FC2ブログ
                                                                     
                                                                     

【やらない夫は約束を守るようです】 小ネタ 仮初めの平和:安価エンジュ編 2018年10月15日 【やらない夫は約束を守るようです】 トラックバック:0コメント:0




126 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:00:09 ID:mSGwP+4U
小1.
【ご注意】
あくまでネタですので本編との矛盾があってもご容赦ください。





  ─────━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
        小ネタ  仮初めの平和
              (安価エンジュ編)
    ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━─────




ローゼン王国第一騎士団団長、エンジュ=サクラダの朝は早かった。
つい、先日までの事ではあるのだが。



          _ __ _ _
      ,.'"´       、`ヽ、
     /   i    リ ヽ 、  \
    /    .:レ′   j  i !.:.   i
     l    .:/   , /  i .::|:::.:l  |
    ノ    ,.ィイ.:::/  .::l.:|:|::::::|:::. ト、   「ジュンが出て行って朝練が無くなったと言うのに、
   彳  ,ィイ 1:|::,'  .:;ィイハi::::::|::.:.:.ヽ|    身体が勝手に起きてしまうな………」
   |.:.:|, イ‐リ-トト、::.;ィイ仁=ト-ヾ::::.:.:.ト、
   ト、:i { r‐ェテ ヽl/ ''テェ‐ァ .:!.:ト、:;!/
     ヾ::、    ,        !/::/
      仆    :j 、      イ:/
         `、   _ _     /i,ハ
        ヽ  ー `   / .|;;;:;:|
         `ト、 ___ /   !;;:/、
          /.::::| ヽ   /   l::::.:.L



心配の種であった息子がある出会いを契機にまるで生まれ変わり、
一人前として一人立ちしたのが先週の話。

当初はサクラダ家縁の者は皆、諸手を挙げて喜んだのだが、
やはり彼が居なくなった影響と言うのは少なからずあったようだ。

まず、早起きの癖が抜けない自分。











127 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:01:09 ID:mSGwP+4U
小2.
そして、からかう相手が居なくなって暴走が減った長女。



           ヽ\イヽ ヽ l, - 、!|  , - 、    冫、_
          /ゝー\/  ,ヘヽ /,ヘ,  \_ ‐'/ \
      〟==ィ ̄冫 ̄゛  /  ヽ〃  ',  ヽヽ⌒ヽ  ヽ
    〃  /            |~ゝ〃~ーl ヽ     ヽ ヽ
   〃  イ           !       ! lヽ 、   ヽ ヽ
  /   イ /      ,ィ l | |       ! | ヽ l    ヽ  !
 l|   ///  l    / | 」 」 」       | / ヽ | 、  、 ヽ |   「おはようございます」
 l  // ! j  !   l ,イ´l |「 !|      ナ=-|、ハ |  |ヽヽ'
   l |  | ||  ト、 彳 ゝ=从ヾ、    ,-二- |/|ト、|  | ヽ|
.   !|  l | ヽ ヽヽ、| ィ7てうゞ l __ / ,ィ⊂ゞト、 /〉 ,/  リ
    ヽ ヽ  ト、〈 |`ト7 l、`‐'_》 リ' ̄`lj  i| ゞ´》 ゞ/ノ-、 /
.        l ゝへ',  -ニ´ / ,  ヽ  ニニ´ '´ノr^ |/
           〃ヽ、ゝー---‐'  〈l   \_   _,/ヾ、〃
      , - -!|〈\`ーヽ     、― -,    ̄ /_, ィ |l、_
     ヽ、 || ヾ、>ー\    ` ´     /ゝ彡イ|| `ヽ、
       | ヾ、  |   `ヽ、  ´   ,.ィ ´ r '   ∥ ,  ,ゝ
     ヽ=ィ  ィ ,― '     | ` ー ' ´  ト、 `ー-、〃 ヽ〈_
       ヽ〈ヽゝ    , イ´l     / ヽ、  ノイ〉 ノ`ー ′
        ヽ    / /  l    /   / \  ヽ- '
          , -‐/  /   !  /    /   /`-、
      _, -‐'´  /  / _ |r亠ー- 、 /   /   `ヽ 、


                                   ___ _,, -‐、
                             「 ̄ ̄ ̄`ーー'__,,.  |
                             ヽ   ´ ̄`〉-l、_   / \
                             / !   / |l ヽ\_  /  く´
                           < /_ ヽ _//-─ー''´ ヽ`   _〉
                                |\i  ノ、 l !|  lヽ 、\ /ヽ
                            /´「 レi | | ,|-!|lハ  |l ̄l`! Y | l|_
   「おはようございます             /   l   !|/l冫、|;ヽ∨ f,~テ|!/ lノ `ー-、、
    お父様」                 |     \ |ヽl仆い     ヒ_ソ |く´     /
                           ヽー-──人|_ゝ-'   、    人>-=ァ/
                         r‐''ニ二三f>ヽ、  (_フ  /-‐'ニフ<二7
                         L_二_ 、ノーァ/_. `iー‐ ´|/ ̄フ」_/ノ
                          <_// ̄) フ´\__r=z´ ̄ `\
                               /    |l `>トi|r‐' |〉     )
                             !   i  `´ /|l |lヽ-‐'  /  /
                              冫  |   //l| |l ||    |  /
                              /   ,'   ///l l| !|   l  |
                               /   /  // l| | |l |:!  |  |
                           /   /  /:.l |l | || |:|  |  |



一番大きな変化を見せたのはやはり、次女の雛苺だろう。
口調が変わり、幼さが形をひそめて貴族の娘たる雰囲気を持ち始めたのだ。


128 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:02:09 ID:mSGwP+4U
3.
執事やメイド達もその空気は感じ取っているようだ。



         , -─-─- 、
        , ':::::::::::::::::::::::::::::::`、
      /:::::/、\、, ,/\ ::::ヽ、
     /:::::::::|        | ::::::`、
     |:::::::::|        |::::::::::|      「なんだか、火が消えたように
.     |:::::::::|─-   ,-─|:::::::::|       静かになりましたねぇ」
      |:::::::|=ェェ-  -ェェ=|:::::::|
..      |:::::|⊂⊃'⌒⊂⊃|::::::|
       |::::|    l    |::::|
..       |::|\  ー  /|::|
.        |  lヽ _ 'l  |
,.         /\../\
        /| /Y\ |\
    __,,-'''|:::::::|レ ムムV|:::::::|`-、
  _,,-'   |:::::::::\ | | /::::::::::|  `-、
 |ヽ    |:::::::::::::::\/:::::::::::::::::|   /`、




特に、直接世話をする相手が一人減ってしまったアキラは
最近元気がなく、やり甲斐を少し失っているように見える。



                              /::::/:::/:::::::|:: : !|!::|::::|:::、!:i:::::::::: |:::::::i::::::Ⅳ ::::::::::::∧
                         .     /::::/ ::::|i::: : |:!::::!|Ⅵ:: !:::::Ⅵ>-、!_:::::|::::::Iij::::::::::i::::::∧
    「はい。                     i:::::ハ : ::||::: : |:!::::!| Ⅵ |ヽ,汽丐仭厂 :|::::::トヽ:|::::|:::::i::::i
     やらない夫様が来られてから       |!|:!|::::||:::|斗匕!| \! イ 刄必 リ::!::|::::::|.:.} }:: |:::::|::::l!
     本当にあっという間の事で。        | !| Ⅵ:|ト、! iィ匁リ,          /|/: !::::::|,//:|:: |:::::|::::|!
                              i|  ヽ\!\ドヌ´,       / リ::::i::::::リノ:: |:: |:::::|: 八
     私も正直、慣れません」      .      |   \|:!|::::ハ `        //|::::::|:i!:|:::i::::∨:ヘ::::::\
                                   |:!|:::::ハ   --    /´  |::::::|:i!:|:::iヽ:::∨: \\\___
                                   |:ハ::::|i::::\       / !::::i!从∨: トミニ=≠777777ハ
                                   |i i: |i:: ||::|i>..、  /::  |::::|ハ:ハVγ⌒ヾ//////////ハ
                                   |! |::|i:: ||::|i:::i|ハi`i升`ヽ/Ⅳ! j! Ⅹ   ////////////∧



129 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:03:09 ID:mSGwP+4U
小4.



                            ___
             _ -―――――-< ̄} }!
            ´      -――7  く.7./-、
        ,  ´      ̄  ,. -―/   Y´ \\
       /     ,   ,  イ   /        ヽ.` 、_.ノ
     /     ,/  /  ,/    {   {       \ ̄
     /    /        ,ノ    }  ハ  }     、ヽ.
     |!     /     _./ ,ィ / /   }  !      ヽ.}ヽ、
     |   /     `才  /:/ ,    / /    ヽ.  ヽ. }   (ジュン。
      {   /  、 .___./ / / ,. __/ ハ  ハ   }! i {     みな、お前が抜けた穴に戸惑っているよ。
.     Y /   ` .ナー-r七´ //7 :/二.!_/}! }  ハ ハ!
     | / , -― 〈 /  {!  ,イ | / ´tテ::ナ}ノ ./ / リ ノ     お前は、城の生活には慣れただろうか?)
   ,イ⌒Y´ ̄ ̄  ハヽ (ヽ. i ヾ 、_    ̄ ノイ}/ 
  〈   人  ――- ヽゝxくヽ、        ∨
   }!  ∧_ ヽ. ,xxzrく⌒´ヽ!             /
  八 {〈   ,.イ}   `    {        ,   _ '´
    }ハリ {´ i       ヽ       /
   ノ'  }!  ヽ/        {ヽ. ___/
        _∠_____    ヽ.
     /: : : : : : : : : : : :  ̄ ̄ ̄\
     入 _ _____   _厶、
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:\



時々王城で見かける息子は、大抵やらない夫と一緒に訓練をしているか
先輩達について仕事を覚える姿だった。

国王が療養中のために謁見が済んでおらず、
完全に正式な親衛騎士とは言えない立場。
それでも、息子が自分よりも高い場所に立ちつつあると言うのはエンジュにとって
何物にも代え難い喜びでもある。

娘達や館の者が慣れるにはもう少しの時間が必要だな、と思った彼はそれで朝食を終えると
いつも通りの時間に城へと向かった。

130 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:04:09 ID:mSGwP+4U
小5.
八時四十五分。
毎日と同じ時刻に城門に差し掛かり、



─ーーー(    )─,. -‐ァ¬T 二丁:丁二 T¬x‐- 、─(    )────
________|` ̄´|/\<.   |   {゙云゙}   .|   >/ \|` ̄´|____
    r≦三三≧z  \> ┴¬'トー イ¬┴ </  r≦三三≧z
──ー'V丁而i丁V> '´ > ‐=¬辷,少¬=‐ < `' <V丁而i丁V───
      L |川川| _|_> '´二二二二三二二二二:`' <_L |川川| _|
 ̄ ̄| 〈_r===== t_〉二二三三>ー----<三三二二〈_r===== t_〉 | ̄ ̄
    | |ミ|    |ミ|二二三ア        `ヾ三二二ミ|ミ|    |ミ| |
    | |ミ|    |ミ|二三ミ7               V三二ミ|ミ|    |ミ| |
    | |ミ|    |ミ|二三ミi                 i三二ミ|ミ|    |ミ| |
    | |ミ|    |ミ|二三ミ|                 |三二ミ|ミ|    |ミ| |
__| |ミ{伝王}ミ|二三ミ|                 |三二ミ|ミ{伝王}ミ| |__
    4∧∧ :|ミ|二三ミ|                 |三二ミ|ミ|: ∧∧キ
    ||,,゚Д゚) |ミ|二三ミl_________|三二ミ|ミ| (゚Д゚,,|| <あ、団長!
ーー‐ O  |)ミ|ノ{二三7             V三二|ノ|ミ(|  O───
__ ||   |_|_,.|> '´_______________,`' <|_,.|_|   || __
   ,  し´J  ソ┘                     └く  し´J  .


131 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:05:09 ID:mSGwP+4U
小6.



                _
             / ̄ ̄\\
           /     ヽ ヽ、
           |、       ゙i ゙iヘ
          〔\`'‐-    └' i
          |∩ \_     _|        「エンジュ団長!
          |∪\ |´`''''''''''''''''''''i|        おはようございます!」
         / |||/  `''''''´´ ̄l 「'''/
         |         ,-l l l
         \iiiiiiiii   ///  ヽ___
        /ヘ`'''''ヽ      ェュ 丿\ ヽ
    / ̄|::::::::::\  \__(⊃-‐‐⊂)‐゙i::::ヽノ
   /    |::::::::::::::゙i   `'‐‐‐‐'´   ヘ::::ヘ
  /   /::::::::::::::::::|      ヽ    ヘ::::::/ヘ
  |  /―--、::::::::::|       ヽ    ヘ/ ヘ
  | /     ヘ::::::::/       ∧___----|  ヘ
  l/      // ゙i    ,,-‐‐'     /―''''〈



部下達に答える。



                       / / / '         l     l       ヽ\   丶  \!
                      / // /       !   |    |       \丶   \  |
                     ‐十'′/ /       l  ト、   |     \  \     ヽ、 L
                      |l  { l  ,′   l  ハ |`、  ト、     ヽ <⌒ヽ、_   ∨厂`丶、
                      ヽ、ヽ|  l   l   | { l |   ヽ  、丶、 ヽ \\ l }  ̄二7′   l
   「おはよう。                l  |  |   | レ七ニ二 ̄\丶  }ヘ |\ ` / 厶   ハ !   |
    今日もよろしく頼む」            l ト、\ ヽ\=キtぞラ  }ノ/ j/  了/ ̄   /  }∧   l |
                            \ヽ`ヽ、 \__ ̄      /    -ヘ/レヘ /_,  l   | ト
                             ヽ}  `7ー一′          ,′     {´ ̄`ヽ、い |
                                 /                 /        V了\   り
                                └-- 、     ,        l       ∨   〉
                                    `ーこ ̄     ,    |     /  ハ
                                     ヽ     , く     l   /   / ヽ
                                      `一'´/ ∧   / /    /   \
                                        , ィ  //!   ' /      /       \

132 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:06:09 ID:mSGwP+4U
小7.
夜間警備の報告を受けるべく執務室に向かえば
第一小隊長のキバヤシが一分も違わずに中に入ってきたのだが、



     ,ィ, (fー--─‐- 、、
.    ,イ/〃        ヾ= 、
   N {                \
  ト.l ヽ               l
 、ゝ丶         ,..ィ从    |
  \`.、_    _,. _彡'ノリ__,.ゝ、  |    「おはようございます。
   `ゞf‐>n;ハ二r^ァnj< y=レヽ    昨夜の警備に特に異常はありませんでした。
.    |fjl、 ` ̄リj^ヾ)  ̄´ ノ レ リ
    ヾl.`ー- べl,- ` ー-‐'  ,ン    ただ―――」
      l     r─‐-、   /:|
       ト、  `二¨´  ,.イ |
     _亅::ヽ、    ./ i :ト、
  -‐''「 F′::  `:ー '´  ,.'  フ >ー、
    ト、ヾ;、..__     , '_,./ /l
   ヽl \\‐二ニ二三/ / /



彼がこう言い悩むのは決まって何か問題があった時だ。



                          _ __ _ _
                      ,.'"´       、`ヽ、
                     /   i    リ ヽ 、  \
                    /    .:レ′   j  i !.:.   i
        「ただ?」        l    .:/   , /  i .::|:::.:l  |
                    ノ    ,.ィイ.:::/  .::l.:|:|::::::|:::. ト、
                   彳  ,ィイ 1:|::,'  .:;ィイハi::::::|::.:.:.ヽ|
                   |.:.:|, イ‐リ-トト、::.;ィイ仁=ト-ヾ::::.:.:.ト、
                   ト、:i { r‐ェテ ヽl/ ''テェ‐ァ .:!.:ト、:;!/
                     ヾ::、    ,        !/::/
                      仆    :j 、      イ:/
                         `、   _ _     /i,ハ
                        ヽ  ー `   / .|;;;:;:|
                         `ト、 ___ /   !;;:/、
                          /.::::| ヽ   /   l::::.:.L


133 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:07:09 ID:mSGwP+4U
小8.
嫌な予感のエンジュが聞き返すと案の定、苦い顔のキバヤシはやってしまいましたと言い、



  .ト│|、                                |
. {、l 、ト! \            /     ,ヘ                 |
  i. ゙、 iヽ          /  /  / ヽ            │
.  lヽミ ゝ`‐、_   __,. ‐´  /  ,.イ   \ ヽ            |
  `‐、ヽ.ゝ、_    _,,.. ‐'´  //l , ‐'´, ‐'`‐、\        |   「新人のカイ=シデンが
  ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ   風呂護衛のガイさんに驚いてしまい、その………
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r' ゝ}二. {`´ '´__ (__),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | } 泣かせてしまいました」
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
.         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'      ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´        ∪  l、_/::|
          !                           |:    |
             ヽ     ー‐=======‐-        .!::   ト、
            ヽ     、__,,..             /:;;:   .!; \



何回目かの事にエンジュもああそれか、とげんなりした表情を浮かべてしまう。



                           \  _ __ _ _
                       ,  -‐ ,.'"´       、`ヽ、
                     /   /   i    リ ヽ 、  \
                        /    .:レ′   j  i !.:.   i
    「やってしまったか」         l    .:/   , /  i .::|:::.:l  |
                        ノ    ,.ィイ.:::/  .::l.:|:|::::::|:::. ト、
                        彳  ,ィイ 1:|::,'  .:;ィイハi::::::|::.:.:.ヽ|
                       |.:.:|, イ‐リ-トト、::.;ィイ仁=ト-ヾ::::.:.:.ト、
                       ト、:i { r‐ェテ ヽl/ ''テェ‐ァ .:!.:ト、:;!/
                          ヾ::、    ,    lllll  !/::/
                          仆    :j 、      イ:/
                             `、   _ _     /i,ハ
                            ヽ  ー `   / .|;;;:;:|
                             `ト、 ___ /   !;;:/、
                              /.::::| ヽ   /   l::::.:.L


134 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:08:09 ID:mSGwP+4U

小9.
┏──────────────────────────────────────────────┓


 、____,,. -、_ , --‐'^丶''´ / ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄`ー一^´ /
  i                   /   |             |
  |     ん   ね   わ    i    |  な   あ  だ   |
  |                  |    j             |
  'i    か   え   か    i     i  ん  れ  っ   |
  |                |    l             |
  i     よ    じ   る    |  ,/  j て  が  て  |
  |                  | // ,〈            |
  i     ォ   ゃ   わ   l ''" <l     女       i
  j                 r   /   __,..、 ,..、r-、_  |
  l      ! !       け   i  -= '´   ヽ       ` ^
  `7                 ヽ       \
  l    ,.. -‐t――- '"~ ー'^'‐´           `ニ=-
  L -‐'"  ,/ィ        彡 "´           \
      /' /"           ,  ノ/;∧       i \
        i           〃 /,// / i、       i、_
         |         / / / /  | l i   、 l \
         |   /  / ∠_/ 、;  / u ! i_ll、     !;ヽ i
 ---- 、_ ,/ / / / / 'i 〃 。ヽ !,i    , 。'´j !ヽ、i,ト、!┬ l
      _/ / /  // ;,ベ...__ > ノ ’ ''ー―'  |  ト、 ヾ | i
 'ー-- 、.,  / / / /i;;; /;;    =´  ` ;   '";; if^i |ヽ;| i  |
     ヽ/ /´>/、j/ ;;;          l    ''' l l/'|.  | | |
        /i  `ヽ、i  u    ,;;  r  !i'     レ' /!    l i
      / l,   ,,.┤      ;;,  ;;^'"'; 、 / '|゙   ''  i!/|、
 \      |    |ヾ,\       ;;; -‐'il7' //'i」     /' / |
   ` -、_  \  |  \\     i'´   / 〃;| |' '';;;;' !|/ /
      \  \|   `'i, |   l   / ./ l/;/   ;/i | / 〉
        \ 丶l\   l |ヽ、 l、   i / ;;,/   / | |  |
         \    ヽ-! L_ ヽ, ヽニ'ノ、 // /  / |  |
   ┌- 、     \  \'ー-i~|` 一' /´ / f´ /    |; |
    |     ` ‐- 、 \    | | ̄´ /  /  ! '"     ヾ, |
    ー-      `゙'  \   | |   /  /          ' |


┌────────────────────┐
│  女装の変態が居ると大騒ぎした         │
│  騎士見習いのカイ=シデンさん十九歳     │
└────────────────────┘


┗──────────────────────────────────────────────┛

135 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:09:09 ID:mSGwP+4U
小10.
エンジュも別にカイを責めるつもりはない、
はっきりと聞いていなければ無理からぬ事なのだから。



         ヽl
           \  _ __ _ _
       ,  -‐ ,.'"´       、`ヽ、
     /   /   i    リ ヽ 、  \
        /    .:レ′   j  i !.:.   i
         l    .:/   , /  i .::|:::.:l  |
        ノ    ,.ィイ.:::/  .::l.:|:|::::::|:::. ト、    「彼女には私の方から謝罪しておく。
        彳  ,ィイ 1:|::,'  .:;ィイハi::::::|::.:.:.ヽ|    キバヤシ、もう一度新人に伝達しておくようにな。
       |.:.:|, イ‐リ-トト、::.;ィイ仁=ト-ヾ::::.:.:.ト、
       ト、:i { r‐ェテ ヽl/ ''テェ‐ァ .:!.:ト、:;!/   業務中の彼女はあんなのだが、
          ヾ::、    ,        !/::/    実際は可憐なお嬢さんなのだと」
          仆    :j 、      イ:/
             `、   _ _     /i,ハ
            ヽ  ー `   / .|;;;:;:|
             `ト、 ___ /   !;;:/、
              /.::::| ヽ   /   l::::.:.L
          , .イ .:.::::|    ,/  /.:.:::,! ``i::.、



                                   NヽN`              `゙、
                                 .、Nヾミ                i
                                  ヾミミ、       _,.ィイ八、     !
                                   ー-=ニ _,..、_'"'ノ,."-'ニ'ヾ、._ l_
    「しかし、魔法の仮面で変身しているなんて、       {F|!  ̄ ゙iニ{'´   ゙̄!r'-r,^、i
    実際にそれを見ない限りはなかなか………」        l;j゙、_   ノ ヽ)、  ノ'  ゝ:'/
                                       `!  ̄ヽ '   ̄~´u ,'.,ィ'
                                        i.u  ___     ,' |
                                         ヽ、 ´ -- ``   ./  ト、
                                        ,..-i;:ヽ、   ,. '´  / ヽ、_
                                     _,.イ´  j   ̄ ̄   /   ,i、゙ト-、



ガイ―――仮名であるのだが―――彼女の家系は代々、
魔法の仮面と共に王城の風呂警備の役目を負う一族であった。

体術によるそれなりの戦闘力を備え、かつ仮面の力による変身で強い膂力を得る彼女の先祖は、
『メイドガイ』の名と役割を実に百八十年も続けているのである。


136 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:10:09 ID:mSGwP+4U
小11.
小隊長であるキバヤシも別にカイに処罰を加えるつもりは無かったのだが、
自分達同様、城警護の一部を担っている彼女とぎくしゃくするのはよろしくない。



                     NヽN`              `゙、
                   .、Nヾミ                i
                    ヾミミ、       _,.ィイ八、     !
                     ー-=ニ _,..、_'"'ノ,."-'ニ'ヾ、._ l_
     「報告は以上です」        {F|! '、辷゙iニ{´'_辷,゙ ゙!r'-r,^、i
                         l;j゙、_   ノ ヽ)、  ノ'  ゝ:'/
                         `!  ̄ヽ '   ̄~´  ,'.,ィ'
                          i.   --一 、   ,' |
                           ヽ、 `二ニ´  ./  ト、
                          ,..-i;:ヽ、   ,. '´  / ヽ、_
                       _,.イ´  j   ̄ ̄   /   ,i、゙ト-、



取りなしをお願いします、と報告を終えて執務室を出て行き、
エンジュも早速ガイに謝罪しに行こうと彼女を捜す事にした。



                            ___
             _ -―――――-< ̄} }!
            ´      -――7  く.7./-、
        ,  ´      ̄  ,. -―/   Y´ \\
       /     ,   ,  イ   /        ヽ.` 、_.ノ
     /     ,/  /  ,/    {   {       \ ̄
     /    /        ,ノ    }  ハ  }     、ヽ.
     |!     /     _./ ,ィ / /   }  !      ヽ.}ヽ、
     |   /     `才  /:/ ,    / /    ヽ.  ヽ. }
      {   /  、 .___./ / / ,. __/ ハ  ハ   }! i {    「ご苦労」
.     Y /   ` .ナー-r七´ //7 :/二.!_/}! }  ハ ハ!
     | / , -― 〈 /  {!  ,イ | / ´tテ::ナ}ノ ./ / リ ノ
   ,イ⌒Y´ ̄ ̄  ハヽ (ヽ. i ヾ 、_    ̄ ノイ}/
  〈   人  ――- ヽゝxくヽ、        ∨
   }!  ∧_ ヽ. ,xxzrく⌒´ヽ!             /
  八 {〈   ,.イ}   `    {        ,   _ '´
    }ハリ {´ i       ヽ       /
   ノ'  }!  ヽ/        {ヽ. ___/
        _∠_____    ヽ.
     /: : : : : : : : : : : :  ̄ ̄ ̄\
     入 _ _____   _厶、
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:\

138 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:11:09 ID:mSGwP+4U
小12.



         \           ::|        .:::/      ...:...:/
          .:\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:|    ......:......::/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
          . .::\       :| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/     .::::/
          . :. ::.::::\─── |_;_;__;_;_;;/     ../
            . : .:. .::::| : . : . /: . : . : . : :/. . : . : .::/: : . .
           ...:..:.:..::::|: : : /: : : : : : :/: : : : : :/: : : : . .  .
         .  ..:.::.:..::::|-=.:.:.:.:_;;:.-::::''´::: : : - ´: : : : : : : . .  . .
           :.::....:::::::|.:.:__;;:;..:::::-‐.::'''""~: : : : : : : : : : : : . . .  .
           ...lフ : ::::|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:: : : : : : : : : : . .ワ . .  .
           . : :.::::::::|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヮ.:.:.:.:.:.:.:.ワ:.:.:.:.:.:: : : : . . . . .  . .
            .: :::::::;ィ|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:: ::: ::: : : : : : : . . .  .
           ./l ::/|:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:: :.::l: : _. . . . . . .
          / ..:|/.::/|~""''' ‐- ...;;__: : ~:"'i':‐:;;  "i''-!._ .:|\
        ´::|  / ::l/| |: : : : : : : : :: :: : : "'''-!.._: :.|"'-!:._ .:|\|
         :l/!  / |/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : \\ .:::|\|  \
        /  |/| lニニニニニニニニニニニニl::::|\|  \ .:|
          / ..:|/ : : : : : : : : : : : : : \ \ .::|\
        /|  .:::l二二二二二二二二二二二二二二l .:::|\|  \
          |.:::/                      \|  \
         :/                          \ .:|\

139 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:12:09 ID:mSGwP+4U
小13.
途中、廊下で第二騎士団長のギャブレットとすれ違う。



::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:./.:./:.:/.:.:.!:.:l:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヘ:.:.:!
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.: /.:./:.:/.:.:./!:.:l:.:.l:.:.:.l:.:.:.:.:.!.:.:.:.:.l:.:.i
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.: /:.:/.:./:.:.:/.:l!.:.l:.:.l:.:.:.l:.:.:.:. !.:.:.!:.:l.:.:!
:::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:./.:./:.:/.:.:./:.:/!.:.l:.:.l:.:./:.:.:.:./.:.:/.:.:!:/    「…………」
:::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:><;,/.://./ !/:./:./:.:.:/.:/://
:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ーャァ-`ーノノ ノ;.厶斗匕:/:/: 八
:::::::::::::::::::::::::::::::::::!    ` ̄   .: / ィfアニ /.:.:.:.:.:.:/
:::::::::::::::/:::::::::::::::::l          : i     /.:.:.:.:./
::::::::::::/::::::::::::::::::::l          : |/    /.:.:.:.:.:.:l
:::::::::/:::/::::::::::::::::i:!        、..,!    /.:.:.:.:.:.:.:.l
::::::/:::/:::::::::::::::::::lヘ        _     ,′.:.:.:.:.:.:.:l
:::::::::/::::::::::::::::::::::l \         ̄   , ′.:.:.:.:.:.:.:.:.l
::::::/:::::::::::::::::::::::::l    ヽ       ,イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
:::/:::::::::::::::::::::::::::j\    \     イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'.,
::i::l::::::::::::::::::.:.:.:/  ` 、_   ー ' |ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧
::l::l:::::::::::::::.:.:.:.:l      ` ー  イ |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧



だが騎士募集試験での結果が二人の立場に明暗を分けていた、
今では突っかかって来ない相手は視線を合わせないように通り過ぎるだけで



                    / / / '         l     l       ヽ\   丶  \!
                   / // /       !   |    |       \丶   \  |
                  ‐十'′/ /       l  ト、   |     \  \     ヽ、 L
                   |l  { l  ,′   l  ハ |`、  ト、     ヽ <⌒ヽ、_   ∨厂`丶、
                   ヽ、ヽ|  l   l   | { l |   ヽ  、丶、 ヽ \\ l }  ̄二7′   l
   「おはよう、             l  |  |   | レ七ニ二 ̄\丶  }ヘ |\ ` / 厶   ハ !   |
    ギャブレット殿」           l ト、\ ヽ\=キtぞラ  }ノ/ j/  了/ ̄   /  }∧   l |
                         \ヽ`ヽ、 \__ ̄      /    -ヘ/レヘ /_,  l   | ト
                          ヽ}  `7ー一′          ,′     {´ ̄`ヽ、い |
                              /                 /        V了\   り
                             └-- 、     ,        l       ∨   〉
                                 `ーこ ̄     ,    |     /  ハ
                                  ヽ     , く     l   /   / ヽ
                                   `一'´/ ∧   / /    /   \
                                     , ィ  //!   ' /      /       \



エンジュは特に何も感じることなく、挨拶をする事が出来る。

140 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:13:09 ID:mSGwP+4U
小14.



   | #;;   _______________________      ,;    .
   |      | :|  。|。    ||:     。|。    |    。|。    |        |    ________
;;   |      | :|____.|._____||____|.___|_____.|._____|========|     ||         ||
   |    へ| :| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∧_∧  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|     ||         ||
   |      | :|  ┌==┐  :'。・゚ (・∀・ ) チャーハンツクルヨ!!       . |     ||         ||   .:,
   |      |/ ̄(XXXX) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|      |     ||[]       ||
   |      |王王王王王王王王王王王王王王王王王| .|  ::    |   #; ||         ||
   | ̄;;|_::|土土土土土土土土土土土土土土土土土|/   ,::    |___||_____||_____
 ;;/|_;;|                       , 旦旦旦、 ,;::
/           r∧∧ .     ∧∧、      ((・人・ ) )..:
         __|(*゚∀)___(Д゚*)|___  (⌒)  (  / ̄\彡"""""""""""""""""""""""
        /     ヽ)ヽ)              /|   ⌒ヽ_.)/  o∧ | _  ゙"゙         ゜
      /rェェェ、      .rェェェ、    ./ ,i|       /   (゚^ ゚*)> /|       ( ̄@) 。゚
    /_||_||_||____||_||_||___/ ノ|_」       /    ,j'y;:´J. / /  ゙"゛    爪, ‐)')
   :| .:.  ||_||_||_       ||_||_||_   |,ノ´        | ̄.\  0ィ O'/ /        /_ , j'
    `|_|^゙|___|7`"^⌒^`|___|7^'^1_|          |   |/  / /゙"゙  ,,彡    しし
                                    |___ ̄ ̄|/    彡


141 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:14:09 ID:mSGwP+4U
小15.
まずは厨房へ行ってみると、小麦粉まみれのランサーが麺棒片手に声をかけてきた、
どうやらまた何か料理をしていたらしい。



               /:/
       ノソ''ノ'ソ'ノノ/:/
     (`ミ巛彡彡,丿/
      λーイ个、,,,ヘ
      ! ヾ=i キ  Yゝ
       `'l_   /i !》           「おや、サクラダ殿。
    __/:/ヤノ .!ー-、_        厨房に来るなんて珍しいですね」
-ーー¨´::/:/へー -/::ノ:::::::::::::>、
:::::::::::/:/:::::::/! i /ゝ∨:::::::::::ノ:::::::\
二 勹/ミ:::::::::::ソ/ノ:::::::::::::::::::!::::::::::::::!
/:し   !:::::::::::|。::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
:/    !:::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::!::::::::::::|
    丿:::::::::::|。:::::::::::::::::::::::::::::;!-ー┬!
    丿:::::::::::.|:::::::::(::::ヘ::::j:::::::!.  !
   /:::::::::::::::|。:::::::⌒::ヾ::::ゝノ:::!  !
   |_!:::::::::|:::::~、´ζ@~':::::!  !
     ヽ_|__!:ノ:::::∫:_ノ::!  !



                                 _ __ _ _
                             ,.'"´       、`ヽ、
                            /   i    リ ヽ 、  \
                           /    .:レ′   j  i !.:.   i
                            l    .:/   , /  i .::|:::.:l  |
                           ノ    ,.ィイ.:::/  .::l.:|:|::::::|:::. ト、
   「ああ、ちょっと。             彳  ,ィイ 1:|::,'  .:;ィイハi::::::|::.:.:.ヽ|
   ガイさんを見かけましたかな?」    |.:.:|, イ‐リ-トト、::.;ィイ仁=ト-ヾ::::.:.:.ト、
                          ト、:i { r‐ェテ ヽl/ ''テェ‐ァ .:!.:ト、:;!/
                            ヾ::、    ,        !/::/
                             仆    :j 、      イ:/
                                `、   _ _     /i,ハ
                               ヽ  ー `   / .|;;;:;:|
                                `ト、 ___ /   !;;:/、
                                 /.::::| ヽ   /   l::::.:.L


142 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:15:11 ID:mSGwP+4U
小16.



                   /i、,,-ーフ,、__
                  iヽ/i/::::/∠_::::::::::::::`>__
                 |::ヽ:/:///::::::/::>::::::::::::ゝ
                |ヾ::V:::/:,彡ソハヘ;;;;;:::: ̄´\:ト
              γ升/`"ヘL,,___ヘ /`二ニ:::\
               !/≧ `"''i斤┬,r、 く;;:::ニ_\::>    「いやぁ、ここでは見てませんな。
                )fj)     、_ヒ;j ′ ミ::::::::::::\      それよりやらない夫に教わった『カルボナーラ』ってのを
               /フ            ミ>=-::ヘ一    作ってみたんですが、食べていきませんか?
               〈 ヽ      ,    γ´ヾラヘ
                  ',  ー '''"" ̄    ソノ/::/       これが美味いんですわ」
                 ',   `       ∧≦/
                i′       ´ l:l::::|
                |:lヽ __       l:l:l:::|
                L!   i       l !」ゞ
                    _/i!   _,、ー′ `ヘ、、,,,_
          , 、---┬=≦/   i!,、ー'′    /:.:.:.:.:.:.:.`>ー---、、,
        /´ !.  ;i:.:.:.:.:.:.;| /;;;;;;;;ヽ      /:.:.:.:.:.:.:.:/   , ' ´  ヽ
          /   `、. i:.:.:.:.:.:∧/ヘ、;;/ヘ   /:.:.:.:.:.:.:.:.::/  , '        ',
        /      } /:.:.:.:.:./  /;;;;;;i  ヽ//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/   ,        ',
       /      /:.:.:.:.:.:.:', /;;;;;;;;;l    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/    i        ',



                               / / / '         l     l       ヽ\   丶  \!
                              / // /       !   |    |       \丶   \  |
                             ‐十'′/ /       l  ト、   |     \  \     ヽ、 L
                              |l  { l  ,′   l  ハ |`、  ト、     ヽ <⌒ヽ、_   ∨厂`丶、
                              ヽ、ヽ|  l   l   | { l |   ヽ  、丶、 ヽ \\ l }  ̄二7′   l
   「折角の申し出ですが、                 l  |  |   | レ七ニ二 ̄\丶  }ヘ |\ ` / 厶   ハ !   |
   あいにく朝食は食べてきてしまいました。        l ト、\ ヽ\=キtぞラ  }ノ/ j/  了/ ̄   /  }∧   l |
   また次の機会に是非」                    \ヽ`ヽ、 \__ ̄      /    -ヘ/レヘ /_,  l   | ト
                                     ヽ}  `7ー一′          ,′     {´ ̄`ヽ、い |
                                         /                 /        V了\   り
                                        └-- 、     ,        l       ∨   〉
                                            `ーこ ̄     ,    |     /  ハ
                                             ヽ     , く     l   /   / ヽ
                                              `一'´/ ∧   / /    /   \
                                                , ィ  //!   ' /      /       \


143 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:16:09 ID:mSGwP+4U
小17.
じゃあまた今度、と敬礼をするランサーに敬礼で答え、厨房を出たエンジュは階段を上がる。



        \                    /
         \_____________  /
            |.       | |____ ./|  _/
            |.       | |l二!l二l /   |_/
            |.       | |l二! / | _,/ |   _
            |.       | |`/|_/|´___,,,:|;==´ ̄
          _|______|_|_|,,;:l-‐"" ̄
        /i==============iヽ
       ./f───────┴iヽ
        ./ト────────┴iヽ
      /. |  .  . ... .....:..:.:.:.::.::.:::.:::|;::ヽ
     ./[ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄]ヽ
      ./ | . . : : : : : :.:.:.:.::.::::::::::::::;|;;:::ヽ
    /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|:ヽ
   ./ | . . ..: .:: .::: ::::: :::::::::::::::::::;::;:;;;;;;|i;;;::ヽ
   /.i‐┴――――――――――'―‐┴―i::ヽ
  ./ |  . . ..: .:: .::: ::::: ::::::::::::::::;::;;::;;;;;;:;;;;;;;;;:|ii;;::ヽ




と、上がりきった所で息子の世話をしているメイドとすれ違った。



                    _  ___ __
                 - ´        `  .
                 , ´               `丶、 ,. -----、
             /       /       \    Y     /
           // // / /  //   /      ヽ   !     /
             // // / /  //   ハ  、     i  ハ    /
          i l i il l /. /7Tト、/ ii__ __\ヽ、 |/   !    l
           i i i li i lil// _i_! /  il iヽ `ヽヽ  l   /.l   ,'
           N i il l ill/,ィ升rヘ  リリr=.く.ハヽ .ト、/ |  /
           ハ l l| i l.|《 |::::::l!     |:::::::iト、 }l | } /!/    「サクラダ様。
           从i|ハハ|  `~´      `ー‐' // /_ノ //il      おはようございます」
             il  i lト、 ""  '    """// /// // ハ
             从 l V iヽ.  ー‐'     // /// //lイ. i
             | | lハi i\ __   . イ/ /// //l l |  !
             リハ! ! l|Ni_j  「   i /// //⌒ヽ  |
                  Vj/´.イ 7_ ___ _,レ'´ ̄ X,.--~へ
               ,ィ/  / レ'´--‐‐‐' ,. -‐ァ' / (⌒V ノ
                 ,イ/  //      // r‐〈  ) l  \
              / /  ./     ,. -‐‐ァ'/f⌒Lノ~''´ |    〉
               i/    \ /  / /⌒7'´       |   /
               l.       `ー<.___/ /        | 〈
            /            /         | /
              /               !            | /
           i              }          i′
              ',               /             |
              ハ             i\           !
            i  i` ー --  . ____/´ ̄`ヽ.       l
            l  |    _. - ´               /
.            __/  l _,. -'´                    /
         /   /                  / \
        /   /`ヽ.                 /    \

144 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:17:15 ID:mSGwP+4U
小18.



                               / / / '         l     l       ヽ\   丶  \!
                              / // /       !   |    |       \丶   \  |
                             ‐十'′/ /       l  ト、   |     \  \     ヽ、 L
                              |l  { l  ,′   l  ハ |`、  ト、     ヽ <⌒ヽ、_   ∨厂`丶、
                              ヽ、ヽ|  l   l   | { l |   ヽ  、丶、 ヽ \\ l }  ̄二7′   l
                                  l  |  |   | レ七ニ二 ̄\丶  }ヘ |\ ` / 厶   ハ !   |
 「おはよう。                           l ト、\ ヽ\=キtぞラ  }ノ/ j/  了/ ̄   /  }∧   l |
 うちのが迷惑をかけていないかな?」             \ヽ`ヽ、 \__ ̄      /    -ヘ/レヘ /_,  l   | ト
                                     ヽ}  `7ー一′          ,′     {´ ̄`ヽ、い |
                                         /                 /        V了\   り
                                        └-- 、     ,        l       ∨   〉
                                            `ーこ ̄     ,    |     /  ハ
                                             ヽ     , く     l   /   / ヽ
                                              `一'´/ ∧   / /    /   \
                                                , ィ  //!   ' /      /       \



                    _,......i ......,,,,,,,,,,、
                 ,..-'"゛  .!/ / , ┴┴-,,
             / ..-ー   "  .!'″  .',゙´.`゙''ヽ
            /'"                `''-、 ヽ
          __./              、  .ヽ .゙j
      ,, -'''''"゛ /   ./ /    i'、、   ''、 ヽ .  ヽ l^"'''''''ー、
      .l.    / / ./ │/ ,i i l !| 、   ヽ. l.!、  ! .!    .!
      .l   .!.i| .l゙ .,i"/ | l .l゙ |..l ヽ.!、 .ヽ.!U, │ .|    l   「とんでもございません。
       .l   .!,!! | l .l.! .i'!.ll| .l .|、 ゙t、ヽ、`、.l.ヽ l !   /    立派なお方に付かせて頂いて感謝しております」
       .,!   「.! ! .l |.! .|| |.!,!  .ヽ.|ヽ ゙Λ'.l'、.┤.! .!│  |
       .|    |.i.l  ゞ_にニi/   .゙'ゝ llヤ/'i-゙'i!│ .,! .!   !
       . l   !l゙|  .l″| |゙.!.|゙      l l | | .∥゙l .l |   .l゙
        ゙‐'''"`i|.!  l' !.!ゞ.|         |,,,゙_.′.! l | !゙゙''ー"
              |,.l  l ...'冖"       、.、  .! !│ li
          / | !  |゛゙     !       .,il  l│,!..l,
         │ l !  l-、    ‐--‐    ./ !  |/.i′..l
          l  .l.l  .! l`'i、          _ イ,!| .! !   .!
            !   l.l、 l . l ! .|゙'''-..,,__,../`! |/ l .//   .l
         !    ゙i.l.l,.! .|..l│       !l゙|.ノ!.r'レ゛    .!
        │   i‐、` ,;;l._, l!リ       l|,,!゙i ゙, " .i-、  ./
    ... -i__, .ゝ.._ ! .ヽ ミ / . | l         /│..l.゙''''"  l_/  _,.. -┬、,
   |  !  ゙゙''ー ,゙゙  .ン'l′ .ヽ.ヽ     / /  . l゙''ー..、,..-'"´   │ .!


146 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:18:09 ID:mSGwP+4U
小19.
どうやら上手くやれているようだな、と安心したエンジュはそれで
目的の彼女を知らないかと尋ねてみたのだが、



                               _ __ _ _
                           ,.'"´       、`ヽ、
                          /   i    リ ヽ 、  \
                         /    .:レ′   j  i !.:.   i
                          l    .:/   , /  i .::|:::.:l  |
    「時に、ガイさんを          ノ    ,.ィイ.:::/  .::l.:|:|::::::|:::. ト、
     見かけなかったかな?」     彳  ,ィイ 1:|::,'  .:;ィイハi::::::|::.:.:.ヽ|
                        |.:.:|, イ‐リ-トト、::.;ィイ仁=ト-ヾ::::.:.:.ト、
                        ト、:i { r‐ェテ ヽl/ ''テェ‐ァ .:!.:ト、:;!/
                          ヾ::、    ,        !/::/
                           仆    :j 、      イ:/
                              `、   _ _     /i,ハ
                             ヽ  ー `   / .|;;;:;:|
                              `ト、 ___ /   !;;:/、
                               /.::::| ヽ   /   l::::.:.L



残念ながら目撃情報だけで今の所在を確定する回答ではない。



             , - ‐ - 、
         ,‐-v ´:.: : : : : : : :`ヽ、
        /: : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
.       /: : : : |: ::|: : : :.:.: :| : : .|:.:.:.:.:ヾ゙:::‐ 、_
      /: : |: : :|:.l:||: |:l : l : :| : : :|、:.:.:.:.ヽ:::::::/
.      |: /::|: : :|: l:| |:|::ll:__l::.:.|:.:.: |ミ 、:.:.:.|::::<     「ガイさんなら三十分ほど前に
      |::/: |: l: _l,,_:| .|| ´l_ _`lト:.:.|ミミミ-:|:::::ノ      二階のリネン室で見かけましたよ。
      |/|:.:|:.:.l´ .`| .| ´l ::`lヽ:.:|:.:.゙゙ ´|ヽ|´
      | .l:.:|:.|:.:.:r‐‐ト   ヒ::ソ|:.:./゙):.:.:|:::l-      ただ、もう終わりかけだったので
       |: :|: :|ハ、 r ヽ  /::/ノ:.:.:.:|‐‐ゝ      城内清掃か休憩に入ってしまったかと思います」
       /|: ||: レ ゞヽ、_ イ::/: : : /::| .r‐i
      //;ゝイ ; ;.;.;.;.;.|///ム、:.:/:.| / /
     //; ; .;.;.;.;.;.;.;.;.;.|´ / /\リ-.l .l
    /´; ; ; ;.;./;.;.;.;./;.;.;.;.| /;.;.;../:f´   ヽ
  /; ; ; ; /;.;./;.;.;.;.;/;.;., イ;.;. ;./  f し   )
/; ;|;.;.; ; ;./;.;/;.;.;.;.;//  ̄ー/  |  |ヽ  /
;,; ; ;|;.;.;.;.;./;.;.;.; ̄___>    //   | ./;.;.;\イ、
;.;.;.;.ヽ;.;.;.;.;.;.;.;.;/      ヽr   r‐゙;.; ; ; ;.\\
;.;.;.;.;.;ヽ;.;.;.;.;./        | 丁 ̄;./;. ; ; ; ; ; ;.;.;.;.|
\;.;.;.;.;ヽ;.;./         > /ー;.;.;.;.;..;.;.; ; ; .;.;.;.|




147 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:19:09 ID:mSGwP+4U
小20.
それでも近辺に居るかも知れない、と頭を下げる彼女に別れを告げて
リネン室の方へ向かってみると、



     .ゞミ ノ"''ー-、,_i____,/''-,i_,ii__,i__________________,ii__,i ||
      |i |       ゙i,ミノ"'ー-,=ニ/-'---'---'---'---'---'---'--ニ- : |l: :|
      |i |      |i |.    ヽ;;i゙`::、:.:.:.:...:.:...:.:   .:.:.:..:.:.:.:.. ..イ::...: :.i ::|l ::|.
      |i |      | i|     | | ..:.`:.、:.:..;...:.; ,.____.__.....:イ: l..:.:..:.:| | |l ::|
      |i |      | i| . . . . .:| | ...:::i.:.l.:.:.:.:.;.;.;.;:::::::::.:.:.:.:..:.:.l.:.:|.:.:. :.:| | |l ::|
      |i |      | i| . . . . .:| | ...:::i.:.l.:.:.:.:.;.;.;.;;:::::::::.:.::.:..:.:.l.:.:|.:.:. :.:| | |l ::|
      |i |      | i| . . . . .:| | ...:::i.:.l.:.:.:.:.:::::::::.:.:.:;.;.;;:.:..:.:.l.:.:|.:.:. :.:| | |l: :|
      |i |      | i| . . . . .:| | ...:::i.:.l.:..:.:..:.:.   : :._;.; ;:.::.l.:.:|.:.:. :.:| | |l ::|
      |i |      | i|    . :| |  ..i:.:l:..:..: ::.:.:..:.:.. . ̄ `  、:.|.:.::::| | |l ::|
      |i |      |; |     | | r゚..::|::.!.:.:.:. :: :.::.       `・i.:.... .| | |l ::|
      |i |  |⌒O ; |     | |  .l:.:'..::. :: :           :::::::| | |l ::|
      |i |      |; |     | | ,=' :.:...:.:..、.....:.,、,、....:.     .`..| | |l ::|
      |i |      |; |    /_ゞ;;:.:.:.......:.::.:.:.:::::::::          ハヽ|l ::|
      |i |      |i | ,_,-'::::::::::::...:.:::::::::.:.........:::::::::::::::::        `|l ::|
      |i |      .ノ=ゝ":::::::................      ....:::::::::::::       ,|l ::| |
      |i |  _,,-''"::::::::::::......                ......::::::::::::::::::::,|l: :|
     ノ--ヽ''":::::::::::::...................                 .......:::::::::::ノno::


148 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:20:09 ID:mSGwP+4U
小21.
親衛騎士団長と曲がり角で出会したので、



         ,;彡ミミミ;'""'''""'''""""'''''""''彡ミミ;,
         フ彡彡;;, ヽ、,, ,..:::..  ,.:'   ゞ;;,ミミゝ
         ';彡ミシ,;r==::;,,':.':::::::..,,,;r=ニニゝ;,,ミ7"'
         "'';;彡'",;;;;;;;;;;;;;;,ヽ:::....r;;;;;;;;;;;;;;;;;,,Y"'ヽ,
         /"'iシi,;;;;;;;;;;;;;;;;;;',l::::"''!;;;;;;;;;;;;;;;;;,ノl⌒"l,
         ,i /,;"ソヾ::;;;;;;;::ノ.l:::.."''ヾ:::::;;;;,''"::l ノ ノ   「サクラダ殿。
         i., y 'l,  ....:::::::l',;'' ;,, ヽ、   l〆/    おはようございます」
          \ヽ;'i:.   "',;':::::::::....ゝ "'ヽ.,:l /"
           \,'l..    "':::;;;'''""  ;''ゝ i''
            "l,::.. r‐,_,. -―''''''ニニノ ..:::l
             l:::..."'ヽ,二ニニ‐''",,; .::/l
             'lヽ、.::"'''''''""""""..:::/ .l
              l;;;;;ヽ、 . :.: :::. . : ..::../  l
            ,r'"l;;;;;;;;;ヽ,,;;,,;,;;;;;;;;;;;;;;/   l"';,
             l;(く;l..:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;''''"" ,;;l)):l
            l;;,"''ー-::;;;;;;;;;;''  _,,,...r'':::::::;;ー;,,
          i''"";ii;;:::::::::::::;i::i:ヽニニン,i,;:,:::::::::::,;l'::ヾ:'i_,,



周辺に誰も居ない事を確認してから一番の心配事項を問う。



                               _ __ _ _
                           ,.'"´       、`ヽ、
                          /   i    リ ヽ 、  \
  「これはアンデルセン殿、        /    .:レ′   j  i !.:.   i
  おはようございます。            l    .:/   , /  i .::|:::.:l  |
                         ノ    ,.ィイ.:::/  .::l.:|:|::::::|:::. ト、
  ………国王のお加減は?」      彳  ,ィイ 1:|::,'  .:;ィイハi::::::|::.:.:.ヽ|
                        |.:.:|, イ‐リ-トト、::.;ィイ仁=ト-ヾ::::.:.:.ト、
                        ト、:i { r‐ェテ ヽl/ ''テェ‐ァ .:!.:ト、:;!/
                          ヾ::、    ,        !/::/
                           仆    :j 、      イ:/
                              `、   _ _     /i,ハ
                             ヽ  ー `   / .|;;;:;:|
                              `ト、 ___ /   !;;:/、
                               /.::::| ヽ   /   l::::.:.L




149 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:21:09 ID:mSGwP+4U
小22.
だが、表情を険しくしたアレクサンドの回答は、
最悪も想定する必要があるものだった。



  フ彡三ニ==-ミミミミミミWミW杉彡彡三ニ==彡W彡イN
 彡彳ニ彡''´ ̄ ̄ ̄¨`ー=≠=─''¨ ̄ ̄ ̄¨`'''ァ>ヾミシ
 Σ彡 イ ::::::::     、  i li           Zミミ三ミ
  彡 彳リ ::::::::   \  ヾ {;! } z= ,ィ  ,    ヾ彡 ,Zノ
  ゞ  /! -==ミ ー- ヽ } i!  //  /,ィ==-  }ィ ./    「芳しくない様子。
  Y⌒}! '':::::::>'' ̄ ̄`ヾ\|..i!../ ,z三≦─ 、   .レ⌒!     あるいは、リフ殿の懸念も覚悟した方が
   ! }ト|\__{{弋 ̄t__ァ-z}ハ;;;;;;;;;;Y x t__ァ ̄フ}}__/! il リ     良いやも知れません」
   ! i! i ::::人 `ー ==以 ノ ̄ {! ミ== ─''´ ノ   |! {!
   ヽ :::::: ゝ ___ /::    ト\ ___ /   | ノ
    ヾ! ::::::    ̄ ̄.::::::::i    ! ヽ  ̄ ̄     ,;/´
    ,从;;,,:::::     ...:::i . : |    ! ::..      .;∧
  /:::::ハ;;,, ::........::::::::::::ヽ::::i   .ィ..::        ,,;;;i::::::\



                          rf( ̄ヽ -― ´ ̄ ̄ ` ヽ
                        ,へく入/ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ、   \
                  .    / イ                 \
                  .、  ∠  /     } ヽ   `ヽ、       \
                    ̄.フ´./       /  ハ   V  \    ヽ.    ヽ
                   / /      /    {   ヽ、      ヽ    :.
                  . '/{/         i {     \ \ \_.ノ   \   }
  「何という事だ………」   .八 }  /     ! V     \ }  ̄`  _ \.ヽ. l
                    /  ,イ.   i /\_ヽ_.、.   ヽ! _ ノ    、.、リ
                  . 厶.イ八  i | ,イ ̄ヽ.\\i ヽー―く ̄  ̄ ヽ、∨
                     ヽ{ ヽ. {八 { テt::: ァヾ. 、.!  }、 >) `ヽ___ ヾ{__
                      `  ヾ! ヽ、  ̄     ノハ ノ ) //      ̄`Y `ヽ
                         /            ノく._〃-――   , イ   〉
                         ヽ.          ´   / ̄フフツxz、/ .ノヽ  /
                           \ _ _       /: : : : : :   {ト、     ソ人
                            ヽ      ノ: : : : : :   ∧. }!   (’
                                ヽ -― く´: : : : : : :    ∧ノ
                                  }_______∧_
                                /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..}
                               ∠ ___:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.__ヽ.
                             /:::::::::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::::::::::::::ヽ



151 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:22:10 ID:mSGwP+4U
小23.



 、-≦_ー‐  -=ニ`ー、ヾ,ヽヽト、ヾヨヽ'i Y,r‐'‐イ
  〉三_‐_´_ `ミ、_ヽ`ミト、ト_ミ;;W_ヽi リ∠'-三!,
 彡ラ'_´-_‐' -‐三ミー_-ミミr'    `"┴ミミミ≦
  〃彡-_ ,-__ヽ≡_-ヾミ{_        ト\、!
 ム,∠/-,-',,.-, |彡_/~~≡_      |ハ!ヾ'
  }三三{ /) ト'、'、   `ー‐-'_、  ,   !
 . f三三ム !r'(   ヽヽ、  、 r-、ミヾi|!|,-|    「残念ながら武官の私達が出来る事などありません。
  f三シ´ } y'/    \`ヽ,ヾ|!、 !ヽミリソ|Z!    今はただ、快方に向かわれる事を祈りましょう。
 ノ彡゙  ヽッ';:;;:、     \ `ヾ≧キ};==iリ
 :゙     /;:;:;;〃_,,、_    `ヽ{_ノ'-'   !     ところで―――」
 ヽ,  i  /;:;:;=、´,=ト、゙_      ,.-、.   i
 ヽヽ,i'  i',彡;:;,   ゙トy_`,ー-..、  ト、,._  〉
  ヽヽ,  \レ: .:,  `'ヽ'、'w,_ `ヽ、〉"
 、 ヽヽ,   `に;;::;   、 `ヽ_~)'r'´
 ヽ  ヽヽ   ヾrシ   ヾ_-ァ‐'
  ヽ  ヽヽ   ヾfシノ, , 〃/
   ヽ  ヽ\_,..-ヾカソノソシノ`ヽ、
    ヽ、_ソ/)、  `\´     `ヽ
    ヽミ_-' / ノ\   \      |
     ヽ  ̄ ´  \   \.



出来ない事は出来ない事、悩むのは意味のない事ですと
アレクサンドは話題を変えたのだが、



     ヾ:;:;:;:;:;| /.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ.:;:;:; ソ:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:\_〉:;:;:;:;:}/
      ヾ:;:;:;:レ′:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:丶ノ::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ/
      |´\:;:;:;:;:;:;:,,====、 :;:;:;〉  〈;:;:;: , ====、 :;:l.ヾ,イ 〈   「やらない夫君。
      |.i:i:i:iヾ:;:; ,〃     .ヾ._ゝ一'、 ,〃      Y:i//iノ`l |   あれは何者ですか」
      | ヽ:i:i:i:\|i       i|/´⌒ヽ. i       .i|/イ´:i:i | |
      .ハ、r′:i:i:i:ヾ.     ,イ:i:i:i:i:i:i:i:i:iハ      ,/:..:.| i:i .リ
      .ハヽ:i:i:i: :i:i:i:ヽ.__,,イ:i:i:i:i| ゙̄Y、:;:;:ヽ.__,, イ:..:..:.| リ /
       ヽ.∨|: : :i:i:i:i::..: : :i:i| //.| : : :i:i:i:i:i:i:i:ヽ\:.Y´/
         \|: : : : :  : :i:i:i:|  .|  l、: : : : .丶V|ノ
         /|: :     : :i:i:i:i:i|// .|  .〉ヽ,: :    〉`|´\
       , /:i:i:i:|: :r─: :.: ::i:i:i:i:i|// .| ノ;/´   .,、/: :.リ:i:i:i:i\
     / .ノ:i:i:i:iハ: :、 r、   : ::i:i:l、_,|i´;/:    ,ゝ '  ::ノ:i:i:i:i:i:i \_
 ,_/ /:i:i:i:i:i:i:iハ: :` ヾ.ーr‐r‐r─┬─r─r-r,/   ./:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i   \
   /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ハ: : : ヾ.lー|ー|─‐|─/‐/‐/./   ./:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i、   \
 /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iハ: : : ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´   /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:    \


152 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:23:09 ID:mSGwP+4U
小24.
問いかけの意味が分からなかったので聞き返すと



          _ __ _ _
      ,.'"´       、`ヽ、
     /   i    リ ヽ 、  \
    /    .:レ′   j  i !.:.   i
     l    .:/   , /  i .::|:::.:l  |
    ノ    ,.ィイ.:::/  .::l.:|:|::::::|:::. ト、   「何者、とは?」
   彳  ,ィイ 1:|::,'  .:;ィイハi::::::|::.:.:.ヽ|
   |.:.:|, イ‐リ-トト、::.;ィイ仁=ト-ヾ::::.:.:.ト、
   ト、:i { r‐ェテ ヽl/ ''テェ‐ァ .:!.:ト、:;!/
     ヾ::、    ,        !/::/
      仆    :j 、      イ:/
         `、   _ _     /i,ハ
        ヽ  ー `   / .|;;;:;:|
         `ト、 ___ /   !;;:/、
          /.::::| ヽ   /   l::::.:.L



今までに見た事がない表情の彼は
呆れたような嬉しいような、複雑な様子でとんでもない案を言ってくる。



                                              _灸ヽヾヽi ヽ`´゙´´` r -,
                                              ,> ,r´ ̄`゙´ヅ´`´々, ´゙;,
                                             彡;.゙           ヾ, ミ
 「強いわ学はあるわ博識だわ                         .ミ . i! ,: =ニヽ、  ,r=ニ=;,. ゙;彡ソ
  雑学も強く―――ああ、女性には弱いようですが、            ;`7/゙r∥_,r=-, i|=|i´,r=ヘ`li,. ;彡>,
  他に弱点という弱点が見つかりません。                   彡l ,:/ヾ_゙ _ ._ノ .|l|.ヾ=,. _ ノヾ`ミソ
                                            i!ヽヾ´   ̄ /∠_ヾ、  ̄ヽ` `;/!ミ
  礼儀もしっかりとたたき込まれている様子、                 liゝ|       |ソ |三|ヽゝ  ヽヾ|/.:i
  冒険者上がりにしておくのはもったいない。                 |l :.|  ,r ,_  ____  _, 7 ,i, y゙
                                              ヾ.l/ ゙ ` ゙̄ー===―` ̄ ´ ゙ lソ
  この際、真紅王女と結婚させてしまうってのはどうですかね」          i// , .          ヾ、゙,!
                                              ト、// /,. .il||!. ,. liヾ i!イ
                                               _,r┤  > 、i!ll|||||||lli!l.|l/.i!ト:、
                                           /゙ ,/゙ ̄ ̄トミー―゙ノ ̄ヾ:y,,|  `ヽ、
                                          /   l::::::::::::::::::::i,     i!:::::::::::::`il    \


153 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:24:09 ID:mSGwP+4U
小25.



                            _ __ _ _
                        ,.'"´       、`ヽ、
                       /   i    リ ヽ 、  \
                      /    .:レ′   j  i !.:.   i
   「王女と―――?」         l    .:/   , /  i .::|:::.:l  |
                      ノ    ,.ィイ.:::/  .::l.:|:|::::::|:::. ト、
                     彳  ,ィイ 1:|::,'  .:;ィイハi::::::|::.:.:.ヽ|
                     |.:.:|, イ‐リ-トト、::.;ィイ仁=ト-ヾ::::.:.:.ト、
                     ト、:i { r‐ェテ ヽl/ ''テェ‐ァ .:!.:ト、:;!/
                       ヾ::、    ,        !/::/
                        仆    :j 、      イ:/
                           `、   _ _     /i,ハ
                          ヽ  ー `   / .|;;;:;:|
                           `ト、 ___ /   !;;:/、
                            /.::::| ヽ   /   l::::.:.L



         ,;彡ミミミ;'""'''""'''""""'''''""''彡ミミ;,
         フ彡彡;;, ヽ、,, ,..:::..  ,.:'   ゞ;;,ミミゝ
         ';彡ミシ,;r==::;,,':.':::::::..,,,;r=ニニゝ;,,ミ7"'
         "'';;彡'",;;;;;;;;;;;;;;,ヽ:::....r;;;;;;;;;;;;;;;;;,,Y"'ヽ,
         /"'iシi,;;;;;;;;;;;;;;;;;;',l::::"''!;;;;;;;;;;;;;;;;;,ノl⌒"l,
         ,i /,;"ソヾ::;;;;;;;::ノ.l:::.."''ヾ:::::;;;;,''"::l ノ ノ    「ふふふ、私の勝手な思いつきなんですけどね。
         i., y 'l,  ....:::::::l',;'' ;,, ヽ、   l〆/     自分より強い者が部下にいる―――
          \ヽ;'i:.   "',;':::::::::....ゝ "'ヽ.,:l /"      気に入らないんですよ」
           \,'l..    "':::;;;'''""  ;''ゝ i''
            "l,::.. r‐,_,. -―''''''ニニノ ..:::l
             l:::..."'ヽ,二ニニ‐''",,; .::/l
             'lヽ、.::"'''''''""""""..:::/ .l
              l;;;;;ヽ、 . :.: :::. . : ..::../  l
            ,r'"l;;;;;;;;;ヽ,,;;,,;,;;;;;;;;;;;;;;/   l"';,
             l;(く;l..:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;''''"" ,;;l)):l
            l;;,"''ー-::;;;;;;;;;;''  _,,,...r'':::::::;;ー;,,
          i''"";ii;;:::::::::::::;i::i:ヽニニン,i,;:,:::::::::::,;l'::ヾ:'i_,,



154 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:25:09 ID:mSGwP+4U
小26.
どうですか、と笑っているやらない夫の上司に、
一度はそのことも考えた事があるエンジュは公人として答え、
個人としての別の回答には触れないでおく。



                             / / / '         l     l       ヽ\   丶  \!
                            / // /       !   |    |       \丶   \  |
                           ‐十'′/ /       l  ト、   |     \  \     ヽ、 L
                            |l  { l  ,′   l  ハ |`、  ト、     ヽ <⌒ヽ、_   ∨厂`丶、
   「国民として有りか無しかで言えば、    ヽ、ヽ|  l   l   | { l |   ヽ  、丶、 ヽ \\ l }  ̄二7′   l
   十分有りでしょうな。                 l  |  |   | レ七ニ二 ̄\丶  }ヘ |\ ` / 厶   ハ !   |
                                 l ト、\ ヽ\=キtぞラ  }ノ/ j/  了/ ̄   /  }∧   l |
   本人達の意向はともかく。                \ヽ`ヽ、 \__ ̄      /    -ヘ/レヘ /_,  l   | ト
                                   ヽ}  `7ー一′          ,′     {´ ̄`ヽ、い |
   ところで風呂護衛のガイさんを                  /                 /        V了\   り
   知りませんか?」                         └-- 、     ,        l       ∨   〉
                                          `ーこ ̄     ,    |     /  ハ
                                           ヽ     , く     l   /   / ヽ
                                            `一'´/ ∧   / /    /   \
                                              , ィ  //!   ' /      /       \



          _灸ヽヾヽi ヽ`´゙´´` r -,
          ,> ,r´ ̄`゙´ヅ´`´々, ´゙;,
         彡;.゙           ヾ, ミ
        .ミ . i! ,: =ニヽ、  ,r=ニ=;,. ゙;彡ソ
        ;`7/゙r∥     i|=|i´   `li,. ;彡>,   「いえ、私は見かけてませんね」
        彡l ,:/ヾ _ _ _ノ .|l|.ヾ=,. _ ノヾ`ミソ
        i!ヽヾ´   ̄ /∠_ヾ、  ̄ヽ` `;/!ミ
        liゝ|       |ソ |三|ヽゝ  ヽヾ|/.:i
        |l :.|  ,r,r============y;7 ,i, y゙
          ヾ.l/ ゙.`ー========―´ ゙ .lソ
           i// , .  ̄ ̄ ̄   ヾ、゙,!
          ト、// /,. .il||!. ,. liヾ i!イ
            ,r┤  > 、i!ll|||||||lli!l.|l/.i!ト:、
       ,r ゙ y´゙ ̄ ̄トミー―゙ノ ̄ヾ:y,,|  `ヽ、
     ,y¨  t´     i,     i!     `il   `゙゙ヽ,


155 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:26:09 ID:mSGwP+4U
小28.
残念ながらリネン室近辺にはもう居ないようだ。
ならば一階の風呂場の側であれば居るかも知れない、と
アレクサンドと別れたエンジュが西の階段へ向かうと―――



ー┴ー[__] ─┴||─┴─:[__]─┴─┴─┴[__] ─┴||─┴─:[__]─┴
 ̄ ̄ ̄||: | :|l  ̄ ̄ || ̄ ̄ ̄ ||: | :||:: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||: | :|l  ̄ ̄ || ̄ ̄ ̄ ||: | :||:: ̄ ̄
      ||: | :||: {}={}个{}.={}   ||: | :||::.: .        ||: | :||: {}={}个{}.={}   ||: | :||::.
      ||: | :||:  `{}={}={}´   ||: | :||::.: .        ||: | :||:  `{}={}={}´   ||: | :||::.
      ||: | :||::.         ||: | :||::.: .        ||: | :||::. :.        ||: | :||::.
      ||: | :||::.         ||: | :||::.: .        ||: | :||::. :.        ||: | :||::.
      ||: | :||::.         ||: | :||::.: .        ||: | :||::. :.        ||: | :||::.
      ||: | :||::.         ||: | :||::.: .        ||: | :||::. :.        ||: | :||::.
      ||: | :||::.         ||: | :||::.: .        ||: | :||::. :.        ||: | :||::.
      ||: | :||::.         ||: | :||::.: .        ||: | :||::. :.        ||: | :||::.
___||: | :||:.______||: | :||:.______||: | :||:.______||: | :||::.__
ΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::ΤΤΤΤΤΤ||: | :||::.ΤΤ
|||||: | :||::||||||||: | :||::||||||||: | :||::||||||||: | :||::.||
⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::⊥⊥⊥⊥⊥⊥||: | :||::.⊥⊥
──‐l二二二l:─────l二二二l:─────l二二二l:─────l二二二l──
__/___/___/___/___/___/___/___/___/___/
___/___/___/___/___/___/___/___/___/__
/___/___/___/___/___/___/___/___/___/__
_/___/___/___/___/___/___/___/___/___/__


157 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:27:09 ID:mSGwP+4U
小29.
今度はやらない夫の世話をしているメイドとすれ違う。



              _r ´  \_/\
            /\: :\  : | : / \
         , . -<  : : : : : : : : : : : : : . :/|_
        /:. :./\: : : : :, - ― ‐ - 、: : : :/\
       /:. :. /: : : : : :/:. :. :. :. :. :. :. :.\ : : : :/|
       /:. :. :.| : : : :/:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.\: : /\
       |:. :. ;. l_/:. :. :. :. / :. :. :. :. :. :. :. :. :.\:/
       |:. :. ;. :. :, :. ;. :.l:. :./:. :. :. :/:. /l:. :..l:. :. :. : ヽ
       |:. :. ;. :. :, :. ;. :.|‐/-:.、:. :/:. / l:. :./l:. :. :. :. .ヽ    「サクラダ様、おはようございます」
       |:. :. ;. :. :, :. ;. :,r―-、:`/:/ l:. / l:. :. :. :. :. ヽ
       |:. :. ;. :. :, :. ;. :トj:::: /ヽ   「/ヽl:. :. ;. :. :, :.ヽ
       |:. :. ;. :. :, :. ;. :ヾ メ     イj:ヽ/:. :. ;. ::. :, :. l
       |:. :. ;. :. :, :. ;. :. |      ヾメ/:. :. :. ,.:. :. :l:. :|
       |:. :. ;. :. :, :. ;. :. |    _ `  /:. ;. :. :ハ:. :. l l: |
       |:. :. ;. :. :, :. ;. :. |       イ:. :/:. :./ |:. :.l l:.|
       |ハ:. :, :. /ヽ:|:. : |> - <: /:. /:. :./  l:. :| l: l
        ハノ/ヾ; ; ; lハ: l:/lコヾ:. :./:. /:. :/  l:. / |:.l
       / ̄ \‐ - /;;;;;;;ll;;;;\ :.:/:./   l:/  l l
      /- 、   \/;;;;;;;;;;;;||;;;;;;;;;\イ    〃  リ
     /::::::::::::\   ヽ;;;_;;;_;;;_||_;;_;;;/ ヽ\
    /:::::::::::::::::::::\  ..:::/;;;;;;|::::|;;;ヘ/:.: /::::ヽ



                                / / / '         l     l       ヽ\   丶  \!
                               / // /       !   |    |       \丶   \  |
                              ‐十'′/ /       l  ト、   |     \  \     ヽ、 L
   「おはよう。                     |l  { l  ,′   l  ハ |`、  ト、     ヽ <⌒ヽ、_   ∨厂`丶、
   やらない夫とは上手くやってるかな?      ヽ、ヽ|  l   l   | { l |   ヽ  、丶、 ヽ \\ l }  ̄二7′   l
                                   l  |  |   | レ七ニ二 ̄\丶  }ヘ |\ ` / 厶   ハ !   |
   彼は貴族ではない、                     l ト、\ ヽ\=キtぞラ  }ノ/ j/  了/ ̄   /  }∧   l |
   他人を使う事に慣れていないので              \ヽ`ヽ、 \__ ̄      /    -ヘ/レヘ /_,  l   | ト
   やりづらい所もあるだろうが                  ヽ}  `7ー一′          ,′     {´ ̄`ヽ、い |
   分かってやってほしい」                         /                 /        V了\   り
                                         └-- 、     ,        l       ∨   〉
                                             `ーこ ̄     ,    |     /  ハ
                                              ヽ     , く     l   /   / ヽ
                                               `一'´/ ∧   / /    /   \
                                                 , ィ  //!   ' /      /       \


アキラの報告を受けているエンジュは実のところ、その辺りを気にしていたのだが―――

158 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:28:30 ID:mSGwP+4U
小30.
どうやら要らぬ心配だったようだ。
頬を染めて否定する彼女の、瞳の輝きと言ったらどうだ。
まるで恋する乙女そのままではないか―――



 \ |    |L -―-' L _   //   厶
   ヽ| _. '"´     __   ``' く       !
   /  ,. ‐ ¨ ̄     ``  、 \ _ (
  ./ /           /  /.i|  \ ∨「  `!
 _|/|       /  / / / !| |  iヽ Y__  >
   |      / ,// / ,' ./.| |  | Y'|    〉
   |    / // /./! / | |  |  l厶.r‐'
    |  / // /./,' /  |  |  | | | |      「とんでもございません!
    | / //  ,/.// /   | /|  | | } |      やらない夫様はとてもお優しくて、
  ¨丁  ̄¨≧=;x'// /   |_/_|_,| |,!  |      思いやりのある素敵な方です。
  ,ィ| '' 7iTイミk' /'´     'j,/-:| /|`メ、  |
  \  l:!:iJ::o' `      ,ガ!Tj,/>j/   |      私達メイドにも分け隔て無く接してくださいます、
   | ヽ!;仁.ソ           /'iJid / |    |      素晴らしい方だと思います。
   | /////        .ヽト_イ/ / l   i |
   |           i //// / i |   | |      この間の大雨の日に私達が
   |          '′   /  l |   | |      ばたばたしていたら、
   ト、      ―‐一    ,.イ  | |   | |      洗濯物の取り込みを手伝ってくれたり、
   | \           ,. イ | |.  | |   | |      食事の仕込みまで手伝ってくれたんです」
   |    `  . __ _ .イ  ,/ //  / /  /| |
  l.|         |ーvソ | |  / /|   / | |
  N ̄/ス  ,rit‐ ┴' リ // /!/./  / | /
 ヽ|.  |.| | ,/¨} |   ノ` く}_,// /  /  ,j/_.. -―- 、
    |.|  `   | |       ノフ`/_/丁 ̄          ヽ
  ̄ _フ「`ニ´ ̄ト、―――<厶.     |  /          \
  ̄  |      | \ ___)  |   |  /              ヽ
     |      |           |    | /             \


159 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:28:38 ID:mSGwP+4U

                             rf( ̄ヽ -― ´ ̄ ̄ ` ヽ
                           ,へく入/ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ、   \
                     .    / イ                 \
                     .、  ∠  /     } ヽ   `ヽ、       \
                       ̄.フ´./       /  ハ   V  \    ヽ.    ヽ
                      / /      /    {   ヽ、      ヽ    :.
   「それは、やらない夫らしい  . '/{/         i {     \ \ \_.ノ   \   }
   と言うか………」        .八 }  /     ! V     \ }  ̄`  _ \.ヽ. l
                       /  ,イ.   i /\_ヽ_.、.   ヽ! _ ノ    、.、リ
                     . 厶.イ八  i | ,イ ̄ヽ.\\i ヽー―く ̄  ̄ ヽ、∨
                        ヽ{ ヽ. {八 { テt::: ァヾ. 、.!  }、 >) `ヽ___ ヾ{__
                         `  ヾ! ヽ、  ̄     ノハ ノ ) //      ̄`Y `ヽ
                            /            ノく._〃-――   , イ   〉
                            ヽ.          ´   / ̄フフツxz、/ .ノヽ  /
                              \ _ _       /: : : : : :   {ト、     ソ人
                               ヽ      ノ: : : : : :   ∧. }!   (’
                                   ヽ -― く´: : : : : : :    ∧ノ
                                     }_______∧_
                                   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..}
                                  ∠ ___:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.__ヽ.
                                /:::::::::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::::::::::::::ヽ


身分の上下に関わらず、相手をそのまま懐に受け入れるやり方は
城でも健在のようである。

『親衛騎士』ではなく、『やらない夫』としての立ち位置を築きつつある彼に
呆れるではなくさすがだな、と思ってしまうのも人柄のなせる技なのだろうか。


160 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:29:09 ID:mSGwP+4U
小32.
┏──────────────────────────────────────────────┓

   私達が知らない地方の料理にも大変お詳しくて、
   東方料理の『オデン』や『ミソスープ』などの作り方も教わってしまいました。

┗──────────────────────────────────────────────┛



               _,. -―- 、
              「 ̄X   x   X\   ♪
              |X    ,.  X   x \       ♪
              |   / ノ  \ \i  ヽ
              | X |  (●)(●) | X } ))
              |   |  (__人__)  | x /        「東方料理は出汁が命。
              | x |   ` ⌒´   |  /         鎖国のせいで流通が少ないだろうけど、
           \. |         }x./  ノノ       生産方法は海沿いの国に伝わっているから
          /.  ヽ        }<     ♪    『カツオブシ』や『コンブ』、『ミソ』も市場に行けば
        _ >‐//ヽ     ノ  」          手に入るだろう」
       / i    | | i     / .| |   ̄ \
        r┤ |     | |  ` ̄ ̄´  l |      ヽ
      」 l |.    | |          | |   /
.      /  l |   ⊥L _____|_|  /     i
     / __  .|  / Q___       Q | i     __|
   / /  >‐ ´ ̄    \┐    l l / ̄   \
.  / / /         、\ _)      |ハ{  _   /
  ヽ .|  {      ‐、 \ \ )      | 〉´ ┐ヽ_/
.    |   ヽ-ァ‐ ´   ` ー`´o 。   ,ノ-<// /
    `ー‐ ´〈    (_) 。      / / ´/ i /
          }         O     ゝ'二´   |'
         {   ____ _ __//ヽ二´ /
.      _ r<二_____//_>)ー'
     |  }`┬――-----------―┬'- _)
       ̄`Y                T ´ |
  ̄ ̄ ̄ ̄ |               | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        、_               _」 ヽ
         ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´  - '


162 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:30:16 ID:mSGwP+4U
小33.
┏──────────────────────────────────────────────┓

   特に『ミソスープ』は、東方の流れを組む桂様が大変喜ばれて、
   実家の仕入れ経路をお城に紹介してくれるとまで言ってくださいまして。

┗──────────────────────────────────────────────┛



         /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
        /: : : : : : : : : ::l l:::: :\:ヽ: : : : : :\: : : : : :ヽ
       / : : : : : : : : : l : :::l ト-、;、v、:、: : ::: : :: ヽ: : :: : :::丶
     /: : : : : : : : : : : |: : ::i |    l: l::: : :ヽ: :: :ヽ::::::: ::::::ヽ
     /: : : : : : /: ;: : :::イ: ::::| |    | ::l、:::::::l:::::ヽ l:::::::::::i::::::i
    l :/: : : : : |: :l: : :/ | :::/| |     |::|ヽ::::::|:::i:::i::|:::::|:::::|:::::l
     | |: : |: : :::|: :|: ::/ |: / | |──- l_|_ |::::::|::::|::|::|::::|::::::|:::::|
     | | : :|: : :::| :.|/ /:/ | |  __ || ┼::l:::::|::||:|:::|:::::::l::::::l   「やらない夫君、何でも出来るんだね。
     | |: :::| l ::::|: l':/ //  |/  イ rェェ==xj、ソ|::::|::|:|::::|:::::::::l:::::|   凄いな、憧れちゃうな」
     | | ::::|: l ::::l V _ュエ__     " l家トイヌ-|:://::::::::|::::::l::::i::::|
     、| 、::::、:l :::::l、Vl家ヘ       O:::::::リ ///:::::::::::|:::::::l::::i:::|
      | ヽ:|ヽ:::::::lヽ、O::::l       vニ夕 イ:: ::::::::::::|::::::::l:::::i::|
     ヽ \:、\::ヽ vニj        ̄´  |::: :::::::::::::|:::::::::l::::::i::l
        \ |\\ "       ///  |:: /:::::::::::|:::::::::::l:::::::、l
          | : : 、 // ヽ         |: / ::::::::::|::::::::::::::i:::::::ヽ
          |: :i: : ゝ、   - -'     イl:/ :::::::::::|ヽ:::::::::::::i:::::::::ゝ
          | ::l : :::::::::::i:::、     / |/: :::::::::::lーゝ:::::::::::::i::::::::ヽ
          |: l: : :::::::::::|::::::|::>i___ .イ: : :::::::::::|  ヽ:::::::::::::i::::::::::\
          V: : ::::::::::::|:::::::/ フ´  //: : ::::::::::::l ヽ, ヘ:::::::::::i:::::::::::::\
          /: : :::::::::::::|::_:_l l   y: : ::::::::::::://   ヽ:::::::::i::::::::::::::::\
          /: : :::: ::::::l::レ / /   /: : :::::::::::::/        \:::i:::::::::::::::::::\



     /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
     /: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : : : : : ヽ
.    /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
   /: : /: : : 斗--、 :|: : : : :|: : | ,ィT: ',: : :ヽ : !
   |: : |: : : : : |: /  \: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ト、:|
   |: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽV: |.: : : | V   (誰かあの完璧超人の弱点を教えてくれっ!
  < : 」_: : / 〈  {} |/  レ  {} }|:./ヽ: : |     ああでも、『オデン』も『ミソスープ』も超うめええ)
  <:: |. 小{   _,,.. -    、-.,_  レ{: :.|ヽ:| 
   厶ヘ ハ   ( (    、  ) )  {ハ/ V
      \_!   ) ) _ ' ( (   !
        ヽ  ( ( /   `t ) ) /
      ___,r| \  {    / /
    /:/::::| \  ヽ `_⌒ ィ ´
  /::::::/::::::|  \   ´ ∧>、
/:::::::::::/::::::::|    \  /  !\::`ー- 、
::::::::::::::/:::::::::∧    /二\ |::::::ヽ::::::::::::\
::::::::::::/::::::::::::::∧ヽ  /: : : : :}ヽ!::::::::::〉:::::::::::::::!


163 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:31:09 ID:mSGwP+4U
小34.
┏──────────────────────────────────────────────┓

   私の姉も最初は元冒険者の方、と言う事で偏見を持っていたのですが、
   最近は自分から料理を教わりに行くぐらいになってしまって―――

┗──────────────────────────────────────────────┛



               __
           ,.-―'"   `ヽ、
    r、―-- _/         ヽ_
    |  ̄ ̄/            \
    |    ト、  , l // /ハヽヽ 、、ヽ
    L_ー_,. トミ≧| |フ77ナ' メ、!_!| || lノ
    〈    |ニ三| レ',ニ.ヾ   ,ムメトレリ
     `ーァ | i⌒| l ト._b!}   lq!} ム l |
       / |l ヽ_| | |u〃    ,`' r〈 !| |         「翡翠!
      /  || l | | | ト、 (`ーァ /〉 !〕l|          どうしよう、やらない夫様がメイドのみんなにって
      ん~||ハ ノl从| `ーr‐イV / /l ||         東方お菓子の詰め合わせをこんなに!」
        ノ¨^\ヽ、  ハー{ /  !レリ
     ,r'´¨`ヽ、  \\ } | ヽ{  〈ー- 、
    /     \rv~‐、ソノ l ヽ  \ヽ、\
    {    ヽ、 〈 {    !/  !  l\  ヽ\ \
    |`ヽ、_  l ヽ    ノ  l   | | \ノ  `ーへ
    }    \}  _}_   ト、 ,ノ-―| | /     ヽ \
    |      l/ ̄ ̄`ヾ ̄ ̄ ̄| し'      }   〉
    ヽノ    /      \   l\   , ノ /  ,イ
     〈 l  _/         〉==|  \ /〃 ノ /|
     ソ  / ヾ        ,イ    |    \   /  |
     {  /        /ハ--―|      ノ   /
     | ヽ        /  l _,.|      | /
     \        ノノ  |   |        /
       |`ー- __,/ /,  |   \   /
       L_       '/  |    `r‐'´
       | `ヽ、       _」     |
       |    `ー‐'"´ ̄       |



        r────────────、
       ./ |_ ,.へ、__/l ____ /l._ /_____/.|
       / //.:ノ: :.}.///_゚___///,.⊥   / .l
      ./ / `゙ー‐' // |__ノ_ノ.」// {::::::...)/ ./
     /.-=======================/ ./
     /: i_.,. - 、___./l ,. - 、 __./l ,. - 、__/ ./
    ./ /./ `゚´ | // トi―イ! // {ミリソ} / ./
   / / `ー一'// `ー‐' //  `ー '/ ./
   i ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~i ./
   |_____________,l/




165 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:32:09 ID:mSGwP+4U
小35.
心酔。あるいはベタ惚れか。



 \ |    |L -―-' L _   //   厶
   ヽ| _. '"´     __   ``' く       !
   /  ,. ‐ ¨ ̄     ``  、 \ _ (
  ./ /           /  /.i|  \ ∨「  `!
 _|/|       /  / / / !| |  iヽ Y__  >
   |      / ,// / ,' ./.| |  | Y'|    〉
   |    / // /./! / | |  |  l厶.r‐'
    |  / // /./,' /  |  |  | | | |
    | / //  ,/.// /   | /|  | | } |      「あのような方にお仕えできるなんて、
  ¨丁  ̄¨≧=;x'// /   |_/_|_,| |,!  |      私はとても幸せ者だと思います」
  ,ィ| '' 7iTイミk' /'´     'j,/-:| /|`メ、  |
  \  l:!:iJ::o' `      ,ガ!Tj,/>j/   |
   | ヽ!;仁.ソ           /'iJid / |    |
   | /////        .ヽト_イ/ / l   i |
   |           i //// / i |   | |
   |          '′   /  l |   | |
   ト、      ―‐一    ,.イ  | |   | |
   | \           ,. イ | |.  | |   | |
   |    `  . __ _ .イ  ,/ //  / /  /| |
  l.|         |ーvソ | |  / /|   / | |
  N ̄/ス  ,rit‐ ┴' リ // /!/./  / | /
 ヽ|.  |.| | ,/¨} |   ノ` く}_,// /  /  ,j/_.. -―- 、
    |.|  `   | |       ノフ`/_/丁 ̄          ヽ
  ̄ _フ「`ニ´ ̄ト、―――<厶.     |  /          \
  ̄  |      | \ ___)  |   |  /              ヽ
     |      |           |    | /             \



167 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:33:09 ID:mSGwP+4U
小36.
使命や仕事を超越した所に居る彼女の様子に微笑み、
また一人自分の仲間が出来たか、と心地よくすらあるエンジュは
心配する必要はなさそうだと改めて思い、



                             / / / '         l     l       ヽ\   丶  \!
                            / // /       !   |    |       \丶   \  |
                           ‐十'′/ /       l  ト、   |     \  \     ヽ、 L
   「はははは。                  |l  { l  ,′   l  ハ |`、  ト、     ヽ <⌒ヽ、_   ∨厂`丶、
   君の話を聞いていると、           ヽ、ヽ|  l   l   | { l |   ヽ  、丶、 ヽ \\ l }  ̄二7′   l
   やらない夫が城の中心人物に           l  |  |   | レ七ニ二 ̄\丶  }ヘ |\ ` / 厶   ハ !   |
   なりつつあるのが分かる気がするよ         l ト、\ ヽ\=キtぞラ  }ノ/ j/  了/ ̄   /  }∧   l |」
                                  \ヽ`ヽ、 \__ ̄      /    -ヘ/レヘ /_,  l   | ト
                                   ヽ}  `7ー一′          ,′     {´ ̄`ヽ、い |
                                       /                 /        V了\   り
                                      └-- 、     ,        l       ∨   〉
                                          `ーこ ̄     ,    |     /  ハ
                                           ヽ     , く     l   /   / ヽ
                                            `一'´/ ∧   / /    /   \
                                              , ィ  //!   ' /      /       \



            _,,_,,,__,r.、,,_
         ,r-、,f   i i   `7-、
        _,f,   ヽ,r―-..,,_ ,/  `;
 .      f  `>' ´_,,,,,,,,,,,,,,,,_ ` 、 ノ `;
       ,f.、_,/,r':´:,' :,' /! i: : :`i.、ヽ,__,フ
       i,___i/i : i:,i: ;i: i .i: i、: : :'i; `.i,__,!   「も、申し訳ございません!
        !:i ;!: :i:,!!:.ii ;! 'i;'iヽ,: :.'i,: :i: :i    私ばかり喋ってしまいまして………」
 .      !:i:.ト、;ii;!i,;,!_`  ヽ!,ゝ,;,;i!:.i :.i
       i i`'i ` i i::i i`  ´i i::i i `!´: :i
       i:.i: :'i. 」 `' ,!   .」 `' ,! .i: : :i
       i,:i : i:、  ̄      ̄ /i : :.,!
 .      i.ト、:i;::`.、  ―   /:;i: :N
        ` ヽト、i;;;;i` ー‐ イ;;;iレレi/
        _,,,,,,,,ノ:.`ー、 f'''''':.ヽ.___
     f''''''´::i---'---i-'-':、,---'-.v'''''''ー、
    /:::::::::::::ト:.:.r''フ'´ ̄ゝ;i_:.:.:.:.::.:.,!:::::::::::::::i
 .  /::::::::::::::::i、,;,;i i     .i,;,;____,;!i;;:::::::::::::'i,
   /:::::::::::::::::::i<;.:fヽ、   ,i,丿:.:`、 .,!;;;::::::::::::::i
   `、------、i `i;;::`ー ̄-;!'i,;r‐'''´ ,!;;;;r‐'''''ヾ;i
    `ヾ;;;;;;;;;;;;;`、f`::::::::;;;;;/    /;;::-:::、::::/
     `、`:::::::;;;;i::::::;;;;;;;:/    ,f´::::::::;;;;:::i'

168 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:34:09 ID:mSGwP+4U
小37.
ここに来た目的を告げる。



                                         _ __ _ _
                                     ,.'"´       、`ヽ、
                                    /   i    リ ヽ 、  \
                                   /    .:レ′   j  i !.:.   i
                                    l    .:/   , /  i .::|:::.:l  |
   「いや、良いさ。                       ノ    ,.ィイ.:::/  .::l.:|:|::::::|:::. ト、
   ところでガイさんを見かけなかったか?」       彳  ,ィイ 1:|::,'  .:;ィイハi::::::|::.:.:.ヽ|
                                  |.:.:|, イ‐リ-トト、::.;ィイ仁=ト-ヾ::::.:.:.ト、
                                  ト、:i { r‐ェテ ヽl/ ''テェ‐ァ .:!.:ト、:;!/
                                    ヾ::、    ,        !/::/
                                     仆    :j 、      イ:/
                                        `、   _ _     /i,ハ
                                       ヽ  ー `   / .|;;;:;:|
                                        `ト、 ___ /   !;;:/、
                                         /.::::| ヽ   /   l::::.:.L



            ,r―┬‐- 、
         r〈 ̄ヽ  |  /`ヽ
        ヘ 〉―  ̄ ̄ ヽ、 /ヽ
        L__/ ,. '´ ̄ ̄`' ,ヽ_/}
       ゝ_イ´//ハヽヽ ' , `'ヽL,}
        Y i /i ヽヽヽ、ヽ i Y     「ガイさんなら―――」
         i Vハ! ヽiヽ、\、| !
         | i r┬v    r┬vV i
         |  iヽLソ   L ソ | i
         |  ij、   i.    /j |
         i', ', ヽ、 ‐一 , イリ i
         ヽヽヽ |`ー ´ | i/レレ
            「ヽ┐┌‐ `i
          _,.イヽ__」V L__ノヽ.,__
     / ̄',´/ ̄ ̄ ̄{^} ̄ ̄ Y // ̄ \
    /    ',ヽ   /T\    | V    \
   /      ;/ >-‐   ∧  `ー〈 i      ヽ、
.  /      i く ,'  /.,. i  ',  ゝ|       }
  ヽ .,,_     | \' /   L...v~´ i  __,.  ´/

169 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:35:09 ID:mSGwP+4U
小38.
┏──────────────────────────────────────────────┓

   つい先程、自室に戻ると言っておりました。

┗──────────────────────────────────────────────┛



ようやく掴んだ情報を元に、一般のメイド達が住む離れへと向かう。
階段を降りきり、一階へ到着したエンジュは中庭を突っ切って



   |  |:;:::::::::.:.:.:.:...\_____/
   .|  |:::::::::.:.:.:.:...  |        |
   |  |:::::.:.:.:.:...     |        |
  .|  |:.:.:.:....      |        |
  |  |::.:.:.:.:...  .    |        |
  .|  |:::.:.:.:.:...      ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
  |  |:::::.:.:.:.:...    .;≡≡≡≡≡≡_
/ /         ,;三三三三三三三、
| ̄|   : :   ;三三三三三三三三;_
|  |  : :    ,ニニニニニニニニニニニニニニニ、
|  |  ::   ,ニニニニニニニニニニニ、
|  |  :  ,───────────‐‐、
|  |   , 二二二二二二二二二二二二二、
|  |  /                      `、
|_|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`、
                          `、



彼女の部屋の扉をノックした。



       ______________
     | | ̄ ̄ ̄||  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄|_|
     | |      ||           |l    | :|
     | |      ||           |l    |_,|
     | |      ||           ||    | |
     | |      ||           ||    | |
     | |      ||:   メイドガイ  ||    | |
     | |      ||           ||    | |
     | |      ||           ||    | |
     | |      ||           ||    | |  コンコン
     | |      ||           ||    |_|
     | | l| ̄l ||           |l    | :|
     | | l|: ; l ||           |l    |_,|
     | | l|(,0 ||           ||    | |
     | |   ̄  ||  _,.. -‐''"|  ||    | |
     | |      ||   |_,.. -‐''" .:||    | |
     | |      ||           ||    | |
     | |      ||           ||    |_|
     | |      ||           |l    | :|
     | |      ||           |l    |_,| _,.. -‐''"
     | |      ||           ||_,.. -‐''"
     | |      ||     _,.. -‐''"
     | |     _||,.. -‐''"
     |_|,. -‐''"
 _,.. -


170 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:36:09 ID:mSGwP+4U
小39.
数秒して、開けられたからドアから顔を覗かせた二十歳過ぎの娘。
それが変身前、仮面をかぶる前のガイの本来の姿と知っているエンジュは



          |   _, -‐‐v‐‐ 、_
          |/ ヽ_. 」 _/  `>、
          |ヽ/  -‐… ‐-``く  〉-、
          |//::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ   〉
          |/:::::/::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::ヾ゙´}
          | :::/::::: ィ:::::: ィ::::/!::|::::| :::::::V    「はい?
          |::::l:::::/ |:::/_,|::/ .l :!::::|::::::::::.
          |::::|-┘ !:」 j/  lメ!::/!::::l :::}    ………ってサクラダ様!?
          |::::|圷ミx、    /://:::/::::,'    どうなさったんですか、こんな離れまで」
          |、::| 辷ソ     笊テァ>:/::::/
          |::l` ::::::::    弋ン, '.:/::::/
          |::ト     _ ' :::::/::::jヽ/
       (\ \  `_,. ィ:::::::ハ
         (ヽ ヽ フ`乏ハ |::::/  )
          lヽ Vニム / |::::!  〈
          | {  |三=Y   |:::j   ノ
          |: ', )ヽ=/  ./::/  )
          |ヽ/ |┴ v':::/ィ'T´



部下の無礼を詫び、



                                  / / / '         l     l       ヽ\   丶  \!
                                 / // /       !   |    |       \丶   \  |
                                ‐十'′/ /       l  ト、   |     \  \     ヽ、 L
                                 |l  { l  ,′   l  ハ |`、  ト、     ヽ <⌒ヽ、_   ∨厂`丶、
                                 ヽ、ヽ|  l   l   | { l |   ヽ  、丶、 ヽ \\ l }  ̄二7′   l
  「昨日、私の部下が失礼をした。                l  |  |   | レ七ニ二 ̄\丶  }ヘ |\ ` / 厶   ハ !   |
  私の指示が行き届いていなかったせいだ、          l ト、\ ヽ\=キtぞラ  }ノ/ j/  了/ ̄   /  }∧   l |
  すまない」                               \ヽ`ヽ、 \__ ̄      /    -ヘ/レヘ /_,  l   | ト
                                        ヽ}  `7ー一′          ,′     {´ ̄`ヽ、い |
                                            /                 /        V了\   り
                                           └-- 、     ,        l       ∨   〉
                                               `ーこ ̄     ,    |     /  ハ
                                                ヽ     , く     l   /   / ヽ
                                                 `一'´/ ∧   / /    /   \
                                                   , ィ  //!   ' /      /       \



171 名前なんて無いだろ常識的に考えて 10/09/18 10:36:53 ID:rDrRKGK3
!?

174 名前なんて無いだろ常識的に考えて 10/09/18 10:37:20 ID:NFFYxeoG
変わりすぎだww

172 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:37:09 ID:mSGwP+4U
小40.
見知らぬ相手ではない第一騎士団長からの謝罪に、
扉から出てきた彼女は恐縮した様子でぶんぶんと首を振った。



           -――- 、
.       /::::::::::::::::::::::::::::::`丶
    /:::::::::::∧:::::::::::::::::::::::::::::\
    ′ :::::::::/ |::|::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
   /:::::::::/::/  ',:ト、:::::::::::::::::::::::::::::::::',
.   '::::::::: :!::l .ノ  トヽ:::::|!::::|:::::::::::|::::::i
  |:::::::::/|::|´   ヽ.-\l|:: |:::::::::::|::::::!   「そ、そんな!
  |:::::::::| l:t‐    シTラ弌ァ:::::::::::|:::::′   サクラダ様が謝られる事ではありません!
  ||:::::::ハiてハ       辷ノ´|::::::::::ハ:::i
  |!∨∧ 弋ソ        !:::::::::|ノ:::|    それに、慣れていますし………」
    | |:::', ,,      '''   |:::::::::l::::::|
    | |::ハ   r..‐ュ    |::::::::ハ_ ⊥
    |:斗::::> 、     イ:::::::::|/ ̄¨`ヽ
.    / |:::::::「 |>‐</ !::::::::/      |
   /   |:::::::| 1  .ィY、  !:::: // /   |
   |   |:::::::| | /i| ド∨|::::::レ' /       !
  |  |:::::::! V/l!||| ぃイ::::::! /       l
   Ⅳ  |ハ::|  !レ ||l|」|イ::::://   / 〈
.   !∨,、 |!l::! ヽイ トソ!|:::::レ''ニつ¬  ハ
  (` ┘\い!   !| |」|! |::/     イ  l::|



                                         _,   ~ ̄ ̄ ̄¨   、
                                     . -=ミ            \
                                   /           ⌒\    \
   「本当に済まない。                    /   /        ヽ  \ \   ‘,_
                               ー=彡' /   ′       八          ∨ミメ
   君は君にしか出来ない                / /   i      | l     \  \     |  ハ
   大変な役割を担っている。               ′   |l  |   リ ト   \   、 ヽ乂_ リ   リ
                           .       } i   | 八 |   '/ 八\ _   、\ 介廴'   /
   これからも私達第一騎士団と協力して、.     ノ人  戈トミ人 /_以rセ爪ヽ | \ 介ト /   {
   城の警護に当たって欲しい」             〃  } l  弋均ハ/ / 法功㌃ } |  爪ト /    、
                                    ノ人个ト /          ノ ノ /ノリ /     i|
                           .            }乂_ /         _彡イ厶ィ  {     j从
                                       八人 ヽ             / 乂从ハ }  |
                                          \`~`'       ,   /   ̄V八リ
                                           \    . イ   '`       ∨/
                                               `´ r‐ '"          '¨ ̄\、
                                             厶_..  -‐' '`         } :ヽ
                                            _,厶;_: : : : \         { : :lヘ

176 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:38:10 ID:mSGwP+4U
小41.



              /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、
             /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.
            /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
             /.:.:.:.:.:.: | :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'
          .:.:.:.:.:.:: : | : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ .:.:.: /|::::::::|ヽハ : ::::::| .:.:.:.:|
            |.:.:.:.:.:.:.:. | :.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ .:.:// |::::::::| | ∨ ::::|:.:.:.:.:.|
             |.:.:.:.:.:.:|.: | :.:.:.|:.:.:.:.:/.:.:.:/‐/‐-.! ::::::| | ∨ ::| : .:.:.:|   「はい、もちろんです!」
.           |.:.:.:.:.:.:|:.:.| :.:.:.|:.:.:.:.|::_::/ ./   │ ::::| |   V:」 :.:.:.:.:|
.            |.:.:.:.:.:.:|,ィ'| :.:.:.|:.:.:.:.| ゞ=≠ミ、 \ ::! !  ̄Y:.:.:.ト : |
          |.:.:.:.:.:.// | :.:.:.|:.:.:.:.| `ち少j    `  ,ィ=ミゝ、/ |:.:.|
           |.:.:.:.:.:.ゝ.〈|:.:.:.:.\ ::! .弋zン      ん::〉/ /::::::| : |
            |.:.:.:.:./::\|.:.:.:.:.:.:.:l`             ら;/ / :::::::| :/
            !.:.:.::/.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:|   ""     , `´. ,' : :::::::|/
            ,:.:.: /.:.:.:.:/ .:.:.:.:.:.:.:.|           "".:::::ⅣⅣ
        /.:.:./.:.:.:.:/ : :.:.:.:.:.:.:.:ト、       `ー -     /:::::|::|
         /,;:::/.:.:.:.:/ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| \        < : :::|::|
.        // Y.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:.:.:ハ :::ト、  > _  <:::::::::::::::::|::|
      // ./.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:./: :|::/  \ (\:::::::::::::::::::::::::::|::|
      ,'/ ./.:.:./ .:.:.:.:.:./: : :|ハ     ハハ: :ヽ- 、 :: ::::::::::|::|




どうやら本当に気にしていない様子なので、
彼女の強さに感謝したエンジュはそれで行く事にする。



                         / / / '         l     l       ヽ\   丶  \!
                        / // /       !   |    |       \丶   \  |
                       ‐十'′/ /       l  ト、   |     \  \     ヽ、 L
                        |l  { l  ,′   l  ハ |`、  ト、     ヽ <⌒ヽ、_   ∨厂`丶、
                        ヽ、ヽ|  l   l   | { l |   ヽ  、丶、 ヽ \\ l }  ̄二7′   l
                            l  |  |   | レ七ニ二 ̄\丶  }ヘ |\ ` / 厶   ハ !   |
  「それではこの辺で失礼する」         l ト、\ ヽ\=キtぞラ  }ノ/ j/  了/ ̄   /  }∧   l |
                              \ヽ`ヽ、 \__ ̄      /    -ヘ/レヘ /_,  l   | ト
                               ヽ}  `7ー一′          ,′     {´ ̄`ヽ、い |
                                   /                 /        V了\   り
                                  └-- 、     ,        l       ∨   〉
                                      `ーこ ̄     ,    |     /  ハ
                                       ヽ     , く     l   /   / ヽ
                                        `一'´/ ∧   / /    /   \



午後からは町の衛兵達の方を見に行かねばならないのに、
思わぬ時間を取られてしまい、すでに正午が近くなっているのだ。

177 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:39:10 ID:mSGwP+4U
小42.
午後四時。
カーディナル衛兵本部での仕事を終えたエンジュは帰宅がてら町を見回ろうと
町の中心の広場を通りがかっていた。



                                              │
                                              士
                                              |
                                                 /\
                                                //.:::.:.::\
                                         / /..::.:..:: .:.::\
                                           | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄|´
                                           |  | [] ...:. .:::|
                __    __                         |  | . : : : :ロ.::|       ;ミ
             /:/\ /:/\                           |  |.: :.: :.:.::.:.::.:|       彡ミ  ;ミ、
       _     | .| .:|__|_|_:|_______  /⌒)  _____|_ |.::.:..:.[]::.:.::.:|      彡ミミ、 ;彡ミ
    . ___|:| |    | :|...:::|. ┌┬┐ . :┌┬i : .::┌┬ | T/⌒) ┐ . :┌┐|. |.: :.: :.:.:.:.:..::|      彡ミ彡ミ 彡ミミ、
\∠、 :.::::|:| ト、.  l.└‐┴┘└┴─┘└──┘└ |`7'..:/  └─┘└l::.|.:.::.[]:.::_ :|   ._ ,彡彡ミ幺彡彡 、,,
:::...\.\ ベ| |::∧_|__[]..::[] __[] .:.:[]..__: :.[]: :.:[]. : : |/...::::)::7 []:.: : []: :.::|: |.:::. //\/  /\'/ ̄/\:゙;;ミ゙o;ミ
‐- ,_\.\.| | ̄...:.::/\ ̄.:.::::/\ ̄/\ヘ. : : : : : :/^7<:〈  . : : : : : ::/ ̄ ∠/. : : : \/ : : : :.\/ ;.:゙;;ミyゞ;ミ゙o
.: ::: : : :|::.::.ト|_|;;;;:::/. :ロ : \:/.: : : : Υ :.: :.:.|::|: : : : /...::|::::|/|\.  ∩.:.::.:| ̄ .:| | : : :.::[] []:|ェェェiェェェェ|  ミヾ:;”゙':,oヾミ
::.: : : : :|コ:.:|:.: | ̄|: :.::.::..: : . ::| ..::_ .::[].::| : :.:ロ::|::|:. ://ト、У〕:|:....;>.| |. :..::|  . :| |. _.:.:.:. : :|.lニニ|l .:.:|┌ヾ':,ゞ;゙;”;ミ;:ミ
工エエ|::.:.:旧:|::...|.::[].. .: :.ロ.::| ./:ハ.:..:: :|. .::.:: .:|:://.:::::;>|::::|/ヘ「 ー┴─ー|__;;| | |〒|:. :[] :|:| .:::::::||=|│|.::.[]:::}il|{´
: :∠7ヘlコ:::|::.:.|.ロ:|: :._. ..::..:.:|. |:|n| :[]::|:П:..::.レ: ̄\∧l\|工]            l;,_|_|⊥|__|」 ===l|_|┴┴──|i|l|
: :|ェ| .:::::|:.:.|:::..|::::.| .:|襾|.: : : :|: |:||||,;,:.:⊥!‐'''"    [ニニニ|ニ]                               ルヘ:
: :|ェl:∩ トi:.|::::.l\|_;;||;;:|L:: -‐'''"~            | . : :.:.:.|   .
: :|ェ|:|;'|:.|:| |='′                       | .: : .:.|               .             .
: :|ェ|:|;'|::l_レ'   '     、              | . : :.:.:.|       '               .
: :|ェ|:|;'|::|                         _,‐| .: : .:.| 7!_                      、
: :|ェ|:|;;レ'       ´        '       / / ゙'ー-‐''´//  /|          、
: :|ェレ                        /  lニニニニニニl/  //
/       '  、       `         lニニニニニニニニニl/                    、
                                            `     、


と、人混みが見えたのでそちらに近づいてみると、
リュートの音と透き通った声が広場に響き、観客からのため息が漏れる。


┏──────────────────────────────────────────────┓

  ルナル―――七つの月のしろしめす大地。

┗──────────────────────────────────────────────┛

178 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:40:09 ID:mSGwP+4U
小43.
中心にはまだ若い詩人の娘が立っていた。
胸を張り、全身から声を上げる彼女は年齢らしからぬ堂々さで観客を魅了しており、
時々投げ込まれる小銭に軽く頭を下げている。



             >'"{
            /:::/:::::ヾニニ、ヽ  ノフ≠==、
           /::::::/::::;;;;:::\, ┤「 ̄ `¨" - ,,サ
         /:::::::::/::::::;;;;;L,,-` | .|:::::::::::::::::::::::::::` ー、
.         , '...::::::::::/::::::::;;;;i_,, --'"ノ:::::.....   ....:::::::::::ヽ   
.         /...::::::::/:::::::;;;;;l-‐‐''"./=/::::\::......,ィ:::::::::::::::::ヽ
      /.:::::::/:::::::;;;;;;;;;{.,:´ ̄¨.∀:::::::::::`〆//i l、:::::::::::::i、  「遙かなるは輪となりし白の月
      /..:::::/:::::::::::;;;;;;;;;l;;|「i「l.lヽi ;::::ト、∠_.// lトi、::::::::..l:l  惑いを映すは万色なる彷徨いの月
.     /::::::::/:::::::::::;;;;;;;;;;;l;;|ヒ'ヒi.ゝ'l:::::/`弋少´ .ノ i`::::::::l::l  眠れるは異貌なる銀の月
.     / ::::::/:::::::::::;;;::::;;;;;;|ゞ;ー―‐´i::イ      弋メl;;;;;;:::/l:l  静けきは緑の月
     i : /:::::.......;;::::::;;;;;;| ヽ、;;;;;;;l::::l    __ `  /;;;;;;;:/ l:l  歪みに誘うは黒き月
.     |: :: i ..::::::::::;;:::::::;;;;;;| /;;;;;;;ソ|:::l  (ヽ ノ ,.l;;;;;;;;;/ .|  人の守りは双子の月
    |:: : :l;; ::::::::::;;::::::::;;;;;;;;| ´ 7;;;;;i . l::l、  ` , イ;;l;;;;;/
.    l::::...l;;;::. :::::::;;:::::::::;;;;;;;l  /;;;;;;;} .l:l/`;;; :|ゞメ/i;;/      すなわち統べる青の月
   l::::::l;;;::::::.. :::;;::::::::;;;;;;;;;|‐'ー‐ソ--、ll=、ヽノ|///iヽ、     すなわち解放つ赤の月―――」
.   l::::::l;;;:::::....:::::;;::::::;;,/´  ̄ ̄/¨\\ ヘ V l l ト、.l
   l::::::l;;;::::::........;:::::::;;/    /    \\ヘ }     }.l
.  l::::::l;;;;;::::::...:::::::::::/     i     \` {     { |
  l:::::::;;;;;:::::::::::::::::::::i     l       . : ´\.   l |
.  l::::::;;;;;;;;::::::::::::::::::::l     l    . : ´     \.ノ ヽ

※謳っているのは「ルナル・サーガ(著:友野詳氏)」の導入です。

179 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:40:12 ID:mSGwP+4U


                                      rf( ̄ヽ -― ´ ̄ ̄ ` ヽ
                                    ,へく入/ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ、   \
                              .    / イ                 \
                              .、  ∠  /     } ヽ   `ヽ、       \
                                ̄.フ´./       /  ハ   V  \    ヽ.    ヽ
                               / /      /    {   ヽ、      ヽ    :.
                              . '/{/         i {     \ \ \_.ノ   \   }
   (詩人か。                     .八 }  /     ! V     \ }  ̄`  _ \.ヽ. l
    あれは異界の月の物語、だったか―――)   /  ,イ.   i /\_ヽ_.、.   ヽ! _ ノ    、.、リ
                              . 厶.イ八  i | ,イ ̄ヽ.\\i ヽー―く ̄  ̄ ヽ、∨
                                 ヽ{ ヽ. {八 { テt::: ァヾ. 、.!  }、 >) `ヽ___ ヾ{__
                                  `  ヾ! ヽ、  ̄     ノハ ノ ) //      ̄`Y `ヽ
                                     /            ノく._〃-――   , イ   〉
                                     ヽ.          ´   / ̄フフツxz、/ .ノヽ  /
                                       \ _ _       /: : : : : :   {ト、     ソ人
                                        ヽ      ノ: : : : : :   ∧. }!   (’
                                            ヽ -― く´: : : : : : :    ∧ノ
                                              }_______∧_
                                            /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..}
                                           ∠ ___:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.__ヽ.
                                         /:::::::::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::::::::::::::ヽ

180 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:41:09 ID:mSGwP+4U
小44.



           /y/へ__ .. .. __   r‐‐、_
         /ソ/ ´: : .:::. : : : : : `///.: : ::`ヽ.
        //. : : :i:: : : : : : : : : : 〈/∧. : : : : : : :、
       /: :/. : : :: /{:: : : : : : : : : : :`ヽ`ヽ. : : : : : ::\
.      /: :/. : : :: / i:: ::ハ: : : ::}: : : : :.VニニL: : : : : : : :ヽ
     /: : :{ハ:: :/'⌒ V { ヘ‐-、i: : : :: : }|//イト、: : : : : : : :\         「―――されば聞け!
.    /. : : :i {:: :{ィ巧y V ィf7zL: : :: :/ レⅡⅡ〕: : : : : : : : :ヽ        かの大地に生きたる
    /. : : : : : :i:: :i 弋:j   弋じj 〉.:: ::://〔:::〕/ヽ:: : : : : : : : : : :、      一組の双子の物語―――」
.   /.: : : : : : : :V八 , , 、   , , ,ム} /》_/     ∨: : : :. : : : : : : : .
  /.: : : : : : : : : :ト、 ヽ マ フ  .. イ)/人       ∨: : : :: : : : : : : ::',
.  ′: : : : : : : : : :{ j/ ` - ィ ´ _ト、          ∨: : :: : : : : : : : : :.
  }:: : : : : : : : : : : ::ヽr-‐‐イv== ´ /ヽ.        }:: : :: : : : : : : : : :.',
  i: : : : : : : : : : : :__..イrュ_/ ハ  // ⌒ヽ.       |: : :: : : : : : : : : : ::',
  i: : : : : : :/iir '´ r'/ ィ⌒i 」 //     ヽ     |: : :: : : : : : : : : : : :',
  i:: : : : /| !!   ィ´ /ト イ ∨!!      i    |: : :: : : : : : : : : : : : ',
  i:: : ::///{ iir '´ii  / | |   ∨ ト、 01 i    |: : :: : : : : : : : : : : : :i
  i: : :////  !!  ii  {  } | t==7 ∨  ヽ___ 入    |:: :: : : : : : : : : : : : : :i
  i: :////  ヽy/ 人 / j      ∨ f´ ̄  `ヽ /.: : : : : : : : : : : : : : : i
  V∨_/    /  ./: :/ ::/ ヽ...:::::  `ヽ}     y'..: : : : : : : : : : : : : : : ::}
  ヽ     { /: :/  :::ト、       ヽ   /..:: : : : : : : : : : : : : : : : /



                            ___
             _ -―――――-< ̄} }!
            ´      -――7  く.7./-、
        ,  ´      ̄  ,. -―/   Y´ \\
       /     ,   ,  イ   /        ヽ.` 、_.ノ
     /     ,/  /  ,/    {   {       \ ̄
     /    /        ,ノ    }  ハ  }     、ヽ.
     |!     /     _./ ,ィ / /   }  !      ヽ.}ヽ、
     |   /     `才  /:/ ,    / /    ヽ.  ヽ. }
      {   /  、 .___./ / / ,. __/ ハ  ハ   }! i {      (―――いつか。
.     Y /   ` .ナー-r七´ //7 :/二.!_/}! }  ハ ハ!       いつかこの詩人も、
     | / , -― 〈 /  {!  ,イ | / ´tテ::ナ}ノ ./ / リ ノ       やらない夫を謳う時が来るのだろうか?)
   ,イ⌒Y´ ̄ ̄  ハヽ (ヽ. i ヾ 、_    ̄ ノイ}/ 
  〈   人  ――- ヽゝxくヽ、        ∨
   }!  ∧_ ヽ. ,xxzrく⌒´ヽ!             /
  八 {〈   ,.イ}   `    {        ,   _ '´
    }ハリ {´ i       ヽ       /
   ノ'  }!  ヽ/        {ヽ. ___/
        _∠_____    ヽ.
     /: : : : : : : : : : : :  ̄ ̄ ̄\
     入 _ _____   _厶、
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:\



しばらく聞き惚れ、彼女の前に置いてある箱の金貨を一枚投げ入れたエンジュは
観客の輪から外れて住宅地へと向かったのだが。

182 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:42:13 ID:mSGwP+4U
小45.
帰宅の途の閑静な住宅地。

平和を絵に描いたようなこの国に居る限りは、
やらない夫も何かに巻き込まれる事は無いだろうと先程の考えを修正し、



                                        /:::::::::::::::::,.;ゝ.
                                       /:::::::_,.-‐''~ ,、人
                              __        /:,.;‐''~ ,.ィ‐'~   |~`―-
                         ,.、   / \~~~``ー--ゥ'~ ,.;;-‐''~~ |, :-|   |
                        ミ彡 /::::::::`>  ,.-''~.‐'~~-‐''~~.| .|  |    |
工___                       ミミ|彡ム-''~~ーv'~ ~:::::;;;::   i-‐i |~~|  |   |
\===|                 ミ-‐''~:::::_,.ィ''~~|~  ~~`|~   |T | |~I.|  |   |
  \==|======i__          ミ>,-|~~`i'~I |   |     |   | | |_,.+‐ !┴!―--'
   \=|======|==|┴‐┐┐从 ,-、v-'~ 十''' |-‐'''~~~|| ,..  -‐''~~ ̄ ,,.;'~`i~`~`‐-,
 ||`i'~~`'~~'~~ミ―┼(`)‐i ̄~i→;;;;;/ ノヽ|~l ミ|'~::::::::::::__.|l'~      ;'`'`゜  ;;;    `i  _
 |r'~     ミ |. |ゝ-'| |~l~`1;;;;;;;;;;;;;L!;;|,,,,.i'~''1~T~~   ̄|__,,,.....r-‐ミ ;; ;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;::| ̄
,;'~       ~~~`iー‐、二―--‐'~~コ:::::::::j.  | |     |エエエエ |:::::::ミ  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
           ヽー-'     ヽ. ヽ、_,,人_j      |エエエエ |::::::::|ヾ:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
            / /       \     ゝ'~_三~ト-、エエ |::::::::| 冫;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
              / /          \    = ̄  '`‐-'‐-、j-、...__(;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
    /~~`ー'~~```` /           `ー、               ヽ;;;;;;;;;_.........
   ム        (              ` ヽ、



そのまま自宅へと帰り着いた。



              .|
              A
           | _γ ⌒ヽ_
           A ..l.i i:I I:i iI_________∧________
          龠./|.i_i:I I:i_il ________i龠i____/∧ ______i龠i________\
           ./ |.ロ:IロI:ロl/::.::.:::.::.::.::..:::.../ [] `::..:::.::.::.:::.::::.:::.::.:..|
          ===.|   ニニニニニニニニニニ    ニニニニニニニニニニ
            .|∩| l'⌒`l | l'⌒`l l'⌒`l |γΠヽ| l'⌒`l l'⌒`l |
            .|:! !| l.__i__i | l.__i__i l.__i__i | ゝЦノ| l.__i__i l.__i__i |
            .|  | .____ ...| ._____  _____ | .____ | ._____  _____ |
            .|「l | |__|__! | |__|__! |__|__! | |_|II|_| | |__|__! |__|__! |
            .|i_i | |__|__! | |__|__! |__|__! | |_|II|_| | |__|__! |__|__! |
            .|i_i | |__|__! | |__|__! |__|__! | |_|II|_| | |__|__! |__|__! |
            .|  | __∧_..|           |[::圀::]|           |
    :::::::     .|  | .I:I:i | l===l ;l===l | |   i | l===l ;l===l |
     :::::::    .|  | .I:I:i | |__|__|....|__|__l | |....:::::l | l__|__|....|__|__| |
      :::::::   .`:::;:;================ |ニニニニ]:==========i
       :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


184 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:43:09 ID:mSGwP+4U
小46.



           ヽ\イヽ ヽ l, - 、!|  , - 、    冫、_
          /ゝー\/  ,ヘヽ /,ヘ,  \_ ‐'/ \
      〟==ィ ̄冫 ̄゛  /  ヽ〃  ',  ヽヽ⌒ヽ  ヽ
    〃  /            |~ゝ〃~ーl ヽ     ヽ ヽ
   〃  イ           !       ! lヽ 、   ヽ ヽ
  /   イ /      ,ィ l | |       ! | ヽ l    ヽ  !
 l|   ///  l    / | 」 」 」       | / ヽ | 、  、 ヽ |     「お帰りなさい。
 l  // ! j  !   l ,イ´l |「 !|      ナ=-|、ハ |  |ヽヽ'     お仕事はいかがでしたか?」
   l |  | ||  ト、 彳 ゝ=从ヾ、    ,-二- |/|ト、|  | ヽ|
.   !|  l | ヽ ヽヽ、| ィ7てうゞ l __ / ,ィ⊂ゞト、 /〉 ,/  リ
    ヽ ヽ  ト、〈 |`ト7 l、`‐'_》 リ' ̄`lj  i| ゞ´》 ゞ/ノ-、 /
.        l ゝへ',  -ニ´ / ,  ヽ  ニニ´ '´ノr^ |/
           〃ヽ、ゝー---‐'  〈l   \_   _,/ヾ、〃
      , - -!|〈\`ーヽ     、― -,    ̄ /_, ィ |l、_
     ヽ、 || ヾ、>ー\    ` ´     /ゝ彡イ|| `ヽ、
       | ヾ、  |   `ヽ、  ´   ,.ィ ´ r '   ∥ ,  ,ゝ
     ヽ=ィ  ィ ,― '     | ` ー ' ´  ト、 `ー-、〃 ヽ〈_
       ヽ〈ヽゝ    , イ´l     / ヽ、  ノイ〉 ノ`ー ′
        ヽ    / /  l    /   / \  ヽ- '



                             rf( ̄ヽ -― ´ ̄ ̄ ` ヽ
                           ,へく入/ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ、   \
                     .    / イ                 \
                     .、  ∠  /     } ヽ   `ヽ、       \
                       ̄.フ´./       /  ハ   V  \    ヽ.    ヽ
                      / /      /    {   ヽ、      ヽ    :.
    「なに、平和なものだ」    . '/{/         i {     \ \ \_.ノ   \   }
                     .八 }  /     ! V     \ }  ̄`  _ \.ヽ. l
                       /  ,イ.   i /\_ヽ_.、.   ヽ! _ ノ    、.、リ
                     . 厶.イ八  i | ,イ ̄ヽ.\\i ヽー―く ̄  ̄ ヽ、∨
                        ヽ{ ヽ. {八 { テt::: ァヾ. 、.!  }、 >) `ヽ___ ヾ{__
                         `  ヾ! ヽ、  ̄     ノハ ノ ) //      ̄`Y `ヽ
                            /            ノく._〃-――   , イ   〉
                            ヽ.          ´   / ̄フフツxz、/ .ノヽ  /
                              \ _ _       /: : : : : :   {ト、     ソ人
                               ヽ      ノ: : : : : :   ∧. }!   (’
                                   ヽ -― く´: : : : : : :    ∧ノ
                                     }_______∧_
                                   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..}
                                  ∠ ___:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.__ヽ.
                                /:::::::::::::::::::::::::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::::::::::::::ヽ


出迎えた長女にも替わらぬ毎日である事を答えたエンジュも―――

185 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:44:09 ID:mSGwP+4U
小47.
この国を蝕む危機が今そこに迫っているとは気がつかなかった。


┏──────────────────────────────────────────────┓

   そう、この国は平和なのだ―――

┗──────────────────────────────────────────────┛
                         ☆     。               ; ’
                                   ゜・。゜゜. .       ’
                                   。.       ;      ;  。
                                            ,.
                                   ☆   . ::゜.゜。・゜゜゜゜
                                       +  : ::.゜。 ゜・。゜゜.
                                             ☆
                                         ; ’
                                       ゜・。゜゜. .       ’
                                     ゜。.       ;
                             ☆        。
                                。  ☆   . ::゜.゜。・゜゜
                                ; ’
                           。 ゜・。゜゜. .       ’
                      。☆ ・゜゜゜。.       ;
       .゜。 ゜・。゜゜. . ★ ・゜゜゜ .                  ,.
    _______________   ☆   . ::゜.゜。・゜゜゜゜   。 ・
   ./\ \ \ \ \ \ \ \ \ \     +  : ::.゜。 ゜・。゜゜. .  .
   /  /\ \ \ \ \ \ \ \ \ \  。    : ::.゜ ゜ ゜゜。・。゜゜... ゚
  ./  /  /\ \ \ \ \ \ \ \ \ \   .    .: ::.゜゜゜゜・゜   +
 /_/_/__. \ \ \ \ \ \ \ \ \ \



ローゼンをひっくり返さんばかりの、
後の王国歴史書に『賢王女内乱記』と記される事件の始まりまで、あと十日ばかり。

秋の夜空を窓から見上げた彼もまた、今はまだ仮初め平和に抱かれている―――



  ─────━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
        小ネタ  仮初めの平和
              (安価エンジュ編)     END
    ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━─────



187 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:45:09 ID:mSGwP+4U
小48.
┏──────────────────────────────────────────────┓

   おまけ―――



        _,. -、
      ,. 'i´  ヽ!‐-、
     /./!、i  l  ,.-\                \      i    ||        /   /
   //.,.、.ヽ '´¨l ̄  ,,.!',          \       X/.:::::∨::::i:::/.:::::::||::::::/:::::::/:::::::::::X//   /
 . / .//-, ', -¨`! ,..  ∠,ヘ           \    / /\:::∧::::i/:::::::::::||::::/::::::::::::::::::::::::::::::X   /
  ハ ヽ// i   l  `'  ",',            \ ′.::::::::/:::::::/::/ !::::::|l::/::::::::.::::::::::: /.::::::キ/
 . i. \_/、  .l    ・、. ',          \ ヽ′:l:::l::::、:::l/ {/ {::::::{ \:::::::::::::::/>''⌒ヽ:}  /  「蒸着!」
 . l-‐'...__  丶 '´l       i           丶 i`:::l:::l:::::::l`ト l  ゝ-:::::く´\:::::::::::/    }〆
  /´_  ,.`丶、!  l,,.. -‐'''"   l       ―       |:::::l:::l:::::x=jミ {   ヽ x≦==ミイ::′    j     ─
  i 、`ソ、.. ヽ.l 、jノ_,,.. -‐_/ .,'          ̄ ‐- |:::::l::::イ{{ んハ     ´´ん.::ハ〃:::i      ′-‐ ̄
 . l ヽ、...,,_ 丶 l  ,' 、__,,,..-ニ ,'       二二     i::::从∧ 弋:゚ソ     弋:::゚ソ /.:::|    ∧     二二
 . l._ゝヽニ=-、v-‐lィ'',.-‐アフ´ ,'       二二 -   Vイ:::::ハ ,、、 ,     、、 //::::!     /::::.   - 二二
 .. !   ト ̄i ̄/  ', '´ ̄ヽ_,イ          _ -‐   |:::::::::!    _       i:::::/    ヘ.__ ‐- _
  l-‐'`ヽ'´ .f-、..ノ‐、  ./.l        ―         |::::::人    {厂)     i:::,′ヽ /    `ヽ ‐- _―
  .', 〃   ヽ ノ,. '´  ノ  l                |::::::::::::`ト .      .イ |/   /    /   }_     ̄
 .  i     、-、〉、.-ァ/ < l              / |::::::::::::::::::::::::` ー ´ __ ノ   ′        ヽ  `  、
   ',    ', `'''´! ノ \.  l           //  |:::::::::∧::::::斗(´ ̄        {    /   /  } 、`丶、
    ',   ,ィ' -‐-   l /      .      / / イ::::::::/´ ̄∧  rー-=≦`ー- `ニ く. _,ノ  ..イ  \
    \/ヽ '   l  /       .       /  / !::://: : : /イ∨∥ |i∧  |::::::∧  `ヽ`ー‐く ノ\
        \   / /
       `¨¨¨"´


188 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:45:15 ID:mSGwP+4U
小49.
┏──────────────────────────────────────────────┓

  スターミー・ミラクルメイクアーーーーーップ!!!

┗──────────────────────────────────────────────┛


            O   (^^)                             (^^)   O
         °      `´       (⌒⌒)              (⌒⌒)    `´       °
                          \/    f´ ̄`Y´ ̄`!    \/
      '    \  /                 八      八                        '
              ×                     \   /                  |
    '     /  \           、        \/                 __人__      '
                       \  _ ..∠に之ぅx、                  `Y´
                      ⌒寸彡'⌒     `寸_ 、                     |
   °                      ミ辷____ . イ.:::.:. . V,心                         °
                  _人_  `寸¬彳 ー- 、 ,ノ::j:|:::.:.. }こ)i
  O               `Y´    ,辷 _j  =ミ アノリ:::::::勺 .:|  \/          ヽ         O
                          /{   ー=彡::个::,.イ┘.:::|  /\     \       :.
  (^^)                       / .:}「:::}   |:::::l '゙. ..:.:.::::::|           ヽ     } ',         (^^)
  `´    '⌒\           , . .:::.ー- 、   ´|:::::|::::::::::::::::::. 、     __j__     ‘, :.  / ′      `´
  (⌒⌒) ∠⌒  \        /. ..:.::/く V|   |:::::|/{ ̄\::..\    !         }  } , ′ ′    (⌒⌒)
  \/        ` ー---‐ ´ . .: イ  ,/}..<|:.:.:| 九_}ァx 廴:::..\         / /     }       \/
              >-=ニ二ニ=-< /ノ  ///////ノ.:.:ノ弋'///∧ _}::::.:...\       //       ,
  f´ ̄`Y´ ̄`! /        `丶、` ー---‐ ´ . イ   } ///∧:::.::.:.::.:..:..:...ー--‐ ´      /    f´ ̄`Y´ ̄`!
. 八      八           〈/7ァ‐---‐ ´  \く//////∧:.:.. ..:. .:.:.. .:. .. . _人_    /   八      八
    \   /             [〈   〈   ,. '^マア^'守二二}: .: . .: . : .: .. .`Y´ .         \   /
      \/         \/      |: \  > '゙   (⌒⌒) \ |: .: . .: . : .  :  .  /          \/
       (⌒⌒)      /\      | -‐ ´   .. - 、\/ イ  \| : .  :  .   .    /      (⌒⌒)
       \/             _八   xく     `^´ '圦    |` ー-      -‐ ´        \/
                       `Y ヽイ ‘,`      , `ヾ =介ァァァ 77アア寸_
            (^^)              ̄「 ̄∧       /    寸////////// V_}       (^^)
       |    `´             / ‘,    /     寸//////////廴       `´    \__/
    __人__              __「`√ ̄     ′  /         マ'/////////_丿                ) (
      `Y´           O ///〉 {          ′  /      }>'//////弋  O          / ̄ \
       |               {{///ア‘,             /     /〉/////////}
                   〉//>、!     \_ . イ       ∠}'////////∠}



189 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:45:20 ID:mSGwP+4U
小50.



                                                       |
                                                    _ 人 _
                                                      `Y
                                                       |
                                              /\
                                          「r\__} i \
                                        ___, ∨`ー‐┘ ノム.、
                                        | .iヘヽ\ー 、  `ー-ミi
                                         `  ̄ ′ 、_,.ノ
                \  ゚  o 。| 。   /  。  /   \ー―┐     ̄`ヽト __
                  ○  。 ゚  |゜ O / o  / 。゜    ` ̄ /'  /r―==ト ミ__ _)
              ゜   。 \   o ゚ O ゚ 。 /゚  。   O       /{  //    廴_ ヽ
                ゚  。  \     |   ゚ o /  ゚  。      廴_ ノ      /.ノ nト、 ゜
               。 ゜  。   。 。 ゚      。o                ┌‐ ´ / }_}_}ハ               人 ゜
            __。___   ゚ 。   ゜  ―O―――                ̄´   _ /ノ            `Y´―
              ゜ o 。    o   ゚   。  ゚  。 ゚                  `¨´
              ゚ 。 O  /  。 |゜ 。゚ \゜  O  ゜              人
             ゜  。   / 。 /  ○゚   O \ 。 ゜                   `Y´
                 O ゜。 / ゚ | 。゜  ゚ 。 o
                /   o  。゜ |   o ゜    \

190 ◆FrtuoSIf66 10/09/18 10:45:26 ID:mSGwP+4U
小51.


                  , ィ r─┐
                /  l l   l
                l   l l   l
   / \           l   l l   l
  \   \       /\l  l l  l
    \   \    /  /l  l l  l
     \   \/  /  l_l└ ┘
       \     /
       /   /
      /   /
     /   /
    /   /
   /   /
   l    l       /\      / ̄ ̄\                / ̄ ̄/
   l   l___ /  /    /      \              /  /
   \         /    く    /\   \    / ̄\    /  /
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       \/   \     ̄ ̄     /   /  /
                            \___/ ̄ヽ/  /  //\   __
                                        /  /   \/  /
                                       /    /\    /
                                      /   /     \/
                                      \/
                    _
                  __/:::::::::::::‐-......__
                    /::::::__r _フ_,勹ヘ::::::\
                /:::::ん,:'´    `ヽフ:::::<. rー- 、
                  /::::::ル' ト、 \_j__ マフ:/`)7  !、
                    /::;ィム.ヘr`⌒ヽ._ノ _,ク'_).   /  } |、      「お城の風呂の守り神、
    _          /::::::::::::::::::! ト,、 マi7´ /ヘi′    ,   〉、    仮面のメイドガイ―――推参ッ!」
  {>、:::::::::::::::::‐-..、 /::::::::::::::::::;ハ ド'ミニ=vチ::::l  ′   ′,/ ,ハ
  |:::::::::::`> 、::::::::::::ヾ:rハ:::/{::::::!小.    /:::::|     ′   ,/
  |::::::::/   `ヽ:::::::::::\ヾ、.|::::::! \ミ‐‐r'ヽ:::::!、         ,/
  |:::::/        \:::::::::::::Yハヘ::::|_,.ヘ⌒や、 !:::lr'=ー-..._   /::::::::::7
  \;        \::::::::::Yハ::ヾ{  ヽノ_.ノン´§|i|i|i|i|i}`ヾ':::::::::::/
.   i    ::.    `゙ミー`:::::::::Yハ:::::::>-(盆)ヽ:,广冖ーミ§/:::::::/ ̄ ̄ ̄}
    !   :::::...::::::/ \::::::::::} |::/   ヽ.l  /      `7:::::::ノ_,.:':! _」.   ト、
    ヽ.  ::::::::/    `¨ヾミ、ノ,′    }/      /{:::::「  `ソ  {/:::7 〉
      \:::::::/ 、       ヾ!     /      ./ Y::{  r'′  i::::/ ./,ハ



                                                      こんどこそ終わり

┗──────────────────────────────────────────────┛













【漫画全巻セット】【中古】ローゼンメイデン ヤングジャンプ版 <1~10巻> PEACH-PIT【あす楽対応】

価格:910円
(2018/9/24 08:59時点)
感想(0件)






【合本版】新装版 ルナル・サーガ 全6巻【電子書籍】[ 友野 詳 ]

価格:3,780円
(2018/10/14 14:16時点)
感想(0件)
























次の話






目次



関連記事

テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック URL
http://yaruosuki.blog.fc2.com/tb.php/1214-5ec16296
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)