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【やらない夫は約束を守るようです】 Episode.二人の騎士 第五章 動き出した流れ-4 2018年10月17日 【やらない夫は約束を守るようです】 トラックバック:0コメント:0




74 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:00:11 ID:AHvCG9wS
五206.
━━━━━━━━━━……
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

小一時間も待っただろうか。

最後に大きく鼻を啜った音が聞こえたと思ったら、
天蓋の中から静かな―――しかし、決意に満ちた呟きが漏れた。





┏─────────────────┓

   しっかりしなきゃ。
   ………私が、しっかりしなきゃ。

┗─────────────────┛





















75 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:01:08 ID:AHvCG9wS
五207.
聞きつけて目を開けたやらない夫は始まるか、と頭の中の考え事を追いやったのだが、



           / ̄ ̄\
         /   _ノ  \
         |    ( ●)(●
.         |      (__人__)     (さて―――)
           |,      ` ⌒´ノ
          │         }
           ヽ、      ソ
          イ斗┴r┐` .;
    / ̄`ーゞ、  / |__ 〈ー─r、
   /     \ ∨\  |,ベ._ / |
   {    . : : : . ヽ>ー\[ ̄{ 〉\|、_
   |        `丶}\  __\_]~∨'\`ヽ
   :|   ._    \_}/r‐-}\ ゙,`''く l ゙,
    ト、: :./ / ̄`` ぐ└f'二)::{  ',  | !,ゞ┐
    `、∨ ´ ,.、-''"~ ̄}_{‐''く:::{_  ', _|_|_,rー'、_
     }{ / _、-'''"~ ̄{_\;;;;;j;><;:::::\:::ヘ}\
      }∨: /  _、-''゙~ ̄ ̄     \::::},之_ ヽ
       〉∨   /           ,.、イ;;ノ_   `ヽ}
     {: \,/\  -‐ '"   /` ̄      :.:}



聞き覚えのある声にジュンはまさかと唾を飲む。



        /l
     Λ/ 〈 へ、
   ヘ|        ,>
 ∠  /   〉ヽ   ̄\
 / ノ〈 |^^| /\ト、  ト、l      (あれ?
 |/| .ハ|__ |/___ ヽ  ヽ       この声―――)
   l/  |‐|   |―ヽ_|
    |  ̄ c  ̄   6 l
.   ヽ (____ u ,-′
     ヽ ___ /ヽ
     / \∨/ l ^ヽ
     | |      |  |



76 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:02:08 ID:AHvCG9wS
五208.
そしてやはり、勢いよくカーテンを開いて現れたのはシンシアであり、



                 , -、/ ̄ヽ   __
            __(  しヘ 弋/ )\
            /ー'    \    └ヘ\
         └ヵ              |\
        / ̄\             〕 \
        └┐         _   -―-\  ヽー、
        ┌┘        ,.   /  ヽ \ 了   ト ∠ム / ヽ
        廴     /   /       ヽ`つ  ∨Y   ̄〕マ7_
         r┘   /              |  |└┐ | |  rヘ´ \ j!   _
         `つ   ./            |  |  | | 〔. ||<_ム__>  ̄__
         〔_ .′           |  | || |i `)|| 〔 ヘ\ <
           ヽ| | :  |  |    |  | ||  レハ 弋 |r= 、r┘ | \ `    「ごめんなさい。
            | | |  |||    |  川ィチレ,_| ({ヘ參〉)  !   \    挨拶に来てくれたのに待たせたわね」
            | | |  |⊥从_| /j//ィi´うハ「| |广7_ハ   ヽ
             \\ヽ7了7ヾ     ゞ- '| |∨/   \  \
               \| ヽ ゞン       | | ∨     \  \
                 | ∧    ` . -    __| ハヘ      \  \
                 | l| >_    / j / ̄ヽ.マ_     \  \
                 /∧|/   __ア=ミく入`マ" ̄ ̄ /        \
              // ヘ   /-ゞ參r' _≧ \ ̄/___〉         \
          ___/∠ ヽ_\イ   `T1く, ―‐  ∨  ヘ,__
          \   _...ニニニ>    」 K_,/ ̄ヽ 〉¬   \_
             ̄  _/ __〔  /  | ゝィ厂ト  Ⅴ | |  廴 厂 ヽ
            <二、≦二._ヽイ    |  「 广ヽ.ノ |/   \   /
              冫 ̄_.ア/ /     /(  ┬―\     |  ヽ
              / --≧> /、 __  ゝ┴イヘ         /!  ノ
             /    ヾ\  ん}}丿 `ー' ̄丿  ト _      / r‐'´
           く      ` ==' ( ̄ ̄ ̄   ト    ̄ ー‐' ノ
            \__,.....,      ノ       /,! \――<__
           /     >ー―'     / /   /     ト         ┌────────────┐
         _/     / |         /   /   /ヘ    /ヘ\      │     シンシア      .....│
        / ___    /|  ヽ   ー '´   /   /  ヽ\_〉 ヽ \.     │       ↓         │
     __L{  ` ノ /∧   \  _,..    /   /    \  ` 、\\  ..│  ローゼン王国王女    .│
      |  __  ̄__ノ/  ヽ     ̄    /   / |      \.          │  真紅=L=ローゼン    │
     し'⌒i     く /    \      /   / |   |     \       └────────────┘
   /   弋__r‐、 У           /   / |     |      \
  / イ丁j /    フ            /   /  |  |  |
 ‘ 'レ/ノ {_/  /                  |  ||  |



その人こそ二人が護らなければならない真紅王女であった。

77 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:03:08 ID:AHvCG9wS
五209.
当然、全く気づいていなかったジュンは城が揺れるほどの悲鳴を上げ―――



                          。
                     。  。     |     。  。
     \ギャアアアアア!!!!/  .|.  |     |:|    |.  |
                   ||  ||    |.:.|    ||  ||
                     |:|. |:|   l∧l   |:|. |:|
              。     |.:.|. |.:.|   ,.傘.,   |.:.|. |.:.|      。
               |       .|∧||∧| ,傘傘傘, |∧||∧|       |
     。  。       ||.     (VVVV).傘傘傘.(VVVV)       ||      。  。
     |.  |      |:|      {∽}{∽}}}傘傘傘{{{∽}{∽}      |:|      |.  |
    . ||  ||     |:.:|    ,傘|l~~|l~~|}}个个个{{|l~~|l~~|傘,    |:.:|     ||  ||
    |:|. |:|    lvvl .,.,傘傘|∩||∩|}::::/⌒ヽ :{|∩||∩|傘傘,.,. lvvl    |:|. |:|
    .|.:.|. |.:.|.     |∩|傘傘傘|| l|| l|}:::|:   |:::{|| l|| l|傘傘傘|∩|     .|.:.|. |.:.|
   |∧||∧| ,.,.,傘||"||傘傘傘|| l|| l|}:::|:   |:::{|| l|| l|傘傘傘||"||傘,.,., |∧||∧|
   (vVVVV)傘傘{∽}个个个{∽}{∽}}:|三ニ三|:{{∽}{∽}个个个{∽}傘傘 (VVVVv)        |
   山i!山i山傘傘|三|!|/⌒ヽ!|l~~|l~~|}:/个\ {|l~~|l~~|!/⌒ヽ|!|三|傘傘山i!山i山          ∧
   ||^^||^^|个l个{∽}!||:.  ||{∽}{∽}}:{ニi二iニ}:{{∽}{∽}||:.  ||!{∽}个l个||^^||^^|       /;;;;;ヽ
   || l|| l|::::::::::::|三|!|iニニニi||l~~|l~~|}::::/\::::{|l~~|l~~||iニニニi|!|三|::::::::::::|| l|| l|        | ∩ |
   || l|| l|/l\||: ||!|/l\||| l|| l|}:::|:   |:::{|| l|| l||/l\|!||: ||/l\|| l|| l|  /\  |ニニ|
   || l|| l|::l⌒l: ||: ||!|:Ii==iI:||| l|| l|}:::|ニニニ|:::{|| l|| l||:Ii==iI:|!||: ||::l⌒l: || l|| l|三三三三三三三三
   |∬||∬|::|___l: |§|!|:|l  l|:||∬||∬|}:::, '三`、::{|∬||∬||:|l  l|:|!|§|::|___l: |∬||∬|:=:=:|:|=:=:|:|=:=:|:|=:=:
   {})({i})({}iニニニi{({})}!!.!|,,, l|:!{})({|})({}}::|皿l皿|::{{})({|})({}!:!|,,, l|:!!{({})}iニニニi{})({i})({}:::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|::[]::
   || l|| l|鬥l鬥||: ||!|鬥l鬥||| l|| l|}|鬥轟鬥|{|| l|| l||鬥l鬥|!||: ||鬥l鬥|| l|| l|:=:=:|:|=:=:|:|=:=:|:|=:=:  グラグラ
   || l|| l|/⌒ヽ||: ||!|/⌒ヽ||| l|| l|}|iiiiiiiiiiiiiiii|{|| l|| l||/⌒ヽ|!||: ||/⌒ヽ|| l|| l|:::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|::[]::
   |∬||∬||:.  ||§|!||:.  |||∬|∬||}|iiiiiiiiiiiiiiii|{||∬|∬|||:.  ||!|§||:.  ||∬||∬|:=:=:|:|=:=:|:|=:=:|:|=:=:
   |凶||凶|iニニニi|凶|!|iニニニi||凶||凶|}|二二二|{|凶||凶||iニニニi|!|凶|iニニニi|凶||凶|:::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|::[]::



78 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:04:08 ID:AHvCG9wS
五210.
なんて事だと取り乱しかけたのだが、



                                   /|___
                               r 、 / ./   /
                               i ヽi  /  /´ ̄ ̄ ̄`ヽ
                              _|  ´            <、
                            /    __   _         _\
                           / , //´ .` ´ `ヽ      \ ̄
                           レ´/ ./  / /.i   | 、      ヽ、
                            ,イ.| /| ∧ | ∧ ト、`ヽ ヽ   /
    「ぎゃあああっ!!              .| .|/ i.| .i\.|/ | .|´ `ヽi\i  r''
     やっぱりシンシアさん!!!」        .レ レ' ri/ ̄`、r´|/`ヽ V,ハ |  \
                              / i   .ト|    ├─タ.ノr-‐'´
                             /'   ヽ__〈 ヽ____ノ / |< ト ̄ヽ
                            ,゙  / )ヽ .r--- 、u /ヾlトハフ::::|`ヽ
                             |/_/  ハ .i ̄ ̄i u/:}  V  ::::|  \
                            // 二二二7,==='/u' __ /   :::/ / ヽ
                           /'´r -―一ァ‐ ゙T´ '"´/    |   :::::::}
                           / //   广¨´ / /'  /      /    ::::::イ
                          ノ ' /  ノ\  |  /\__   |     ::::::|
                        _/`丶 /   \| /   .\  \ .|     :::::|



    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)      「いえ、お気になさらず」
  |     (__人__)
   |     `⌒´ノ
   |   ,.<))/´二⊃
   ヽ / /  '‐、ニ⊃
   ヽ、l    ´ヽ〉
''"::l:::::::/    __人〉
:::::::::|_/ヽ.   /|||||゙!:゙、-、_
:::::::/´∨/`ー'〉゙||i l\>::::゙'ー、
:::y′.: ',ゝ、_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
/: ://: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



やらない夫がしれっとしているので、ちょっと待ってよと説明を求める。

79 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:05:08 ID:AHvCG9wS
五211.



                      : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |: : : : : |: : : : ヽ: : ヽ
                      : : : : : : : : : : : : : : : :./\: : : : : ト、: : : : ト、: : /: :∨ :.l
                      : : : : : :∧: : /──{/、.  \ : : |.-\: : |ー∨、: : : : : |
                      : : : : :./ 1/     .i   l\:|   \|   |: : |\;!
                      : : ,、: :{           |-‐‐-|         .|:ヽi
   「あれ?              : :{ ヽ'           !   |         ハ:_}
   なんで僕だけ驚いてるの?」  ハヽ ヽ_____,ノ   ヽ_______ノ }
                      ハ: :`-',  ! | |  ! !      ' ! |' | | 川/ ノ
                        〉: :.:∧   〃'ー──-----、    ,イ"´
                         ̄  \  ヽ______丿  /
                              >、         ,イ´
                       ,────、__` ,‐──┬'"´ __
                      /        |   !     | ̄l ̄    `ヽ
                      .         |  ー──'  リ      }



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)   「俺は気づいてたから」
. |     (__人__)
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     |
    |     |



いつも一緒に居たはずの彼は当然だろと言いたげであるし、



                         ) . .:./.:.::::/              \ \.:.::| |::::::人
                      .  ( . . .:.:.:::::::/       /        ヽ 入| |/ヽ `ヽ
                         \.:.:.:.::::/    / ′  l      |  l 「:::| |:::::::ノ   !
                            Y.:.:.′   ,′! l   |       |  }ノ..:.| |:::::ノ    |
                      .     ゝ┤   |  || l |    l   (. .:://.::∧    |
                              l !|  _|_Lj、 l | _/|_/ l | )//.::/ l   |
    「やっぱり、やらない夫は           |八 l l l{\|`ヾト、l、/ ̄l/`刈Y北L.,′ |   |
     気づいてたのね」               | ヽヽl ´==''     ==''^ } | ヒシ''′ |   |
                      .      '  l / ∧    '       イ|Y´    |   |
                            | j l ||丶   ‐    イ`ヽl l      |   |
                      .     /|  {| ! | ヽ ` rz=.、´ ノ  / lト、   |   |
                           //j/. :| ! |\ l、{{r勿}}〃  //| jj:::::\  |   |
                      .     /./. .:.::::|   {     `゙T゙´   // l|从::::::::::ヽ.!    |



王女はどうして気づかれたのかしら、と無念そうなのだから、
一人蚊帳の外のジュンにはたまったものではない。

80 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:06:08 ID:AHvCG9wS
五212.
一人だけ仲間はずれにして笑いものにしていたのか、とやらない夫に詰め寄るも



                      |\     /\     / |   //  /
                    _|  \/\/   \/\/ |∧/ ///
                    \                     /
                    ∠  知っていたなら教えてくれよ! >
                    /_                 _ \
                     ̄ / /∨| /W\  /\|\  .|  ̄
                      //   |/     \/     \|
           / ̄ ̄\               /l
          /_ノ     \             Λ/ 〈 へ、
         (● )(● )  |         ヘ|        ,>
         | (__人__) u  |         ∠  /   〉ヽ   ̄\
         | ` ⌒´    |       / ノ〈 |^^| /\ト、  ト、l
        .  |         }        r、| .ハ|__ |/___ ヽ  ヽ
        .  ヽ        }         |:l1) |  |‐|   |―ヽ_|
          ヽ     ノ         |` ||  ̄ c  ̄   6 l
           /       ` ー───´ `'ソ) ____  ,-′
           | |      ト-───--''ノ ヽ ___ /ヽ
          | |      |             / \∨/ l ^ヽ
                              | |      |  |

       「あー、まぁそのなんだ?
       確信が無いのに言うのもってさ」



王女の気持ちについて推測は立っていたが、
それを説明するつもりのない彼はそっぽを向いて言葉を濁す。

81 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:07:08 ID:AHvCG9wS
五213.
そこへ、知らないフリをして自分のお遊びに付き合ってくれていた事が嬉しい王女が割り込んで



         ,、   ):::::::::::::::::::ゝ_   ノ:ヽ、
       /:::::`ー'´:::::::::::::::::::::::|:::`ー'´:|::::::::ヽ,
       ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::l:::::( ̄:l
     ,、_ノ:\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::l:`ー.'`ヽ_   .,.、
.     /:::::`ー:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:)‐ /r、ヽ
    i::::::::::::::::::::::::::::::::,、-‐' ´ ̄ ` ' ー- 、:::::::::::::r‐'´!ゝ‐、=≠ヽ
    ゝ―‐:::::::::::,ィ'´              `ヽ,::::i:::::::|、:::::::ヽ ̄〉〉
   ,、_ノ_:::::::/                ヽ:ヽ:ノ∧:、-'ゞ=".i  「まあまあ、ジュン。
.   i::::::::::::::::/      /     ヘ      ヽ .',:::)∨ヘゝ‐、.  l
.  l::::::::::::/   /   /       .l      ヽ ノ´::::l  l::::::リ   l  それで、二人が私の警護をしてくれるのね?」
.   つ:::::i   l    l       l       l∨:::::l  l:イll.  l
   /::::::::l l.  l    l.        l   l  l   .l ヽ_::|  |:::|||.  l
.  ヽ:::::::l l   l     l l      l!  l  l   l .l ノ:l /:ノ|||.  |
   /`ーl l  l  _ll l、      l!l__/!_ l! l .l l/:::/./::| l |ミ|  l
   /  (、!ヽ ヽト、l! ll`\ l  l /´|/ l//!`/ //フ:/ィュ::ノ. l|ミ||  l
.  /   l`ー、ヽ!ヽイ んテョ ヽ!/´ rョモハ、l/l/ //:ィ<トリ´  l ̄  .l
 /    .l  `'十 i 弋::ツ  `   .弋::::ソ´ l l ノ 弋ソ.   l    .l
./    ,'  ,ィ.l .lヘ. `´  、       ̄  ,.| |`i_.      l     l
    /,、_/::::::l .l: :ゝ、   ー -    /‐l l!、::::`ヽ、__ |     l
   /´::::::`ヽ/ i l::::::::::::::> 、,  ,  <::::::::l l.l:::`ヽ:::::\::: ̄)   l
  .__i::::::::::::::::/ /! l'´::::::::::::::リノ`´、ヘ::::::::`ー:l l l:::::::::〉:::::::\:(_,、-―、



慌てて彼女を振り返ったジュンは、背筋を伸ばして最敬礼で答えた。
ところが―――



          > -:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ /:.:.:|
          >:.-:.-:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`´:.:./
        r‐ ':.´:.:.:.:.:.:.:.:.::./:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:|:::ヾ:.:./::|:.:.:.:.:.:.:/
      /:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:| ̄`''- 、;i:.:.:.:.:.:.:.:. ̄ヽ
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:ハ:.:.:.|      |∧:.:.:.:.:|:.:.:.:.:}
    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::V:.:.:./ -V:|_    //:::.:.:.:.:.:K:.:.:.:|
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠V:./={´rvミ、=、_,, ,/ |:.:.:.:.:.:.ヾ:.:.:.|   「はいっ!
  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/´\-;/ ̄ V ̄ | |イ≧ミ=、/   |:.:.:/:.:.:<´ヾ|    若輩ではありますが、
  ` '' 'ー -ァ:.:.:/:::r::j::./:::::::.    | | 辷り` |}_ r-Vソ:.:∧}     宜しくお願いいたします!」
      /:.:.:.:ヽ::::::::::i:::::::::::    ヽ廴_  <テ=/rァヾ:∧:.|
      フ/:.:.:.:.:.\::::::::::::::::      ̄ヾ=ノ  <-ン /:| .V
      ´''- 、:.:.:.:./::::::::::::::::          /=テヾ|
          ヾ/:::::::\::::::..     ー -    /
           /:::::::::::::::::::::::::...     -  ./
      /\./::::::::::::::::::::::\:::::::::...    /
     /   ∧:::::::::::::::   /` 'ー - ' ´
   ノ |      }ヽ::::    /_
 ̄ ̄  .|       \   { ヽ
     .|      / ` ー='´  \

82 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:08:09 ID:AHvCG9wS
五214.
その態度が気に入らなかったのだろう、
いたずらっ子のような表情の真紅がからかうと



   廴::::.:::.::.:::::.::.:::/   /           i `‐-‐、::.::.::.::.::::.::.::.::.:.', : : :
 .   _)::::.:::::.::::::/     i     i    |     〉:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::!: : :
    L_::::::.:::::.::/     |   ,' |     |    {::.::::::.::::.:::.:::::.:::::} : : :
       ̄l:::::::i    l |    i  |     !   ,ィト、:::::::::::::::::::::::::::|: : :
       \_| i     l |  i | l|    ノ_,ィ´/ !メ -‐'j:::::::::::::::j,ェ、
         | |    l |  | ! l|  ィチ´//_,」_/_ (::::::::::::::::ハ{{
         | |i     i i _」 ト、|| /    ,_,.斗t  ト、::::::::::代`   「そんなに畏まらないで。
          | l|    X´i l\l  レ'   .ィf´| f心V .| ト‐-,:::|:.`:   シンシアだった時の、
         ヽ!ヽ、 ト、            弋 マソリ  | l| 〈::::}: : :   口説こうと必死だったぐらいでいいのよ?」
          `  \| k rf圷、       `¨´   ! ハ  〉,': : :
               ハ圦rvハ            l i | |: : : :
               |  ヽン          // | |: : : :
               | `、    ,           // /| |: ;/
               }  ト、       __,.イ  .///__| |_:::::::
               / /| | ` .、     ´  , ィ'/: ̄ : | |:|-;:::
                 / / .| |    _,>ー _ l´://:: : : : :.| |:|. L



図星であったジュンは顔色を青から緑、さらに赤に変化させる。



                        >'´ /   ∧    |    i| ヽ.      \
                       /   /     /::::ヽ _,斗:.:.:.: :   |   !  :...  _\
                       〉      i r'   ヽ : r|:.: : .      :. :.:.:... : :..`ー-、
                      |   |  il r.''''ヽ. _..-''''!/|∧r.._       :.:.:.:.:...:.:.:..:.:./
                      / .:.:.:.:|  i.r'' ̄`ヽ=. <(::)>ノ  ~"'-._y  ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
                     / :::/イl|  li <(:)丿/ヽ.____,,..r'"    i i~ヽ.-:.:.:.:.:.:.:./
   「……………」        ./::/  /   ヽ__.r'(   '';;        i r'"(:.:.:.:.:.:.:.:\
                    レ'゜   / /  i「   ヽ-⌒-'        \i >>.:.:r-‐'´
                        レ' レ'〉 i  _...||.-.._         .r-' 'ノ::;;;>
                             i ./_.=:==-ヽ       y-.''~~ミ
                               i ヽ_,,,.. r"~        i i :ミミ~
                              i         .....::::::::/  i~~
                               ヽ    ...........::::::::::::'   i
                                ヽ-::::::::::::::::::::::::::'    :i
                                 丿 ::::::::::::::::'     i



83 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:09:08 ID:AHvCG9wS
五215.
また城が揺れた。



                          。
                     。  。     |     。  。
     \ウワアアアアア!!!!/  .|.  |     |:|    |.  |
                   ||  ||    |.:.|    ||  ||
                     |:|. |:|   l∧l   |:|. |:|
              。     |.:.|. |.:.|   ,.傘.,   |.:.|. |.:.|      。
               |       .|∧||∧| ,傘傘傘, |∧||∧|       |
     。  。       ||.     (VVVV).傘傘傘.(VVVV)       ||      。  。
     |.  |      |:|      {∽}{∽}}}傘傘傘{{{∽}{∽}      |:|      |.  |
    . ||  ||     |:.:|    ,傘|l~~|l~~|}}个个个{{|l~~|l~~|傘,    |:.:|     ||  ||
    |:|. |:|    lvvl .,.,傘傘|∩||∩|}::::/⌒ヽ :{|∩||∩|傘傘,.,. lvvl    |:|. |:|
    .|.:.|. |.:.|.     |∩|傘傘傘|| l|| l|}:::|:   |:::{|| l|| l|傘傘傘|∩|     .|.:.|. |.:.|
   |∧||∧| ,.,.,傘||"||傘傘傘|| l|| l|}:::|:   |:::{|| l|| l|傘傘傘||"||傘,.,., |∧||∧|
   (vVVVV)傘傘{∽}个个个{∽}{∽}}:|三ニ三|:{{∽}{∽}个个个{∽}傘傘 (VVVVv)        |
   山i!山i山傘傘|三|!|/⌒ヽ!|l~~|l~~|}:/个\ {|l~~|l~~|!/⌒ヽ|!|三|傘傘山i!山i山          ∧
   ||^^||^^|个l个{∽}!||:.  ||{∽}{∽}}:{ニi二iニ}:{{∽}{∽}||:.  ||!{∽}个l个||^^||^^|       /;;;;;ヽ
   || l|| l|::::::::::::|三|!|iニニニi||l~~|l~~|}::::/\::::{|l~~|l~~||iニニニi|!|三|::::::::::::|| l|| l|        | ∩ |
   || l|| l|/l\||: ||!|/l\||| l|| l|}:::|:   |:::{|| l|| l||/l\|!||: ||/l\|| l|| l|  /\  |ニニ|
   || l|| l|::l⌒l: ||: ||!|:Ii==iI:||| l|| l|}:::|ニニニ|:::{|| l|| l||:Ii==iI:|!||: ||::l⌒l: || l|| l|三三三三三三三三
   |∬||∬|::|___l: |§|!|:|l  l|:||∬||∬|}:::, '三`、::{|∬||∬||:|l  l|:|!|§|::|___l: |∬||∬|:=:=:|:|=:=:|:|=:=:|:|=:=:
   {})({i})({}iニニニi{({})}!!.!|,,, l|:!{})({|})({}}::|皿l皿|::{{})({|})({}!:!|,,, l|:!!{({})}iニニニi{})({i})({}:::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|::[]::
   || l|| l|鬥l鬥||: ||!|鬥l鬥||| l|| l|}|鬥轟鬥|{|| l|| l||鬥l鬥|!||: ||鬥l鬥|| l|| l|:=:=:|:|=:=:|:|=:=:|:|=:=:
   || l|| l|/⌒ヽ||: ||!|/⌒ヽ||| l|| l|}|iiiiiiiiiiiiiiii|{|| l|| l||/⌒ヽ|!||: ||/⌒ヽ|| l|| l|:::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|::[]:: ゴゴゴゴゴ
   |∬||∬||:.  ||§|!||:.  |||∬|∬||}|iiiiiiiiiiiiiiii|{||∬|∬|||:.  ||!|§||:.  ||∬||∬|:=:=:|:|=:=:|:|=:=:|:|=:=:
   |凶||凶|iニニニi|凶|!|iニニニi||凶||凶|}|二二二|{|凶||凶||iニニニi|!|凶|iニニニi|凶||凶|:::[]::|:|::[]::|:|::[]::|:|::[]::


86 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:10:11 ID:AHvCG9wS
五216.



   rt  「l [ト,              |\     /\     / |   //  /
   i i  l i Y            _|  \/\/   \/\/ |∧/ ///
  l' i   i l              \ 申し訳ございません!      /
  i' ,'  '" rl^レゥ          ∠  申し訳ございません!!    >
  i/    "7'/∠コ/::::::::`.ヽ   /_ 何卒無礼をお許しください!  \
       フ"、,,_⌒`ヾ;::::::ヽ   ̄ / /∨| /W\  /\|\  .|  ̄
      〈´:::::::::::::: ̄..\l::::::::::l    //   |/     \/     \|
      /:::;;;::::::::..ヾ::...::;;;゙:::ノ"::|
     /=-;;;;;;;:::::::::::::::::::::..:::::...l
    {::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..:::::.. l
  /r-==ー、::::.... .::::::::::::;;.:::::  l
 r^ヨ":::ミ:::`ニュ\..:::::::::"../:::: ..:
./ノ~::ツ:リ:`⌒ヽ  |:::: .::::::::i:::::::::. ..:
.l !彡:::ノル:: 代_い..:::: |ヾ、__;;
.>ヾl:.::i ! ::. : l`ー"1...::::l
ヾ:::\:..::il、v: : り::::::::l:::::::l
 ヾ::::ヾ、 ,;ヘ ノ|::::::::::l:::::/
  ヾ::::::`:::::i/ .l:::::::::....:ノ
   \、:::::ノ ヾ:::::::::/



頭を抱えて床に蹲った彼は気の毒なぐらい無我夢中で非礼をわび続けるものの
そこでまた、楽しそうに微笑んだ王女はとんでもない指示を出し、



                            つ:::::::::::::::::rー-'三三_ -―――‐-- 、)::::::::\  _
                           (:::::::::::::::::::::::) 三= '´/       、  (_:::::::::::::丶<::::::`ー、
                            `ー,:::::::: __ノ /  / /    \  \ ム::::::::::: |企;:::::::::::}___
                             (_:::::: ヽ/   / /      ヽ  、ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ
                             r’:::: /      {    |!  | |!  |!ハノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{
   「新鮮で楽しかったわよ、           `ァ: :′ /  / !     |!  |! |!  |! |`ー, : :::|三|:::::::::::::::} '.
    別に気にしていないわ。            ヽ.′ /  /  |!      |!  |! |!  }! | Y:::::::::|三|:::::::::::::/  {
                        .      | | |!  |!   |!     i}  } |!  /_!_| ゝァ : :|三|::::::::_;ノ|   '.
    だから以前の口調で構わないわ」.       | | |!|  |!、 {! |!   // /}//孑' /イ (_ : :r'--{:::::::) |   |
                        .       { | | { 卞ト、ハ!_  //ノノィ≦ケテ| (:::::〈ん)、) 〉´ |   |
                               ヽト、 {ヘ、从ィ升=ミノ´   /弋じ:::}| 〉 : ゝニン   |  |
                                 ヽ乂ヘ!ゞ、rゝ':{`      `ー'゙ .|  ∨//    |    !
                                  }  |ヘ `ー'゙  、          |   {ノ´     |    |
                                  川 | 丶     マフ      ノ  } !        |    |
                                  //}  ! _≧-..、   ,∠⌒<}/ 八ヘ      |    |
                                   // j /':.:.:.:.  .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:.  / />ヽヽ     |    |


87 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:11:08 ID:AHvCG9wS
五217.
気にしていないのもジュンにとっては複雑であるが、今それに言及する勇気はない。



: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |: : : : : |: : : : ヽ: : ヽ
: : : : : : : : : : : : : : : :./\: : : : : ト、: : : : ト、: : /: :∨ :.l
: : : : : :∧: : /──{/、.  \ : : |.-\: : |ー∨、: : : : : |
: : : : :./ 1/     .i   l\:|   \|   |: : |\;!
: : ,、: :{           |-‐‐-|         .|:ヽi     「し、しかし………」
: :{ ヽ'           !   |         ハ:_}
ハヽ ヽ_____,ノ   ヽ_______ノ }
ハ: :`-',  ! | |  ! !      ' ! |' | | 川/ ノ
  〉: :.:∧   〃'ー──-----、    ,イ"´
   ̄  \  ヽ______丿  /
        >、         ,イ´
 ,────、__` ,‐──┬'"´ __
/        |   !     | ̄l ̄    `ヽ
.         |  ー──'  リ      }



                                  ,イミx
                                 r彡: : /:ヽ._  __
                            ,ィt―:-’: : : :`:.、: : {ヽj: :}L_
                              ヾ: :`ヾ: : : : : : : :\:ヾ:.〉:ヾ:}    __
                          ,ィ:.、ノ: :_:ノ: : :_: .-― -ミ: : :彡し:、  /∧:
 「駄目!                r―_ァ′: : :三:.' ´          `ヾミ:〈: `ー'-、》
  これは命令です!」         ヾハソ: : :ィ: /                  ヾぅ: : :r=、ィ=ミ、
                        〈:_:_: : : : ,:′               /:ハヾ: :`ヾ:、 //
                      <∧Y): : :// /  /       i    i }_:圦ァx: く `く
                       ヾ'廴:.// /  /  ,ィ   i !   |l    ハ  ¨ヾ: : : : 〉  ヽ
                        /r=):/イ イ  ィ/ 从  从  从  il N  ,イ:}: : r'_     \
                          /.入: j/:! ハ  /イ ,ハハ Nハ  jハ! イ !}i /:.|:1: : : :{     ‘,
            -、         .′  ヾ: | N  ト:L_イ ゞ | ! l 斗匕_/! /   〉:Ⅵ:y: :人     :.
            i \        !.〃  辷ハ l { k乍≧x     ィチ乏カア|ハ  ヾ:.リ彡イ   ヽ     i
             ヽ 丶 _    j/}  / j厂}:ト !弋:::ノ     弋:::ノ  |!  厶イYツ、ヽ    \  |
           _ ..'  ヾミ`ーァv:イ:辷yく、′ Y 八⊂⊃     ⊂⊃ ィ   〃:トイ! ヽ :、    i   |
            { (  ̄¨ 、ヾ〈: :ヾ: `ー=≦:xくr|   i1ヽ、  (::ヽ    /=!  /:.:.ノjハ!|   \\ :  l
           rヽノ ̄ヽ   `)辷:_:\: : : : ノ: : |  /く彡ミ≧t _ ..<:::::::::|  !ィ' ′}!     } 〉′ /
           ト! ト、   _,.ニ イ: : :/: : :): : :.{: : : | 八::}:::::::::::ヾxヘ:::/:::::::::::| √:ヽ、ィ:|    レ′ /
           し`yミ三≧: 》r彡:/: : : : ミ、:ノ.∧: :入:::::::::::Y:「ヾ::::::::::::′/: : : :.ヾ.|     /   /
             ヾ-r<: :.Y}: ノ: : : ;.-‐:./ /: /:/:::::ヽ::::::/!:ハ::::::\:/ ∧: : : :_:.X...=彡   ′
               廴:斗ヘ人:ィァ彡:>イ //: :\::::::1`´:|: : ヾ:::yr{ ./孑≦  ̄//   _ /
                       | iく: :_:_:/ ./′: : : : <У::::::::|: : : :j/: :入く  x</√¨ヾ≦ミ:x、
                       | 辷彡' ∧: : : : : : : :¨ア ̄´: : : : : :/  ヾイ: : : :{/: : : : : :>x/
                       ∧ ハ xヘ.` ヾ: :_:_: /: : : :/: : :i: :八 /}|: : : :.′ヾ:/ヾ:/
                   // 〉′ ト.. _ ¨ フ" {:.!: : : /: : : :|: : : :ヾ:.:バヾ : : : : : :.>
                     // /   i!   / _ . イ>’: :./:_:_:_: :|: : : : /  }/: : :_:.'"


89 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:12:09 ID:AHvCG9wS
五218.



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: : ::_、,,、‐,l,: : : :,,ll,i,_゙゙゙llllllil,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,__
,,llll,,,lll,,i´,ll,゙l,、:,illilllllli,l,: ,lliill゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゚” ̄
lllil!llil゙゜:lllllllilll,.:llllllllllllllll::llllll!llii,,l,i、
l!lilll゙ιllllllllllllllillllll!lllllllll!,lll゙!liill!llllil,i、
illll!`lll:,lllllll!゙゙l゙!!゙lllll゙!lllllll,llll,,゙!lli゙llll!llil,i、
!l】l::lll゙llllllll:: : : : : : :|llllllllllllil,,゙lli、゙゙lllll,,、
il゚,ll:lll|llllllll: .: : : : :.::|'lllllllllll!lili,゙lll  ゙゙゙!l,,、
l゙,lllllll|llllllll:.、:::x,、:、:|'llllllllll.lllllli,lli,    ゚゙=:
,,llll!,lllllllllll: : : : ゙'N,,,.,lllllilll|:l!ll!lli,li,
illlilil!llllllllll、::::::::.,,.::_ll!,l゙'llli,"ll` .'!li,,      (やらない夫、助けて!)
llilllll:゙llllllllll、、:、:ハ::゙i!゙,l`|lli"ll
lllllll:_,゙llllllll〆":'│::.゙.:`、.=,「
!|llll'`::'!llll゙li、丶'|,!::::::::::::::i!l゙,!
::)ll′: :゙!ll゙゙l: : ::|:.: : : : :`|::l、
、'l、:: : :゙!!::`::、U,、,:、..,i,|、゙i,、
、::`::: 丶丶丶:::゙!i{h,、_,シ`::::::.|
: : : : : : : : : : : : : : : : `: : : : :l゙
: : :`: : : ::`: : : : : : : : : : : : :/
: : : : : : : : : : : : : : : : :: : :: ,″
: : : : : : : : : : : : : : : : : △:′
、、: : : ::::::::`:::::::::::::::::: ,,-`
: `"'ヽ,,: : : : : : :`:_,,r,i´
: : : : : :゙・: : : ::‐'''~`



いくら王女の命令であってもそれは、と口をぱくぱくさせた彼が
助けを求めるように隣のやらない夫を見れば、



            / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          |    ( ●)(●)
          |     (__人__)
             |     ` ⌒´ノ         「………王女様、泣かれないのですか?」
              |         }
              ヽ        }
            ヽ、.,__ __ノ
   _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、
  /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_
 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|:::



今後の行動の指針を決める為にその態度が演技か本気かを見極めんと、
彼女を試す一言が飛び出した。

91 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:13:08 ID:AHvCG9wS
五219.



                 , -、/ ̄ヽ   __
            __(  しヘ 弋/ )\
            /ー'    \    └ヘ\
         └ヵ              |\
        / ̄\             〕 \
        └┐         _   -―-\  ヽー、
        ┌┘        ,.   /  ヽ \ 了   ト ∠ム / ヽ
        廴     /   /       ヽ`つ  ∨Y   ̄〕マ7_
         r┘   /              |  |└┐ | |  rヘ´ \ j!   _
         `つ   ./            |  |  | | 〔. ||<_ム__>  ̄__
         〔_ .′           |  | || |i `)|| 〔 ヘ\ <      「ッ。
           ヽ| | :  |  |    |  | ||  レハ 弋 |r= 、r┘ | \ `     ………泣けばお父様が蘇るなら
            | | |  |||    |  川ィチレ,_| ({ヘ參〉)  !   \     いくらでも涙を流しましょう。
            | | |  |⊥从_| /j//ィi´うハ「| |广7_ハ   ヽ
             \\ヽ7了7ヾ     ゞ- '| |∨/   \  \      ですがそれは適わぬ事。
               \| ヽ ゞン       | | ∨     \  \
                 | ∧    ` . -    __| ハヘ      \  \   私には王位継承者として
                 | l| >_    / j / ̄ヽ.マ_     \  \  この国を護る使命があります。
                 /∧|/   __ア=ミく入`マ" ̄ ̄ /        \
              // ヘ   /-ゞ參r' _≧ \ ̄/___〉         \  だから………泣いている暇など、無いのです」
          ___/∠ ヽ_\イ   `T1く, ―‐  ∨  ヘ,__
          \   _...ニニニ>    」 K_,/ ̄ヽ 〉¬   \_
             ̄  _/ __〔  /  | ゝィ厂ト  Ⅴ | |  廴 厂 ヽ
            <二、≦二._ヽイ    |  「 广ヽ.ノ |/   \   /
              冫 ̄_.ア/ /     /(  ┬―\     |  ヽ
              / --≧> /、 __  ゝ┴イヘ         /!  ノ
             /    ヾ\  ん}}丿 `ー' ̄丿  ト _      / r‐'´
           く      ` ==' ( ̄ ̄ ̄   ト    ̄ ー‐' ノ
            \__,.....,      ノ       /,! \――<__
           /     >ー―'     / /   /     ト
         _/     / |         /   /   /ヘ    /ヘ\
        / ___    /|  ヽ   ー '´   /   /  ヽ\_〉 ヽ \
     __L{  ` ノ /∧   \  _,..    /   /    \  ` 、\\
      |  __  ̄__ノ/  ヽ     ̄    /   / |      \
     し'⌒i     く /    \      /   / |   |     \
   /   弋__r‐、 У           /   / |     |      \
  / イ丁j /    フ            /   /  |  |  |
 ‘ 'レ/ノ {_/  /                  |  ||  |



一瞬言葉に詰まった。
だが、その後はやや演技がかってはいたものの
一言一言が決意と覚悟に満ちあふれていた。

92 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:14:08 ID:AHvCG9wS
五220.
やらない夫は、弱冠十七歳の彼女が
これほどまでに己の立場への使命感を持っている事に驚いたが、
すぐに試した非礼を詫びて頭を下げ―――



    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)     「無礼な発言を致しました、
  |     (__人__)      平にご容赦ください」
   |     `⌒´ノ
   |   ,.<))/´二⊃    (出来た王女様だな。
   ヽ / /  '‐、ニ⊃     ………王族ってのは皆こういうものなのか?)
   ヽ、l    ´ヽ〉
''"::l:::::::/    __人〉
:::::::::|_/ヽ.   /|||||゙!:゙、-、_
:::::::/´∨/`ー'〉゙||i l\>::::゙'ー、
:::y′.: ',ゝ、_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
/: ://: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



                      |:.:.:.:.∧:.:|    |:.::∧:.:.:.:.:.| ≧:.:L-\:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:ヽ
                      }:.:.:.:.ヾ:.:.:',   |:./ .V:.:.:.:|ニ-====\:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.∧
                      >:.:.:.:.:.|ヾ:.V==/ニ  V:.:.:i{ ゞテ=ァ ||\:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.∧
                     /:.::V:.:.:.:レ'´>=ニ示 ヽ、_V:.||  {辷zり  .|| レr -、V:.:.:.:.:.:∧
                 .   /:.:.:.:.:V∧:.r'´ /ひョリ || ̄ .ヾ∧___ //  / .}:|:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
                   /:.:.:.:.:.:.:..:/ヾ::>  ゞ' ´ || {     ̄ ̄ ̄ ̄   入 ソ/:.:.:.:.__/
                    ̄ ̄ ̄ |:.:.:∧ヽ_ -=''´ ヽ           / /:.:ヽ ̄
                        レ'´ ヽ |        _        /-'´/ ̄
                            ヽ       ̄_         / ̄゛゛
   「王女様………!」                 \          _ ィ|
                                `   、     イ   y入
                                   ニi ´    /  ヽ
                                  // }     /    |\
                                 / / ノ    /     |   ̄ ' - 、
                                /  V'´ ̄ ̄ ../        |      ` ' - 、
                             .//   /::::::::::::::/_==-、_ |         /ヽ


93 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:15:10 ID:AHvCG9wS
五221.
感動に目を潤ませているジュンの肩を叩いて道具入れを手渡し、準備を促す。



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)      「ジュン、荷物を取りに行ってこい。
. |     (__人__)       ごたごたが片付くまで、
  |     ` ⌒´ノ       もう家には戻れないだろうからな」
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ  mm
   /    ̄ ̄ ̄ つノ
   |    | ̄ ̄ ̄



         /|, -──---,
      〈  . :.::::.:.:.:.``く
     , ..-' .:.:.:::::::::::::::::.:.:.:. ヽ
   ∠.:/.::ハハ|:::::::::1::::.:.:.:. \
    ム:从r'''''|/N:::|.;;;!;;;;;;;「 ̄
     l/N ̄|__r─|/ヾ|;;;;lヾ|      「うん、行ってくる!」
      `| ̄ノ└‐┘``ウ'゙
        \ ー' ,..ィ二[
         ̄r'"´,. -‐L_
        ∠二     1i
        |    `ヽ|  | ',
        |     .:j.  | ト、
        /     〈  | | |
         / __ __」.  | | |
       | |:::|   |   | 「|
       | |:/  l   V! |:|
       |_/  /   i:! |:|
       l/   /.:.:::.:.:. j〈.:リ
       /   / rrr─┴┴┐
        /   / |:|:|.:.:.i::::::::::::|
      |\_/.\|:|:|.:.::{三三:|
      |.:.:.:::l.:.:.::|:|:|:::::{三三:|
      ヽ.:.:.|.:.:.::L_|:::::L::::::::::|
        i.:.:.|.:.:.:.::::::::i:::::::「 ̄
        |.:.:.|:::::::::::::::|::::::|



王女の決意に心を打たれ、先程の衝撃も何のその。
頷いたジュンはホールディング・バッグを受け取ると急ぎ足で部屋を後にして、

94 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:16:08 ID:AHvCG9wS
五222.
彼を見送ったやらない夫は、椅子に座った真紅の横に立った。



       / ̄ ̄\
     /   _ノ  \
     |    ( ●)(●)      「王女様。
.     |     (__人__)      これから私達があなた様の護衛を
      |     ` ⌒´ノ      務める訳ですが………」
      |         }
   _./:l ヽ        }
‐''"´:/::::::|_ ヽ_  __ノ::、
::::::::: !::::::::l′     \ ,イ\
::::::::::l::::::::::l         /:`:::l:::::\
::::::::::|:::::::::::\     /:::::::::::l:::::::::\
::::::::::|::::::/\ヽ   l::ヘ::::::::l::::::::::::ハ
::::::::::l/:::::::::::o:ト .」::-:::::\::!::::::/::::l
:::::::::::::::::::::::::::::: l`ー'l:::::::::::::::::`::/::::::::l



                               _,-- 、
                           r冖'::.::.::.:.几、
                            r┘::.::.::.::.::.::.::.:しヘ
                          _)::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:.ト、
                           {::.::.::.::.::.::.:_,.:-―-、::.〕 `ヽ-、___
                         コ::.::.::;: '´/  、ヽ`しヘヽ  )ニヱ、
    「座って良いわよ」           └i::.:/ /  /  ヽ ヽ } l | { |ハ_/
                .           く::/  l  l   l l l ( | | 〕|:|
                            l|   l l l| |   l| | l |,lト、l_| { l:|
                           ヾl L,ィ=ト:i、 ノ,ィTkノl}必}| |:|
                             个tヘ.イtク ` `ピr,ノi:lヒオ| |」
                            l |∧`" ' _,   / l|  |_| l||
                              |ノ _L>‐、_,ィ^7 /l|   | l||
                              / |ヽ:.:.:.:.:.:{爻}/ /:.|ト、   ! ||
                            _〉」_∧:.:.:.:.:./|/ /:.:.|j:: \ | l `、
                            斗‐- 、\〕ー7|::ヒニ二ニフ::. ヾーi ヽ
                           「::.:r‐┴/:.:.:/:.|::| _/,イヽ、::.: `┴‐ヘ.
                            〉:;`ヽY¬z__」:ん勹 ノ::.::.:`ー-、::.::∧ \
                          `7〈〈:{_::.::.<::.::.::.く <r冖、_,ィ⌒Zノ| ヽ  ヽ
                              / /:|l:/: ̄::`:ーr=彳::.::.::.::.|::.::.::.:〉l  |  |
                          / / :ハ_::.::.::.::.:ー-'::;:|::.::.::.::.::.ヽ::.∧ ヽ \ ヽ、
                         i /′::.::.::.::.::.::.::/::L:_:;::.::.::.く:/ `. `、 ヽ  ヽ、


95 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:17:08 ID:AHvCG9wS
五223.
自分を遮った王女の言葉に面食らいつつも
これは一筋縄ではいかないか、とやんわり断りを入れると



    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)
  |     (__人__)     「いえ、それは」
   |     `⌒´ノ
   |   ,.<))/´二⊃
   ヽ / /  '‐、ニ⊃
   ヽ、l    ´ヽ〉
''"::l:::::::/    __人〉
:::::::::|_/ヽ.   /|||||゙!:゙、-、_
:::::::/´∨/`ー'〉゙||i l\>::::゙'ー、
:::y′.: ',ゝ、_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
/: ://: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



聞き入れない真紅はさらに立場と態度を崩すよう求め、



                               /:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: >て`:: :: :\   ハ  ___
                              5、:: :: :: :: :: :: :/´      ヾ:: :: テ| ̄|,、_ ゞ//┐|
                              ノ:: :: :: :: :: :/         ',:: :: ::|  | < X__ | |
                              廴:: :::: :: :: /           `):: ::|  |:: ::} V/ | |
                              /:: :: :: :: /    |    ',  、  ,{:: ::|  |/X/.ノノ
   「それから、その言葉遣いもやめて。     てィ: :: :/  {   |    i  i  i.i`}:|  |.>//ミT´
   私の事も真紅で良いわ」             <_:: ::|  i   i  i   | ィ十ナィハ|{|| ,、|}ハケ-ニ=、_
                              //}ノ::|  ',   ', ハ  ハ/ィヽァテク'、`ゞソi || ヾヽ ', `\\
                             <<V/、_:::',  lヽ_,-+-´ヽノ  ´之゚ンl i .ヽ || } }  ',  \ヽ
                           .   \廴v=::'、 i トヾィtヶ、      ̄  | l<ソ',ノ └ト ∧   レ'
                               L _Xミvノ 、ヽ ゝ弋ゞノ  、     イ |´`V´ ̄`ヽ、_\
                               // |ノ /i ゞ/T'\    - ´ / } }  i',:: :: :: :: :::ヽ
                           .   //  / / } {/ il _ _,>-_=、- イ rノ /ハ  ハ}:: :: :: :: :: ::}
                              | | ノ / ,' ハli{:: ::{   - -ィ、 }、 | i | ハ」:: :: :: :: :: ::',
                              ´ イノ  ,' イ  i |:: ::\   、,  ト-イ V /:: :: :: ::i:: :: :: ::}、
                             / ̄/  v i ∧ |:: :: :: :\/ノノ ∧ > V:: :: :: :: ::|:: ::,:: ::i:::ヽ


96 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:18:08 ID:AHvCG9wS
五224.
いつか誰かに同じ事を言われた記憶が蘇る。
押さえつけるようにこめかみを触って、もう一度拒否すると



                ―― 、
             / 〉 ´      \
            / /'  __ ノ   ゝ.__ ヽ
         / //〉  ( ー) (ー )  l           「無茶苦茶な事を言いますね」
          l  ´ イl   (___人___)  l
.        l    iYl    ` ⌒ ´   l
.       /   ハ !.!          !           (ああ―――
.        /  /  ' ヽ           /            そんな所まで同じじゃなくても
       l   // 、ゝ       / ヽ_          良いじゃないか)
      ´` ー‐ '`./  `ー、  ,-´  /   \
.     i      ii   / `:.i   i´ヽ.  /     `  、
.     , 'l     l.!  /   l   ! ハ /        \
    / ,:|     | ヽ/   !_'   V       ,  ,    ヽ
.  / / l     |     /:.:.:.:ヽ       / /  /  i
.  !/  !      l\.   i:.:.:.:.:.:.i      / /  /   l
  /        !  ヽ.  !:.:.:.:.:. !      ´   !  /     !



シンシアだった時のような、年相応の照れ顔の王女は
やらない夫の予想通りの要望を告げ、またそれが彼の胸をちくりと刺した。



                               /::: ィ  /   ,   /  /             ヽヽ   /::/`ー‐'|::::::lヽ     ヽ
                              /::/ /,/ /  /   /  /      !          ! |  /:/    |::::::| \,.    ゙
                              /::/ ,/ / ,. ,'    '  ,/!        i!  !       / l! /::/     |::::::|   !     |
                            /::/ /' / / ,'   ,' /  !        i /!     /! | /::::|      |::::::|   |    /
                            /::/ / / '  /' !   / /  | !     / /' |   ./ 〃 l /,'|:::: !      |::::::|  /   /
 「………騙そうとしたのは謝ります。     /::/ /,ィ i /'|! |   i! |  │ l    / /、_!___ ,./_/;-//ナ!::.: |     /::::::/ ./    /
                           ヾ' / /!  ! l l  | l |__!___|ノ|   /! /  / ィ ̄丁 T 十ヾ::::|    /':::: / /    /
 でも私、貴方たち二人とは            i /!|  l ! ∧ !/! | .j   l |   / j/  j/ -\ ! jl /  /\  /|::::::::! /    /
 友達で居たいのです。              V ゝ | 乂 ヽjヽ.ィf !    ヽ'´       .r行モ示矛〒ラ / /.i l  ,' ヽ::::/   /
                             /  /\!|   \ハ!               Vヘ:::::ト-1 "/ / ,//   ./    /
 私の事―――気づいていたのに、      /  / /: !   / ∧ ッ=z=彡       -ゞ-=≠″/ / |/ |     /    /
 合わせてくれていたやらない夫なら……   /  / /::::l!  /  !ヘi //////////////./ /. /,!  |    /    /
 分かってくれますよね?」           /  / /レ ´  /   / 八.       '           / /. //  .ノ  /    /
                          ./  , //    , '  , '    ゝ、              / ///  ∧  /    /
                         /  ,./    /, イ/_    __..>   `     イ'/  /  / `:/    /
                         \ ヽ   _/‐/: //: : : : : :\ {\::::::::个ー-- ‐<   :|:/,x/  /: : :/    /\
                            ゞ\ ヽ く:::::l |::: : : : : : : \: :ヽ:::∧      // ::/  /: : /    /: : : ヽ



99 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:19:08 ID:AHvCG9wS
五225.



    __
   /ノ ヽ\
 /.(○)(○)\
 |. u. (__人__) |   「分かりますが。
. |        |    他の目もあるのですよ?」
  |        |
.  ヽ      ノ
   ヽ     /
   /    ヽ
   |     |
    |    .   |



気配すら感じさせない巧みさで壁際に立ってはいるが、
この部屋には少なくとも三人の侍女がいるのである。

どうした物か―――と彼女たちを見回すと



                   __,,,,,,_
              ___,-'' ̄   ゙゙゙'-、
              ヘ ハJn_ 。ー ,,__ ,,, ゙、__
.            /     ^゙ n Jr ヘハ_j
.            / リ~、_   '、 i    iヽ
            ! /,,,,,,,_  `_'_、,,、 '、i   i  |
.            i !≠=ヽ ;≠=;;;\ i  i   |
            ゙(!、ピリ^〈 、ピリ''''/ヽ i y ノ
             :ー/ . `ー'"  ゞノi ; |
              ', `、、     イ i.ノ゙
              ヽ, --   , レ'|'`|
                ヽ、. _,.-''___.!,| |
                 |''iT ̄  .||. |
            _、、、.___,..l/ .|__,,、-ッ'゙`'';;=''⌒ヽ,
           /゙   .//ヾ.,  _ ,シ'゙ / / ^Y   !`ヽ,
          /  ト./゙/゙      /゙/゙,        i
         i゙  ,/゙/゙      / ./゙ /        !|
         ', /゙ ⌒i~`!" ̄⌒" / ,゙        リ
        rへへ,   i ;    / ./  |  , '     /
       イ    ',.  ;.      /  l /      ./
      レィ ,ム,   ',_ i    i |   〉'      /



なんと、私達は見ていませんと言わんばかりに揃って向こうを向いてしまうではないか。



               _,.._,.., -、, ....,,_____
              ,-|-l┬ 、...`i'''ヽ`ヽ、l,,_
              ,`' ´` ´``''ヽ- 、`l'' 、l_.l..,、
             /i_...,   ヽ 、 .ヽ´|_,.ノl  /
            l ,'l   ` - 、_ `ヽ i  l |l`´
            ヽ-、_rー、-──,´.ヽ. | l.ヽ   プイッ
             ヽノ ヽノ    lノノヽ | l`、ヽ
                <       /´ゝ、. | l 、ヽ
              丶ー  /  _,.....l | .l 、ヽ
               丶_ / - '´  丶 | .l  、 l
                   l   _......ヽ|  .l  `lヽ
               l⌒l``ヽ 、'´     |   l   | |
             rー'.ー |三三ヽヽ.    l  l= 、| .l
            r'/´  丶r-、三ヽヽ   /  .ll≡|  |
            r'/       )三.ヽヽ /   ||三|   l
              ヽl.       ゝ-t三`/   |.l三| /
             ヽ       | ノ= /    |ノ三|/ノ|
             |         l ヽ/   _,l/三/ノ .l
                l       | ∠.、'´`´/三/   l

100 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:20:12 ID:AHvCG9wS
五226.



                         ,.ィ≦三ヽ、_
                 ,..::'´:._j三三三ニ廴
                 /:r'二´三三三三二}
                 /:.:.:.:.)三三三三三三く_
      rー-v一'⌒ヽノj:.:.: , イ  ̄ ̄` <三三三ニ)      「少なくとも、この部屋に居る時は平気です。
      |匸7:.:.:.:.:.:.:/_7:.:/:r┘/        ヽ、三〔_
    /人/:.:.:.:.:.:.ハ7:.:.:.:.:.〈  ′     、   ヽ三フ       それに―――こう言っては何ですけれど。
    \V{:.:.:.:.:. /ニ7.:.:.:.:.:_:ノ, l  |    、ヽ  ヽ ∨ 〉      貴方は礼節を欠かさない人ですが、
     └う:.:.:.:.{三{:.:.:.:.:.:ヽ l | lト、\ヽ ヽ` 、`、Vニヽ、    それ以上に誰とでも対等に接する人ですよね?」
      / {:.:.:.:.:.|三|:.:.:.:.r‐'∥ l | ',丶 l 川 l | l | !  ヽ\
    // ∧:.:.:.:.l三l:.:.:.:ヽ |ヽ」斗-ヘ }ノ,エZ{ノ/リヘ\ \ヽ
.    | l / ヽ、:.:Vニヽ:.:r个ト,ィfl圷  ` 化ノケハ  `ヽ>└′
   l|,'   「ヽ{lHlリ:{ 小 ` ゞ ′    八ヽ\
   |V  ,'  l| | ` <7/ | lヽ、    , .′, 仆 ヽ \ヽ
    `7 /  ,イ |    l├ヘヽ―ヘ、__,.:'⌒ヽ `、`、 ヽ\
    /   / ||   | |:./ヽ\::.::rヘ::.::.::.::.::\ヽ \ \ヽ
   ,' ′ / /|| /ヽ\::.::.::.) ){廴r-、__::.:rく  \ ヽノ /
   / /    /ハ !/:.:.:._:_;>=≠-‐、::.f‐ミ ヽV  \ } 〉 /
.  / /    / 'rヘヽ:.:.:. ヽ二ニ==、 }:「`{  ,ゝ、_V_/∠_
 / ,     / ,':.:.:.:.ヽ\:.:.:.:.:.: r‐彡ィ´:::|::.::>‐':.:.:.:.`)ー‐r≠ニ }
./ /    / /:.:.:.:.ノ:.\ヽ:.:.:.:.:.ヽ>:l ::.::|::└r1 :.:.:.:.:.ヽノ/_/ く
//  | / /:.:.:.f⌒ヽ:.:.ヽ`、:.:.:.:.:{{ヽL 厶-‐'/:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.人   ヽ



どうやらやらない夫が王女である彼女を見ていたのと同様に、
真紅も親衛騎士である彼の事を良く見ていたらしい。



           / ̄ ̄\
         /   _ノ  \
         |    ( ー)(ー
.         |      (__人__)
           |,      ` ⌒´ノ         「ん………」
          │         }
           ヽ、      ソ
          イ斗┴r┐` .;
    / ̄`ーゞ、  / |__ 〈ー─r、
   /     \ ∨\  |,ベ._ / |
   {    . : : : . ヽ>ー\[ ̄{ 〉\|、_
   |        `丶}\  __\_]~∨'\`ヽ
   :|   ._    \_}/r‐-}\ ゙,`''く l ゙,
    ト、: :./ / ̄`` ぐ└f'二)::{  ',  | !,ゞ┐
    `、∨ ´ ,.、-''"~ ̄}_{‐''く:::{_  ', _|_|_,rー'、_
     }{ / _、-'''"~ ̄{_\;;;;;j;><;:::::\:::ヘ}\
      }∨: /  _、-''゙~ ̄ ̄     \::::},之_ ヽ
       〉∨   /           ,.、イ;;ノ_   `ヽ}
     {: \,/\  -‐ '"   /` ̄      :.:}



腕を組んだやらない夫が少しの間だけ悩む素振りを見せ―――

102 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:21:08 ID:AHvCG9wS
五227.
これは因果か、と申し出を了承すると、



                ̄   、
            ´        \
     /              ヽ
      /                ノヾ
    '            ー ´  ヽ
    l              / .,.....、ヽ     「分かったよ。
.   l              l {::::::} l     俺も似たような事、翡翠に頼んだしな」
.    l              冫.ー く
   l               l    ノ!
   l               `ー‐ f r'
   l                  ノ'
   !                     /
   ,'                   /
 ̄ `ー -               /
        `  、        /
:.:.:.:.:.:...        、      /
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..      .:.:ヽ _ ´
ー- :.:.:.:.:.:.:.:..   ..:.:.:.:.:.:ヽ
    ` 、:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
       、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
       ..:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
      ..:.:.:.:.:.:.:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./



辛い立場の中、一つの憩いを見つけ出した真紅は
本当に友達と接するような口調と表情になると、改めて彼に椅子を勧めた。



                          \\t/ /     |      | |    |  |  l     |  |
                            ヘ/ /  / /  i !     l |  |   l ∥ l    |  |
                            / /  /  i   | l      l ll  |  ∥ ! l l    .l  |
  「それで良いのよ。              i /  l  l   | ll l    | l | l  || | ! .ll   l  |  l
  貴方はそれが出来る人なんだから。  . i |  l|  !   | |.| .|    ! ! l .| 厶-オ丁゙ l l l  へ| .| |
                          |.|l /.|  | i  l .| l l  / |/ イ/ 斗l=ト、 レノ l/― ヽ ,i
  さぁ、座って」                .\l| / |   l |l l l  .| l /    イフUf゙゙l  l /| レ .| /
                            | |  l  l .l.|iH廾─+ l/      ゞ―"~// .|  l/ノ/
                            |.|   l  l!| !! Zfテミ              /./  j  i ´
                            ソ   ll\l l ! ! ゞヒユ            / /  / l .|
                            |  / | | / .ハ  ̄   ヽ   _.   / /  /、l  |
                            /  / レ  / / ヽ    ー     //  / /l  l
                           /  /   / /   ヽ、      // / / l  ハ
                          ./  /   //i__. _r‐‐/` ー .、__ レく_ ‐´   l  /  ' ,
                           /  //,イ | \_,r'"       |l"     / /     ',



103 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:22:08 ID:AHvCG9wS
五228.



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    「いや、後で座るけど。
. |     (__人__)     その前に聞きたい事があるんだ」
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ  mm
   /    ̄ ̄ ̄ つノ
   |    | ̄ ̄ ̄



決めてしまえば対応も素早く、本当にジュンと話すような雰囲気、
言葉遣いになったやらない夫は別の用件で椅子を断り、



               └-i:::::::::::::::::::::::: ,.  '"´     ``ヽ:::::::.: : ヽ、
               __...ノ: : : : : : :,.ィ´   /     ',   ヽ `丶、: : : :ト.、  ,.ィ"ヽ
          .     |: : : : : : : :/  ./  /      ',   ',  「: : : : :|:.:.:ヽ: : : : : 〉ニニ、二
                ヽ.ィ: : : :/    /   ,'       l   ', `丶ト、:|:.:.:.:.:.|: : : : :ート、、ヽ
               r‐:':::::::/     ,'  ,'          !   .l i'"´: : |:.:.:.:.:.:!: : : : :_:ハ ',ヽ
          .      ',_:、:::/     l   l        |l     ! ',: : : :.|:.:.:.:.:.:|: : : : L_l::', ',r
  「なあに?」        ノ:,'     ,'l   |     l  | l !  ! |  `丶; |:.:.:.:.:.::!: : : : : :ハ::ヽ
                  /:| |   ,' | ! .!l|    ,'| l l | l ,' ,|. |!´: :.!:.:.:.:.:.,': : : :r ' `¬
               /:::,! |   ..L.',_ト. |',ト   / !./l/├ /¬ ¬、).:: /:.:.:.:./: ::::::::|    |:
                /:::::ハ.ト 、 ! ..l_ヽヽ\、./ l/"´ l/_∠ |  {: : :/:.:.:.:./::::::;:::ノ|    !:
                ヽ|l ',ヽ \ !,イ `` ト  '′   ,イ"´ lヽ  ,ハr'^,-ヘ':::::::::}::!|   .!:
          .        |   ト、ト.`弋..ン        弋..ン ' | .|/j〈ィ'>》_ノ"!::l !   |:
                |    l l.|. ',     、        l  ! .|:.ヾ ニフ   !::l. |   |:
                 |   / / | ト、     ,.、     | l| |/      ヽ:| |l    !
          .      |  / / | |_.> 、       _..-.、l l ! !          |.!   |
                l|  /,イ _..l l:.:.:.:.:.:.:`丶、 __..ィ´:.:.:.:.:.,' .,'::| |         | !   !
                 !|_ノ' r":.:.l l:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハィュヘ:.:.:.:.:.:.:./ /:.:::! !ヽ、       .| l   |
              _..'"ィ´  ト、:.:.! .l:.:.:.:/``ヾ.ニンリ:.:.:.:.:./ ':.:.:.:.:| |:.:.:/、       ! !   !
            <._ <.|   ! ∨ ,'_:.:'-:.:.:.:.:.:.:`¬´:.:``:./:.:.:.:.:.:.:.! !;/: : \     ! l   |

105 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:23:08 ID:AHvCG9wS
五229.
首を傾げる王女に今後の予定について尋ねる。



     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●
   |      (__人__)   「国王の葬儀はいつ行われるんだろう?」
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /



                     ゝ     _ _...L            ヽ   ヽ        )
                    (  __   ´    `  )         |   |       _イ:ヽ
                     「    /         「  __         |   |     (::、::.  \
                      ゝ _ /   /     V´___)        |   |      )ヾ\  ヽ
                        '/  .′     | (  _      |   |     イヾ::: ヽ:.ヽ |
                        //   !      |  「.:.:.:..:)ヽ.._  _j   レ'    ( ハ:  |: :| |
                      イ    !       .  ..:.:.:.( __     ,| _ | 、___ .) |::|::. |: :| |
   「………五日後よ」        ∥|    |:  |    / /. ィ :/  )  、γ, -、Y   _.)   |::|::. |: :| |
                        i! |    |:  │  ,ィ 升j/_j/ | |ゝし { { fひj j √.:.:    |::| | |: :| |
                        i! N. |  、 从ヾ/ j/勿fぅ/ | |   |ゝゝr_少':.: .:.:.:..::  |::| | |: :| |
                        ヽト ..._ ゝト-ゝ  ゝ'  | |   |:.:./  /:.:/::.:.,   人| |  ~~ |
                                .          | |   | /  //  /  . '   │    !
                             /          , イ   |'  /-‐ァィ'  /     │    !
                            ヽ         / |   | /    ,'イ___     |    i
                                / \ 、っ   /   |   |,/  - ‐ ¨   /     |    i!
                             '/ | :\    i!__.|   |´    _.. ー >     |    i!
                              i|  |:::::::|>‐┤  |   |\ . ´       \   |    i!
                              i|_|::/   |  │  !  \         .  |    i!
                              「          r|  │  !   /   /!       \    i!

107 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:24:08 ID:AHvCG9wS
五230.



           / ̄ ̄\
         /   _ノ  \
         |    ( ●)(●
.         |      (__人__)         「その前に、一度見ておきたいんだ」
           |,      ` ⌒´ノ
          │         }
           ヽ、      ソ
          イ斗┴r┐` .;
    / ̄`ーゞ、  / |__ 〈ー─r、
   /     \ ∨\  |,ベ._ / |
   {    . : : : . ヽ>ー\[ ̄{ 〉\|、_
   |        `丶}\  __\_]~∨'\`ヽ
   :|   ._    \_}/r‐-}\ ゙,`''く l ゙,
    ト、: :./ / ̄`` ぐ└f'二)::{  ',  | !,ゞ┐
    `、∨ ´ ,.、-''"~ ̄}_{‐''く:::{_  ', _|_|_,rー'、_
     }{ / _、-'''"~ ̄{_\;;;;;j;><;:::::\:::ヘ}\
      }∨: /  _、-''゙~ ̄ ̄     \::::},之_ ヽ
       〉∨   /           ,.、イ;;ノ_   `ヽ}
     {: \,/\  -‐ '"   /` ̄      :.:}



待っている小一時間の間に様々な可能性についての予測を立てた。

それらのどれかに合致するかも知れない、と情報を仕入れたい彼の申し出に
頷いた真紅は全く平静を保ったままの侍女に伝えて椅子を立つ。



   r‐く二ニ:/i:i:i:i:i:i/  V^’             マ: :_: - :ヲ
.  /:i/[_: :|i:i:i:i:/、yz'′            ヽ Ⅶ: : :己
 /:i/ lしんく|i:i:i:Yrュヲ   l |  l!   l|   l| ', ' Ⅵ: : :.__7
.〈:i〈  || 己 {i:i:i:i|′   ! l |  l!   l| | l i!  | ! |: : :_:∠,
 \\!!   し|i:i:i:i|   | | | |  l!   l| | i i!  i | l}: : _く  「良いわ、今から行きましょう。
    ̄|L__ムスi:i:i:i:{l  | | | |  l!   l| | l_」L リ .! |__ノ
    | ̄|i:|i:|マi:r=Ⅶ ! !士十i l!   l| |,ィ≠zil  | l!トミx7    エマ、少し出てきます」
    |  |i:|i:|ミム泌リヾ l|/ 行示ヾi/!ノ尓弍リN从ノマヘⅣ
    | /i:{ゞ\ゞ=イ| l |ヘ 弋辷リ   、 ゞ-" /  |  l!.| |
    | : ̄|  ̄ゞ≠{. i ト、      _′   /l   !  | i |
    | i  |    x≧l  |ゝ、     ‘ ’ / !  .|  | | |
    | l. 八   《ミく  !三≧x、_    イ三ヲ{   i  | l |
    | | | ヘ  ∨i:|  |≦三三r≠くヘ≦三∧  ', ! | |
    | | | ', ヽ/:ヾ|  |三三三いゞソメ《三三∧ ゝ| i |


108 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:25:12 ID:AHvCG9wS
五231.
途中、三歩後ろを歩く彼を振り返らないままそっと尋ねるも、



ー┴ー[__] ─┴||─┴─:[__]─┴─┴─┴[__] ─┴||─┴─:[__]─┴
 ̄ ̄ ̄||: | :|l  ̄ ̄ || ̄ ̄ ̄ ||: | :||:: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||: | :|l  ̄ ̄ || ̄ ̄ ̄ ||: | :||:: ̄ ̄
      ||: | :||: {}={}个{}.={}   ||: | :||::.: .        ||: | :||: {}={}个{}.={}   ||: | :||::.
      ||: | :||:  `{}={}={}´   ||: | :||::.: .        ||: | :||:  `{}={}={}´   ||: | :||::.
      ||: | :||::.         ||: | :||::.: .        ||: | :||::. :.        ||: | :||::.
      ||: | :||::.         ||: | :||::.: .        ||: | :||::. :.        ||: | :||::.
      ||: | :||::.         ||: | :||::.: .        ||: | :||::. :.        ||: | :||::.
      ||: | :||::.         ||: | :||::.: .        ||: | :||::. :.
      ||: | :||::.        / ̄ ̄\           ||: | :||::. :.    「………どうして?」
      ||: | :||::.      /     _ノ ヽ.        ||: | :||::. :.
___||: | :||:.____|     ( ●) | .____||: | :||:.___ /..::.:.:.:.:.:..:.( :.__
ΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤ|      (__人)ΤΤΤΤ||: | :||::.  ィ⌒yん ̄ハ`ヽ:.:.:)ΤΤ
|||||: | :||::|||||        ⌒ノ .||||||: | :||. 《 ≧〃( ! l  } i ∨ ||
⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥ン        ノ  ⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥彳こ|{乂_j人ノノj_ハ  ⊥⊥
──‐l二二二l:──/⌒ヽ、    _ノ   ───l二二二〃/ 7叨| 7i  , lj fく  ─
__/___/_ /   ノ \__ィ ´    /___/___//    ,》ト   rァ ノi |  _/
___/___/  /    '|.      _/___/__ /   斗zl:.厂}=<| l | __
/___/__ (  y      |.      _/___/___≦__フ∠二丁ヲ― __
_/___/__ \ \    |     ___/___/\.:.:乙.:.:.:.:.:.:.:ノノ  /_/__
             \ィン、__)、                __〉.:.:::../.::.:lnm}
             .|     ij ,ノ               /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::.\

         「ちょっと………」



気になる事があるだけさ、と濁したやらない夫は目的を語らない。

廊下の角を二度曲がればすぐ国王の寝室である。
入り口の番をしていた宮廷衛兵が敬礼をし、彼が扉を開けると―――



                _
             / ̄ ̄\\
           /     ヽ ヽ、
           |、       ゙i ゙iヘ
          〔\`'‐-    └' i
          |∩ \_     _|       「今、大臣殿が居られますよ」
          |∪\ |´`''''''''''''''''''''i|
         / |||/  `''''''´´ ̄l 「'''/
         |         ,-l l l
         \iiiiiiiii   ///  ヽ___
        /ヘ`'''''ヽ      ェュ 丿\ ヽ
    / ̄|::::::::::\  \__(⊃-‐‐⊂)‐゙i::::ヽノ
   /    |::::::::::::::゙i   `'‐‐‐‐'´   ヘ::::ヘ
  /   /::::::::::::::::::|      ヽ    ヘ::::::/ヘ
  |  /―--、::::::::::|       ヽ    ヘ/ ヘ
  | /     ヘ::::::::/       ∧___----|  ヘ
  l/      // ゙i    ,,-‐‐'     /―''''〈
  └―--、,-‐l|     ,--‐'_        |/ ̄ ゙i


109 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:26:08 ID:AHvCG9wS
五232.



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:::::::::::::::::::::::::::::\|lll|       ::::::::::::::::::::::::::::::
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::        :::::::::::::::



       i;:;:;:;:;:;:;:;:;:-‐''"ミミ三三三三三三三ニミミミミミミミミミミミヽ
      ',;:;:;ツ'´    ミミ三三三三三三三三ミミミミミミミミミミミi
      〉'r''フ    -ヒミミ三三三三三ィ彡ニ三ミミミミミミミミミミi
      ノ `´       `三三三三ィ彡彡'==''、ミミミミミミミミi
     ,'   ..、,,,_      ミ三ニィ彡彡イ く⌒、 ヽミミミミミミミi
      ヽ、 '´ (゚i,,ゝ、     三彡彡彡"  ''ヾ ヽ ',ミミミミミミi
       )  ;'"       '三彡彡'  /゙' ゙ ) /ヘミミミミi    「ヒッ!?」
        /  ヽ '        彡彡シ  , ` ノ ,/ヾミヘヾヘi
     /             彡ィ彡 !、___,,,/ヾ川川川ソ
     /  '`ヽ            彡彡、 ;;ヾ彳´ 川ノ川ノ,ゞ
    ヽ、_,つ '          彡;;ツ ..:::i::   彡ィ川ノ川ゝ
       i               ...::::::::i:   彡'ノ川川ヾ
        |               ..:::::::::::::ノ    彡ィノ川ノゞ
      ヽニ=ァ-        ..:::::::::::::/    ,,r‐;''"..:::::::::
        (´        .::::::::::::::::.  ,   / _, '::::::::::::::::    ┌────────────┐
        `ー、'´ 、    ..:::::::::::::/  /  / ,ィ':::::::::::::::::::::   │  ローゼン王国大臣    .│
          ヽ :   ..::::;::::, /:/ /  / /;;;;;;;;;;;:-‐''''"´   . │  麻呂=イチジョウ     │
          ヽ,,,__.::::ノ:::/// ./  ∠-‐''"´  _,,,, -‐'''"´   └────────────┘
              `゙゙"´ ̄i/ , -'"   _,,-‐'""
                 ,!‐'" _, -‐'"
                /  /
               |  /´
               _y'´



遺体の枕元に大臣が立っていた。

突然の来訪者に飛び上がった彼は
なにやら懐をごそごそといじってから戸口を振り返り、

110 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:27:08 ID:AHvCG9wS
五233.
王女と、後ろに立つ長身の少年とを訝しげに見比べる。



        ___|二ニー-、、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
        /rヽ三三三三三─‐-- 、;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l
        ',i ,-三三三三三、   _,.ニ、ー-、!;: -‐二 ̄彡′
        ',、、ヾ三三'" ̄ ̄   `ー‐"    ヾ-'"  .〉′
        ヽ ヽヾ三,'    :::..,. -‐- 、     _,,..-‐、、,'
         `ー',ミミ     ::.弋ラ''ー、   i'"ィ'之フ l′     「これは姫様。
         /:l lミミ     ::::.. 二フ´   l ヽ、.ノ ,'       どうなされたのですかな?」
      ,.-‐フ:::::| |,ミ             l      /
     /r‐'":::::::::| |ヾ        /__.   l    /
 _,. -‐"i .|::::::::::::::::::',.',. \        ⌒ヽ、,ノ   /ヽ,_
"    l ヽ:::::::::::::::::ヽヽ. \   _,_,.、〃  /l |  `゙'ー-、、
     ',\\:::::::::::::::ヽ\  \  、. ̄⌒" ̄/:::::| |      `ヽ、
     \\\;::::::::::::\\  `、.__  ̄´ ̄/::::::::::l |         \
       ヽ \`ー-、::::::ヽ ヽ    ̄フフ::::::::::::::ノ ./          `ヽ、
          `ー-二'‐┴┴、__/‐'‐´二ー'".ノ
               ̄`ー─--─‐''" ̄



                         「`ー'′/    /   ヽ、 \ \  ヽl}::.:)、 \
                         l_,ィ  / /   l      l 、  l `、 {:|}く\ヽ/
                         ノ  ,′ !    {      | l|   |   l ):|} ノ|:「´
                       .  ヽ∧| , |   | l      | l|  |  l| {:|!::)|:|
                          |::l| | |  l  、    | l | _,厶| j| {::|}::} |」
                          l:::| `、!|   \ ヽ、 |,.イ,斗予 | |{K!j |
   「娘が来てはいけませんか?」     〈:;小、ヽヽ、T,Zニミヽj  ^ヾrシ | |ァ1 |
                           |  \ヽN {ヾtク         | ト |_|  |
                       .   |  |   l \    `-   /!| |::..::.`:┴-、
                       .     |  |  |  | > 、 __ /::..::|| |::..::..::..::..::..:ト、
                           |  j  /|  l/::..::..::..::..rクニミ::../| |::..::..::..::..::./::..`ヽ、
                       .   l   ! //l  l::..::..::..::/;ハミZシ//| |::..::..::..::..:/::..::.`ー┴―-ォ
                          j   レ'∧! ,'::..::..::.〃::..::..::.レ'/::| |::..::..::..::r'::..::..::..::..::..::..::/::|
                          /  / / /| ハ::..::..::..::..::..::. /l ト、| |::..::..::..::{ー-::.ハ::..::..:: /::..|
                       .  /  / |{::.| ||::.\::..::..::..::../::.| l::.| |::..::..::./::..::..::/::..\::./:ヽ:j


111 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:28:08 ID:AHvCG9wS
五234.



    /、;:;:;:;:;:;:;:;:;ー-:;、_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
   ./ミミミミミ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ー-;:;、;:_;:;_:;::-‐'"´i
   lミミミミミミミミミー-::、;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
  ,!ミミミミミミミミミ   _;`-、;;;!:-‐'''´|ミi
 //`,ヾミミミミシ‐'″  'ー‐'  :  'ニフ' i;/
 l l ,rヾミミミ      _,,,,,   ノ  _,,_ l
 ',ヽヾ、ヾミミ     ィで)ヽ、   r';ィび、.ノ    「いえ、もちろん姫は構わないのですが。
  ヽ、__,, ミミ      `゙゙'''"フ`  | `゙'''フ'i     後ろの騎士は?」
  〃 i l ミミ      /´    | `ー'´l
  /ヾ.l ミミ       /'    |  /      (薔薇の記章?
. /:::::',ヽヽ`       / ` `゙ー-' /       小僧の新人―――ギャブレットが先月
r/::::::::::',ヽヽ           i:i ', /       何か言っていたような………)
/::::::::::::::ヽヽ\    '"ー===-'/
ヽ:::::::::::::::::ヾ、 ` 、   ゙'一''ー'ノ′
、 \:::::::::::::::ヽ  ` ー‐-t't::i´゙ー-、
.`-、 `ー-:、::::::ヾ'、     //:::l ヽ `゙ー- 、



                         , ------ 、                   / ヽ
                        /      \              /ヾ /
                       i             i           /ヾ/
                        |  \    /  │         ./ヾ/
                        | ( ●) (● ) | 、-- 、   /ヾ/
                     i  (__人__)  i  弋||ニi/ヾ/  (こいつが大臣の麻呂=イチジョウか。
                      , -!   `⌒ ´   !-、   /○||´    突如共和制を唱えだした張本人―――)
                     |、ヽヽ       / / |.../ト、/弋`||
               ,  ―――´ | |、` ――― ´.,| |  `――‐  、`弋 |
             / ヽ       ヽ  ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄/ /     / \  ´
            .i    ` -  r―‐/\    /ヽ― 、  - ´     i
         /           | /- ―┬― -\ |         \
         >、 ` ー--   ,/       |  , -_-、.\  --― ´ ,<
           .>、  ー――‐,‐ ´ ξ^^ξ  |  iィrオj }_j`ー、-――‐ ,<
           >、  ー‐,―、´     V    .| ハ.ゞツフ    ,`ー、‐―‐ <
         /    /::::::i\.  ,. --―┴―-- 、   /!::::::::\   ヽ
          /_ /:::::::::八  Y                Y  八::::::::::\ _ヽ
        i::::::::::::: /:i  ヽ. ヽ              /  ,/  ト:::::::::::::::::<
          i::::::::::::::::::::// .|ヽ´ \, -――――- 、/ ヽ´|   i::::::::::::::::::::i
        , - !::::::::::::::::::::|  /    |         |   ヽ  .!::::::::::::::::::::!- 、
      i` ー――――i , /\     !         !   /ヽ .i――――‐ ´i
       .|------i   .|/   `ー―――――――― ´   .|   .r‐‐‐‐‐|
      .|    .|    .|         / :::::::::::::∧          |   .|    .|
        |----- .!   .!\     ../:::::::::::::::::::∧     ../.|   .|-----|
       |     .i   .|  .\     /::::::::::::::::::::::::∧    ./ . . |   .|    |


112 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:29:08 ID:AHvCG9wS
五235.



                              つ:::::::::::::::::rー-'三三_ -―――‐-- 、)::::::::\  _
                             (:::::::::::::::::::::::) 三= '´/       、  (_:::::::::::::丶<::::::`ー、
                              `ー,:::::::: __ノ /  / /    \  \ ム::::::::::: |企;:::::::::::}___
                               (_:::::: ヽ/   / /      ヽ  、ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ
                               r’:::: /      {    |!  | |!  |!ハノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{
                               `ァ: :′ /  / !     |!  |! |!  |! |`ー, : :::|三|:::::::::::::::} '.
  「私の護衛、王女近衛騎士の一人です。      ヽ.′ /  /  |!      |!  |! |!  }! | Y:::::::::|三|:::::::::::::/  {
                          .      | | |!  |!   |!     i}  } |!  /_!_| ゝァ : :|三|::::::::_;ノ|   '.
  国内における権限は私の次―――   .       | | |!|  |!、 {! |!   // /}//孑' /イ (_ : :r'--{:::::::) |   |
  つまり麻呂、貴方よりも強いのだから  .       { | | { 卞ト、ハ!_  //ノノィ≦ケテ| (:::::〈ん)、) 〉´ |   |
  気にする事では無くて?」                ヽト、 {ヘ、从ィ升=ミノ´   /弋じ:::}| 〉 : ゝニン   |  |
                                   ヽ乂ヘ!ゞ、rゝ':{`      `ー'゙ .|  ∨//    |    !
                                    }  |ヘ `ー'゙  、          |   {ノ´     |    |
                                    川 | 丶     マフ      ノ  } !        |    |
                                    //}  ! _≧-..、   ,∠⌒<}/ 八ヘ      |    |
                                     // j /':.:.:.:.  .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:.  / />ヽヽ     |    |



単純にやらない夫が王女近衛騎士になった事が嬉しい真紅は事実だけを言ったのだが、
権限が上である事を言われて、突如険悪な表情を浮かべた大臣は
聞き捨てならん、と声を荒げて問いただすではないか。



         ,l、::::::::::::::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
        ,ハ::`丶、:::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_,, -‐:〈
        {;;;;ヽ、:::::`丶、:::::::::::::l:;:;:;:;:;:; ィ";:;:;:;:;:;:;:}
        ,l;;;;;;;;;シ丶、:::::::`:`:ー'‐::'':"::::::::_, ィ"´;;l
       fうl;;;ミミ、  ``丶 、::::::::,: - ''"´  リ;;;;;;f-、
       { l l;;;;;ッ=`   (三> `^´ (三シ  ム;;;;;;ソl}   「そんな若造が王女近衛騎士、
       t !;;;リ    _,,...,,_     _,,..,,_    l;;;//    麻呂の上に立つですと!?」
        ゙l ヾ;l  :'ィテヘ9ンミ   ,: ',シヒ9ン、  l;//
        `ーll!   `''==ヲ'  l:.:^''==彡'" ,!リノ
            ll   ` '' "   l:.:.:` '' "  ,i;;l´
          li,     ,r .: :.ヽ、    ,:,り
           t、   / ゙ー、 ,r '゙ヽ  /,K′
           ゝ、 ,:'   :~:    } // /ヽ、
           /{lヽ ,ィ==ニニ==,ノ,ノ7 /:.:.:.:ヾニヽ
         , ィ/:.:い ヽ `` ー一 ''"/,/,/:.:.:.:.:.:.:.:ソ }- 、、
        / /:.:.:.:ヽヽ `' ー‐ -- '"//:.:.:.:.:.:.:/ /   ` 丶、
     ,, - {  ヾ:.:.:.:.ヽ丶     //:.:.:.:.:, -'" ,/       ` 丶 、
  ,, - ''"   丶、 `` ーゝ、ヽ.,_,,ィ"ェくユ- ''" , ィ"


113 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:29:38 ID:AHvCG9wS
五236.
そしてその変化を見逃さず、相手の心理状況を丁寧に見極めようとするやらない夫は
ただ黙ってやり取りを王女に任せている。



     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●    (今、あからさまに態度が変わったな。
   |      (__人__)    権力に固執しているのか?)
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

115 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:30:11 ID:AHvCG9wS
五237.
まさかそう言った反応をされるとは思ってもいなかった真紅が二重の意味で驚いているので、



.:.:.:.:.:.:.:.:.//:.:.:.;ノ               \
.:.:.:.:.:.:. / /:.:.:./  /   ,     `、        ヽ
.:.:.:.:.:.:/ /:.:.:.く /  |    | l     ヽ     、 ヽ、
:.:.:.:.ノ /:.:.:.:.:.∥  |l l  | l    `、`ヽ    l ヽト、
:.:.:.:{  !:.:.:.::.:;ハ  |l |l  ! |  \   ヽ、\  l|  l| |
::.:.: l  |:::.:.:.::) ト、|ト、|l  } ト、ヽ ヽ、 | l|ヽ ヽ |ヽ l|ノ    (えっ?
::..::.:l  |:.:.:爪,斗七|廾ト-|‐1ヽ }`ヽム-l¬ ∧ノ/ }リ
ヽ.:.:ヽ. ヽ::.}| l ハ/レ=ニミ刈 |  リ  ,.ニ气 l |          まさか麻呂、
  ):.:rへ_}|/ l| {l f伍}` ノ    狄l ' ハ          やらない夫の事を知らないの?)
  ヽ、!{レ' ///   ゞ='′      ¨´ ∧ |
   ///人           '    八l |          「そうですが、何か?」
 // /_>ト、_r个、    r¬ _/| ヽ\
// / /: /::..::..::{::..:ヽ.   /::..l`'┴:-:ヘ \
´ /   _工l::..::..::..::..ヾ::..::トァ=く::..::..:l::..::..::..::..::}ヽ、\
ノ   / : : {::..::..::..::..::..:∨{リ廻lト、::.l::..::..::..::./  ヽ、ヾーr- 、
  /: : : : : `ヽ、::..:;:-'´丁ヾニシ::..`T:ー::-:r'′     `l /  ∧
. /: : : : : : : : : : /´::..::..::.l!::..:| |::..::../::..::..::.\       レ' | / /



はっ、と気づいて態度を改めた麻呂は
ここしばらく何か別の事に夢中になっていたのだろうか、
城内の話題の中心だったやらない夫の事を本当に知らない様子で言い放つと、



                              /、;:;:;:;:;:;:;:;:;ー-:;、_;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
                             ./ミミミミミ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ー-;:;、;:_;:;_:;::-‐'"´i
                             lミミミミミミミミミー-::、;;;;_;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:i
  「まぁ、その件について麻呂は        ,!ミミミミミミミミミ   _;`-、;;;!:-‐'''´|ミi
   何の権限もありませぬ故。         //`,ヾミミミミシ‐'″  'ー‐'  :  'ニフ' i;/
                           l l ,rヾミミミ      _,,,,,   ノ  _,,_ l
   王女様とアンデルセンの          ',ヽヾ、ヾミミ     ィで)ヽ、   r';ィび、.ノ
   お好きになされよ」              ヽ、__,, ミミ      `゙゙'''"フ`  | `゙'''フ'i
                            〃 i l ミミ      /´    | `ー'´l
                            /ヾ.l ミミ       /'    |  /
  (普段から言ってる             . /:::::',ヽヽ`       / ` `゙ー-' /
   お友達探しの延長か?)        r/::::::::::',ヽヽ           i:i ', /
                          /::::::::::::::ヽヽ\    '"ー===-'/
                           ヽ:::::::::::::::::ヾ、 ` 、   ゙'一''ー'ノ′
                          、 \:::::::::::::::ヽ  ` ー‐-t't::i´゙ー-、
                          .`-、 `ー-:、::::::ヾ'、     //:::l ヽ `゙ー- 、


116 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:31:08 ID:AHvCG9wS
五238.
そそくさと部屋を出て行ってしまった。



  |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_;:;」
 ├r―――┴――一 ''' ""三 ̄´::::::ヾ
 /::{  ィ'三)   (三ヽ   ,ッミ::::::::::::::::ヽ
 {:::シ ~´           `ヾ、:::::::::::::::::l
 l:::l ,. ニ 、 :.  .: ,r ニ 、   ミ:::::::::::::ム、    「それでは麻呂はこれにて」
 l:::! 'イでiン、 : :. ,イでiンゞ:.:.  ミ::::::::::/^い
. l::l :.`^"´ノ.:  :. ヽ`~´ノ:.:.:.  ミ:::::::イ  リl
. ヾ! ` " ´ /  ::. ` ´     ミ:::::/ム_ノ/    (やれやれ。
  'i,     ,'  '^ヽ       ミ::::l 'ー' /     かのような小僧に何を期待しているのやら………)
   'i    ヾ'ー ''"く、      j::::クーf′
   l        `ヽ     {:::リlミ:::ヽ、
   ヽヽ ,ィニニ丶、_ ゙:      "´fミ≧ゞ
     ヽ ^ヾ二´ノ´ _,ィ ,.ッ  //イぅ-、
     丶 `"   "´  ,/ ,.ィ" , -‐'",ノヽ
      `ト、 ___,, ィ"彡,r'´ , -'":.:.:.:.ヽ
       l    =ニ彡,ァ'",-'":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:L..、、
       ハ ヾ    / /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,, -''"  )
     , ィ'l l ヽ  / /:.:.:.:.:,, - '"´  , - ''"丶、



チリチリと首筋を刺すような感覚。
ただ黙って出て行くのを見送り、廊下を遠ざかっていく大臣の気配が完全に消えるまでの間
ずっとそれを感じていたやらない夫は



     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ー)(ー)
.   |     (__人__)    (勘では×、だな)
    |     ` ⌒´ノ
   .l^l^ln      }
.   ヽ   L     }
    ゝ  ノ   ノ
   /  /    \
  /  /       \
. /  /      |
 ヽ__ノ



と、まず評点を一つ付ける。


117 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:32:08 ID:AHvCG9wS
五239.



\    ;;;;||  o;;;;;||   ;;;;;;;||  ψ;;;;;||   ;;;;;;;||
 ll\..,,__||__iii___||___||__ζλ_||___||
 ||ll ||================
li ||li || || il;;||| ll |y||llliii||y| ll ||llliii||| ll ||y||llliii||y|
lli|| il|| ||lljjj|||l;;L|y|| ll ||y| il;;||llliii||| ll ||y||llliii||y|
 || || ||llliii|||l;;L|y||llliii||y| ll ||llliii||| ll ||y||llliii||y|
 || || || ll |||llliii|y||lljjj||y| il;;||llliii|||l;;L||y||llliii||y|
lli|| || ||l;;L|||llliii|y|| ll ||y|lljjj||llliii|||l;;L||y||llliii||y|
 ||lli||====   ________=lヽ/|ヽ/|ヽ/|==
li || ||(○ ||llliii| /      \:::;| | | | | |
li ||lli|| Y:::;||l;;L| |;;;| ̄ ̄l ̄ ̄|;;;| :| | | | | |
li ||lli||_||________,||' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|;| :| | | | | |_____
 ||/       '[] '' ̄ ̄ ̄ ̄'''[] i|/ヽ|/ヽ|/


                                / ̄ ̄\
                             /  ヽ、_  \
                            (●)(● )   |
                            (__人__)     |
                             (`⌒ ´     |
               「……………」.     {           |
                             {        ノ
                              ヽ     ノ
                              ノ     ヽ
                               /      |


それから捜索が始まった。
ベッドの上の遺体に頭を下げたやらない夫は注意深く室内を探索していたが、

118 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:32:38 ID:AHvCG9wS

五240.



    8γ。o    (☆)☆)   |i::::::::::::::::i|  .|;;;;|     //::::,イ::i/:::::::::::::::::
   , ヽiij.〃―――ヽiij.〃―――――,..___ . |;;;;|    //:::,/ヽ!:::::::::::::::::::::/
  / ( : ::)     ( : ::)       /  .|_ |;;;;|  ./.<:/|:::|_ン'":::::::::::::::::/
(Y(Y)    / ̄二二二二二二二二l   | |;;;;|∠`ヽ  ヽ.|::::::::::::::::::::::::/
ヽiij.〃  /:::/:::,ィ――――――― l,,.  ´  `´    `ヽ/::::::::::::::::::::/::::
( : ::) /:::/::::/::/ ̄(i(ii)i) ̄ ̄ ̄                 |\
__/:/:::::/::/ ,.,.., ヽiij.〃,.,.,.,.,.,.,.                 |.  \;::;
::::::|/:::::/::/  ,,,.-E!=( : ::)ry==-、;:;巡              |    \;::;::;::;:
::::::|:::::/::/ 彡;:;::!l   E!. (__)> ! i;:;:;:;:巡/!            \     \;::;::
::::::|/::/ 彡;;:;::;:;;i`===------==.'´.!;:;:;:;:;:;::| i巡               \    \
_,|/  i!;:;:;:;:;:;::;::i_ノ_ハノl  l ̄ ̄l__i;:;;:/二」lj;;巡             \
     .i!;:;:;:;:;:;:;:; l |''~~"^ |    |;:;:;:;:l」;:;:;:l」;;彩           ____ヽ___
      i!;:;:;:;::;:;:;:;l__l :;::;:;:;:;:;|~l_「l |:;:;:;;:;;:;:;:;:;彩           ∠_____
      ハ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:」 ..l:」;:;:;:;::;:;;:;:彩             | 「'  ̄ ̄ || ̄/
      ∨;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;;:;:;:彩               | | ./    ||//
       マ杰杰杰杰杰杰杰杰杰杉              | |/ /   ||/
          / ̄ ̄\                         | |l /    ||
        /      \.                      | | ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄
        |::::::: :      |                       | | /   . || //
       . |:::::::::::::     |                        | |./   .|| /
         |:::::::::::::       |                       | l      ||
       .  |:::::::::::::::     }                      | l二二二||二二
       .  ヽ____    }                      └─────―
          r'ニニヽ._\. ノ
        r':ニニ:_`ー三`:く._     「ん?」
      /: : : : : : :`,ニ、: :_:_;>
      /: : : : : : : : / : : : ヽ\
     | : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ.
      |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''" ̄: : :l: : : :l
      |:.:.:.:.::.:.:.:l -─-: : /:_:_:_:_l
      |:.:.::.:.::.::l.__: : : :/::: : : : :l


120 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:33:08 ID:AHvCG9wS
五241.

┏──────┓

   これは?

┗──────┛




         _..rー 、_
          /    `'ゝ、_
      /          ^''ー-...._
     ./´ヾ、       _,,..‐"’ `゙''ー-.._
    ..../   i     _..-‐´         /
     /    !_..-‐'"´           /
   /     ! 、            /
    `'ー..、   i           /
      ^ヽ、  ヽ_     /
        `ー、 ヽ    /
          ^'ーム./
             



枕元の机の上、水差しと共に置かれていた包みを指さすと、


122 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:34:08 ID:AHvCG9wS
五242.
真紅がああそれは、と説明してくれる。



                            )::::::::::::::::::::,  ´    )::::::::::::::===彡::::::テ
                             (::::::::::::::::://    ヽ:::_:::::::::::::::::i  l::::l:::::ハ二))
                            >:::::::,.'  ′    |   ):::::::::::::::l  i:::i:::::(、二))
                              て::::/   ll  l |  !|   {::::::::::::::::|  l::i:::::::::ハ〈
                               しl |  l |  | | _!H‐'フ|/て::::::::::彡ミ::::::::(  !l
                               l l  l _L | |ノ  rT´㍉ | (::::::::ミ彡::::::ィ  l|l
    「お父様が飲んでいた薬よ」             ll ヽ ´ rr、    ヽ__ソ | l! {::l l::::;:::) |  リ
                                  ハ v)       l l | リ /:://   |  |
                                  ,' ハ 丶      リ ,| |//´  | |
                                  |  〉 、 `    lレ' | h、     |  |
                                  l / ||  > - ィ 〃 | | l7      |  |
                                  ノ'  |r j / rr、 〃  | | 〈 \    |  |
                                  /'   ノl j/ ㍉ト(  ノ l (   \  |  |
                                 ヽヽ/ヽ j!    > ´ / /     ハ |  |



          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (●)(●) .|   「国王は一体何の病気だったんだ?」
        !  (__人__)  |
          , っ  `⌒´   |
       / ミ)      /
      ./ ノゝ     /
      i レ'´      ヽ
      | |/|     | |



結局の所、やらない夫が一番引っかかっているのがそこだった。
高司教―――もしかしたら名ばかりの自称かもしれないが―――それなりの
治療の奇跡があれば、大抵の病気は瞬時に回復するはずである。

124 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:35:08 ID:AHvCG9wS
五243



                                      ) . .:./.:.::::/              \ \.:.::| |::::::人
                                   .  ( . . .:.:.:::::::/       /        ヽ 入| |/ヽ `ヽ
                                      \.:.:.:.::::/    / ′  l      |  l 「:::| |:::::::ノ   !
                                        Y.:.:.′   ,′! l   |       |  }ノ..:.| |:::::ノ    |
                                   .     ゝ┤   |  || l |    l   (. .:://.::∧    |
 「最初はただの風邪だって言われてた。                 l !|  _|_Lj、 l | _/|_/ l | )//.::/ l   |
                                          |八 l l l{\|`ヾト、l、/ ̄l/`刈Y北L.,′ |   |
  リフの治療の奇跡に頼ってばかりだと                 | ヽヽl ´==''     ==''^ } | ヒシ''′ |   |
  抵抗力が落ちて良くないから、               .      '  l / ∧    '       イ|Y´    |   |
  今回は投薬とで自然回復に任せようって事になったの」      | j l ||丶   ‐    イ`ヽl l      |   |
                                   .     /|  {| ! | ヽ ` rz=.、´ ノ  / lト、   |   |
                                        //j/. :| ! |\ l、{{r勿}}〃  //| jj:::::\  |   |
                                   .     /./. .:.::::|   {     `゙T゙´   // l|从::::::::::ヽ.!    |



なぜ奇跡は適わなかったのか。
高位の神聖魔法による治療が適わない程の病気となれば、
その数は片手で数えられる程しかない。



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)   「なるほど、それで?」
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }   (今のところ辻褄は合ってる)
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     |
    |     |


125 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:36:08 ID:AHvCG9wS
五244.
┏──────────────────────────────────────────────┓

   でも、全然良くならないばかりか、咳が止まらなくなって―――
   結局、神聖魔法に頼る事にしたの。

┗──────────────────────────────────────────────┛



  {  i      y   ハ    、 、  `ヽ    ヘ
  ヽ ,′   i   /    ! ヽ  ヽ ヾ  i     ト'、
   } イ   ,′ ( i   ヾ:、 ヘ.   \ ハ 人   八 ヽ
  / ノ|  /   ゞヽ  ヾ:、 ハ   リⅥノヽ) ハ ヽ }
  イ/ い !   i lヾ辷、  ヾ:、ト、 iノ)リⅥノ / ノ i !   「リフ。
  |!  ヽi ヽ 、  ヾハ. リ゙1、 } ヾ )ノ '" / ,イノ / ノ    今回の風邪は質が悪いようだ。
  ヾ   ヾ  ハ ヽ ヽヾi ! `ソ  '"    /ィ'リ/ ,/ ノ
      ト、ヾ:ミヾハノ  l          i ハソチ´ハj     済まんが魔法で治してくれ」
      /ハ、ヽ-ミ     ヽ `     ヾ,'い ;ヘヽ
     (" 廴ーャ≧    _ .一     /ノソ i リ
        `1 i\    ´ -‐ '   ,:(イ i[´ ゴホッゴホッ
         ヽハ、≧ュ、         /__辷!
          ` リイハ 丶、__ .〃´   `ヽ



                            ___
                          /    ヽ\
                         │       │
   「随分と長引いているご様子、     へ-  ─ヾ  │
    致し方ありませんな。          ─  ─   ∂ \
                            |  し 丶 √ │││
   ―――キュアー・ディジーズ!」   | ト-=ヽ  │ ││
                            \    /  │ │
                             / ゝ── /ノ  丿
                          ( \__ /   /│

127 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:36:53 ID:AHvCG9wS
五245.



      /|////   ,,,、ィ__
     /    ∠  7" ,,,,  〈     :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .
     //'ァ  /  / ,r´ ノ  フ   . .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.
    " / /   フ ゙イ) ,、 '´                  . . . .. .. .. .. .. ...:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:.
    .:;:∠ ∠   ,、-}_  ,、-'                                 .. ...:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:.
   .:;:;/  /  フ  ∠´        .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.....                  .. ..:.:.:.:;:;:;:;:;.
  .:;:/  r''"  ∠  /      ,,ィ  ;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .             . ..:.:.:.:;:;:;:;:.
   ,/  /     ノ ,>  ィ,,、-''"/   :.:.:.:.. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.
 .://"      //,ィー'"_,ィ /    :... .. .. . . .. .. .. ...:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:.                . ..:.:.:;:;:.
 /"       /,,''" ,、ィ/ >    .. ..         .. ...:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:.
 .:;:;:;:;.:.:.:.. . ,、 '"'",、ヲ" レ" /                    .. ..:.:.:.:;:;:;:;:;.              . ..:.:.:;:;:.
      /  / フ ,r、/                     . ..:.:.:.:;:;:;:;:.
 .:;:;:;:;:.:.:.'//|/   / /     ,イ、 '"7                     . ..:.:.:;:;:.              . ..:.:.:;:;:.
 .:;:;:.:.:.. . |/    / >  /ー'_,, ィ /                     . ..:.:.:;:;:.              . .:.:;
          / / /",,,イ /,/                 . ..:.:.:.:;:;:;:;:.
  :;:;:;:;.:.:.:.. .  /ノ_//,ィ'´/レ'/  ,,ィ                .. ..:.:.:.:;:;:;:;:;.              . ..:.:.:;:;:.
         // ノ. イ/ ,/ ィ'" / ,,ィ..         .. ...:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:.
  .:;:;:;:;.:.:.:.. .  |/ |/ ) ,/,/|/ /,r''/:... .. .. . . .. .. .. ...:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:.              . ..:.:.:;:;:.
  .:;:;:;:;:.:.:.:... .     / .」 フ //ィ''"/ ;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.           . ..:.:.:.:;:;:;:;:.
   .:;:;:;:;:;:.:.:.:.. ..    // /// ∠   :;:;:;:;:.:;:..;:.:..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .           .. ..:.:.:.:;:;:;:;:;.
   .:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:... ..     /,、 '"´   :;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.....             .. ...:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:.
    .:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:... .. .. . . .                     . . . .. .. .. .. .. ...:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:.
      ,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.
       . .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .



128 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:37:08 ID:AHvCG9wS
五246.
┏──────────────────────────────────────────────┓

   でも、治療の奇跡で治らなくて―――

┗──────────────────────────────────────────────┛


            / ,イ/   /     /   ,   ,从   {    ,ィ    ハ.  リ ヾ:、
       ____ _j_,.ソ  イ __   / ′  /  ,イ i  / |    | i  Ⅵ /   ヾ!
      `¨ ーァ三ニ=一 '´   /   ,イ  /7八 i  Ⅵ  ハ !  ヾ: ヘ.    ノ
         ,ィ'´_ _三二ニ=匕    / _,.斗' イハリヽヾ. |  ノ八ヾ:、   ト:、ヽ.
       /ィ,イ´ i´ 乂_____ ..イ /ィ彡| !ハ人  い i ト、 ヽ ヽ 、ヘ ヾ:、  「む、治っていないようだが………」
        /´ ’  j //7     ( /   八(i { l{ ヾ l ヽ ハ ヽ、ミ、 八 i  ))
           ,ノ //イ   -=彡i  イ ハヾ:、 `  ヾ!   )八  1ゞ:}`ヽ、ヽ /"
       ー=彡ァ/イ ,ィニ¨´  ,人  ノ `ーミヽ、   " `ー い!   \:、
          /Ⅵ/ イ  厶匕_乂ミ(     `ヾi          Ⅵ    `ー 、
           〈 ///i人 /´ ̄ 7八 い           __   r一 ’
          Y/   lハ i ______            .._厂´
            _リ,.-‐ ¨`1 ̄    ̄¨ニ=- . _    /
           い                  `ヽャ- 'ゴホッゴホッ
.         _〉____         ____   /
         __」´二三フ≠一 …ニ¨`≦三 ̄` r-'
         厂`彡二 ̄-― ¨ ̄ ̄ ̄`ヾ三≧ぇ_
.      /                     ̄`ヽ.
    /                           ` ー- 、
.  /                               `丶、
/                                    ヽ



     ___
   /    ヽ\
  │       │
   へ-  ─ヾ  │     「なんと!?
    ─  ─   ∂ \    私の治療の奇跡で良くならない!
  |  し 丶 √ │││
  | ト-=ヽ  │ ││  もしやこれはッ!!!」
   \    /  │ │
  / ゝ── /ノ  丿
  ( \__ /   /│


129 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:38:12 ID:AHvCG9wS
五247.



       ゝ     _ _...L            ヽ   ヽ        )
      (  __   ´    `  )         |   |       _イ:ヽ
       「    /         「  __         |   |     (::、::.  \
        ゝ _ /   /     V´___)        |   |      )ヾ\  ヽ
          '/  .′     | (  _      |   |     イヾ::: ヽ:.ヽ |
          //   !      |  「.:.:.:..:)ヽ.._  _j   レ'    ( ハ:  |: :| |
        イ    !       .  ..:.:.:.( __     ,| _ | 、___ .) |::|::. |: :| |  「不治の病である、
        ∥|    |:  |    / /. ィ :/  )  、γ, -、Y   _.)   |::|::. |: :| |  精裂病だと診断されたわ」
          i! |    |:  │  ,ィ 升j/_j/ | |ゝし { { fひj j √.:.:    |::| | |: :| |
          i! N. |  、 从ヾ/ j/勿fぅ/ | |   |ゝゝr_少':.: .:.:.:..::  |::| | |: :| |
          ヽト ..._ ゝト-ゝ  ゝ'  | |   |:.:./  /:.:/::.:.,   人| |  ~~ |
                  .          | |   | /  //  /  . '   │    !
               /          , イ   |'  /-‐ァィ'  /     │    !
              ヽ         / |   | /    ,'イ___     |    i
                  / \ 、っ   /   |   |,/  - ‐ ¨   /     |    i!
               '/ | :\    i!__.|   |´    _.. ー >     |    i!
                i|  |:::::::|>‐┤  |   |\ . ´       \   |    i!
                i|_|::/   |  │  !  \         .  |    i!
                「          r|  │  !   /   /!       \    i!



                        ヽ
               ,,  、       l
         ゝ_    _/  .. >..、     l
          `''''''‐"  _ __ ニ:_丶     1
       / 、      ^''''ー 、__ ゝ   │
    / . l 丿  l'"! 、 、 '''-ー-、 ´ ^ー-..、 .
    | 」 |  | || !  ! l │ '   ,r _..,, f.    「精裂病?
    `、  '、 ゝ ノ / l ..′ ,´  | l│l .i     精裂病だって?」
       `- - ゙‐'′  --"  ,ヘ ∪ ノ l.
                        ´ /
           /            `)
           f        丿   ヽ/
          入 ___ -'     ,′
         ( V v      "‐_ -'′
          ''-二ニ -=  `'`ソ /
            ´ ‐‐;ュ `' 、ノ  /...
              ニ   ′ 丿
                     !.
                     !.
     丶.._              /
       `゙ ‐--- ____-''
                 \
                   \
                     \



精裂病の名はやらない夫も知っている。
そして神聖魔法でも治らない部類の病である事も確かだ。
しかし。

130 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:39:08 ID:AHvCG9wS
五248.



                 「`ー'′/    /   ヽ、 \ \  ヽl}::.:)、 \
                 l_,ィ  / /   l      l 、  l `、 {:|}く\ヽ/
                 ノ  ,′ !    {      | l|   |   l ):|} ノ|:「´
               .  ヽ∧| , |   | l      | l|  |  l| {:|!::)|:|
                  |::l| | |  l  、    | l | _,厶| j| {::|}::} |」
  「どうしたの?」       l:::| `、!|   \ ヽ、 |,.イ,斗予 | |{K!j |
                  〈:;小、ヽヽ、T,Zニミヽj  ^ヾrシ | |ァ1 |
                   |  \ヽN {ヾtク         | ト |_|  |
               .   |  |   l \    `-   /!| |::..::.`:┴-、
               .     |  |  |  | > 、 __ /::..::|| |::..::..::..::..::..:ト、
                   |  j  /|  l/::..::..::..::..rクニミ::../| |::..::..::..::..::./::..`ヽ、
               .   l   ! //l  l::..::..::..::/;ハミZシ//| |::..::..::..::..:/::..::.`ー┴―-ォ
                  j   レ'∧! ,'::..::..::.〃::..::..::.レ'/::| |::..::..::..::r'::..::..::..::..::..::..::/::|
                  /  / / /| ハ::..::..::..::..::..::. /l ト、| |::..::..::..::{ー-::.ハ::..::..:: /::..|
               .  /  / |{::.| ||::.\::..::..::..::../::.| l::.| |::..::..::./::..::..::/::..\::./:ヽ:j



          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (●)(●) .|  「ごめん。
        !  (__人__)  |   ………珍しい病気だからびっくりした。
          , っ  `⌒´   |
       / ミ)      /   国王はとても忙しい方だったのか?
      ./ ノゝ     /    たとえば、何か目的や目標があって、
      i レ'´      ヽ    その為に粉骨砕身………」
      | |/|     | |


131 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:40:11 ID:AHvCG9wS
五249.



                             r'´      ,イ´f´    /          `ヽ          ノ
                        ,rー--{       / / |     /            |    ヽ        ノ
                        / / ̄!      / 〈  ノ/  /            ∥   ヽ      (_!
                        | レ´ ̄_>   / ! 'Y /    !  /           ∥  |  ' ,      `!
  「ううん。                 ,ヘ`二彳´    | |  f/ / | | /     |     ∥   |  ',      `!
  とてものんびりした人だった。   /     |     | .ノ-イ ! !  |  ノ' | j   |     /}   |   |         |
                             |     !f   }| { | |,イ|,f/| .∥  .j   / } |  |   |        |
  『余暇を大事に』が座右の銘と        レ‐イ  | ) .{| ,ヘバ十-|-‐'ム .イ/ , / /, ,イ  /! | /      ノ
  豪語するほどに、ね」            /   |  rュ,⌒)ル'ムィテ'i'テ〒ミ`ノノ/ /レ'`ナメイァ // / /    <(´
                         /     `ー<@〉},'  ハ辷'_..八` " ノ.r' ,rテ!ムz'//イ /レ      ノ
                        /         `マ  ,' ´"'''"゛      {、_.'ノ 'zィ'   レ'_  _,...-‐´
                      /            ,' | |',         j,  `'''''゛//     ) `´
                                  ,'  !! ヽ、      "      /├‐-‐ '´
                                      ,' ∥`ヽゝ^ヽ    ~'   _.. イ |
                          , ‐ ´ ̄`ー、._  |   |>´   ヽ.._.. -≦  /  {
                        /          `┤ ∥       ヽ r-―-、_!  |



若い頃は趣味で人形を作ったりしていたらしいわ、と少しだけ懐かしそうに言う王女の言葉で
一気に違和感が確信に変わった、国王には精裂病に犯される前提条件が足りていない。

そして、死に至るまでの症状もやらない夫が知るものとは一致していないようだ。



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ー)(ー)    「そうか」
. |     (__人__)
  |     ` ⌒´ノ    (国王は病死じゃない。
.  |       nl^l^l   じゃあ、死因はなんだ―――?)
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \

132 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:41:08 ID:AHvCG9wS
五250.
病死の線が失われた事で、一気に暗殺の可能性が現実味を帯びてきた。

本格的に調べる必要がある、と真紅から国王の遺体に視線を動かした彼は、
まずその水差しの水と、投与されていた薬を少しずつ口に含んでみて味を確かめる。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           l      /    .!    ヽ       l
           l      ヽ__/ \__/.       l
           . l       `  ⌒  ´        l ペロッ
          .l                     l
           l                   l
          . l                        l
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




水はただの井戸水、粉薬には様々な薬草などが混じっており、
かすかな味覚と今までの経験や知識から
成分をあれこれと考えてみたが、ただの解熱剤に思えた。



                ̄    、
            ´          \
     /                ヽ
      /           、_  ヽ
    '               ` 、ヽ
    l              ,‐-,.._ ゞ
.   l              l 弋心 l    (普通の解熱剤、か)
.    l              冫.ー く
   l               l    ノ!
   l               `ー‐ f r'
   l                  ノ'
   !                     /
   ,'                   /
 ̄ `ー -               /
        `  、        /
:.:.:.:.:.:...        、      /
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..      .:.:ヽ _ ´
ー- :.:.:.:.:.:.:.:..   ..:.:.:.:.:.:ヽ
    ` 、:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
       、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
       ..:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
      ..:.:.:.:.:.:.:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./


133 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:42:08 ID:AHvCG9wS
五251.



    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)       「この薬を飲ませるように指示したのと、
  |     (__人__)        精裂病だと診断したのは?」
   |     `⌒´ノ
   |   ,.<))/´二⊃
   ヽ / /  '‐、ニ⊃
   ヽ、l    ´ヽ〉
''"::l:::::::/    __人〉
:::::::::|_/ヽ.   /|||||゙!:゙、-、_
:::::::/´∨/`ー'〉゙||i l\>::::゙'ー、
:::y′.: ',ゝ、_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
/: ://: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



                     つ:::::::::::::::::rー-'三三_ -―――‐-- 、)::::::::\  _
                    (:::::::::::::::::::::::) 三= '´/       、  (_:::::::::::::丶<::::::`ー、
                     `ー,:::::::: __ノ /  / /    \  \ ム::::::::::: |企;:::::::::::}___
                      (_:::::: ヽ/   / /      ヽ  、ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ
                      r’:::: /      {    |!  | |!  |!ハノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{
                      `ァ: :′ /  / !     |!  |! |!  |! |`ー, : :::|三|:::::::::::::::} '.
  「リフよ。                ヽ.′ /  /  |!      |!  |! |!  }! | Y:::::::::|三|:::::::::::::/  {
        ヒーラー      .      | | |!  |!   |!     i}  } |!  /_!_| ゝァ : :|三|::::::::_;ノ|   '.
  なんでも治療師の資格も.       | | |!|  |!、 {! |!   // /}//孑' /イ (_ : :r'--{:::::::) |   |
  持っているんだって」   .       { | | { 卞ト、ハ!_  //ノノィ≦ケテ| (:::::〈ん)、) 〉´ |   |
                        ヽト、 {ヘ、从ィ升=ミノ´   /弋じ:::}| 〉 : ゝニン   |  |
                          ヽ乂ヘ!ゞ、rゝ':{`      宀'´ |  ∨//    |
                           }  |ヘ ^¨´  、          |   {ノ´     |    |
                           川 | 丶     r‐、       ノ  } !        |    |
                           //}  ! _≧-..、 `´ ,∠⌒<}/ 八ヘ      |    |
                            // j /':.:.:.:.  .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:.  / />ヽヽ     |    |
                          ノ ,' / /:.:.:.:.:.:....:.:__}イ夊)=-:.:.: / /:./::::::ヘ∧    |   |
                        // / />ァー:. :.:.:.:`¨)´:.:.:.:.:./-ー=二二〕\  |   |
                        〈≦__,/_/ーャ(:.:.:.:. :.: /\:.:.:.:《__∠⌒ー-、::::::::::::::ヽ |   |
                       / ̄ ___..==':::\_:-<: : : : :\: :.:ノ:::二> _>::::::::::::{、    |
                 .    〈__∠二=、::::::::::::::::::::}: : : : : : : : : :{´:::::::: ̄ミ<::::::::::::::::::::::::\ |
                       __ノ/イ:::::::::::::::/: /: ∧: : : : : {::::::::::::::::://:::\::::::::::::::::::::::\{ー― 、
                    ,ィ≦:::`ミヽ::::::::::::/: : /: :/: :{: :|: : : ハ、_:_:_/':::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::::::::::ノ


134 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:43:08 ID:AHvCG9wS
五252.
誤診、あるいは意図的な情報操作。
原因が病気でないのなら、治療の奇跡だって効果は無いだろう。

高司教リフにも×を付け、国王の死因を呪殺か毒殺の類に絞り込んだ彼は
まずは証拠の掴みやすい毒殺の線を疑ってみようと聞き込みを続け、



             / ̄ ̄\
           / _ノ  ⌒ \
           | ( ●) (●) |
          . |   (__人__)  |       「へぇ。
            |   ` ⌒´  |       薬を処方したのは?」
          .  |         }
          .  ヽ        }
               ,、ヽ     ノ-、
             /;;;i/      '、!\
         _,、-/;;;;;;;;| i      i  i;;;;;゙、-、_
    ,-‐'''";;;;;<;;;;;;;;;;;;;!、_`ヽ  、-'_/!;;;;;;ヽ;;;;;`'';;ー;;-,
.   !;;;|;;;;;;;;;;;;;;;\;;;;;;|'ーニ_ー_ニ゙/.|;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;!
   |;;;;;i;;;;;;;;;;;;/´;;;;;;|           |;;;\;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;|
.   |;;;;;;;゙i;;;;;;;;;'、;;;;;;;;;;;;!─┐  ┌─.|;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;/;;;;;;;;i
  /;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;゙、;;;;;;;;;!  l   l   l;;;;;;;;;;/;;;;;;ノ;;;;;;;;;;|



                        └-i:::::::::::::::::::::::: ,.  '"´     ``ヽ:::::::.: : ヽ、
                        __...ノ: : : : : : :,.ィ´   /     ',   ヽ `丶、: : : :ト.、  ,.ィ"ヽ
                   .     |: : : : : : : :/  ./  /      ',   ',  「: : : : :|:.:.:ヽ: : : : : 〉ニニ、二
                         ヽ.ィ: : : :/    /   ,'       l   ', `丶ト、:|:.:.:.:.:.|: : : : :ート、、ヽ
                        r‐:':::::::/     ,'  ,'          !   .l i'"´: : |:.:.:.:.:.:!: : : : :_:ハ ',ヽ
                   .      ',_:、:::/     l   l        |l     ! ',: : : :.|:.:.:.:.:.:|: : : : L_l::', ',r
                          ノ:,'     ,'l   |     l  | l !  ! |  `丶; |:.:.:.:.:.::!: : : : : :ハ::ヽ
  「リフが紹介した薬草師よ」         /:| |   ,' | ! .!l|    ,'| l l | l ,' ,|. |!´: :.!:.:.:.:.:.,': : : :r ' `¬
                        /:::,! |   ..L.',_ト. |',ト   / !./l/├ /¬ ¬、).:: /:.:.:.:./: ::::::::|    |:
                         /:::::ハ.ト 、 ! ..l_ヽヽ\、./ l/"´ l/_∠ |  {: : :/:.:.:.:./::::::;:::ノ|    !:
                         ヽ|l ',ヽ \ !,イ `` ト  '′   ,イ"´ lヽ  ,ハr'^,-ヘ':::::::::}::!|   .!:
                   .        |   ト、ト.`弋..ン        弋..ン ' | .|/j〈ィ'>》_ノ"!::l !   |:
                         |    l l.|. ',     、        l  ! .|:.ヾ ニフ   !::l. |   |:
                          |   / / | ト、     ,.、     | l| |/      ヽ:| |l    !
                   .      |  / / | |_.> 、       _..-.、l l ! !          |.!   |
                         l|  /,イ _..l l:.:.:.:.:.:.:`丶、 __..ィ´:.:.:.:.:.,' .,'::| |         | !   !
                          !|_ノ' r":.:.l l:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハィュヘ:.:.:.:.:.:.:./ /:.:::! !ヽ、       .| l   |
                       _..'"ィ´  ト、:.:.! .l:.:.:.:/``ヾ.ニンリ:.:.:.:.:./ ':.:.:.:.:| |:.:.:/、       ! !   !
                     <._ <.|   ! ∨ ,'_:.:'-:.:.:.:.:.:.:`¬´:.:``:./:.:.:.:.:.:.:.! !;/: : \     ! l   |



135 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:44:08 ID:AHvCG9wS
五253.
霊薬を作り出す事の出来る薬師ですら無いのか、と呟きが漏れた。

どちらにせよ本当に精裂病であれば投薬は意味が無い、
怪訝そうな真紅に頷くと薬の包みを閉じて



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ●)(●)
. |    (__人__)   「すまないが、
  |     ` ⌒´ノ   毎日国王に薬を差し上げていた
.  |         }   侍女をすぐに呼んでくれ」
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     |
    |     |



部屋の外で番をしていた宮廷衛兵に用事を申しつければ、



                             mm
                            // ///
                          // ̄ ̄/          ,______
                          ゝ   /n        //  `ヽ
                         ,--l---、 丿       /─'     ヽ
                         /    /         l___エニニi
  「了解です、ビップ殿!」        /    /         |-i ,-、_  / Θ|
                       /     |          | ll  `-'/i||||l
                       /     |          i /\ '´    |
                      /     |          /    \    )
                     〈__,----'  ,_     (0)只(0)  -‐ ̄,――、
                      /;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ ̄ヘ  ̄'ヘ,-----/ ヘヽ    l/ ヘ\  \
                      ヘ;;;;;;;;;;ノ  /;;;;j   /___i  ヽ_,'´ ̄  ヘ;;;;\  ヘ
                     /;;;;,,,,/  /;;;;;;;;|   ヘ;;;;;;;;;;;;;;ノ     |    ヘ;;;;;;;;\|
                     `ヽ____/;;;;;;;;/    ヘ;;;;;;;;/      ヘ     ヘ/ ̄j
                              ヽ___l;;;;;;;;/      ∧     /   |
                                    `l ヘ,,,-‐'´ ̄´  ̄ ̄\/ヘ_/


137 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:45:08 ID:AHvCG9wS
五254.
数分も経たない内に飛んできた侍女は、
王女と親衛騎士に呼び出されてとても緊張しているようだ。



           _  -── -
          ´    ____  `  、
      /   // ______ \  \
     /      { / _ヽ) /∠(__ヾヽ  ヽ
     /   |  |//    `´     `V   .
.    /  ,  |  |′        、    |
       |  l  |    /      ゝ、  |   i    「な、何で御座いましょうか………」
   l /  | 八l |  /         \|   |
   l/   |   \ '´       ィ えxj! |  |
.   /   l     | ィ え      {トcイ} 》  | ∧
  イ    ノ l  |《 {トcイ}      弋zり | /  ∧
  7  /{  l  | 弋Zり       """|/  |  }
  厶イノ ハ |  八  """    '    |   ハノ
     / >八   \      -- 、   从  ∧
.    /.:.:.:.:.:.:.\  ト\   (__ ノ //∧ /:.:.:',
   ,′:.:.::.:.:.:.:.:.:.l\|、  > .. ___ /}:.|:.:.:.:.∨:.:.:.:.}
   {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:. ヽ  7水く   /:.:|:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.|
   ',.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:∨/ノノVハ /:.:/:.:.:.:.::.:.:.:.:.::
.   i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:>:.:// //l! V∨:.〈:.:.:/:.:.:.:.:.:/
    ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾl/:.:.:.{ {// ∧ } }:.:.//:.:.:.:.:.:.:./
    〉:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧:.:.::.∨ / | ∨:〃:.:.:.:.:.:.:.:.:/
    /:.\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V:.:/ { |  | |:./{:.:.:.:.:.:.:.:.:./
.   |:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.∨ | |  | |/.:|:.:.:.:.:.:.:.:/


                                     / ̄ ̄\
                                  /  ヽ、_  \
                                 (●)(● )   |
 「緊張しなくても良い。                   (__人__)     |
  毎日、国王に薬を差し上げていたのは君か?     (`⌒ ´     |
                             .      {          |
 その薬は誰から渡されていたんだ?」          {         ノ
                               mm   ヽ      ノ
                              (⊂  ̄ ̄ ̄   ヽ
                                  ̄ ̄ ̄|    |

138 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:46:08 ID:AHvCG9wS
五255.



               ___
            . : :´: : : : : : :`: : .、
          ,.: ´;,.. -‐‐―‐‐-- 、: :`ヽ、
        ,.:': : :/,,.. -‐‐r┬―ァ-: ,.、`! : :`、
       ,.': :!: : !__ムvヽjヽ!,ル'ヘ/ムィ,`!: : l:ハ
      ,' : :l: : :!           `キ : :|: :l
     ,イ: : :l: : :|    ,,. ノ ヾ、      |: : |: :.!
      / !:.!: :! : :.! ‐--‐'′   ` ー-- !: : |: :ヘ    「私です。
    { !:.l: :|: : :.!  ‐- 、   ,. -‐   |: : :!: : :',    高司教様の紹介で来られた薬草師の方から
    | !ノ: :|: : : !ィテ千ミ     ,ィ云示ォl: : :|: : :iハ   渡されたお薬を、私が毎日、
    ! /: : f| : i :| 弋::ツ     弋::ツ !: : :|): :.ト}   朝昼晩と国王様に差し上げて居りました」
     ムィ: ソ!: ハ:|  ,,    .::.     ム: : l: : : |
        |/|.:l: : :i|             ,|.: : :l: :iヘ!
       レ'!: : |ヘ、             ノ:|: : 八リ
          ,.へ :!:.:l> .. ' ̄ ` ,. イ:.:.:.|: ∧
      /.:.:.:.:.:リ:.:.!   ヽ、‐-‐ フ l:.:.:.:.:|/:.:.:ヽ
     /.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.l   ,ィ=Yヾ   !:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.\
    ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.ト// /l_li ヘ、 !.:.:.:.:.:}.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
  i'´ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:! {ィ'! | !ト、ゝ|:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
  {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:|  ヽソ |ト_ソ !:.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}



                             / ̄ ̄\
                          /  ヽ、_  \
                         (●)(● )   |
                         (__人__)     |
  「その余りはまだあるかな?」     .(`⌒ ´     |
                     .     {           |
                          {        ノ
                           ヽ     ノ
                           ノ     ヽ
                            /      |

139 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:47:08 ID:AHvCG9wS
五256.
自分が何か疑われていると思っているのだろう。
泣きそうな侍女は知っている事をはきはきと答え、



                _ ,. - ヘ
             . :イ/: :/: :F=z.、  _
             /::: : l/: :/ l : /^^`ヽi}ミハ
           /:::: /: : l: : l: :l: /    `ヽiハ
.          //::: l: : /l : l: :l/´ ̄ `    ∨i
         /イ:: : l: :ム:l : l ltf示ヾ   _ヽ i: !   「机の上にある三包みと、
        ノ l::: : l:/ヘl: l:ハ: l弋ソ     fiカ {: l   私が持っている分が二包み………」
        ノl::: :/lハゞl/ ハl        ヒソ/: :l
         ムイl/::::. ーl: : 八      ' l : :l
            ムイ_ノハ: :l     ^  .: l/
         _,. く:丶\l: l 丶    . イ: /l
     _,.  .::::::::::::Vハ j:/ヽ イi `¨ ´ l:l /
    /`ヽ :::::::::::::::::::Vハ   /i ヽ   ノl/
.   /::::::::::',::::::::::::::::::::Vハ ハY/:ヽ
    .:::::::::::::::',::::::::::::::::::/、:::∨/:}'ハ:::::l
  r'::::::::::::::::::',::::::::::::::/:/::::::l:{:八iノ::/
  /::::::::::::::::::::::',::::::::::/:::\::::::7| | i:::〉



投薬漏れはありませんでした、と懐から取り出した包みをやらない夫に手渡した。



┏────────────┓

  こちらになります。

┗────────────┛



         _..rー 、_
          /    `'ゝ、_
      /          ^''ー-...._
     ./´ヾ、       _,,..‐"’ `゙''ー-.._
    ..../   i     _..-‐´         /
     /    !_..-‐'"´           /
   /     ! 、            /
    `'ー..、   i           /
      ^ヽ、  ヽ_     /
        `ー、 ヽ    /
          ^'ーム./
             

140 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:48:08 ID:AHvCG9wS
五257.



                         / ̄ ̄\
                       /  ヽ、_  \
                      (●)(● )   |
   「ありがとう、              (__人__)     |
    もう下がって良いよ」        (          |
                  .    {          |
                      ⊂ ヽ∩     く
                       | '、_ \ /  )
                       |  |_\  “ ./
                       ヽ、 __\_/



           ,  ´ ̄ ̄ ̄`   、
         /―rr'⌒ヽ ( ̄`) r―、\
       ,―ヽ)/)フ⌒`ー'⌒ーイヽ<r‐、)
       ゝ、/:/: : /::>ーヽ/‐<|: : : \ノ⌒i
      ー/: :|: ::/´        `: :|: ::|::ヽノ
          ;: :::| : i  、      ,  i: :|: ::|: :|    「失礼致します!」
.         |::| :| ::i  _ `ヽ   ´  _ i: | : :|: :|
       |::| :|: :iイたミ、    イたミx:l: : ::|: :|
       レ:|::|:、|弋ヒ:り     ヒ:り/;: : : h: l
      /::| :|: |  ゛‐゚  ,   ゛‐゚ / /: :|ノ: \
      ー/::| :|: |、 "      "  レl: : /: : 、ー
      /: : ;l: 、: 〉    _ _     /: :/:r―‐
       ̄ ∧: :|  ゝ.、     イ: ::/\l
     /⌒ ヽ、ヽ| | V,l`ー‐ ´ j、:|Y/l  , ―.、
    ,――-  \ーノ ` Y ´ ヽイ__/,-――‐,
    |      /  |\  ∧  /:|  .|        |、
    /l      l  i:::\ー':::::`‐'::/:l  |     ノ::、
  /::::::ヽ ― /  l:::::::::::::::::::::::::::::::::|  |  ̄`‐(::::::∧
 /:::::::::::r'   /  |:::::::::::::::::::::::::::::::::|  |    ./::::::::::::.、
 、::::::::::::|__j    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   |  /:::::::::::::::::)
  \:::::::::::::::L/               |ノ::::::::::::::::::::::/
   (:::::::::::::::::::|               |-、::::::::::::::::ノ、
  /:::::::::::::::::/|        ヽ       |  ト―':::::::::∧

141 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:49:08 ID:AHvCG9wS
五259.
侍女が部屋を出るのを待って、机の上の羽根ペンを持ったやらない夫は
今受け取った二包みに印を付け、



         _..rー 、_                        _..rー 、_
          /    `'ゝ、_                    /    `'ゝ、_
      /          ^''ー-...._             /          ^''ー-...._
     ./´ヾ、       _,,..‐"’ `゙''ー-.._        ./´ヾ、       _,,..‐"’ `゙''ー-.._
    ..../   i     _..-‐´         /       ..../   i     _..-‐´         /
     /    !_..-‐'"´           /         /    !_..-‐'"´           /
   /     ! 、   ×       /          /     ! 、    ×      /
    `'ー..、   i           /            `'ー..、   i           /
      ^ヽ、  ヽ_     /                ^ヽ、  ヽ_     /
        `ー、 ヽ    /                    `ー、 ヽ    /
          ^'ーム./                       ^'ーム./



もう一度国王の亡骸をじっと見つめて腕を組んだ。



           / ̄ ̄\
         /   _ノ  \
         |    ( ●)(●           (暗殺だとしたら、主犯は誰で動機は何だ?)
.         |      (__人__)
           |,      ` ⌒´ノ
          │         }
           ヽ、      ソ
          イ斗┴r┐` .;
    / ̄`ーゞ、  / |__ 〈ー─r、
   /     \ ∨\  |,ベ._ / |
   {    . : : : . ヽ>ー\[ ̄{ 〉\|、_
   |        `丶}\  __\_]~∨'\`ヽ
   :|   ._    \_}/r‐-}\ ゙,`''く l ゙,
    ト、: :./ / ̄`` ぐ└f'二)::{  ',  | !,ゞ┐
    `、∨ ´ ,.、-''"~ ̄}_{‐''く:::{_  ', _|_|_,rー'、_
     }{ / _、-'''"~ ̄{_\;;;;;j;><;:::::\:::ヘ}\
      }∨: /  _、-''゙~ ̄ ̄     \::::},之_ ヽ
       〉∨   /           ,.、イ;;ノ_   `ヽ}
     {: \,/\  -‐ '"   /` ̄      :.:}



この国は周辺の各国と比較しても豊かで治安も良い。
城の雰囲気も良く誰かが不満を覚えたり、国王が恨みを買うような事は考えづらかった。

142 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:50:16 ID:AHvCG9wS
五260.
ふと、突如共和制を唱え、その後の実権を握ると言われた大臣の
権力に固執するような先程の反応が思い返される。



┏──────────────────────────────────────────────┓


         ,l、::::::::::::::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
        ,ハ::`丶、:::::::::::::::::::::::|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_,, -‐:〈
        {;;;;ヽ、:::::`丶、:::::::::::::l:;:;:;:;:;:; ィ";:;:;:;:;:;:;:}
        ,l;;;;;;;;;シ丶、:::::::`:`:ー'‐::'':"::::::::_, ィ"´;;l
       fうl;;;ミミ、  ``丶 、::::::::,: - ''"´  リ;;;;;;f-、
       { l l;;;;;ッ=`   (三> `^´ (三シ  ム;;;;;;ソl}   「そんな若造が王女近衛騎士、
       t !;;;リ    _,,...,,_     _,,..,,_    l;;;//    麻呂の上に立つですと!?」
        ゙l ヾ;l  :'ィテヘ9ンミ   ,: ',シヒ9ン、  l;//
        `ーll!   `''==ヲ'  l:.:^''==彡'" ,!リノ
            ll   ` '' "   l:.:.:` '' "  ,i;;l´
          li,     ,r .: :.ヽ、    ,:,り
           t、   / ゙ー、 ,r '゙ヽ  /,K′
           ゝ、 ,:'   :~:    } // /ヽ、
           /{lヽ ,ィ==ニニ==,ノ,ノ7 /:.:.:.:ヾニヽ
         , ィ/:.:い ヽ `` ー一 ''"/,/,/:.:.:.:.:.:.:.:ソ }- 、、
        / /:.:.:.:ヽヽ `' ー‐ -- '"//:.:.:.:.:.:.:/ /   ` 丶、
     ,, - {  ヾ:.:.:.:.ヽ丶     //:.:.:.:.:, -'" ,/       ` 丶 、
  ,, - ''"   丶、 `` ーゝ、ヽ.,_,,ィ"ェくユ- ''" , ィ"


┗──────────────────────────────────────────────┛



だが、権力欲と言う言葉は知るものの、実感が全く出来ない彼は
主犯と動機についての考えを一端やめる事にして、



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ー)(ー)    (分からないな)
. |     (__人__)
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \


143 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:51:09 ID:AHvCG9wS
五261.
先程侍女から受け取った包みを少しだけ嘗めてみる。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           l      /    .!    ヽ       l
           l      ヽ__/ \__/.       l
           . l       `  ⌒  ´        l ペロッ
          .l                     l ムグムグ………
           l                   l
          . l                        l
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



瞬間、点と点が繋がった。



                ̄    、
            ´          \
     /                ヽ
      /           、_  ヽ
    '               ` 、ヽ
    l              ,‐-,.._ ゞ    (解熱作用のある葛根、桂皮に
.   l              l 弋心 l    鎮痛作用の甘草………
.    l              冫.ー く
   l               l    ノ!    だが―――それだけじゃない。
   l               `ー‐ f r'    モスフングスか、古めかしい手を使いやがって)
   l                  ノ'
   !                     /
   ,'                   /
 ̄ `ー -               /
        `  、        /
:.:.:.:.:.:...        、      /
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..      .:.:ヽ _ ´
ー- :.:.:.:.:.:.:.:..   ..:.:.:.:.:.:ヽ
    ` 、:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
       、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
       ..:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
      ..:.:.:.:.:.:.:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./



主成分は机に置かれていた薬と同じ。
だが、先程は感じなかった苦みを覚えて
唾を飲み込まずにくず入れに吐き出すと、念のために水差しの水でうがいもする。


146 名前なんて無いだろ常識的に考えて 10/09/23 21:52:51 ID:/3mY57qt
なんと言う一人特捜官・・・一国に一人欲しいよなぁw

145 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:52:08 ID:AHvCG9wS
五262.
不可解な行動に不信感を募らせる真紅は何か理由があるのでは、と
真意を問うも、



                       シ:::、' ./   /        、  、    /:、:_:1::ト  \
                       /:/ソ /  ′ ,'     i     l |  l,   /:/  .|:::| \.  ゙ ,
                  .    /:// /, ,'  ,'/      j ,イ   〃 ! | !i  ':::'   |:::|   !  /
                     /://ィl /l ! ' i l !   //,j  /,_ノナj,' l 、!:::|   ,!::;!  ′ ′
                     ゙リ/ ! ,、 レl l i l ! /レ i /イ=j=、 '//! l〉::!  /!:::i /  /
                       V、 lメ、ヽj、ィf' ,=ゞト '  '"  辷ソ // | |リ ,' ヾ:::ソ  /
   「ねえ、どうしたの?」       / /〉.l ,〉^i 弋_リ          // .! !'/   7  /
                  .    / //::ソ / |ヘ     、     , / ,/! !     /  /
                     / ,.レ ´ , ′′ \    ヽニ' / / / / /   /  /
                  .  / /  / ネー:、_,.‐ァ` 、   / /,/__,/ ∧   /  /
                    \ヘ 、´ /:!l:::::::::::ン'::::/:,:::: ーl/フ :::::::/ /::::::\/  /
                      ヾ、` /::::!l:::::/:::/:::::′:::::":::::::::::/ /::::::::::::/  /



まだ一つの証拠と、現時点では矛盾点が無い推論を得ただけのやらない夫は
手を振って異常を否定すると、彼女を促して国王の寝室を後にした。



               / ̄ ̄\
              _ノ  ヽ、  \
            ( ●)( ●)   |         「冒険者の性と言うか、
            (__人__)      | ../}       一通り試してみないと気が済まないんだ。
      _       ヽ`⌒ ´     | / /    __   もう良い、部屋に戻ろう」
   (^ヽ{ ヽ      {        ./ /  . / .ノ
 ( ̄ ヽ ヽ i      ヽ      / 厶- ´ /
.(二 ヽ i i |,r‐i    ノ.   ヽ /     /
  ヽ   /  ノ  /    r一'´ ー 、   ̄ ̄ ̄)
   i   {   イ―イ /   .`ー―. 、__ .〈 ̄ ̄
   ヽ. `ー '/   /           /\ \
      `ー '  ̄ ̄!           |  ヽノ


147 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:53:08 ID:AHvCG9wS
五263.
部屋を出て王女の私室に戻る途中。
今度は隣を歩く真紅が、もう一度真意を尋ねる。



                                                ̄    、
                                            ´          \
                                     /                ヽ
                                      /           、_  ヽ
                                    '               ` 、ヽ
                                    l              ,‐-,.._ ゞ
                                .   l              l 弋心 l
                                .    l              冫.ー く
                                   l               l    ノ!
                                   l               `ー‐ f r'
   「やらない夫?                       l                  ノ'
    なにか不審な事でも?」                 !                     /
                                   ,'                   /
                                 ̄ `ー -               /
                       /::::r‐、:ノ:::::::::::::::::::::::::::::::ノ        `  、        /
        _          ,.ィ'´:::::/!_‐- 、:::::::::::::::::::::::::(,、:.:.:.:.:.:...        、      /
       /:::`ヽ__,.ィ三/::::::::::::r‐、ノ   `ヽ、:::::::::::::::::ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..      .:.:ヽ _ ´
     r‐'、::::::::::::::/圭ミ/:::::::::r、:_) l  l    ヽヽ:::::::::ゝ, ー- :.:.:.:.:.:.:.:..   ..:.:.:.:.:.:ヽ
     l:::::::`:::::::::/圭/´::::::::::ゝ´  l  l     ヽ ヽ:r‐'´     ` 、:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
     ノ::::_::::::/圭/:::::::::::r‐、ノl  l l l     l l  l!         、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
  ,ィタ'l:::::::::::::::`:l圭ミ!::::::/:ゝ、 l l  l l ',    l l l  l          ..:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
 . lミ! /ヽ;::::::::::::::l圭ミ!::::::::::r‐‐'_ム斗孑十弋、  l l! /         ..:.:.:.:.:.:.:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
  ゞ="〔_:::::::::::l圭ミ!::::::::::`)lヽl  ィ示ョ`   `ュ! l/
  //   l __)::::::::ヾr‐'ー、:(´ l   `辷:リ   カ
 .//!   ト、ゝ-、:::::::lノyヽ 〉:ノ. l     ̄    ヽ         「分からない。
 ./ l   l. ヽ  ゝ'、:ゞー.'´::) l.l         _´!         国王は元からあんなに痩せていたのか?」
   l   l  \ ゝ‐ヾ、圭.l l.l           ´, '
 . l   l    `十-、__≧/ l ト、      /
  l   l     l r‐‐'´.l l圭ミ===,ィ=x、
 . l   l     l  〉:::::::/ /圭圭圭ミ/ヽ圭圭ゝ、        「ううん。
 . !   !     l /:::::::/ /圭圭圭ミ〈 ゞ〉圭圭/         身体の具合が悪いと
 .l    l     /:::::::/ /:《圭圭圭圭!´圭=彳        言い始める前から急に………」
 l    l     /:::::::::〈 `ー‐-、圭圭圭l圭圭》
 l    l   /:::::::::::::::: ̄ ̄`ー-、二`>圭/
    l. /::::::::::::::::::::::::::ヽー´<二圭圭ミト、
    l /:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ̄> /圭圭圭ミト、
 . , -‐'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝノ圭圭圭圭圭ミ!



だがやらない夫は白とも黒とも言わず、灰色の答えを繰り返すばかり。


150 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:54:11 ID:AHvCG9wS
五254.
侍女の持っていた分が抑えられたのは国王が逝去してからのアレクサンドの動きと、
やらない夫の対応が余りに早かったせいだろう。



      / ̄ ̄ ̄\
    /         \
   ./          ヽ
   .l           l    「そうか。
    l             l    とにかく、部屋でジュンを待とう」
    .l           l
    ヽ          l
     ヽ         l    (部屋にあった薬はすり替えられた後、か。
      .)     __,,../
     /===、_〈        ―――と、なるとさっきの大臣か?
   /       \      侍女の分が回収される前で運が良かったな)
  /            ヽ
 .i       、    . l
 .l i         l     l
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 l l       . l     l
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 ヽ .l       ヽ   ヽ
  ヾ、__  ___ヽ_, ')
   l_ ̄_ ̄ ̄__ __ .ヽ_ノ
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近いうちに、薬が疑われて証拠品が親衛騎士に渡ったと向こうにも気づかれる。

それまでに情報の整理と今後の対応の検討、
信頼できる人への報告をしておかなければならない彼は
戻った後もずっと無言で頭を働かせるのだった。

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151 ◆FrtuoSIf66 10/09/23 21:55:08 ID:AHvCG9wS
本日の投下は以上じゃありません <(・ω・)ノ ひゃっほーう


22:10より第五章その5(ラスト)を投下します。










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