    ;;
-‐'' ̄,...-‐'''''''  ̄                    ,f:,i l:.:.i _,,r''´;;r'":,r";;;l;!;/:.;.:':.:.;/:::;;;;;;;;::::::::::::!' , '  , '      ,,;;''l `ヽ、  ,;'
'''  ̄                           レl! ,>''´;;:::::;;;レレ'´;;;;;;/;.:'.:.:.:,/::;;;;;;;;;:::::;;::::::::l;' _ , - '    ,r' ,,,;;''  ,!`、  `,;;'、
                                 `、;;;::::::;;;;;;;;;;;;;;;/;.:.'.:.:.:,/:;;;;;;;;::::::;;;;:::::::::l'´, , _      ''''" _ , , '  ヽ,,;;'' ,>
                              ヾ:::::;;;;;;r''´:.:.:.:.:.:,;/::::;;;;;;;;;:::::;;;;;;:::::;;:::::!' , ' - ', ' ' ' ‐ -      ,;;;'"  ,/
                                    ,ゞ''´:.:.:.:.:.:,;/´;;:::::;;;;;;;;::::::;;;;;;::::::;;;;;::::!  ' ,  ` ' ‐ ,          i
                              _,r''''´:.:.:.:._;,r‐''´;;;;;;:::::::;;;;;;;:::::::;;;;;;;;:::::::;;;;;;:::l   ' , ' ,     ' ,       ,!
                           _,r'''´:.:.:_,;,.:-‐'´ `、::::::;;;;::::::;;;;;;;::::;;;;;;;;;;::::::::::;;;;:::::ト、  ;   ' __    '     _,ノ
                        _,r''´:._;r‐''''´      ヾ:;;;:::::::::;;;;:::::;;;;;;;;;:::::::::::;;;::::::::l `ー-‐'''''7 ̄ ト、   __,,,..-'"
                     ,r''´,;,r‐''´            !;;:::::::;;;:::::;;;;;;;;;;::::::::::;;''::::;;;;;;;!    / _,,,,,,,,,! `ー'''´
                   ,r':´;r'' ´               l;;:::;;;;;;::;;;;;;;;;;;::::;;;;:::'::;;;;;;;;;<    _,/''´
                _,r'´;r''´                   >;;;;;::::;;;;;;;:::;;;;;;:::;;;;;;;;;;:::;;;;>''''' ̄
              ,r'´;r''´                     ,!;;;:::::;;;;:::;;;;;;;::;;;;;;;::./ ̄┳ ̄\
             ,r".;r'´                      ,r';;::::;;;;:::;;;;;;::::;;;;:::::::.   ┃ヽ
            ,f:.;r'’                         ,r''´;;::::;;;;;::;;;;;;::::;;::::::::::;;;;|┣━╋━┫|
            レ'                      ,r';;;;;::::::;;;;;::::::;;;;:::::::::::::::::;;;:.   ┃ Weak!
                                     _,r'´;;;:::::::;;;:::::;;;;;;::::::::::::::::::::::;;::::.\_┻_/
                               ,r';;;;;;;;;:::;;;;;;::::;;;;;;:::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;l,
                             ,r'´;;;;;;;;;;;;;;;::::::;;;;;::::;':::::;':::::::::::::::;;::::::::::::::::;;;;;;:::::::::::l,
                            ,r";;;;;;;;;;;;;;;;:::::::;;;;::::::::;;;;;;:::::;;':::::;;;;;;::::::::::::::::;;;;;;;:::::;;;;;::::l
                          _,r'´;;;;;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;';;;::::;;;:'::;;;;;;;:::::::::::::::::::::;;;;;;:::::;;;;;;;;:::!



ならば後は、詰めるだけ。

298 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:40:34 ID:PDbm+mpR
八408.
見極めた瞬間、爆発的に身体能力を向上させるやり方を教えてくれた師匠が―――
行け、と耳元で叫ぶ。



            ,. ‐―――――‐ - 、
           /            \
          /                    \
       /    \         ノ      .',
        /     ,  ゞ.._,, ー "   、    ',
        l     l {::::::::} l  l {::::::::} l     l
      . l     ` ー ' '  ` ー ' '      l
        l      /    .!    ヽ       l     (今だ!
        l      ヽ__/ \__/.       l      全身の気を爆発させろ!
        . l      〈        〉       l
       .l        `ー――― '         l      足に、腕に、剣に、一気に送り込むんだ!)
        l                   l
       . l                   l
         . l                    l
        !                     !
        /!                    ,'^ヽ
       /{ |ヽ                 /| / \
     /  ∨| ヽ            / | /
   / ヽ  \  `ー――――― ´ ̄ ̄  /
 /\   \  \        /   _ /
"ヽ  . \  ヽ  ` ー──一'   /
  \  \  \        //
  ,  ‐┬─‐'フ⌒ヽ` ー── ´ /
/    ̄ ̄     }  \     /
  /  ̄`ヽ/ ̄ ヽ   \
 /     /     | ̄`ヽ ̄ ̄/
./     . /      |    | ̄ヽ
      /     |   |   }


299 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:41:04 ID:PDbm+mpR
八409.



: : : : : : /     l.:::\ | |.:.:.:.:.:.:\
: : : : : /      l.:.::::::リ |/´  ̄``,  .:.:.:.::.:.:.:\
: : : : /       l.:.:/      ',    .:.:.:.:.:.:\
: : : /        \        ',     .:.:.:.:.::::ヽ
: : 〈          \       ', .:.::::::::::::::::::|\.::.:|
: : : :',       .:.:.:.:.:  \      ',::::::::ト、.::::::::| ハ:.:l
: : : : :',      .:.:.:.:.:.:.ト、 \     ',::::::lニ\:::::|
: : : : : .',     .:.:.:.:.:.:l \ \/  ',::::l   ト、|
: : : : ::::::',     .:.:.:.:.:.:l   `y':/ニヽ ',::l1   l |
.:.:.:.:::::::::∧     .:.:.:.:.:.:l  ///  い / l  l |
:.:.:.::::::::/ ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l ../∠    い /ハノ/     「いくぞ用心棒!
.:.::::::::./   \.:.:.:.:.:.:.:.:.:V彳  ヽ   j! !  `ヽ      死なないように注意しろ!」
.:::::::::〈       \.:.:.:.:.:.:.:}ム  ノ´ //    /
、::::::::::.\_,, -‐  \.:.:.:.:l  ̄ //     ,.イ
 ヽ            \:L_//      /
  \          └=='     //
    \                   / スウウウウ
     \                 ,′
       \               ,′
        \`ー--------r---‐‐'´
          \      ∠ ̄`ヽ



後は堰を解放するだけだ、と大きく息を吸い込んだジュンから放たれる重圧に、
男も集中を最大限に高めて防御体勢を取ったその時―――



                ___
              /.:.:.:.:.:.:.\
               /´ ̄ ̄`ヾ`ヽ.:}
            /.:.:.: ̄ ̄><´ ̄`ヾ`ヽ、、
            __/_二ニイヘ:.:.:`ヽ`ヽ`ヽ.:.}.:}`ー.、
         | i´.:.:.:.:.:.:/.:|.:.:.\,rへr─‐.、j.:j.:,.:}.:}ヽ
         | | :.:.:.:/小ヽ /.:.:.:./.: //∧///く/:く
         { {_://{ヽ .://,:.:.:./.: //://|/∧.:.:`Y^>
         /ヽ_//ハゞ///////:/ヘV/|/.:.:.:.//
.        /.:.:.:/ /.:/⌒Y.:///  ;:/     !.:.:.: 从
       /.:.:.://{こノ/ハ㍉、 ;:i     |.:.:.:.|.Y            「!?」
   ,.. -≠<´//ハ/イ/  `ー\ヽ   ,,小.:.:.|:.|
 /:.:/ .:.:∠二二=//:.|         '. ィシ'|.:.:.:.| 乂           (こいつの気が、膨れあがっていく!)
.:.:.:/ .:.:/ハ::::::::::///l:.:.| u    ∧   /!.:.:. |   `ヽ、
/ .:.:/.:.//ハ_//!::/ :l.:.:|、  -ー_、_'´ ヽ´ハ|.:.:.:.|       \
.:.:./:///// /ヽ∧∨l.:.:|:.\   /:::::::ヽ::∨:∧       \
彡<厂'/,V ∧///,\ヽl.:.:|:   ー个<:::: /∨∨:∧____ ヽ
////ハ/,∨∧////////l .:|    .:.ハl!: : :`|∧∨\ ∨二二二二二\二二ニニ7>
二ニ=∨∧/////////l:.:|    .:/ il : : : |/∧∨/,\\////////ハ∨///////
/////∨∧//////////l :ト、  .:{  :il: : : :|//∧∨/,ハ ∨////////} }'//////
//////l |///////////∧ヽ\   :il: : : |//Ⅵ }///,} }'//////,∨///////
//////l |//////////∧ハ: : ヽ\  :il : : :|/// ∧///ノ ノ//////////////

300 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:41:34 ID:PDbm+mpR
八410.
雄叫びと共に全てが解放され、
丹田で練りに練っていた生命エネルギーが全身を駆け巡って魔剣と反応し、
青白い光を纏わせる。



    ヽ、_,人_,ノ、_,从,人.ィj、ノv1人.ィj、ノv1人.ィj、ノv1人.ィj、ノv1
     )
  ‐=、´ ウオオオオオオオオオオオオオオォォォォ!!
    )
   , '⌒r‐v'ヽィ'⌒Yソ、ト、!yヘ!ソ、ト、!yヘ!ソ、ト、!yヘ!ソ、ト、!yヘ!ソ


                            |::ヽ/::::::〈 へ、
                             ,-┘:::::::::::::::::::::::::::`>
_____                    ∠::::::/::::::::::::::::〉ヽ::::::::\
:::::::::::ヽ                   /::〈:::|^^|:::::/\ト、ヽ::::::>
ヽ:::|\:::::ヽ:                 /::::::ハ|_l/l/.__-ヽ|:::」                 || .|.|
..ヽ:::\\::::ヽ                  . ̄7/.|__|─|__|- lj/             | |.| .|      |\            ∧
 ....ヽ:::\\::::ヽ                     ヘ.┃__;__、 /        |ヽ    ||.| | | |.      \\           /∨
    .ヽ:::\\::::ヽ                  フヽ辷フイ{ヾ           | `,    | | | | | |        \\       /∨
     .ヽ:::\\::::ヽ               /::::〈`l7:´::::::ヽ       l  `、/ ! |j |j         \|      /∨
         ヽ:::\\::::ヽ             ノ::::::::::::V::/:::::::::::〉      l      |                      / /
          ヽ:::\\::::ヽ            /:::::::::::7::ト/:::::::::::/     |` ,/  ,、/|  |                / /
           ヽ:::\\:::ヽ         /::::::::::/:::::/::::::::://     |  .,/   |  |                   / /
            ヽ:::\\::;    ./::::::::::/l /:::::::::/::l      \ \    |  !                / ,/
               ∠二フ  ./:::::::::::::/ /:::::::::/::::!         \ ヽ,   | |              < _ /
                ヽ,'~つニ〉ヾ:::::::://::::::::::/::::::::j         \j   .| .|
                  ゙へノ7  ヽノ<::::::::::/ヾー--¬               | .|
                   くヲ``  ヽ</^ヾフ=/{               | |
                     _,. -ヾソ  ノ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,              | |
                r ' ´:::::::::::::`ー‐'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::``             {j
                l::::::::::::::::::::::::::::::::::_,. -─- 、_::::::::::::::::::::::::::
                l:::::::::::::::r -- ' ´       ``'ー、:::::::::::::
                  /::::::::::::::l               l::::::::::::



            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/    「魔剣が………
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l     オーラ光を纏った!」
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /
      /`゙i u       ´    ヽ  !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /



ナワヤが驚嘆の声を上げた時にはすでに―――

302 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:42:04 ID:PDbm+mpR
八411.
先程の攻撃とは次元が異なる速度で、ジュンは間合いを詰めていた。



                _______  / ̄/
               /          / / /
              /          / /レ/ / ̄/
             /_____   /     / /             _从
                    /  /     iY/              / / _从__
                      /  /                     /,.,// //  /
           _____/  /                      " /,、/'´ /
           /             /                          ゙ //
        .  /_______/

__―_____ ̄ ̄ ̄ ̄‐―   ――――    ==  ̄ ̄ ̄  ――_―― ̄___ ̄―__―_____
             /.:.:.:.:.::::::::::::::::::厶=-‐-.、_           /.:.:.:.:.::::::::::::::::::厶=-‐-.、_   ‐-.、_
               /.:.:.:.:.:.::::::::::::::::/.:::::::::::::::::| ハ――        /.:.:.:.:.:.::::::::::::::::/.:::::::::::::::::| ハ :::::::::| ハ
           /.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::: /.:::::::::::::::::::jこ jリ        /.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::: /.:::::::::::::::::::jこ jリ::::::::jこ jリ
             /.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::/.:::::――――――――    /.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::/.:::::::::::::::::ィヨ  {{ ::::ィヨ  {{
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              \.:.:.:.:.:::::::::::::::::/   \'「 `ヽノリ.::',―――  \.:.:.:.:.:::::::::::::::::/   \'「 `ヽノリ.::','「 `ヽノリ',
             ` ー一'´ ̄      ヽー彡'.::::::\         ` ー一'´ ̄      ヽー彡'.::::::\ '.::::::\
                         `ヽ.:.::::::::::::丶                       `ヽ.:.::::::::::::丶::::::::::丶
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                                 V.::::::::::::::ヽ――――                 V.::::::::::::::ヽ:::::::::::ヽ
                             〈.:::::::::::::::::::}                         〈.:::::::::::::::::::}::::::::::::::}
                                Y.::::::::::::::入―――                Y.::::::::::::::入:::::::::入
                             ` ー=≦∨〉                     ` ー=≦∨=≦∨〉
                               }主}`ヽ/                      }主}`ヽ/主}`ヽ/
                                j主j_ ,――――                     j主j_ ,ノ| 主j_ ,ノ|
                                  /ー‐ヘ.ノ                     /ー‐ヘ.ノ ‐ヘ.ノ
                              {ー‐彡'                       {ー‐彡'  ‐彡'
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303 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:42:24 ID:PDbm+mpR
八412.
しかし、相手も達人級。
防御に注力していた事もあり見極められない程ではない、と―――



                                         ,r'''`ヽ、
                                      ,r‐'''''ヾ:.:.:.:.`、`.、
                                  _,,,r‐''<:,r'´:,/;':ト、ヾ:.:.i,:.:ヽ                       __
    (疾い!                             ト:、:.`、:.`:、ノ`ー'l!:`:、ヾ:i:.:.:i,       ,r-、___   ___________,r‐''7´7,!
     だが見切れん程ではない!)               l:.:.`ト、`;、:.ヾr、;'l!;!.i.:ト、i.:.:.;.l____,,,,,,,...-┬フ (´:.:゚.:`i ̄`''´:.:.:.;r--っ ̄>i,!|
                                 _,!:.:.λ/ァ、ヾ:ヽ,!;':,:':/ニ l:.:.:,:.!__,,..---‐┴< i,:':.:.;r-ニ''''' ̄/ f'''´ ̄/,;';,
                      ___,,,,..,..---‐‐‐'''' ̄/.:.:/-ノ , ヾ:ヾ:!-‐‐''''/.:.:.;.:l,,r‐'''´ ̄l'''ヽ_二ニ;l_,f-、 ̄`ヾ ,ノ _,/ ,;' ';
           ___,,,,....--‐‐‐''''''' ̄__,,,,,...--‐‐‐''''''' ̄7.:.:./ `ヾ、 /l:.:.l,:l::::;;;;;;/:.:.:,:.:,!;;;;;::::::;::::::!  ,ノ     ,'  `; `Y   ,;''  ';,
    __,,,..--‐‐'' ̄_,,..--‐‐‐''''''''''  ̄          ,r'フ.:.:/   _,,/;;/:.:_;!l:!;;;;;/:.:.:.;.:./;;:::;;;;;;:::::::::! ,r' , '  , '      `、,;''    ;;
-‐'' ̄,...-‐'''''''  ̄                    ,f:,i l:.:.i _,,r''´;;r'":,r";;;l;!;/:.;.:':.:.;/:::;;;;;;;;::::::::::::!' , '  , '      ,,;;''l `ヽ、  ,;'
'''  ̄                           レl! ,>''´;;:::::;;;レレ'´;;;;;;/;.:'.:.:.:,/::;;;;;;;;;:::::;;::::::::l;' _ , - '    ,r' ,,,;;''  ,!`、  `,;;'、
                                 `、;;;::::::;;;;;;;;;;;;;;;/;.:.'.:.:.:,/:;;;;;;;;::::::;;;;:::::::::l'´, , _      ''''" _ , , '  ヽ,,;;'' ,>
                              ヾ:::::;;;;;;r''´:.:.:.:.:.:,;/::::;;;;;;;;;:::::;;;;;;:::::;;:::::!' , ' - ', ' ' ' ‐ -      ,;;;'"  ,/
                                    ,ゞ''´:.:.:.:.:.:,;/´;;:::::;;;;;;;;::::::;;;;;;::::::;;;;;::::!  ' ,  ` ' ‐ ,          i
                              _,r''''´:.:.:.:._;,r‐''´;;;;;;:::::::;;;;;;;:::::::;;;;;;;;:::::::;;;;;;:::l   ' , ' ,     ' ,       ,!
                           _,r'''´:.:.:_,;,.:-‐'´ `、::::::;;;;::::::;;;;;;;::::;;;;;;;;;;::::::::::;;;;:::::ト、  ;   ' __    '     _,ノ
                        _,r''´:._;r‐''''´      ヾ:;;;:::::::::;;;;:::::;;;;;;;;;:::::::::::;;;::::::::l `ー-‐'''''7 ̄ ト、   __,,,..-'"
                     ,r''´,;,r‐''´            !;;:::::::;;;:::::;;;;;;;;;;::::::::::;;''::::;;;;;;;!    / _,,,,,,,,,! `ー'''´
                   ,r':´;r'' ´               l;;:::;;;;;;::;;;;;;;;;;;::::;;;;:::'::;;;;;;;;;<    _,/''´
                _,r'´;r''´                   >;;;;;::::;;;;;;;:::;;;;;;:::;;;;;;;;;;:::;;;;>''''' ̄
              ,r'´;r''´                     ,!;;;:::::;;;;:::;;;;;;;::;;;;;;;::::::;;;;;;;:::`、
             ,r".;r'´                      ,r';;::::;;;;:::;;;;;;::::;;;;:::::::;;;;;;;::::;;;;;:ヽ
            ,f:.;r'’                     ,r''´;;::::;;;;;::;;;;;;::::;;::::::::::;;;;;::::::::::;;;;;;;;;i,
            レ'                      ,r';;;;;::::::;;;;;::::::;;;;:::::::::::::::::;;;::::::::::::::::::;;;;;;l

304 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:43:04 ID:PDbm+mpR
八413.
ジュンの、大上段からの打ち下ろしに合わせるように、



                                    ____
                            _.. -‐''" ̄゛   ゙゙̄''ー、、
                         _..-'"゛ ._,,...... ..,,、        ゙''、
                         _ / ._..-''"゛     .`'、        \
                    ,/゛_ /              l,            ヽ
                  / _/´              l             l
                / ,/                │          l
              ,/./                      l           l
               ,/,/                       l           !
             /,/                      /              l
         /./                       /               !
       /,./                         /            ,!
      .,ノ./                          l                l
    .,ノン゛                              l                !
   ,ノ/                            l              /
  .,ノ./                              /                 l゙
..,i'/                                /              ,!           ,,、
./                                 /                  !     .,l` ,,,ll゙゙"
                                 /                !     ,l,,,lll゙゙`
                              /                !     ll゙"
                                /                   l      .ll  _,,,,illー
                            /                 /      .゙゙゙゙゙゙~ .,,,illll'
                              /                 l          ゙`.,,,,,,illlヘ
                           /                  l゙        .,illlll゙゙゙~
                             /                  !             ,,.,、,,
                         /                     l            ゙'゙,,l゙゙
                           /                   /             ,i!`
                        /                   ,!             ,l゙
                       /                   l              .'゙
                  _______
                 ̄`゙゙"'ーッ        ̄,二=─
                      , /      _..-'"゛
                     /      ., /
                   /      ./゛                   /'i
             _/゛     /                      /. i        /i
             ,/゛         /                       j  |   .,、-'//|r" リ
        ,∠―''゙゙,!     /                          |  |、-'" ,/:|  || /
        -'"    ./      /                          |   ,,、- '" | r'.|/"
           /  ,..┐  .l゙                      ,、-'"   ii ,/ | |/ /|
           /./  !   |                        r'" ,、-'|.  ノ |  |  ,! |. |
             〃   !   !                    j  /  .|. / .|  | r".| |. //|
          ″   .l゙    .l                       // ,ri  |. i  .|  r' |  |.レ''|  |
              !     .l,                  /. |  | |   |/  .| /   |. r'
             lλ    .ヽ                     |.  |  .| 〉       .|/    |/
              │ /'、   ヽ                  |  |   | /
                 ! /  ヽ   .`、                  |. /.   |i
                 |/   .ヽ    .\              |/
                       l     . \
                       l.iー 、    . \
                       !  `'-、    ゙''-、
                            `'- l\ 、 `''-、、
                              `〈i、 .`''-..、 `''-、,、
                             `    `''-、、 .`''ー、,、
                                       `'‐llZー-.`''ー..,,,
                                              `''''‐



下から全力で斬り上げた。


306 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:43:24 ID:PDbm+mpR
八414.
だが、カタナの始動を待っていたジュンのロング・ソードは途中で軌道を変え、
さらに加速するではないか。



     _,,,,,,.... --ー¬'''"゙゙´         _,,,,.... --ー''''''゙゙゙´_,,,,.. -ー''''"゛  ヽ   ヽ.
''''''^゙ ̄´           _,,,,.... --ー'''''"゙´  __,,,, -ー'''''"゙´                       _,,,.. -‐''"´
      _,,,,.... --ー'''''"゙´   _,,,,.. -ー'''''"´ ,,/l                          _,,.. -‐'''"゛     ._..-'
ー''''"゙´     _,,,.... -ー''''''"´     ,l    / .│                    _,,, -‐''"´          _..-'"´
._,,,,.. -ー'''''゙゙゙´            /.!  /   !  .、        _,,, -‐''"゛             _,, ‐'"
                    / .! /    .!,,-/   ._,,,.. -‐''"´               _.. ‐'"
                      /          .!ー'''"´                  _..-'"´
                  /                            _..-'"゛
                  lL ./                          _..-''"
                  ! ''゛                      ,.. ‐'"
               l                     _..-'"´/'i
               !            ! ._..-'"゛   /. i        /i
                  !             レ`      j  |   .,、-'//|r" リ               /
               !               !       |  |、-'" ,/:|  || /                /  ,
              l丶              l       |   ,,、- '" | r'.|/"           /  ./
              /                |    ,、-'"   ii ,/ | |/ /|             /   /
             /             ,!  r'" ,、-'|.  ノ |  |  ,! |. |          /   ./   . /
                /                |  j  /  .|. / .|  | r".| |. //       /  . /    ./ .
             !                 ,!  .// ,ri  |. i  .|  r' |  |.レ''|  |   /   /    ./ . /
            !                 !   /. |  | |   |/  .| /   |. r' /   /    / . /
            l                  l   .|.  |  .| 〉       .|/    |/    ./    ,./  /
           l               |    |  |   | /            ./    ./ ./    . /
           i′                 !    |. /.   |i            /    /  /      /
              !                   |    .|/                   / ./    ./
          /                |             /    ./    ./ ./     /    /
         /                 !           /    ,/    ./ ./     . /    . /
         /                 !         ,/    ./     /  /     . /     /
        /                    l       . /    ./     ./  /     ./    /
        ./                  |     . /     ./     ./  ./     ./    ./


308 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:43:44 ID:PDbm+mpR
八415.
その重く鋭い一撃に虚を突かれた用心棒のカタナは
予定とは別の角度から打たれ、大きく内側に弾かれてしまい懐に隙が出来る。



                      \\             | | |       /       /
                    .  \\\           .| | |        /      /
                         \\          | |       /'!     /
                           \\..        | |      ./ !    //
                            \     |\   |     //| |___
                             \    |  \ |    .// .l_   /
                           ____| |\\/\//  / /
                            \  ____|  \/\/ / /  _______
        /´   ム -イ;‐ァ           \ \            /   ̄ ̄  __     /
      ,!      〃 /             \ \  __lV 、_  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄― ""   / ―――
      /      ィ! |l i¨7             /  / , >  へ´  ` 、 ̄ ̄         / ――
   /     ;'´ i  l| | |              /  ///  Y l\    \         く ――――――
   l  /|   !: !  |L/| !〉              /  /./    !  \  | ̄         \
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       |   l! |  |     ,、   l  |/ 〉  // ..// / ...! l l  \     |       \
       !  |l' |  |     ,l |  l  |レ'  ./   //// | .l l l    \   |         \
        |  |! .|/     ,! L.-ヾi=,'  ./   / /   l ∥l     \ |         \\
        |/      _,.-'´  _, - '_´ ./    //     l  .i       `        \\
              |_,.- '´| L-'´_|
                ,.-'´  ,.-'"
               |,.- '´| |      /|
                  |,i    //   __     _
                        / ィ'  /__ノ   /丿
                       く/レ         / /
                           ,____,. - '´ /
                          /____,/


309 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:44:04 ID:PDbm+mpR
八416.



                                       ,,,_ ,r'´:.:`.、
                                 _,,,,,..----'‐=Hニニコ:.:.ヽ
                                ,r'´;.:.:,',:';r'´,;_:.:.:.ノ`ヾ:.:.:.:.i
                              . f'''ヾ.;.:,';.',;.:-;.:.:ヾ.:.:.:.:.:.i、.:.:.:.l,
                              . !:.!ヾ、;,r;´,;z,;i:.:.:.i:.:.:.:.;/:.:.!:.:.:.l,
                              . !.:l      !:.:.:!z:.:':/:.:イ:、:.:.l
                              . !:.l    __,,,,l-'.:! `'''ヾ:.;!.:ヾ.:ヽ
            「くっ!腹を叩くとは!」    . l.:l`ー_   -__l,;,;.l に l/ !.:.:`、:.i
                              . !:.l、ー' ,    l:.;.:.! ,r‐'ヾ! !.:.:.:.ヾ'i
                              . !.:l ヽ、--一 l.:,:.:.!,!l'''''ト、 `、.:.:.:.:`
                              . !:.l  ` ,、___, !.;.:.:!_,y'´:.:.i_ ヾ:.:.:
                              . !.:l  ,l'-;;;;;l !,:.:.;!:.:.:.:.:.:.:.:,!--.ゞ、
                              ,f;.:.!-‐'i : :l ! ,!;.:.;!:.:.:.;.:',/::::::::::::::
                              l,!ヾヽ'´ヽ:,! レ'レ!./!.:,;.:''.:.: ̄''''''‐



少年の狙いが、最初からカタナだったと気づいた時にはすでに遅く―――



          > -:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ /:.:.:|
          >:.-:.-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`´:.:./
        r‐ ':.´:.:.:.:.:.:.:.:.::./:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:|:::ヾ:.:./::|:.:.:.:.:.:.:/
      /:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:| ̄`''- 、;i:.:.:.:.:.:.:.:. ̄ヽ
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:ハ:.:.:.|      |∧:.:.:.:.:|:.:.:.:.:}
    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::V:.:.:./ -V:|_    //:::.:.:.:.:.:K:.:.:.:|
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠V:./={´rvミ、=、_,, ,/ |:.:.:.:.:.:.ヾ:.:.:.|
  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/´\-;/ ̄ V ̄ | |     =、/   |:.:.:/:.:.:<´ヾ|
  ` '' 'ー -ァ:.:.:/:::r::j::./:::::::.    | |  ○ |}_ r-Vソ:.:∧}     「まだまだああああぁぁぁ!!!」
      /:.:.:.:ヽ::::::::::i:::::::::::    ヽ廴_  <テ=/rァヾ:∧:.|
      フ/:.:.:.:.:.\::::::::::::::::      ̄ヾ=ノ  <-ン /:| .V
      ´''- 、:.:.:.:./::::::::::::::::   ┃       /=テヾ|
          ヾ/:::::::\::::::..  ┃ ..ー -    /
           /:::::::::::::::::::::::::... ┃   -  ./
      /\./::::::::::::::::::::::\:::::::::...    /
     /   ∧:::::::::::::::   /` 'ー - ' ´
   ノ |      }ヽ::::    /_
 ̄ ̄  .|       \   { ヽ
     .|      / ` ー='´  \

310 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:44:25 ID:PDbm+mpR
八417.
身体を狙っていなかったはずの斬撃が、
撃ち合いの衝撃を利用してもう一度軌道を変化、加速する。



                            /         ..-'´
                          /         ,/
                         /         /
                       /         / _..ッ
                      /          ノ./ /
                     /             /ノ゛ /
                  /             〃  /
                 ./             /   ./
                /   .、      /   ./
               ./   ,!|      ./  /
               ./    !│ . !|   ."  / .,
          \     .i′   l .| ,! l     .|、 /|
           \    !    .|  .l .l .!   ,,  .〃.!      ,,、
                │ n  .!  l.,!  l   /.!  7!| y|  ,ノ/ .r|″
               .|  .! l l   .″ .!  / ! / リ//.l ././ ,ノ./
            .\ l  ! l,l      ! /  ! l  l./ タ'゙ /ノ./ ,
            \_ |         ゙′  `     .,レ゙.ii.ll″
          \   ゙'-!                    /
 ──==二二  \                     ,,./
              _.;;彡-ッ     '、.ヽ,   .,,,,、 \
          '"´  / ,.. /    ヽ .ヽ.  ..\¨''ーニ;;、、           ,,              ,,.    ,.
              ,.;;ン‐″./   .,    l  .゙!l>、.  \   ´  .        / |   /| /|     _,,.r':/  /::|
            ,..广   ./.,v /!  .i'i.|.l   ヽ`'-、. `'-,   .       /:::::i  /::i |:::::i  ./'''"´:::::/ ./:::::::|
         "     .,i./ |./ ,!  l゙ リ !    ヽ.  `'-、\          /::::::::i  |::::! .i::::::i /::::::::::,,.//:::::::/
                〃  i}′|  l   .l    .ヽ   `'''ゝ .      i::::::::::i  i::::i i:::::::i/:::;.r''" /:::::::/
             ,i″     !  ,!   .l     .ヽ     .        i:::::::::i. i::::i,/i:::::/'"´ ./:::::::/
            l′    │ /    l      ヽ     .        i:::::::::i. i:::/::::i:::/  /:::::::/
                     | /     .}      .ヽ    .        i:::::::::i i/:::::::i/:| /::::::::/
                     |/      l       l,   .        i:::::::::"::::::::::/ |:::::::/
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      |     . |               !            !.        i:::::::i
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     川     川    | |    川    l   川       !
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二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二/


311 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:44:44 ID:PDbm+mpR
八418.


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              /.:.:.:.:.:.:.\
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            __/_二ニイヘ:.:.:`ヽ`ヽ`ヽ.:.}.:}`ー.、
         | i´.:.:.:.:.:.:/.:|.:.:.\,rへr─‐.、j.:j.:,.:}.:}ヽ
         | | :.:.:.:/小ヽ /.:.:.:./.: //∧///く/:く
         { {_://{ヽ .://,:.:.:./.: //://|/∧.:.:`Y^>
         /ヽ_//ハゞ///////:/ヘV/|/.:.:.:.//
.        /.:.:.:/ /.:/⌒Y.:///  ;:/     !.:.:.: 从      \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
       /.:.:.://{こノ/ハ㍉、 ;:i     |.:.:.:.|.Y       )                  >
   ,.. -≠<´//ハ/イ/  `ー\ヽ   ,,小.:.:.|:.|       <     なんだと!?    >
 /:.:/ .:.:∠二二=//:.|         '. ィシ'|.:.:.:.| 乂       <                 (
.:.:.:/ .:.:/ハ::::::::::///l:.:.|  u    ∧   /!.:.:. |   `ヽ、   /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
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.:.:./:///// /ヽ∧∨l.:.:|:.\   /:::::::ヽ::∨:∧       \
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                                            /   、 |      ` 丶、       ヽ ヽヽ
                                        , ',/ //   \|、   `` ‐  `_ヽ、    、ヽ ゙.
              \_人_人∧从_人_∧_人_从_// ノ  / /// |i |``lヽ     \  `‐ `=-   \ヽ
               )                  >   //|   レ! | 、ヾ 、ヤ \ ヾ\      ヾ }`
              <  もらったぁぁぁぁ!!!  >    i// /   | ヾ ヽぃ i iヽヽ\ヽ,,,\  \| | ハ!
               <                 (      |//   H Aト-仆ヽぃ ヽ! xィ勿 }}\   `レ′
               /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^       /| ,,  キ,,x=≠=x, レ ヽ イ弋_歹 ! \ヽヽ.
                                         |/| | 代 勿 }}              ト ´|` ゝ
                                            | / ヽ `‐゛         ┃,′| |
                                            ヾ! ┃    ヽ     〃| |ヽ!
                                             ヽ\    -一  / /|/
                                              \ `ト 、_  _ / | /
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―― ̄ ̄___ ̄―===━___ ̄―  ――――    ==  ̄―― ̄ ̄___ ̄―===━
__―_____ ̄ ̄ ̄ ̄‐―   ――――    ==  ̄ ̄ ̄  ――_―― ̄___ ̄―

312 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:45:04 ID:PDbm+mpR
八419.



          ,r'''`ヽ、
       ,r‐'''''ヾ:.:.:.:.`、`.、
   _,,,r‐''<:,r'´:,/;':ト、ヾ:.:.i,:.:ヽ                       __
   ト:、:.`、:.`:、ノ`ー'l!:`:、ヾ:i:.:.:i,       ,r-、___   ___________,r‐''7´7,!
   .l:.:.`ト、`;、:.ヾr、;'l!;!.i.:ト、i.:.:.;.l____,,,,,,,...-┬フ (´:.:゚.:`i ̄`''´:.:.:.;r--っ ̄>i,!|
  _,!:.:.λ/ァ、ヾ:ヽ,!;':,:':/ニ l:.:.:,:.!__,,..---‐┴< i,:':.:.;r-ニ''''' ̄/ f'''´ ̄/,;';,
' ̄/.:.:/-ノ , ヾ:ヾ:!-‐‐''''/.:.:.;.:l,,r‐'''´ ̄l'''ヽ_二ニ;l_,f-、 ̄`ヾ ,ノ _,/ ,;' ';
..7.:.:./ `ヾ、 /l:.:.l,:l::::;;;;;;/:.:.:,:.:,!;;;;;::::::;::::::!  ,ノ     ,'  `; `Y   ,;''  ';,
フ.:.:/   _,,/;;/:.:_;!l:!;;;;;/:.:.:.;.:./;;:::;;;;;;:::::::::! ,r' , '  , '      `、,;''    ;;
.l:.:.i _,,r''´;;r'":,r";;;l;!;/:.;.:':.:.;/:::;;;;;;;;::::::::::::!' , '  , '      ,,;;''l `ヽ、  ,;'
,>''´;;:::::;;;レレ'´;;;;;;/;.:'.:.:.:,/::;;;;;;;;;:::::;;::::::::l;' _ , - '    ,r' ,,,;;''  ,!`、  `,;;'、
、..;;;::::::;;;;;;;;;;;;;;;/;.:.'.:.:.:,/:;;;;;;;;::::::;;;;:::::::::l'´, , _      ''''" _ , , '  ヽ,,;;'' ,>
::::.:;;;;;;r''´:.:.:.:.:.:,;/::::;;;;;;;;;:::::;;;;;;:::::;;:::::!' , ' - ', ' ' ' ‐ -      ,;;;'"  ,/
.  ,ゞ''´:.:.:.:.:.:,;/´;;:::::;;;;;;;;::::::;;;;;;::::::;;;;;::::!  ' ,  ` ' ‐ ,          i
''''´.:.:.:._;,r‐''´;;;;;;:::::::;;;;;;;:::::::;;;;;;;;:::::::;;;;;;:::l   ' , ' ,     ' ,       ,!
,,,,.:-‐'´ `、::::::;;;;::::::;;;;;;;::::;;;;;;;;;;::::::::::;;;;:::::ト、  ;   ' __    '     _,ノ
      ヾ:;;;:::::::::;;;;:::::;;;;;;;;;:::::::::::;;;::::::::l `ー-‐'''''7 ̄ ト、   __,,,..-'"
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       l;;:::;;;;;;::;;;;;;;;;;;::::;;;;:::'::;;;;;;;;;<    _,/''´
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                                            ,,''',,_''・    ' ,,
                      ゜            '  、       ;: ゜

           .,,,,,,  ,,..、 .,i、                    .,i \
         :| │ ! l,゙.l'"                    .\ ./  ,r、        r⌒ヽ
        :l''''′゙‐'''" ゙''゙'j                     .`゛ ,i" ./.       /  ノ
        :!ーッ .r‐┐┌┘                        / . /        / /
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           ./ /                      ヽ‐´        (_ラ
             .ヽ‐゛
                                                         
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                                         V  V .|//ヘ;--、:::::/::::/::\    ∧\:::l|
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                                               //     _〉 :/    < / /`l    「l]
                                                 /∧ </:::::〈      `V\|    |ll」
                                             // `ー/::::::::/.        V__| | .| ├´\
                                               //  ./::::::::/          `ヽ! ヽ、χ\
                                           //  ./:::: :::::/              `ヽ!\∂ \
                                             //  /::/: :/                  \ζ \
                                         //  /::::´:::::::/                       \  \


316 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:46:07 ID:PDbm+mpR
八420.
致命傷には至らなかったが、懐をかいくぐって脇腹を斬りつけ、
背後まで通り抜けた少年を振り返り、何があったのかを悟る男。



                ___
              /.:.:.:.:.:.:.\
               /´ ̄ ̄`ヾ`ヽ.:}
            /.:.:.: ̄ ̄><´ ̄`ヾ`ヽ、、
            __/_二ニイヘ:.:.:`ヽ`ヽ`ヽ.:.}.:}`ー.、
         | i´.:.:.:.:.:.:/.:|.:.:.\,rへr─‐.、j.:j.:,.:}.:}ヽ
         | | :.:.:.:/小ヽ /.:.:.:./.: //∧///く/:く
         { {_://{ヽ .://,:.:.:./.: //://|/∧.:.:`Y^>      「ぐっ………
         /ヽ_//ハゞ///////:/ヘV/|/.:.:.:.//       まさか、こちらが間に合わないのを見越して
.        /.:.:.:/ /.:/⌒Y.:///  ;:/     !.:.:.: 从        合の衝撃で軌道を変えるとは………」
       /.:.:.://{こノ/ハ㍉、 ;:i     |.:.:.:.|.Y
   ,.. -≠<´//ハ/イ/  `ー\ヽ   ,,小.:.:.|:.|
 /:.:/ .:.:∠二二=//:.|         '. ィシ'|.:.:.:.| 乂
.:.:.:/ .:.:/ハ::::::::::///l:.:.|      ∧   /!.:.:. |   `ヽ、
/ .:.:/.:.//ハ_//!::/ :l.:.:|、  -ー_、_'´ ヽ´ハ|.:.:.:.|       \
.:.:./:///// /ヽ∧∨l.:.:|:.\   /:::::::ヽ::∨:∧       \
彡<厂'/,V ∧///,\ヽl.:.:|:   ー个<:::: /∨∨:∧____ ヽ
////ハ/,∨∧////////l .:|    .:.ハl!: : :`|∧∨\ ∨二二二二二\二二ニニ7>
二ニ=∨∧/////////l:.:|    .:/ il : : : |/∧∨/,\\////////ハ∨///////
/////∨∧//////////l :ト、  .:{  :il: : : :|//∧∨/,ハ ∨////////} }'//////



対して一撃で体力を使い果たして呼吸も乱れるジュンはしかし、
手持ちには体力回復の霊薬がある、と勝利を宣言。



                             > -:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ /:.:.:|
                             >:.-:.-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`´:.:./
                           r‐ ':.´:.:.:.:.:.:.:.:.::./:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:|:::ヾ:.:./::|:.:.:.:.:.:.:/
                         /:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:| ̄`''- 、;i:.:.:.:.:.:.:.:. ̄ヽ
                          /:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:ハ:.:.:.|      |∧:.:.:.:.:|:.:.:.:.:}
   「僕の勝ちだ!           /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::V:.:.:./ -V:|_    //:::.:.:.:.:.:K:.:.:.:|
    ここを通してくれ!」       /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠V:./={´rvミ、=、_,, ,/ |:.:.:.:.:.:.ヾ:.:.:.|
                     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/´\-;/ ̄ V ̄ | |イ≧ミ=、/   |:.:.:/:.:.:<´ヾ|
                     ` '' 'ー -ァ:.:.:/:::r::j::./:::::::.    | | 辷り` |}_ r-Vソ:.:∧}
   (くそ、目眩が………)        /:.:.:.:ヽ::::::::::i:::::::::::    ヽ廴_  <テ=/rァヾ:∧:.|
                         フ/:.:.:.:.:.\::::::::::::::::      ̄ヾ=ノ  <-ン /:| .V
                         ´''- 、:.:.:.:./::::::::::::::::  ┃        /=テヾ|
                             ヾ/:::::::\::::::..  ┃  ー -    /
                              /:::::::::::::::::::::::::...┃   -  ./  ハアッ
                         /\./::::::::::::::::::::::\:::::::::...    /    ハァッ
                        /   ∧:::::::::::::::   /` 'ー - ' ´
                      ノ |      }ヽ::::    /_
                    ̄ ̄  .|       \   { ヽ
                        .|      / ` ー='´  \


319 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:47:04 ID:PDbm+mpR
八421.
しばしの睨み合いの後、まだ五分五分程には戦う余力のあった用心棒はだが、
少年を見くびっていた己の不甲斐なさと、
まさしく親衛騎士たる戦いぶりを見せた彼に敬意を表して負けを認めかけたのだが。



         ,,,_ ,r'´:.:`.、
   _,,,,,..----'‐=Hニニコ:.:.ヽ
  ,r'´;.:.:,',:';r'´,;_:.:.:.ノ`ヾ:.:.:.:.i
. f'''ヾ.;.:,';.',;.:-;.:.:ヾ.:.:.:.:.:.i、.:.:.:.l,
. !:.!ヾ、;,r;´,;z,;i:.:.:.i:.:.:.:.;/:.:.!:.:.:.l,                \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
. !.:l      !:.:.:!z:.:':/:.:イ:、:.:.l      「―――見事。  )                  >
. !:.l    __,,,,l-'.:! `'''ヾ:.;!.:ヾ.:ヽ      ここを通るが  < おっと、そうはいかないな!>
. l.:l`ー_   -__l,;,;.l に l/ !.:.:`、:.i                <                 (
. !:.l、ー' ,    l:.;.:.! ,r‐'ヾ! !.:.:.:.ヾ'i               /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
. !.:l ヽ、--一 l.:,:.:.!,!l'''''ト、 `、.:.:.:.:`
. !:.l  ` ,、___, !.;.:.:!_,y'´:.:.i_ ヾ:.:.:
. !.:l  ,l'-;;;;;l !,:.:.;!:.:.:.:.:.:.:.:,!--.ゞ、
,f;.:.!-‐'i : :l ! ,!;.:.;!:.:.:.;.:',/::::::::::::::
l,!ヾヽ'´ヽ:,! レ'レ!./!.:,;.:''.:.: ̄''''''‐


322 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:48:04 ID:PDbm+mpR
八422.
そこへ割り込んできたのは、いつの間にか玄関から現れていたシンジだ。

相変わらず裏付けのない自信と、空気の読めなさっぷりは健在のようで―――



                 ___...、
                 _,/:.:.:.:.:.:.:.ヽー‐ュ
               ,.イ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.L.__
              j:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
              /:.:.:.:/:.: /:.:.:.:.: /Vヘ:.:.:l.:.:.:ハ
          イ:.:.:.:.:.:.:.〈:.:.:./:./ `"´}:.:〉:.:.:.:ヘ
          く:.:.:.:./:./ノ):ハ:.)  /:.;ハ:.:.:.:トゝ
           ):.イ:.〈ハリ≧、(   ,)斗ト:.γ
          ノハ/こハ)込) )   込)ヽハリ        「兵を退け!」
               ∨(       、  /
              |ゝト  、___´  /
            ノ从 ヽ      /
              __|  >  イ
               _r┘:.:. ̄ ̄`|||´|
       _.,..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ー:.:-.:.:.:.|||:イ¨:...、 _
   ,. <´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}}}.:.:.:.:.:.:.:.:.`:.ー...、 _
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                     /   /     /::::ヽ _,斗:.:.:.: :   |   !  :...   \
                      〉       ::ー‐^´¨ |:.: : !:.:.. ト、  |   :.:.:... : :..`ー-、
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                       / .:.:.:.:|  i|   ::|       | / ,ィ|,.イ´__ ∧  ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
   「シンジ!」         / :::/イl|  l|  ::|=、>ー=、 i′|:rレ弍¨ヽ ト :.:.:.:.:.:.:.:.:./
                  ./::/  /   |  |´戈¨T |ト==、|| 弋__ソ‐|/.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
                  レ'゜   / /  iヾヽ! 辷_ソ」|   ヽ=====' マヽ.:.:r-‐'´
           rr‐、           レ' レ'〉 ! ヾニ=== ′〈           'ノ::;;;>
           ト' |                  ̄ヾヌ、      `     ┃ ,/‐'´
           |  |                 ̄ヽ .┃   ー‐    ┃/
          ..ノ  l'⌒!                \┃         _, ィ´  ハッ、ハッ
          ´ ノ^ヽ '、                  `¨ニt-  -‐' ト-┐
            /`ヽ.ヽ、          _   /´iイ      |/ ヽ―-- 、__
             ‐'´`ヽ. i、          /i  ゞ7″ | ′    /    |     `ヽ、
          \   イ-'  ヽ       /  i  / ,ヘ |____,_/ |―、  |    /  ヽ.
            ヽ.  ″    l     /-‐'´ | ./// ヽト-―/ニ,ノ  \|     /   \'、




324 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:49:04 ID:PDbm+mpR
八423.
大勢を前にたった一人、
腕を縛られて隣に立つ女性に抜き身の刃を向けて
金切り声を上げている。



  ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ノ
 <                             >
<   こいつの命が惜しかったらな!            >
<   ヒャーーーーハハハハハハ!!!         >
 <                             >
   Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY

                      __
                   r':.:´:.:.:.:.:.:.:`ヽv..ー.、
                 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、':.:.:.:.:.:\
                /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:.:.:.:.:.ヽ.
               /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'.,
              /:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;.:;、:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',
               /:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:;:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:lヾ/ソ、::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
             i:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:i:.:.:.i:l|    l:.i:.:.:.i:.:.:.:.i.:.:',
              | !:l:.:.i:.:.:i:.:.:.:|:.i:.:.:.:i|:.:.:.|:!   |:.li:.:.l:.!:.:.:l!:i:.i
             i !:|:.:l:.:.:|:!|:.:|l:.ト;:.:.:l.!:.:.:|:i、  |:.!i:.:リ:.:.:.!| |:i
               ! !i:.:i:.:.:l`i|:iトl、ヘ:.;|ヘ;:.:!:iゝ__,,斗レ´リ:.:/!|ノ|!
                i!:l!:.:i!|、、,,___,,\ \!<___,,,,、 |:.∧l/
                 {ヘ\ヘ`" ̄   ::   `¨`´ i/ノ) )
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                  !: :i i:.:|i\      /i:.|:.l:!:|リ
                 \i:!lr:|  \  __/ |r:!レ/            |ヽ
                 ,,∨ `ヽ、,_    _/´ ヘ\_            | ヽ
              __ ,r‐''´ {     ゝーく      〉.:.:.:`ゝ-、        .|;;;;; ヽ
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327 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:50:08 ID:PDbm+mpR
八424.



            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._        |/    「シンジ=ギャブレー!
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l     お前とギャブレットには国王毒殺幇助容疑の他、
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /     王国法で禁止されている奴隷の所有、
      /`゙i         ´    ヽ  !     死斑毒蜘蛛の飼育とデッドニードルの生成、所有の容疑が掛けられている!
    _/:::::::!             ,,..ゝ!     
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /      抵抗しない方が身のためだぞ!」
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /         
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /



もちろんナワヤは正式な捜査であり、抵抗を止めるよう忠告するが、
もはや抵抗を示しても示さなくてもギャブレー家は全員処刑を免れない。



                                                       /::\,,__
                                                   ┌ーヽi::::::::::::::::::ヽ ̄`',
                                                   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
                                                  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
                                                 ノ::/::/:/:::!:::::∧∧:::::::::::::::::i、:::\
                                                    / /:/::/::::i:::::/   }:::):::ヘ::::ヘ::ヾヽ
                                                     { {:く;;{:::∧:(   (:::(ヽ:::::):::ヾ::} }
                                                  ヘ::)::)ノ¬))   ):)フ::ハ::::):/
   「うるさいな、                                       {ヘ!:(丁;;jゝ   ´「;;;j厂レ!iヘ
    そんな事はどうでも良いんだよ。                               {∧   ̄       ̄  / ソ
                                                      ゝヘ      '       /ノ
    こっちは脅しじゃないぞ?                                  リヘ  ´  ̄`  /!!′
    ご覧の通り、僕の剣には怖い怖い毒が塗ってある。                       \|\ __ / |/!
    かすり傷でも死んじゃうぐらいの、ね」                          ┌‐┴─rr─‐‐┴!
                                           ___ _____r=┤: : : : : |||: : : : : ├、,,
                                          /: : : :: : : : : : : : : : : : : : : : 〃/: : : : : : : : :`:ー:-:.:.、,,,__
                                          /: : : : :: : : : : : : : : : : : : : : :i ! |: : : : : : : : : : : : : : : : :: : :`ヽ
                                          /: : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : i ! i: : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : ',



だから隠すつもりは無いのだろう、
確かに彼の持つ剣には紫色の粘液がたっぷりと塗られている。

329 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:51:04 ID:PDbm+mpR
八425.



            _____
        /:::::::::::::::::::::::::::ゝ、
     ......::::{::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ::ヽ
    〈:::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::ヽ::::::::::::::ミヽ
      >;;:::::::::::::::ヽ:::::ヾ::::::|ミ::::::::::::::::::::ヽ、
    .〈:::::|:::::::f:::::::::;;''')::::人::ハミ:::::::::::::::::从
     i:::|::::::::トミ''   〈::::{ /}::L ミ::y-ミ::ヽ    「ほらぁ!
     |::|::::::::::::::ヽ   ):)fイ:丁 ソr}k ):| )    さっさと下がれっての!
     |::|::::::::::Y}::|__  ~  ¨´     Y/:::l
     { ヾ:::::::::t k夕         r':::::jゝ    こいつの命が惜しくないってのか!?」
         ̄ゝ(ヘ  <   _     ヾリ
       (    ヽ   ´    /   ヽ
             > 、___/---──ゝ.
             z-≠─- 、   ヽ へ─--ヘ
          |      \    `    ゝ、
          |        \         \
          |         \         \
          |                     \
          |           イ          }
          f\   ノ       ヘ          }
          {  \イィ´ ̄      ヘ         }



毒剣を振りかざし、周りを睨め付けたシンジは騎士達に退くよう騒ぎ続けるが、



           /: : : : : : : : : :´: : : : : :\
          /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
          : : : :/: : : :_: : : : : : : : :、: : : : : : ',
        /: : : :/: /:.//:ヽ: :/:|:',:ヽ:ヽ:ヽ: : : :
        ,':.,: : : : :.′!:.!ヾ`v´^´l:.!:!:.i: :l: ハ: : : |
        : i: : : l:l:.!: :|: !     i: |:l: l|:.!: : l: : :l
.       |:.l:!: : |:|:|l: ハ:|     l:.ハ|:ハ!_!: : l: : :}
        !:|:|: : lー+!:i、li   _ +'ェ≦、}i: :.,'_: :/
        レぃ、: lヤ下:ヾ  ´ フ´い:リ' l: /ィ },'     「……………」
         `{ヽ{ 、マソ     ─ '・///' /i
          ヽ_`    ,       '´ム':|:.{
           } {:.、          /! !|:|l:|
           | !|:|:\ ´  ̄`  /|:| |从リ
           UN、!: :丶 ___ イ  l、ン
             , -/{|    ,, '"´ ヽ.、
           イ´::/  ヽ_ /      }::ヾ.、
    .-┬一':´:::/::::::,'!  f´::::ヽ     /:::::::',:::`゙...ー-、_
   /:::::::::|::::::::::::/::::::::ハ /|::::::::::ハ    /'::::::::::::!::::::::::::::::l:::::::ヽ
  ,':::::::::::{::::::/::::::::_:{ ∨ t:_:_::/ ヘ  //::::::::::::::!:::::::::::::/::::::::::::',
  !::::::::::::',:::}ー:、:/:::l   /:::::::ヽ  ´ /\:::::::::::|:::l:::::/:::::::::::::::::l
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332 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:52:05 ID:PDbm+mpR
八426.
彼の後のない様子と、
ただ不快そうに冬の雨に身をさらしている女性を見比べたジュンは
とても不思議そうに、心からの疑問を口にする。



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,,llll,,,lll,,i´,ll,゙l,、:,illilllllli,l,: ,lliill゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゚” ̄
lllil!llil゙゜:lllllllilll,.:llllllllllllllll::llllll!llii,,l,i、
l!lilll゙ιllllllllllllllillllll!lllllllll!,lll゙!liill!llllil,i、
illll!`lll:,lllllll!゙゙l゙!!゙lllll゙!lllllll,llll,,゙!lli゙llll!llil,i、
!l】l::lll゙llllllll:: : : : : : :|llllllllllllil,,゙lli、゙゙lllll,,、
il゚,ll:lll|llllllll: .: : : : :.::|'lllllllllll!lili,゙lll  ゙゙゙!l,,、
l゙,lllllll|llllllll:.、:::x,、:、:|'llllllllll.lllllli,lli,    ゚゙=:
,,llll!,lllllllllll: : : : ゙'N,,,.,lllllilll|:l!ll!lli,li,
illlilil!llllllllll、::::::::.,,.::_ll!,l゙'llli,"ll` .'!li,,      「いや、そもそも………
llilllll:゙llllllllll、、:、:ハ::゙i!゙,l`|lli"ll          その女の人は、誰だよ?」
lllllll:_,゙llllllll〆":'│::.゙.:`、.=,「
!|llll'`::'!llll゙li、丶'|,!::::::::::::::i!l゙,!
::)ll′: :゙!ll゙゙l: : ::|:.: : : : :`|::l、
、'l、:: : :゙!!::`::、U,、,:、..,i,|、゙i,、
、::`::: 丶丶丶:::゙!i{h,、_,シ`::::::.|
: : : : : : : : : : : : : : : : `: : : : :l゙
: : :`: : : ::`: : ┃: : : : : : : : :/
: : : : : : : : : : ┃: : : : :: : :: ,″
: : : : : : : : : : ┃: : : : : △:′
、、: : : ::::::::`::┃::::::::::: ,,-`  ゼェ…
: `"'ヽ,,: : : : :┃`:_,,r,i´    ゼェ…
: : : : : :゙・: : : ::‐'''~`



                     ,、,,,_
                 __,,,、イ´;;;;;`>=-、,,,
                /;;;γ;;;;;;;;┌;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/_
                  ノ;;;;;;;;i;;;;;/;;;;ノ;;;;;;/;;;/i;;;;;;;;;;;;;;7
               {;;;;;;;;ノ;;;;ノ;;く;;一〈;;;;;!wノ/i;;;;;;;′
               i;;;;ノ;;;;;;;イルイ>(;;;γ  彡';;;八
             ノ;;;/じソ  `で;;)`);ト  (;;ノ;;;ソ)      「ハァ!?
               !;;トj (    `ー= ソ   ヘ;);;(´ソ       バゼットだよバゼット!
              );〉ー  u        6ソ)ノ)リ
               (;/  ;    / ⌒ 、 ゝ/            ランサーの奥さんだよ!」
              )  \  ヽ - '  ′
   ,.-ー-:.、___   ┌‐┴¬、,,,, > _ /
  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄´¨:.:.:.:.:.:.:.:|;;|;;|:.:. ̄i
 :.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 「;i;;i':.:.:.:.:.:.:`ー─‐--、,,,,_
  :.;:;:;:;:;:;:;:;:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|;;|;;|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.ヽ
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 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!;;;l | ̄     ⊂ソ┐.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ
 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!;;;l:.| ー-    ⊂ニ〈:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
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 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!;;;!:」:.:.>、  ー''つ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
  ̄ ̄ ̄´i ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:>ー"´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ヽ;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.L



あまりにも素の質問だったので何で知らないんだよ、とシンジは驚くが、
確かに彼女とジュンは面識が無い。

そもそも、彼ややらない夫が入城した時にはすでに
バゼットは自宅で安静にしていなければならなかったし、
ランサーも結婚している事は二人に話していた程度で、顔合わせなどはしていなかったのだ。


333 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:53:06 ID:PDbm+mpR
八428.
だが、そのシンジの大声が騎士達にランサーの事情を察させ、



「………あれ?
 親衛騎士のフーリンって
 裏切ったんじゃなかったっけ」

         「おお、確かそんな話が………」

                  「でもよ、奥さんがなんでここで
                  人質にされてんだ?」

             /        /         /         /
..           /..         /..         /        /
  / ̄〈     // ̄〈  .  / / ̄〈      // ̄〈     /
  l/",ニヽ~'ヽ/  l/",ニヽ~'ヽ/  l/",ニヽ~'ヽ/ l/",ニヽ~'ヽ/
  ノl_[,#゚ -) 0´|   ノl_[#゚ -) 0´|   ノl_[,#゚ -) 0´|  ノl_[,#゚ -) 0´|
  ( _ii_/_ノ   ( _ii_/_ノ    ( _ii_/_ノ   ( _ii_/_ノ
   |ヽ0´|      |ヽ0´|       |ヽ0´|       |ヽ0´|
  ノ/'i'i'iゝ     ノ/'i'i'iゝ     ノ/'i'i'iゝ     ノ/'i'i'iゝ
 /(/´"J     /(/´"J     /(/´"J     /(/´"J

                        「まさか、奥さんを人質にされて
                        仕方なく言う事を聞かせられていたんじゃ?」



身重の女性を冬の冷たい雨にさらして人質にしている非道さに、
怒りを膨れあがらせる結果となった。



           .ィ
          //. -''" ̄ ̄ ̄`゙''ー-、
        .へ}  ′          ヽ
       /  `              ヽ
       ノ                   .i
     / // / .イ .l|  ト、   、  、    l      「見ればご婦人は身重のご様子。
    ノッ′/. /./ |/ .|  | ヽ、 ヽ  l    l      なんと卑劣な………!」
     | ./| /lイフ=、| |_,.=キ、 ト、 :|:::....  ヽ
     |イ | /::::} l {゚j`ヽ | '´{゚jヽ| Y::yヘ::::::. 〉
 .     レ|/:::::::|  ̄   ヽ{   ̄  }:/^i |::::::::/
        `ヽ::::l,  〈         レ‐'ノ::::/
         `'ーヽ  ー ―    イT":::;∠-ッ'
         `'ミミヽ,   _,.. イ  |:::::::::;∠
      _. -―''''^'ーl「  ̄   l   .|ソ ̄`">
      \、 、 jilil||リ     /.l __,.イ∠-z'〈



336 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:54:04 ID:PDbm+mpR
八429.
呼吸が定まらず、顔色も悪いジュンもランサーの苦悩に気がつくが、
だからと言って彼が裏切った事実は変わらないし、
大罪過ぎて裁きの結果が変わるとも思えない。



            /:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ|:.:.\
        _ - ' ´:.:.::.:.:.:.:.:.:.:_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:.:.::\   ,
       ヾ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::、:.:.:.:/ //
         >:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:./:.:.:.:.:.:.:.:レ:.:.:/
         /:.:.:.:.:.:./:.:.:.:._;,;,-‐''''´:.:.:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.-='´
        ` -、:.:.:/:.// ゞ:.x 、-ー ''´|:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.\
          レ、:レ´∧ / `  \ .ヾ|:.:/|:.:.:.:.:.|:.:.:r、_::ゝ    「ランサー………!」
            ミ,;,;:.::|       `>ミ_.|:.:.∧|:.:.:.:}
     ,__ r‐─ v'´  ヽ     /ヾ∠.|:/|:./:.:.:.:.|      (そう言う訳だったのか!
    /.: : : : : : \: : : :\   、  /_ ヽ '´ |'' ´ レハ:.:./       でも、それでも―――
  //\: : : : : : \: : :: :>v \/ヾ_ , -―              もはや裏切った事実は消せやしない。
 .//: : : : :\: : : : : : V/: : K: : : ミ'´                 僕はどうすれば良いんだ!?)
../: : : : : : : : :\: : |: : V: ∨: V: 入 ハアッハアッハァツ
/: : : : : : : :: ::: : :V: : : : : : \//: :/ヽ



それでも個人の気持ちとしては、バゼットは救出したいしランサーにも温情を与えて欲しい。

だが、上手く考えがまとまらない上に
猶予も無い事からナワヤが判断を迫り、大いに迷う羽目となった。



                               ,. -─-、._
                            ,. ‐'´      ` 、
                          /            ̄ ̄\
                         /     / ̄~`'''‐- 、.._  ノ
                         i.    /          ̄l 7
   「サクラダ殿!             ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/
    どうなさいますか!?」  .      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
                         !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /
                         /`゙i u       ´    ヽ  !
                       _/:::::::!             ,,..ゝ!
                   _,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
                    !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
                    i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
                    .! \     `‐、.    `ー;--'´
                     ヽ \     \   /



337 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:55:04 ID:PDbm+mpR
八430.
その時だった。
シンジの裏側、生け垣の中からにゅっ、と手が覗き―――



  、、, , ,
⌒ヽ:;";`;: ヽ
:;";`⌒ヽ:;";`;⌒ヽ
,.;;:。: :く;;::、;....: :)
;';:':、; ⌒ヽ";`;:; ⌒)
,.;;;;:。;:: : : : :ヽ__, --、)                      /⌒´⌒⌒ヽ⌒⌒ヽ
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;;::、;: : : : : : : /⌒ヽ ): :⌒⌒ヽ⌒'":;";  ヽ⌒⌒⌒ヽ⌒/⌒  /⌒⌒'"⌒ヽ⌒)
,.;;:。;:: : : : : :ノ: : : : : ヽ,;;::、;: : ),.;;:。;:: : :(,.;;::、;;:): : : (ゞ:;ヾ  (;;;;;ヾ       )
ノ⌒⌒ヽ  (;;::、;: : : : ),.;;:。;: );;::、;: : :( ,.;;:。;:: : :)(;;;;;ヾヾ ( /⌒⌒⌒ヽ(⌒ヽ
ヽノ;;;;  ) (;;::、;: : : : :):;";`;:;" -、/⌒ヽ:;";`;:;": : :)( ヽノ;;;;      /⌒ヽ、 )  n
ノソゝヾ;;;;⌒ヽ/⌒ヽ: : : :ノ ;;::、;⌒": : : : : : ),.;;:。;:: : : :)(;;;;;ヾ;;    ⌒⌒     〈二(E) グッ
;;(;;)) ヽノ;;;; );;;  ) /⌒ヽ;:。;:;";`;:;": : : : ): : ,-ー'⌒ヽ(;;;ヽノ;;;;⌒ゞ:;ヾ⌒      )
;;;;;ヾヾ    );;;,,  ): : : : : : );;::、;:;";`;:;": :)(⌒;;::、;: :( ( (ノソゝヾ:;ヾ   )   ノ
 /⌒⌒ヽ、⌒⌒ヽ、⌒ヽ -、⌒ヽ⌒ヽ⌒ヽ⌒): : : : : ) (;;;;;ヾ:;ヾ      ⌒⌒   )
ヽノ;;;ノソゝヾ; )ノソゝヾ)  )ゞ:;ヾノ;;;;: : : : : : : : ): :(⌒ ): :>ヽノ;;;; (⌒⌒       ノ
ヽゞ:;ヾヾ;;;;  );;;;;ヾ )   )ノソゝヾノ;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::( ヽノ;;;;  ヽノ;;;;     ノ
"'- 、, :, :, :, :, :, :,        :, :,                  :, :,      :, :,     :, :,
    "'- 、, :, :, :, :, :,              :, :,            :, :,     :, :,
       "'- 、, :, :,          :, :,         :, :,
          "'-                       :, :,       :, :,     :, :,
                   __
                 /:::::::::::ヽ
            ___ノ;;;::::::::::::::::::ヽ
                |:::::::::::::/;;;:::::::::::::::ヽ::::::\_
           ト|::::|:::::::;;;;;;:::::::::ヽ:::::ヽ::::::::::ヽ、
           |:|:::j:::::::|ヾY''´):::::)::::::::):::::ハ::j
              j:|:::{:::::::ヽ  (::::(::(ヾ::从ミ:::ヽ    「おい!
           |:{:::::ヽ::::人  )イィt7ハノ/^i:::ヾ     僕は兵を退けと言ってるんだ!」
              `ト(::::::j:::汽ソ ゝ'  ¨    /::/
             (''ソヽ`¨ ,        ハ;)
                     ',.   r-ヲ   / .l)
                  丶、  ̄ /  |、
                    |`==.´-一゙゙:.:t_
        _____,,-一'.:.:.:.:.:|:l:|:.:.:.r.yヽ:.:.:`ー───、
         /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:l:|:./ / /ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ
      /.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|f Y / / ,ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|
      |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|
      |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:)     j.:.:.:.:.:..::..:.:.:.:.:.:.:.:.|



委細承知、とばかりに親指を立てて見せるではないか。

339 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:56:04 ID:PDbm+mpR
八431.
その手が騎士団のハンドシグナルで



       ,...,
       ,'  }
        / ./
     / ./   ピッ
      / ./
    /  {/`ヽ,               (我―――)
   / _/´) /`ヽ
   /‐' _,ィ" /  /ヽ
.  ,'  ,ヘ(__ノ , ' ,. }
 ,'     } ,゙ー'ーヘ_j
 ヽ     /    ∧



    ――- 、_
         `ヽー―ァ
  ――‐ヽ、   ヽ ̄`ー-、        (後方より―――)
         ヽ     ``ー<、  ヒラヒラ
          ヽ、  rf――--`
             ヽ. ヽ
             ヽ,_)



                         , -―- 、
                        /       \
                      /          /
                     /        /
                         /         /
                    |i        /   ズビシ
                       /|l:、       /
                   |        /
                   |       /
                    j       /  ̄ ̄`ヽ
                 广}     , //      |    (―――襲撃す)
                 / \_  l/′     \
               /_   _ /     //   ヽ
               ___/   l\.   /      /´    |
             /   \ l  _ /       /      / l
            /    ー―く |      /      /  〉
           \  /      l、\、  /     /  |
                入l   ―-  \__/      ./  /
                  ヽ 〈    `! 卜、\   /  /
                    ̄\__ 丿/  `匸¨´ 、 /
                          ̄      ̄ ̄






と言うので、


343 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:57:11 ID:PDbm+mpR
八432.



: : : : : : /     l.:::\ | |.:.:.:.:.:.:\
: : : : : /      l.:.::::::リ |/´  ̄``,  .:.:.:.::.:.:.:\
: : : : /       l.:.:/      ',    .:.:.:.:.:.:\
: : : /        \        ',     .:.:.:.:.::::ヽ
: : 〈          \       ', .:.::::::::::::::::::|\.::.:|
: : : :',       .:.:.:.:.:  \      ',::::::::ト、.::::::::| ハ:.:l
: : : : :',      .:.:.:.:.:.:.ト、 \     ',::::::lニ\:::::|    
: : : : : .',     .:.:.:.:.:.:l \ \/  ',::::l   ト、|
: : : : ::::::',     .:.:.:.:.:.:l   `y':/ニヽ ',::l1   l |
.:.:.:.:::::::::∧     .:.:.:.:.:.:l  ///  い / l  l |
:.:.:.::::::::/ ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l ../∠    い /ハノ/     「………騎士団はその場で待機!
.:.::::::::./   \.:.:.:.:.:.:.:.:.:V彳o:::ヽ   j! !  `ヽ     ただし包囲網を崩すな!」
.:::::::::〈       \.:.:.:.:.:.:.:}ム:::::::ノ´ //    /
、::::::::::.\_,, -‐  \.:.:.:.:l  ̄ //     ,.イ      (誰だ!?
 ヽ            \:L_//      /       とにかく注意を引きつけないと!)
  \          └=='     //
    \             ┃     /   ハーッ
     \            ┃   .,′   ハーッ
       \          ┃   ,′
        \`ー--------r---‐‐'´
          \      ∠ ̄`ヽ



伝わったジュンには潜んでいる者の正体は分からなかったが、
騎士であろう誰かが上手くやれるよう指示を飛ばすほか無かった。



                          __,l'''''‐-.,_ ___
                      _,,r‐'''´:.:.:';.:.:.:.:.:.:`'´:.:. ̄''ヽ、
                      `i,;,;.:':.:.:.:.:,:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:く
                      ,/',;,;,;,;',;/.:.;.':.l:ヾ,r''7:.:.;.:.:.:.:,;,;`、
                     ム7:,/:.:.:,iヾ,;,<´`''''7:,;.:.i;,:.:.:,;,;,;,;,`
     「お、おい!          く;レ!;r',r-ゝV_  _!.:i;.:.iヾ,;.:,;,;r'´
      言う事を聞けよ!」    .r'´、ト! ' ,f。 ,!   レ'--'、i'i,;,i,;,ヽ
                     .i  ! ヽ`ー'    f。 ,! ,! レ';,r''''’
                     . `ーl        `ー'っ ,!''<
                        `、  `ー‐‐‐‐ 、   /  ,ノ
                          `i、  ̄''‐---' _,,./--'’
                          `Y`ー--‐‐i7’
                         i´ ̄ ̄ll ̄''‐┐
                         ''''''''''''''''‐‐-- !



当然、即座にそう言う判断に出るとは思っていなかったシンジが
焦った声を出すが―――

346 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:58:04 ID:PDbm+mpR
八433.
逆上させない程度に、しかし注意を完全に向けさせる必要があったジュンは、
いつぞやのやらない夫の演技を思い出して余裕の笑みを浮かべると
血の垂れていた顔を袖で拭い、小馬鹿にするように言った。



    〃::::::::/::::ヾ:::i::::ヽ:::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::\
   /:::::::::/:::::::::i:::`:::::::}::: ト:::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
  /:::::::::ィ/:/:::::::: L:_ ∧:ハ::::::::::|ヾ:: l>、::ミ、:::::::::::::::V:_:::::::::::::::::::::::::i
. /:::/ /::/::::::::::::ハ    il i::::::: l 刈  ≧ミ> 、::::::::<  ヽ::::::::::::i\ |
..// ./:::::i::::::::::::ト:ハ       l::::://_ ィ=彳司 ||== ̄`{ i }:::::|\ゝ. `
    i ::::::ハ:::::::::::|\ゝ___  |:/ r/ ´ イt jハ ||    ノ //::::::i         「まぁまぁ、
    l:::::::::::ヾ:::::::|::::::ヾ´ ≧ミ、ィ'''ヾ   ゞ┴ノノ    `./:::ノ`         そんな金切り声を上げるなよシンジ君?
    |::::::/i::\:::V::::彳 ィ芯、}}   `ミ==''     r'´:/           まるでせっかくのチーズを奪われた
    |:::/  |::::::>:K ヾ、 _ゞノ ,             |/            ドブネズミみたいだぞ?」
    |/   ヽ/ ヾ `ーt   ` _ ノ フ      /  | ____
         `      ヽ   `ー´       / ̄    _   ヽ
                 `  、     ノ  /     /  ̄ ̄ ヽ_
                     >-イ |  〃   ./
                   / ̄il  // /-= ' ´  _
                 /   V/ ヽ=.//   / ̄ ̄ ̄>=- 、



                                  ,、,,,_
                              __,,,、イ´;;;;;`>=-、,,,
                             /;;;γ;;;;;;;;┌;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/_
                               ノ;;;;;;;;i;;;;;/;;;;ノ;;;;;;/;;;/i;;;;;;;;;;;;;;7
                            {;;;;;;;;ノ;;;;ノ;;く;;一〈;;;;;!wノ/i;;;;;;;′
                            i;;;;ノ;;;;;;;イルイ>(;;;γ  彡';;;八
                          ノ;;;/じソ  `で;;)`);ト  (;;ノ;;;ソ)
                            !;;トj (    `ー= ソ   ヘ;);;(´ソ
                           );〉ー  u        6ソ)ノ)リ
「なな、なんだと!?」               (;/  ;    / ⌒ 、 ゝ/
                           )  \  ヽ - '  ′
                ,.-ー-:.、___   ┌‐┴¬、,,,, > _ /
               /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄´¨:.:.:.:.:.:.:.:|;;|;;|:.:. ̄i
              :.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 「;i;;i':.:.:.:.:.:.:`ー─‐--、,,,,_
               :.;:;:;:;:;:;:;:;:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|;;|;;|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.ヽ
               :.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i;;i;;i':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.',
               ;:;:;:;:;:;:;:;:;|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|;;|;;|:.:.:.:r───ュ:.:.:.:i:.:.:;:;:;:;:;L


347 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 21:59:04 ID:PDbm+mpR
八434.



  / /.:/.:   i.:.:.:l.:.:.:l.:.:.:/ l.:.:.:.:.:.:``´.:.:.:.:.:.: |.:.:.、.:.:.:.\
    l.:.:./ .:.: .|.:.:.:l..:/l.:.:/ |.:/l.:.:.l.:l.:.ト、.:.:.:.:. |.:.:.:.\  ̄
  ./.:./ :. :.: :|.:.:.:l/ .l.:/  |/ l.:.:N.::.|__\.:.::|.:.:.:.:.:.:l
  /.:./ .: .:.:.: :|.:.:.:仁l/二ニ  l.:仁l:/=== ヽ:!.:.:.|\|
  l:/.l.:.:.:.:.:.:. .ト、.:.l テ示ミヽ1 Ll/ l 「 戍テミ lトV      「ほらほら、そうやってすぐ驚く所は
   l.:.:/l .: ハ:lN{ 辷ソ ノ ! 「 ̄l |弋辷ソ l1 l       間抜けなオークみたいじゃないか。
   l:/ l.:/   lL_ __ノ  ,  ヽ _二 ノ.:.:.       もっと落ち着いて、人間らしく理知的に話し合おうよ」
       l/ 、__',               / .:.:.
           ヽ     r‐‐ッ   /.
             入        ,..イ.:.
         . '´ i.:.\> -- </
       /     |.:./\    ノ.:



                            __,l'''''‐-.,_ ___
                        _,,r‐'''´:.:.:';.:.:.:.:.:.:`'´:.:. ̄''ヽ、
                        `i,;,;.:':.:.:.:.:,:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:く
                        ,/',;,;,;,;',;/.:.;.':.l:ヾ,r''7:.:.;.:.:.:.:,;,;`、
                       ム7:,/:.:.:,iヾ,;,<´`''''7:,;.:.i;,:.:.:,;,;,;,;,`
                        く;レ!;r',r-ゝV_  _!.:i;.:.iヾ,;.:,;,;r'´
                       .r'´、ト! ' ,f。 ,!   レ'--'、i'i,;,i,;,ヽ
  「@∵△◆☆♭~~~~ッ!」   .i  ! ヽ`ー'    f。 ,! ,! レ';,r''''’
                       . `ーl        `ー'っ ,!''<
                          `、  `ー‐‐‐‐ 、   /  ,ノ
                            `i、  ̄''‐---' _,,./--'’
                            `Y`ー--‐‐i7’  パクパク
                           i´ ̄ ̄ll ̄''‐┐
                           ''''''''''''''''‐‐-- !

348 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:00:10 ID:PDbm+mpR
八435.


                                   __
                                 /:::::::::::ヽ
                            ___ノ;;;::::::::::::::::::ヽ
                                |:::::::::::::/;;;:::::::::::::::ヽ::::::\_
                           ト|::::|:::::::;;;;;;:::::::::ヽ:::::ヽ::::::::::ヽ、
                           |:|:::j:::::::|ヾY''´):::::)::::::::):::::ハ::j
  「お、お前!                     j:|:::{:::::::ヽ  (::::(::(ヾ::从ミ:::ヽ
   馬鹿にするのか!             |:{:::::ヽ::::人  )イィt7ハノ/^i:::ヾ
                              `ト(::::::j:::汽ソ ゝ'  ¨    /::/
   良いのか、殺すぞ!              (''ソヽ`¨ ,        ハ;)
   脅しじゃないぞ!?」                      ',.   r-ヲ   / .l)
                                  丶、  ̄ /  |、
                                    |`==.´-一゙゙:.:t_
                        _____,,-一'.:.:.:.:.:|:l:|:.:.:.r.yヽ:.:.:`ー───、
                         /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:l:|:./ / /ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ
                      /.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|f Y / / ,ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|
                      |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|
                      |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:)     j.:.:.:.:.:..::..:.:.:.:.:.:.:.:.|



あまりの辛辣な言葉に、しばし言葉を失っていたシンジは
狂犬のようにキャンキャンとわめき立てるが、
その理屈には無理がないかい、と落ち着いて諭してやる。



 /::::::::::::::::::::::::::::/::::\:::::|::::::ヽ:::::::::::::::::\::::::::-──
_,,- -ィ::::::::::::::::::::/::::::::::i:::V::::::::::::>:::::::::::::::::: \:::::\
 /::::::::::::::::::::/::::::: : :|:::::V/ ̄ V:::::::::::::::::::::::\::::ヽ
/::::::ィ:::::::::::::::{:::::::::::::::i: | ̄     V::ト:::::::::::ハヽ;;::ゞ:::ヘ
:::/:::::::::::::::::::|::::::::::::::ハ:|        |::i \:::::::}:::::ト-;;::::ハ
/:::::::::::::::::::::::: |:::::::::::::| リ───''  i:リ ニ彡:::iト、;ヽ \::i
:::::::::::::::::::::::::::::|::::::: :: |_,,,-===ヽ/ _||=__メ:| ||   ヾ   「嫌だなぁ、シンジ君。
::::::::::::::::::::::::::::ハ:::::-::|>'' ̄=.ィ-  ||=||{t..:jア ||        裏切り者の奥さんが人質になると思ったのかい?
::::::::::::::::::::::::::::i>\:: |||マハ廴ソ  ..川 ハ ̄ iノノ
:::::::::::::::::::::::r-、}''´ \||  ̄    //  ノ ` ̄ |´        正式な裁きに掛かれば
::::/i:::::::::::::::| /ヽ    ヾ==─''´´      /         ランサーもろとも処刑は確実だろ」
:/ |::;;::::::::::ヽ  >        `ー -  /
  レハ:::::/i::::::≧::-:、          /
     レ'  ̄ ̄ ̄Yi      ____./
     _...-:::'´ ̄ ̄`:-..、    |ー- ∧ }、_
    i: : : : : : : : : : : : : : : : `::-.┴..、: /: :}: :}: : : ヽ
   /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : ヽ /::/: : : : ∧


349 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:01:04 ID:PDbm+mpR
八436.
あの時やらない夫とシンジのやり取りにジュンが思ったように、
今の二人は役者が違いすぎた。

もちろん彼の本心は別の所にあったが、
言葉の額面通りに受け取ったシンジは今更ながらに処刑の恐怖に怯えた顔をする。

だが、今までのツケが回ってきた事を認めたくないのだろう、
自分が踏みにじり、嘲笑ってきたはずの人情にまで縋ってみせるが―――



                               __,l'''''‐-.,_ ___
                           _,,r‐'''´:.:.:';.:.:.:.:.:.:`'´:.:. ̄''ヽ、
                           `i,;,;.:':.:.:.:.:,:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:く
                           ,/',;,;,;,;',;/.:.;.':.l:ヾ,r''7:.:.;.:.:.:.:,;,;`、
                          ム7:,/:.:.:,iヾ,;,<´`''''7:,;.:.i;,:.:.:,;,;,;,;,`
   「み、見捨てるのか!?          く;レ!;r',r-ゝV_  _!.:i;.:.iヾ,;.:,;,;r'´
    仲間だった奴なんだろ!?」      .r'´、ト! ' ,f。 ,!   レ'--'、i'i,;,i,;,ヽ
                          .i  ! ヽ`ー'    f。 ,! ,! レ';,r''''’
                          . `ーl        `ー'っ ,!''<
                             `、  `ー‐‐‐‐ 、   /  ,ノ
                               `i、  ̄''‐---' _,,./--'’
                               `Y`ー--‐‐i7’
                              i´ ̄ ̄ll ̄''‐┐
                              ''''''''''''''''‐‐-- !



        _,r''´    `ヽ ___
       /            `ヽ、
     /    ,r          ヽ
    /     lヽ'i    ヽ     ヽ
   l .! ,! ,' ,i l  !    l ヽ   !
   ! l !. i i ! .l  ! ,! ,!  l  l    !     「……………」
   レl' l,,l--!l   ! /H--,!l  ト′  !
   l ト、 lr┬、!  レ ,r┬‐ト! l__   /      (何という屈辱。
   ヽ!ヽ !、i__,!    ‐ー'.l /r `i /      お腹の子の事が無ければ………)
      ヾ   ;      ム/_,,//
      l`,、  ー    /l'´ i l
      Vl i iヽ、  _,/ l ; ,N
       レヽ、_l ̄    lー'′
        __,/!  _,r‐'´ ヽ、_
   _,,,,,,,..-‐'’l  ><´    /:::::ヽ、



351 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:02:06 ID:PDbm+mpR
八437.
畳み掛けるべく、腹の底から低い声で怒鳴りつけた。



  、__/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::/: /::/::::::\ヘ
   >::::::/::::::::/::::::::::/::::::::::::::::: |:::::::::::::::::::/::::V:::/:i::::::ヘ:::\
    /:::::::::::::/::::::::::/::::::::::::::::: : |::::::::::::::ト::iト::┴<:::|:::i::::::\::\
   /:::::::::::::::::/:::::::: /::::::::::::::::::: ::イ::::::::::::::ハ::|    Vノ: |:::::::::ハ ̄
.  /:::::::ィ:::::::/::::::::: /::::::::::::::::::::::/-∠ヽ:::::', ヽ  .イ:::/:::::::::i::ヽ
 /:::/ |::::: {::::::::::::i:::::::::::::::::::/__≧:::::ハ  _∠:/:::::::::人:::::ゝ
.//  .}::::::i::::::::::::|::::::::::::/ ||' r ̄ (:::). Yヾ:::i  r===レi::::::/:}\i   「黙れ!
     ノ::::::|::::::: : |::::::/|  .|| \ _ i ハト=イ(::)ヽ{:l:: /:::i      逆賊に情けなど無用!
     ハ:::/i::::::::::ハ/ヽ/  ヾ___ノ   }、- i::./ハ.|
   /=\ レヘ::ハ ヽ {     ̄ ̄ ̄    ノ  |'´         つまりシンジ!
  /'´   \\::::ヽ ヽi        _ _    /          お前やギャブレットも、もはやこれまでだと言う事だ!」
  {       ̄\ ̄`ー 、      'ー-'   /
  ノ`ー ─ ミ、  .\\   ̄}     ` /┐
. ( /      \   \\  i  >──'´  ヽr-、
 .Y         \   \\廴r >'´   /   /
 /          ハ    ミ=V    //  イ



                       ,、ヘ、   ,,,、-ーー、
                   __/::::::::::::ヽ、/::::::::::::::::ヘ___
                  「:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',::::`i、
                   }::::::::::「:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',:::::',:ヘ
                   /:::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',:::::',::!
                  /::::::::::/::::::::::::::;ヘ:::::::::,、::::::::::::::::::::',:::ヘヽ
                 ノ:::::::::::ノ:::/::/:::::!ヾヽ:/ヘ::::ヽ::::::::::::::}:::::ヽ
                /;:/:::::/::::ノ:::i::::::::ミミ∨彡;)::::::〉:::::::::::::::::::::ヘ
                {; l:::::(::::::ノ:::::::);::::ノ    /:::::/::::::::)::::)::::::ト;:}
                { !::::::)::))::/ )::)    ヽ;:)ヘ:く::::(::::::::ハ!    「う、うるさい!うるさぁい!」
                 ヾ=/7::!\ (::/      /://ノノ)::):::/
                  /ゝ((ヾミ三ミゝ′ ヾ((彡三ミ∠ノニヽ
                     ∨ヘ  / /``       i i   /ノノ
                   ∨ヘ 〈 ノ    、,,     し  / ノ
                    ` ):.、   Fニ二二j    /ソ
                     リヾト、 |::::::::::::::::::!  /り
                      _ヾlヽ L二ニニ┘/iソノ
            ____ ,,,、r、/<!  > __ <  :!フヽー、,,,____
        /::::`´::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::`ー -、,,,,-ー::´::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::`´::ヽ
         /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::|;;|;;|::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::,':::::::::::',
       /:::::::::::::::';::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|;;|;;|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,':::::::::::::::',
       /:::::::::::::::::::';:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`::ー:|;;|;;|:ー::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,':::::::::::::::::::',



その効果は抜群で、泣き顔になったシンジが
まるで幼児のようにイヤイヤと剣を振り回し、現状を完全に忘れた瞬間。


353 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:03:04 ID:PDbm+mpR
八438.
茂みから飛び出した人影が一気に間合いを詰め―――



                (今こそ!
                 必殺のおおおおおぉぉぉぉぉ!)



(⌒⌒       ノ   /:|:::::::::i::::;iく ゙i;:lll!::::|||!
  ヽノ;;;;     ノ   i::::::i::::::|;ィi|liリ  l::ii|:i:lil!
          )   ゙-|--イilliil/   |||:||:|:l          __
         ゙ー!´                 ll:::i||:|!         / /   /| _
     /⌒ヽ、 )               |:|::l:!|       / / /ヽ |/ / /   _ /|
⌒ゞ:;ヾ⌒      )             |:||!!:        / / \ |    ̄ /| | / / /
ゝヾ:;ヾ   )   ノ                 l iil!      / /   ヽ |     | | |/ / /
      ⌒⌒   )               ||i!     / /    | ヽ    |/  / /
(⌒⌒       ノ                    .//      | 〉      |/
  ヽノ;;;;     ノ                             |/


355 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:03:34 ID:PDbm+mpR
八439.



  |\     /\     / |   //  /                  / ̄ ~/   __ __
_|  \/\/   \/\/ |∧/ ///              /   /___./  //  /
\                     /          / ̄ ̄       /  //  /
∠ トンファー・ニィィィキィィィック!  >          /__   __ /  //  /
/_                 _ \             /   / / /._M//_M/
 ̄ / /∨| /W\  /\|\  .|  ̄                 /   / /   /
  //   |/     \/     \|               /   / /   /
                                 ./   / /   /
                                 /μM/ /   / _ _ _
                                    ./μM/ / // // /
        |                                ./M//M// /
        !                                         / /
        !                                     /M/
        ヽ_                     ,、,,,_
           `ー―――-- 、       __,,,、イ´;;;;;`>=-、,,,
                     ` ' ヽ    ;γ;;;;;;;;┌;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/_
                        `メ、  ;;;i;;;;|  / ,;;/;;;/i;;;;;;;;;;;;;;7
                  ,. -―     \__ノし// 、;;;;;!wノ/i;;;;;;;′
             _ , ィ ´       .__)/⌒ヽ(_ ',;;γ  彡';;;八
      __,  -‐ ¨ ̄ , '           , ̄)ヽ__ノ( ̄ ̄ ̄ (;;ノ;;;ソ)
 ̄ ̄ ̄        /           ,.;ト/⌒|「⌒\ ソ   ヘ;);;(´ソ
          /        , ‐ '^ "  )〉ー  u        6ソ)ノ)リ    「ぷきゃ!?」
 /⌒ヘ-- /´     _   , ' '´     (;/  ;    / ⌒ 、 ゝ/
 |            ,. - ' ' ´       )  \  ヽ - '  ′
 |        ,. - '   ,.-ー-:.、___   ┌‐┴¬、,,,, > _ /
 7      イ     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄´¨:.:.:.:.:.:.:.:|;;|;;|:.:. ̄i
 /     f´      :.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. 「;i;;i':.:.:.:.:.:.:`ー─‐--、,,,,_
 !     ア        :.;:;:;:;:;:;:;:;:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|;;|;;|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.ヽ
               :.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i;;i;;i':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.',
                ;:;:;:;:;:;:;:;:;|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|;;|;;|:.:.:.:r───ュ:.:.:.:i:.:.:;:;:;:;:;L
               :──‐┴┬┬ュ:.:.:.:__:.」>-、:.:.: ̄ ̄ ̄:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
               :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!;;;l | ̄     ⊂ソ┐.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ
               :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!;;;l:.| ー-    ⊂ニ〈:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
               :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i;;;l: L    ー⊆二ソ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,';:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
               :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!;;;!:」:.:.>、  ー''つ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
                ̄ ̄ ̄´i ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:>ー"´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ヽ;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.L
                    ゝ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|;;|;;|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/   \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ



全力疾走と体重の全てを乗せた膝蹴りが、
迫る気配に振り返ろうとしたシンジのこめかみを容赦なく貫いた。


356 名前なんて無いだろ常識的に考えて 10/11/17 22:03:52 ID:auQ3utVZ
トンファーwwwwwww

358 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:04:34 ID:PDbm+mpR
八440.
何があったのか、誰が襲いかかってきたのかも分からなかっただろう。

急所への一撃で死の淵と現世の狭間にまで叩き落とされたシンジは
もんどり打って地面に倒れ込み、



                 .. /⌒i
               _,,..、 .|  / ,..-、
               l   l | /´ l,、_ノ ,
               |  i' '´_,,、     .. /⌒i
               .|  し''´ 」   _,,..、 .|  / ,..-、
               .|  ,,.-''´  .   l   l | /´ l,、_ノ ,
       ┌ 、      | .|       |  i' '´_,,、
      く\.\\(\   ..l、_ノ       .|  し''´ 」
    く\\\,} Y |           .|  ,,.-''´  .
     \ヽ'      /_               | .|      ,、 r‐'l .r、、
    く`一'     /∨\         ..l、_ノ      ゙l.| ゙l / l゙
     ` ̄¨丶、_,/   `ー⊥∠⌒\ ヽ  __ │ ゙l | |/ l゙
          /                       : ゙l,,ノ '"│ /
     <   _|\_                     ´  .l゙ l゙
       )    二`T¬=ニニ二        ___       \,l゙
    - <                `〈 ̄ ̄ ̄´
       )              `
      /^⌒`Y´^\   '´⌒`Y´⌒`



                  |      |
                   l|i   |     |
               ll   |      |
                     ,l     ヽ  l|i    「更に追撃のぉぉぉ!
                      /      /   ll    トンファァァァ・ストンーーープ!」
                 l|i    /      |
                 ll .,/ ,   /   lノ l|i
                  //__' ,   i    ll
          < (_(_`/- ,_, ノ
           <   ゝ(  丿 >
            YYYY    YY
                YYYY
      /\  /\ /\      /| /|
      /  | く  | |  |      .| | / |
      |  |  |  | |  |     | | | |
       |  |  |  | |  |  |~| .|/ |/
       |  |  |  〉 | /   | |      /| /|
        |  |_ヽl    |\_| |      | | |/
         |    \    L_└┐    |/
         .|   i、_  \_  i、_ | i‐┘
          .|   | \ .~| |_ `└-、
           `|   |  \|   ̄! i、,_| 〈~|
             |   |      | | ,,,__〉 !‐二 〉
              \  |      | / |__,.ヘ〈 く/
             \|      .|/    | |
                        |/



おまけに腹を踏みつけて宙返りをした襲撃者は
見事、着地まで決めて見せる。



           /      ∩
          /      / /
           /  / /   ∩
              / /     | |
  .        / / /∧_∧ / /
            / /  ´_ゝ`)/   「そして華麗に着地!」
          / |      /
            |    /
            |   /⌒l
             ヽ   | /
           / | ゙ー'| L
        /     |  /(__ヽ
          / / ノ       スタッ
       /  / /
       /   (_ヽ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

367 名前なんて無いだろ常識的に考えて 10/11/17 22:05:57 ID:FP9BK1mi
トンファー関係ないじゃないですか―――!

369 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:06:04 ID:PDbm+mpR
八441.
その姿は陽動作戦の時に行方不明になった兄者=流石に他ならず、



             ∩
              / ∃ ズビシ
              / /
           / /
      ∧_∧/ /
      ( ´_ゝ`) /    「第一騎士団所属!
      /⌒   〈     兄者=流石、ここに推参!」
      / /    l
      (  ヽ    .|
      .\ 〉   l
      ( (    ヽ
      ヾ   ,   \
       /  / \  \



てっきり死んだとばかり思っていた同期の参上に、
シローは喜びと驚きの入り交じった声を出した。



                  ,.._丶 、_
             ,,.-‐ '"´: .: : .: : \:.\
         ,. '":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶:.\
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠
       /     . .:.:.:.:/:.:.://i:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:`i
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:./ン=、 |:.:.:.:./|:.:.:.:.:i:.:.:!
     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./!//ィ'jTヾi:.:.:./,ハ:.:.:.:.l:.:.|
      /:.:.:.:.:.:.f⌒i!:.l/    ̄  l/ ィj'!|:.:.:.:.:j ヽ
    /:.:.:.:::::::::.!{r ヘ|        丶´:!:.:/
.   ヽ:.:.:.::::::;:;:` ニi            ′!´        「兄者!?
     \:.:.:::::;:;:;:;:;l      ! ̄ 7  /         無事だったのかよ!」
     `ヾ、ー:.::;:;:i ,. -'"l     ´ , '
        >'"´     ト- 、., _ /
      r ´         |    !___
       ヽ、,___  _ └- 、 |     ̄ ̄/
        , >:::::::::::::::::::::::::i  | i     /
   ,. '" ̄::::::::::::::::::::::::::::::::l  i`┴-,、 !ー--
. /  ̄ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::\ `丶、ヽ!  / 、
´       \'ー ' ´ "´ `  \   \|  !::::::ヽ 、_
         ヽ          \  | /::::::r‐-- `ヽ



374 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:07:04 ID:PDbm+mpR
八442.
だが、さすがジュンは優先順を間違えず騎士達に本来の任務に戻るよう指示し、



             >'´ /   ∧    |    i| ヽ.      \
           /   /     /::::ヽ _,斗:.:.:.: :   |   !  :...   \
            〉       ::ー‐^´¨ |:.: : !:.:.. ト、  |   :.:.:... : :..`ー-、
              |   |  il  ::|       ! ::∧:. :.  ,=‐i   :.:.:.:.:...:.:.:..:.:./
             / .:.:.:.:|  i|   ::|       | / ,ィ|,.イ´__ ∧  ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
         / :::/イl|  l|  ::|=、>ー=、 i′|:rレ弍¨ヽ ト :.:.:.:.:.:.:.:.:./
        ./::/  /   |  |´戈¨T |ト==、|| 弋__ソ‐|/.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
        レ'゜   / /  iヾヽ! 辷_ソ」|   ヽ=====' マヽ.:.:r-‐'´    「小隊!
 rr‐、           レ' レ'〉 ! ヾニ=== ′〈           'ノ::;;;>       シンジの確保及び人質の保護、
 ト' |                  ̄ヾヌ、      `       ,/‐'´        邸宅と小屋の調査急げっ!」
 |  |                 ̄ヽ       ー‐      /
..ノ  l'⌒!                \           _, ィ´
´ ノ^ヽ '、                  `¨ニt-  -‐' ト-┐           (兄者!
  /`ヽ.ヽ、          _   /´iイ      |/ ヽ―-- 、__      行方不明になっていたはずじゃ!?)
   ‐'´`ヽ. i、          /i  ゞ7″ | ′    /    |     `ヽ、
\   イ-'  ヽ       /  i  / ,ヘ |____,_/ |―、  |    /  ヽ.
  ヽ.  ″    l     /-‐'´ | ./// ヽト-―/ニ,ノ  \|     /   \'、
   \      l. ,.-‐'     : レ' ′  く !  //          /       ヾ、
      |    .ト''      ! .| r―┐  | ,//      :. l  /       `ヽ、
     l      l、__       レ'  |  |  i/o’        :.:. ! |           ヽ、
      |     |/\     |    ̄´  / /         :.:.:.ヽ⊥_        ,.-<}
     ノ    |   ヽ.   l      {i∧         :.:.:.:.:.:.:.|\      /    \



            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._        |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /   「確保だ、確保ぉーーーっ!
      /`゙i         ´    ヽ  !    負傷している用心棒も捕らえろ!」
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /

375 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:08:04 ID:PDbm+mpR
八443.
ナワヤの補足に背を押され、騎士達は今度こそ家屋や裏手の小屋へと散っていった。



                                      | ̄|
                                 / ̄|  | ̄`\
                                /    .|  |   ヽ
                               /     .|  |    ヽ
                             /|ヘ    .|_|     //ヘ
                             | ヘヘ______,// | ,--------、 ,------、
            ,-‐'´ ̄ ̄ ̄ヘ-'''''ヘ |'''‐-,___________,,--‐l/ ̄l/        V \\ |
          /         ゙i | | ヘ,,,-‐‐‐‐i i‐‐‐--,,l///|        |  ヽ l |      「イエッサー!」
         /           ||( ヽヽ   ゙i .i   / / ) |        /   ヘ| ||ヘ
         /            || ゙i  \,,,,,,,-i i-,,,,,/ / / |\      ノ __--/ //  |
     ,,,-‐‐‐\__      /|  ヽ' ̄        ̄`ノ  |::::ヽ___ノ_,,-‐‐ヘテ    |
   /_        `'''''|─‐‐'::::::|   \   ,--、   丿  |::::::::::::::/      ヘ     |
 /_    ̄        |,,::::::::::::/      ⊂⊃   ⊂⊃     ヘ::::/          ヘ   |
/::::::::/ ̄ ̄ ̄\、/ ̄`\___ ̄'''i         i         /|           ,-、|__|
| |::::/        \      `''‐-、_      |        / |           ヽ::::/ ̄|
\ \       / ̄'´ ̄ ̄`'ヽ     ''‐-、_  |         / ノ             〉__\//
  `'''''―-____l |       ヘ`'‐-、_    `'‐‐--‐‐‐‐‐‐‐/|                 ̄
              \     /::::::::\_  `'‐‐-\/`'''‐-、 /| |  ダッ



          mm
         // ///
       // ̄ ̄/          ,______
       ゝ   /n        //  `ヽ
      ,--l---、 丿       /─'     ヽ
      /    /         l___エニニi
     /    /         |-i ,-、_  / Θ|
    /     |          | ll  `-'/i||||l
    /     |          i /\ '´    |
   /     |          /    \    )
  〈__,----'  ,_     (0)只(0)  -‐ ̄,――、     「小屋の調査だ!
   /;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ ̄ヘ  ̄'ヘ,-----/ ヘヽ    l/ ヘ\  \    急げぇぇぇっ!」
   ヘ;;;;;;;;;;ノ  /;;;;j   /___i  ヽ_,'´ ̄  ヘ;;;;\  ヘ
  /;;;;,,,,/  /;;;;;;;;|   ヘ;;;;;;;;;;;;;;ノ     |    ヘ;;;;;;;;\|
  `ヽ____/;;;;;;;;/    ヘ;;;;;;;;/      ヘ     ヘ/ ̄j
           ヽ___l;;;;;;;;/      ∧     /   |

377 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:09:04 ID:PDbm+mpR
八444.
シローもすぐ任務に向かおうと走り出しかけたが、
これだけでも言っておかなきゃならないぜ、と
最高に良い場面に登場し、結果も出して見せた彼に羨ましいぞと声を投げかける。



           .ィ
          //. -''" ̄ ̄ ̄`゙''ー-、
        .へ}  ′          ヽ
       /  `              ヽ
       ノ                   .i
     / // / .イ .l|  ト、   、  、    l      「くっそぉ!
    ノッ′/. /./ |/ .|  | ヽ、 ヽ  l    l      美味しいところだけ持って行きやがったな!」
     | ./| /lイフ=、| |_,.=キ、 ト、 :|:::....  ヽ
     |イ | /::::} l {゚j`ヽ | '´{゚jヽ| Y::yヘ::::::. 〉
 .     レ|/:::::::|  ̄   ヽ{   ̄  }:/^i |::::::::/
        `ヽ::::l,  〈         レ‐'ノ::::/
         `'ーヽ  ー ―    イT":::;∠-ッ'
         `'ミミヽ,   _,.. イ  |:::::::::;∠
      _. -―''''^'ーl「  ̄   l   .|ソ ̄`">
      \、 、 jilil||リ     /.l __,.イ∠-z'〈



                                         /\_____/\
                                        /         \
                                        l   /    \  l
                                       l        `>   l
   「へへ。                        .         l       'ー=-'   l
                                        \         /
    語り部に大見得切っちまったからな、              r'"ヽ - 、_  --‐l´
    遅刻を取り戻すにゃこんぐらいしないと、さ」     _, 、 -― ''"::l:::::::\  `,、 .゙,i 、
                                 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
                                丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
                               . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
                               /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
                               ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::i
                               ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;丿;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::\::V::/:-―-l:::|
                               ;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::゙''レ::::::::::::::::!:::::|



けど本当に偶然なんだ、と意図しての登場ではない事を兄者は告白し、

378 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:10:05 ID:PDbm+mpR
八445.
分かっているよ、と頷いた彼はつもる話もあるが、
今は任務が先だと今度こそ哨戒に走っていった。



                  ,.._丶 、_
             ,,.-‐ '"´: .: : .: : \:.\
         ,. '":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶:.\
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠
       /     . .:.:.:.:/:.:.://i:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:`i
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:./ン=、 |:.:.:.:./|:.:.:.:.:i:.:.:!
     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./!//ィ'jTヾi:.:.:./,ハ:.:.:.:.l:.:.|
      /:.:.:.:.:.:.f⌒i!:.l/    ̄  l/ ィj'!|:.:.:.:.:j ヽ    「まぁいい、話は後だ!
    /:.:.:.:::::::::.!{r ヘ|        丶´:!:.:/       ナワヤ小隊長に生存報告してこい!
.   ヽ:.:.:.::::::;:;:` ニi            ′!´
     \:.:.:::::;:;:;:;:;l      ! ̄ 7  /         俺は哨戒に行かなきゃだ!」
     `ヾ、ー:.::;:;:i ,. -'"l     ´ , '
        >'"´     ト- 、., _ /
      r ´         |    !___
       ヽ、,___  _ └- 、 |     ̄ ̄/
        , >:::::::::::::::::::::::::i  | i     /
   ,. '" ̄::::::::::::::::::::::::::::::::l  i`┴-,、 !ー--
. /  ̄ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::\ `丶、ヽ!  / 、
´       \'ー ' ´ "´ `  \   \|  !::::::ヽ 、_
         ヽ          \  | /::::::r‐-- `ヽ



                          ∧_∧
                         ( ´_ゝ`)
                        /⌒|\||
    「おう!                /    ̄/|
     シローも頑張れよ!」     ./  /   ̄|
                         /  /|    |
                           ~ヽ.      |

379 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:11:04 ID:PDbm+mpR
八446.
一方、解放された人質を前にしたジュン。



                               |:.:.:.:.∧:.:|    |:.::∧:.:.:.:.:.| ≧:.:L-\:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:ヽ
                               }:.:.:.:.ヾ:.:.:',   |:./ .V:.:.:.:|ニ-====\:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.∧
                               >:.:.:.:.:.|ヾ:.V==/ニ  V:.:.:i{ ゞテ=ァ ||\:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.∧
                              /:.::V:.:.:.:レ'´>=ニ示 ヽ、_V:.||  {辷zり  .|| レr -、V:.:.:.:.:.:∧
   「あ、えっと。                .   /:.:.:.:.:V∧:.r'´ /ひョリ || ̄ .ヾ∧___ //  / .}:|:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
    バゼット=F=フーリンさんですね。    /:.:.:.:.:.:.:..:/ヾ::>  ゞ' ´ || {     ̄ ̄ ̄ ̄   入 ソ/:.:.:.:.__/
                             ̄ ̄ ̄ |:.:.:∧ヽ_ -=''´ ヽ           / /:.:ヽ ̄
    僕はジュン=サクラダ。                レ'´ ヽ |        _        /-'´/ ̄
    親衛騎士の一人です」                    ヽ       ̄_         / ̄゛゛
                                        \          _ ィ|
                                         `   、     イ   y入
                                            ニi ´    /  ヽ
                                           // }     /    |\
                                          / / ノ    /     |   ̄ ' - 、
                                         /  V'´ ̄ ̄ ../        |      ` ' - 、
                                      .//   /::::::::::::::/_==-、_ |         /ヽ



隠しようもない複雑さを滲ませながらも初めましてと頭を下げると、
また別の複雑さを抱えるバゼットはしかし、大人の対応を見せた。



                   _ _
                ,...::´:.:.:.:.:.:.:.`':. ̄:.ヽ
               /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝ:.:.:.:.:.:.:.:.\
              /:.:./:.:./:./:.:∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:ヽ
             /:.:〃:.:/:./:.i:.|ヾi,,/∨:.:.:.ヾ:.:.l:.:.:.:|
             i:.:/:.:.:.i:.:ハ:.!:.l    !:.l:.:.:.:.:ハヽ:.:.|
             !:.l|:.:.:i:.:l:i:.:.|:.:i    |:.il:.リ:.|:.:|:.:i|:|
             |/!.:.:.l:.廾リレ′   ノリ丿/:.:/:/:.:i
                i| レヘ! >| !卜  イ升リ丿:/:.:/
              ,ヘ | 弋込)    込メ ソ勹        「確かに私はバゼットです。
              ヽトゝ     :    . /7/ソ         ………助けてくださってありがとうございます、
               `∧     '     ∧ソ         と申し上げます」
                /ハ\  ´ ̄`  /| |i、
                /!り/i |\_  _/ |ヽ∧ゝ
                 `>く    , -‐´\
            _,,-//   ゝ/´    /.:.\、
        --'' " ̄:.:./:.:.:|  /;:;:.\    /:.:.:.:.:.i.:.:`'''ー-- 、
       /:.:.:.:.|:.:.:.:/:.:.:.:./|/ i;:;:;:;/´\  / !.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
      |:.:.:.:.:.|.:/:.:.:.:.:イ    〉-〈    ヽ'丿:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:|
       |:.:.:.:.:.:.:` >:.:.:.丶   /;:;:;:;|   /:.:ヽ _ 」:.:∨:.:.:.:.:.:.:.|
       |:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ /;:;:;:;:;:| /:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.i./:.:.:.:.:.:.:.:.:|

380 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:12:04 ID:PDbm+mpR
八447.
きっと彼女はランサーが裏切った事も、麻呂が国王を毒殺し、
王女まで害そうとした事も、ギャブレット達がそれに関与していた事も、
だから自分が人質にされていた事も分かっているのだろう。

何らかの処分がすぐ先に待つ彼女に言うのも胸が痛いが、
もはや事態はジュン一人の手に余る。



                                    >'´ /   ∧    |    i| ヽ.      \
                                  /   /     /::::ヽ _,斗:.:.:.: :   |   !  :...   \
                                   〉       ::ー‐^´¨ |:.: : !:.:.. ト、  |   :.:.:... : :..`ー-、
                                     |   |  il  ::|       ! ::∧:. :.  ,=‐i   :.:.:.:.:...:.:.:..:.:./
                                    / .:.:.:.:|  i|   ::|       | / ,ィ|,.イ´__ ∧  ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
                                / :::/イl|  l|  ::|=、>ー=、 i′|:rレ弍¨ヽ ト :.:.:.:.:.:.:.:.:./
   「……………。                   ./::/  /   |  |´戈¨T |ト==、|| 弋__ソ‐|/.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
                               レ'゜   / /  iヾヽ! 辷_ソ」|   ヽ=====' マヽ.:.:r-‐'´
   正直、僕もあなたやランサーが  rr‐、           レ' レ'〉 ! ヾニ=== ′〈           'ノ::;;;>
   どうなるのか分かりません。    ト' |                  ̄ヾヌ、      `       ,/‐'´
                        |  |                 ̄ヽ       ー‐      /
   でも、その………」         ..ノ  l'⌒!                \           _, ィ´
                       ´ ノ^ヽ '、                  `¨ニt-  -‐' ト-┐
                         /`ヽ.ヽ、          _   /´iイ      |/ ヽ―-- 、__
                          ‐'´`ヽ. i、          /i  ゞ7″ | ′    /    |     `ヽ、
                       \   イ-'  ヽ       /  i  / ,ヘ |____,_/ |―、  |    /  ヽ.
                         ヽ.  ″    l     /-‐'´ | ./// ヽト-―/ニ,ノ  \|     /   \'、
                          \      l. ,.-‐'     : レ' ′  く !  //          /       ヾ、



381 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:12:07 ID:PDbm+mpR
でも、まずは人質が解放された事をランサーに知らせたい、
そして出来れば王女様に温情を給わりたいと
彼が城への同行を願えば、相手も素直に頷いた。

覚悟は、とっくの昔に決まっていたのだろう。


                ___
             /     `ー  ̄`ヽ
            / /            \
         // / /         i      \
        / / / / /      |i |  i     ヽ
          / /  | ||  | i ハ  /  i| i  |i     ヽ
       i |i  ! | ! i | i Yi  |  |! |!| i| |  !、 |   「分かっています、
       | ||  || i | | | 「´ | 」/| i| i  | il  | ヽ!    逆らうつもりはありません。
       | ||  || | i |i川| |  レイi川 l | |! |ハ|  |
       | ||  || i十ー- V  ィくリ下リ !i | リsi!|  !     私を、城へ―――
       |ハ  | ハ!ィf卞    `ー‐'.|iレレレ リ 丿     夫の居るところへ連れて行ってください」
            ヽj |i ハ廴リ           リ/´>く レ′
          ヽ川i |ヽ  '       / 〈  〉
               ヽ!リ i`> 、ー一   / / V /ヽ
                 〈 〉`ー-イ /  / /: : :iヽ、
                     V 「`ゞ」/   / /: : : :|: : :.丶.、
                 /| / ̄}  / /: : : : :|: : : : : : \
                 rイ.:.: /V  /i/  /: : : : :.:」: : : : : : : :{
            / }.:. :.:.:i ノ⌒「   /: : : : ./: : : : : :/: i
               i/.:.:.〉.:.:.::|   |_ _/: : :r ―´: : : : : /: : : :|

383 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:13:04 ID:PDbm+mpR
八448.
その頃になれば、行動素早い騎士達が敷地内の全てを抑えており、
ナワヤがこの場は任せてくださいと言うので、



            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._        |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /   「サクラダ殿!
      /`゙i         ´    ヽ  !    邸宅の制圧は完了しました、
    _/:::::::!             ,,..ゝ!    我々がここを抑えておきますので
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /    ご婦人を連れて城へ!」
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /



有り難くその申し出を受ける事にしたジュンはやらない夫の最後の霊薬を取り出すと
寒さに震えている彼女に差し出し―――



  / /.:/.:   i.:.:.:l.:.:.:l.:.:.:/ l.:.:.:.:.:.:``´.:.:.:.:.:.: |.:.:.、.:.:.:.\
    l.:.:./ .:.: .|.:.:.:l..:/l.:.:/ |.:/l.:.:.l.:l.:.ト、.:.:.:.:. |.:.:.:.\  ̄
  ./.:./ :. :.: :|.:.:.:l/ .l.:/  |/ l.:.:N.::.|__\.:.::|.:.:.:.:.:.:l
  /.:./ .: .:.:.: :|.:.:.:仁l/二ニ  l.:仁l:/=== ヽ:!.:.:.|\|
  l:/.l.:.:.:.:.:.:. .ト、.:.l テ示ミヽ1 Ll/ l 「 戍テミ lトV
   l.:.:/l .: ハ:lN{ 辷ソ ノ ! 「 ̄l |弋辷ソ l1 l     「あ、この体力回復の霊薬を飲んでください。
   l:/ l.:/   lL_ __ノ  ,  ヽ _二 ノ.:.:.      身体が冷えてしまったでしょう、
       l/ 、__',               / .:.:.      お子さんの為にも………」
           ヽ     r‐‐ッ   /.
             入        ,..イ.:.
         . '´ i.:.\> -- </
       /     |.:./\    ノ.:

385 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:14:04 ID:PDbm+mpR
八449.
長い間悪意にさらされていた、冷たい雨に打たれていた身に
彼の素直な優しさが温かく染み入ってくる。

だから本当に久しぶりに心から微笑んだバゼットは
受け取った霊薬を静かに飲み干し、大きなお腹をそっとさすったのだった。



                      ! : : : :.::::::: : : ;,:'': : : ..::::: : : : : .::/: .:::: .: : : : : /:::: : : :.:::::: : : : : : : :/: :.:: : : : : : ; ' /:: : !
                    i : : : : ::::::: ;, '': : : .::::::: : : : : : ;:/ .::::: .:: : : : .:/:::: : :..:/::: : : : : : : :/: .::: : : : : :, ': /:::::: : l
                     !: : : : : :::,;'': : : ..:::::::: : : : : : ; '/..::::: ::::: : : : :/:::: : : /!::: : : : ; : :/7.;:':::: : : :,':,:': :/:::::::::i : !
                   l: : : : : ;,'': : : .::::::::::::.::::::;::;:::':::/.:::::: .:::: : : : /!:::: : :/ l:::: : : :/ : //:,'::::: .::: ;';.'::: /:i::::::::::l: :l
                   l : : : ; : : : .::::::::::::::__:;::';:'::::::::i :::::: .:::: :,: : :/ !::::: / i::: : : /!: :// ;':::: : :::: ;::::: /::::!::::::::::!: l
                   !: : :,: : : : .:::::::::;r'´_ `ヾ::::;r!::::::: ::::::.; : :/-l::;;_/  l::::::::// :/ i .;'::::;' ;::: :::::: /::::::!::::::::::l: :l
                    ! : : : : : .:::::;:::/ ,, - ゝ、 `´ !i::::::.:::::::; : / l:::::/ ¨''i::‐::// / l.:;'::::;' /:::.::::: /:::::::!:::::::::::!: :!
                     !: : : : : :::;:':::/     !  l:!!::::::::::::i:::/   !::/   !:::/ !:/ヽ、!:;:::::;:/l:::::::: /::::::::i::::::::::::!: :l
                   i: : : : : :,':::::::l  、ヽ   /   l;! !:::::::::/!:l   l:/    !:/ レ′ !i`::、l !::::::::!::::::;:::!:::::::::::! : l
                   / : : : : ;:::::::::::ヽ 丶 `''〈     !:::::::l l;!   l! ` 、 l;!    /l;!::/レ`l:::::;:::!:::::;:/!:::::::::/: /l!
                 / ; : : : : ;:::::::::::;::::l  ヽ、     !::::::!         ` 、  、 /  レ′ l:;::';:::l:::::/ l:::::::::/!:/
                    /:/: : : : : ;:::::::::::i::::::l,,_  ,     l:::::!   ヽ ヽ ヽ   `ヽ     ,r!::;:::i:::/  !::::::/ l/
                  /7’ : : : .:::::::::;:::::!::::::!l,,_¨フ !     !::l                     /;/!;::::レ'  /::::/′
               '´/: : : :..:::::::::::::i::/l::::;:l ! l  !      V                 i'´ レ'´  /:/
                  /: : : .:: :.:::::: : :l::! l::::i:l !  !  !                      i
              /;_ : : : :.::::::: : : !:l !::ll:!. ! . l  `、         、           ヽ
                ¨ヽ: .:::_;;;-;,_!l:! !:;!l!. !   !  `、          `ヽ、         _,,ゝ
                ,r-ゞ´,,,,_   l! l;!  l  ,!   ヽ、          `ヽ、   /  ̄
                 !      ¨''‐-,,_  i ./     ` 、            ,, -''′     「ありがとうございます、親衛騎士殿。
                  /         ¨ -,,¨        ` 、        ,,-'"         あなたの優しさに感謝します」
              ,r′            ¨-,,_       /` 、    ,,-"
          ,r'''''''''‐'‐-----...,,,,_           `ヽ、  /    `‐--'"
            !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`.、          `、r"
         /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`.、          `、
       ,,r'、;,;_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`.、         ` 、
     ,,-''´:.:.:.:.:.:.:.:¨''':.-:.:,;,_.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`.、          /

387 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:16:04 ID:PDbm+mpR
八450.



              i::::\    r::'::´::::::::::::::::::::::/_
              ヽ:::::::\.  |::::::::::::::::>-...':::´:::::::::\
           __ ≧::::::::\i!:::::::::r、'::::::::::::::::::::::::::::::::::\
         /::::::::::::::::/\:::::::::|:::::: /:::::::\::::::::::::::::::::::::::::::::::\
        /::::::::::::::::/:::::::::\::::::::/:::i:::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::...::::`:::-.._
       /_:: -─イ::/::::::::::::::i::::::\/:::::|::::::::::::::: \:::::::::::::::::::::::\___::>
       ̄,...-:':´:/::::::::::::::::|:::::::::V:/: |:::::::::::::::::::::ハ::::::\:::::::::::::::::`:-._
       /::::::::::: /::::::::::::::::::::::|:::::_:ィ=-.-|::::::::::::::::::::::::i:::::::::::\:::::::::::::::::::: ヘ
        /:::::::::::::i::::::::::::::::::::::::|'´     .|:::::::::::::::::::::: :|:::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::ヘ
      /::::::::::::::::ハ:::::::::::::::、:::::|       .|:::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::\::::::::::::::::ヘ
    /:::::::::::::::::::::ハ:::::::::::::i \ヽ    .|:::::イ::::::::::: ハ:::|::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::\    (やらない夫、王女様、
   /::::::::::::::::::::::::::ハ:::::::::::|__ゞ'__ |::/ i:::::::::/_ヾト::::::::::::::::::: |::::::::i ヽ::::::ハ     僕はやりとげました!
. /:::::_::_:: - フ:::::::::::::::ト-三ニニ==≦ レ |::::三ニニニ=ヾ:::::::::::::|::::::: |  `ー-`-
       /::::::::::::::::::| |r::::|て芯ミヾ Y}   .|::::/ ≧ニニ=ミヾ::::::: |::::::::ハ        そちらはどうですか!?)
        /:::::;:::::::::_| | ヾ i!;;;....;;}  i }ニニニi」 {ヒイ:::::} > i l\::|::::::::::ヘ 
     // /::::::/>‐ハi   ゞー' <iリ    レi l  廴../ イ //::::::ゞ:::::::::::ハ
     /  ハィ::::i -ハヾニニニニ彡   i   ミ、____.//-、::::::::ヽ ̄  ̄
         ヾ i - ヘ           ;     ̄ ̄ ̄ ̄/ハ i:::::i ̄
            ヾ、∧         _        /  ノ-''´
             ーヽ       ´  `       /-'/
               \       ..::       /-'´
            _   ` 、          /
           /: : :`: -..、  `i' 、   , ィ' ´
          /: : : : : : : : : :`: x.ノ  ` ´  |      _
   ,...-::'::´::: ̄::`::-::::_: : : : : : : : :\_     ト、   /: : : :ヽ
 r'´: : : : : : : : : : : : : : : :`:ー-: : :_: : : :`ー. 、 .>'´: : : : : : : : : :>_
 }: : : : : : :-: :、: : : : : : : : :: : : : : : : : : ̄: :ヾ: ::Ⅵ: : :: : : :_: -:'´: : : : :ハ



390 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:17:04 ID:PDbm+mpR
八451.
振り仰げば夜空はまだ分厚い雨雲の向こう。
だが、未だ煌々と光り続ける町の明かりで城がぼんやりと照らされており、
その姿を確認する事が出来る。



┏──────────────────────────────────────────────┓

   そして―――

┗──────────────────────────────────────────────┛



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;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_..‐´:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;.:;...‐′.;.;.;.;.;.;|.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;
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   i        |    i                    i
        l                 |   l                       l
                     |            l            |
            ´                       ∧
                             <⌒>
                               /⌒\
                               ]皿皿[-∧-∧、
                 ________∧_/\_|,,|「|,,,|「|ミ^!、
               /三三三三三三三 Π . ∩  |'|「|'''|「|||:ll;|
            __| ̄同 ̄同 ̄同 / ̄ ̄∧ ̄ ̄ ̄ ̄∧ ̄\
        ...  _/__|==/\===ハ, ̄ ̄|「| ̄ ̄ ̄ ̄|「| ̄ ̄|
          /_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | 田 |「|  田 田 |「|[[[[|
          |ll.|ロ ロ /|.l⌒l l⌒l l⌒l l´| |    |「|        |「|ミミミミミミ、
          /〃 ̄ /::|.| ,,|| ,;:'゙ ゙`ヾ,,.| | 田 |「|  田 田 |「|:::::::::::|
 ' ~‐ニ「ニ´tヒ'゙Hl|「三ニ/ √ ̄|‐ュニ ̄l-「二 ̄」~‐ニ「ニ´tヒ'゙Hl|「三ニ/ √ ̄|‐ュニ ̄l-「二 ̄」,
            _____        「|      __
  ./三三三\   |-_.__=_ __=| /_二三\    |FF|ニ|   |!_____i|   /⌒\
  | ̄同 ̄同 ̄|  |= |+| |+| |+| |  | []_[]_|  /二二ニ,ハ /=‐::::::::::::::::::: ∧ ]皿皿[
                   ____
  / ̄ ̄∧ ̄ ̄ ̄ ̄∧ ̄\ /_____ヽ i|三三三三三三三三|i |二二二二二! /
  | | 田|「| 田 田  |「|[[[!| | ロ ロ ロ ロ ロ | .|::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|. |ロ ロ ロ ロ ロ ロ| |:::

391 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:18:04 ID:PDbm+mpR
八452.
あそこに居る仲間達は無事だろうか。
そして、失われた人達に顔向け出来るぐらいには、自分は上手くやれただろうか。

今ここに立っていると言う事が、自分を育ててくれた全員のおかげだと
分かっているジュンは、北の方向に向かって深々と頭を下げる。



            /:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ|:.:.\
        _ - ' ´:.:.::.:.:.:.:.:.:.:_:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:.:.::\   ,
       ヾ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::、:.:.:.:/ //
         >:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:./:.:.:.:.:.:.:.:レ:.:.:/
         /:.:.:.:.:.:./:.:.:.:._;,;,-‐''''´:.:.:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.-='´     (父さん………そして、皆さん………
        ` -、:.:.:/:.// ゞ:.x 、-ー ''´|:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.\     ありがとうございました!)
          レ、:レ´∧ / `  \ .ヾ|:.:/|:.:.:.:.:.|:.:.:r、_::ゝ
            ミ,;,;:.::|       `>ミ_.|:.:.∧|:.:.:.:}
     ,__ r‐─ v'´  ヽ     /ヽ∠.|:/|:./:.:.:.:.|
    /.: : : : : : \: : : :\   、     ヽ '´ |'' ´ レハ:.:./
  //\: : : : : : \: : :: :>v \  ヽ_ , -―
 .//: : : : :\: : : : : : V/: : K: : : ミ'´
../: : : : : : : : :\: : |: : V: ∨: V: 入
/: : : : : : : :: ::: : :V: : : : : : \//: :/ヽ



感謝の念を込め、さらなる精進を誓いながら―――

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━……

392 ◆FrtuoSIf66 10/11/17 22:18:47 ID:PDbm+mpR
本日の投下は以上になります。
たくさんの合いの手、閲覧本当にありがとうございました!


次回は第八章その7(ラスト)になります。











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